

ADHD(傾向)の子供の自尊心を高める接し方を知りたい方「子供の自尊心の大切さ、自尊心を高めるために必要な接し方や学べ方を知りたい。」
このようなご要望にお答えします。
✓本記事の内容
- 「ADHDの子供の自尊心」の大切さ
- 「ADHDの子供の自尊心を高める」接し方
- 「ADHDの子供の自尊心を高める接し方」の学び方
「自尊心は大切ってきくけど、具体的に何に影響するんだろう?」
「子供が失敗や注意されることが多くて、子供の自尊心が心配」
「ダメだと分かっていても、怒っちゃう。子供の自尊心を高める接し方を知りたい」
子供の接し方に悩まれている方も少なくないのではないでしょうか。
ADHDや似た特徴がある子供ですと、他の子供と比べて、うまくいかないこと、注意される場面が多くなりやすいです。
親として我が子の気になるところに目がいき、ついつい怒ってしまい・・・あとから、子供の自尊心が・・!となることもあると思います・・。
この記事の執筆者の私は、療育指導員を10年以上している2児の父親です。
これまで1,000名以上のADHD、自閉症スペクトラム(ASD)、学習障害(LD)などの発達障害の子供とその親の支援をしてきました。
これまでの私の支援してきた経験の中で、
子供の自尊心が何となく大切と頭では分かっていても、接し方が分からない・・!とお困りの方が多かったため、
療育指導員が現場で実践している接し方を、本記事でまとめました。
自尊心は、どの子供にも共通する大切なものですので、ADHD(傾向)以外の子供にも活かせます。
自尊心が具体的になぜ大切なのか、自尊心を高める接し方を知りたい方向けになります。
今日から、家で、誰にでも、簡単に実践できる内容になりますので、ご安心ください。
本記事が、参考になれば幸いです!
ADHDについては、
【療育セラピストが解説】ADHDの子供の3つの症状と7つの対応法
をご覧ください。
「ADHDの子供の自尊心」の大切さ

「自尊心」とは、子供の原動力です。
「自尊心」の言葉の意味は、「自分を尊重する気持ち」です。
自己肯定感やプライドともいわれます。
自尊心が低い→行動が消極的になる→周囲の子ができるようになる→自尊心が下がる→行動が更に消極的になる
このような負のサイクルに陥ります。
逆に自尊心が高いとどういうサイクルになるのでしょうか。
自尊心が高い→行動が積極的になる→できることが増える→自尊心が上がる→行動が更に積極的になる
このサイクルからも、自尊心は、子供の原動力になることがわかります。
大切なのは、何をするにしても、子供の自尊心(自己肯定感)が起点になるということです。
発達障害の子供には、自尊心が低い子が多い

よく言われる話ですが、これは事実です。
理由は、発達障害の子供はその特性上、苦手なこと・失敗すること・注意を受けることが多いです。
その分「○○で先生に怒られた」「○○が友達よりできなかった」「○○がまたできなかった」
と自尊心が下がりやすい場面が多いのです。
自尊心が深刻なレベルに下がった場合は、不登校や鬱など二次障害に繋がることもあるので、注意が必要です。
学校や園などの行き渋りがある場合は、事前に情報だけ把握し、子供の様子を丁寧にみておきましょう。
【ADHDの子供の二次障害について】
ADHD二次障害
「ADHDの子供の自尊心を高める」接し方

ADHDの子供の自尊心を高める接し方は、5つあります。
- その①:できたことを褒める
- その②:ポジティブな表現を使う
- その③:「できた>できない」の視点をもつ
- その④:過去の子供自身と比べ、変化をみる
(周囲の友達・同学年と比べない) - その⑤:適切な関わりができた家族をほめる
その①:できたことを褒める

子供ができたことを褒めましょう。
褒められれば、嬉しい気持ちになり、その行動をすることに自信がつきます。
自信がつけば、褒められた行動を次もやろうとします。
例えば、新しい料理を作って褒められたら、「作って良かった!今度も作ってみよう!」と、自信になりますよね?
子供ならなおさら実感しやすいです。
ぜひたくさん褒めてあげましょう。
褒め方について、もっと深く知りたい方は、
ADHDの子供の5つの褒め方【療育指導員の接し方を解説します!】
をご覧ください。
その②:ポジティブな表現を使う

子供に掛ける言葉を肯定語にしましょう。
例えば、
「ここの問題、間違ってるよ」ではなく、「ここの問題もう1回やってみようか」です。
「○○できなかったね」ではなく、「○○惜しかったね」です。
その③:「できた>できない」の視点をもつ

「できない」ところではなく、「できた」ことを見つけましょう。
私はよく「ポジティブな視点」といっています。
この視点が意識できると、自然に子供を褒めることが増えるので、子供の自尊心が高まっていきます。
同じ親として、子供の気になる言動に目がいくこと気持ちは、すごく分かるのですが、
親がこの視点を持てるかが、子供の自尊心において、重要なポイントになります。
その④:過去の子供自身と比べ、変化をみる
(周囲の友達・同学年と比べない)

過去の子供自身と比べ、成長を確認していきましょう。
子供にも、過去の自分と比べ、何がどれぐらいできるようになったのか、伝えられると良いです。
その積み重ねが、子供自身が自然に、過去の自分に目を向けられるようになり、他人と比べて自信をなくすということが減っていきます。
自尊心が低い発達障害の子供の多くは、周りの子と比べて自信を失ったり、親や先生に叱責を受け、自尊心が下がります。
まずは、親の意識が変わらないと、子供の意識が変わることは、ありません。
まずは、今日から小さく始めてみましょう!
その⑤:子供に適切な関わりができた家族をほめる

ここは応用的な内容ですので、余力のある方だけ、読み進めてください。
子供の自尊心を高めるためには、家族の統一した関わりが大切です。
ただここで問題になりやすいのが、ご家族によっては、考え方が対立してしまうということです。
特に多いのは、お父様が「褒めることは甘やかすだから、あまりしたくない」というお考えを持っているケースです。
私は、個人の考えを否定するつもりはありません。
個人のそれぞれの考えがあるのは当然です。
ただ、ADHDや発達障害の子供の自尊心を高めるためには、間違いなく「家族の一貫した関わり」は、大切です。
そのため、
褒める接し方に前向きでないご家族が、子供を褒めて下さったら、すかさず褒めてみましょう!
褒めたのが偶然でも構いません!
ご家族の方も褒められることに、悪い気はしないはずです。
ご家族の方がちょっとでも「褒めてよかった」と思ってもらえるよう、関わっていきましょう。
「褒めるのはちょっと・・」という方は、感謝の言葉を伝えるだけでも大丈夫です。
「子供だけでも大変なのにそんな余力はない!」と思われる方もいるかもしれませんが、子供の自尊心を上げるためには、効果的です。
できそうな方は実践してみてください!
「ADHDの子供の自尊心を高める接し方」の学び方

本記事で説明した、自尊心を高める接し方以外にも、ADHDや発達障害の子供の接し方が学べる記事を紹介します。
「具体的な接し方を知りたい!」「家ですぐにできる関わりを知りたい!」という方は参考にご覧くださいませ。
【言うことを聞かないADHDの接し方を知りたい方へ】
【プロが解説】言うことを聞かないADHDの子供の2つの対応法【もう習い事の迷惑になりません!】
【ADHDの子供の接し方を親が学びたい方へ】
ADHDペアトレ
ADHDの子供の自尊心は大切!【自尊心を高める5つの接し方】のまとめ

記事のポイントをまとめます。
- 「ADHDの子供の自尊心」の大切さ
【何をするときにも必要な子供の原動力になる】 - 「ADHDの子供の自尊心を高める」接し方
【①できたことを褒める ②ポジティブな表現を使う ③「できた>できない」の視点をもつ ④過去の子供自身と比べる ⑤子供に適切な関わりができた家族をほめる
- ADHDの子供の自尊心を高める接し方」の学び方
【①ADHDの理解・接し方を学べる記事 ②ペアレントトレーニング】
以上になります。
本記事を通して、少しでもお子さんの自尊心が上がれば、嬉しいです!