

子供の暴言で悩まれている方「子供の暴言が止まらなくて困ってる。暴言の対応の仕方が知りたい」
こういったお悩みにお答えします。
✓本記事の内容
- 自閉症スペクトラムとは
- 自閉症スペクトラムの子の暴言の原因
- 自閉症スペクトラムの子の暴言の対応法
- 自閉症スペクトラムの子のサポート法
「子供の暴言がひどくて・・接し方に困っている・・」
「暴言がキッカケでドラブルも多くて、この先の生活が心配・・」
お子さんの暴言で悩まれたことがある方も、少なくないのはないでしょうか?
この記事を執筆している私は、療育セラピストとして、今まで1,000人以上の発達障害のお子さんと、その親御さんを支援してきました。
その経験を通して、本記事では、自閉症スペクトラムのお子さんの暴言の原因/対応法/支援先をまとめました。
内容としては、ADHDなど、他の発達障害にも活かせます。本記事が、参考になれば幸いです!
自閉症スペクトラムとは

自閉症スペクトラムとは、主に4つの特徴が原因で、社会生活に支障が出る状態をいいます。発達障害の1つです。
- その①:言葉の遅れ
- その②:コミュニケーションの難しさ
- その③:興味の狭さ/こだわりの強さ
- その④:感覚の偏り/不器用さ
詳しい自閉症スペクトラムの説明は、こちらをご覧ください!
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自閉症スペクトラムの子供の暴言の原因

自閉症スペクトラムのお子さんの暴言の原因は、大きく4つあります。
- その①:要求が通らない時
- その②:嫌なことを回避したい時
- その③:過剰なストレスを抱えている
- その④:相手の反応/注意を得たい時
1つ1つ説明していきます!
その①:要求が通らない時

自分の思い通りにいかないとき、要求を通すための手段をとして、暴言が出ます。私の経験上、暴言の最も多い原因になります。
その②:嫌なことを回避したい時

苦手なこと、嫌なことを避ける時に、暴言が出るパターンです。家/学校/園など、場所問わず、出やすい原因になります。
その③:過剰なストレスを抱えている

ストレスが、限界近くまで溜まっている状態で、些細なキッカケで暴言に繋がります。
常にコップの水(ストレス)が、溢れるギリギリまであるイメージです。ちょっとしたキッカケで、水が溢れ暴言が出ます。
その④:相手の反応/注目を得たい時

相手がどんな反応をするのか?相手の注目を自分に引きたいときに出ます。
相手の反応については、お子さんにとって初めての人(それに近い人)の場合に、どんな人なんだろう?という意味で出ます。「試し行動」といわれる場合もあります。
注目を引きたい時は、わざと注意される暴言をはくパターンです。
自閉症スペクトラムの子供の暴言の対応法

自閉症スペクトラムのお子さんの、暴言の対応法を説明していきます。
全部で6つになります。
- その①:動じない/応えない/怒らない
(原因:全て) - その②:適切な伝え方を教える
(原因:要求/回避) - その③:ストレス発散の方法を決める
(原因:ストレス) - その④:満たす時間を作る
(原因:ストレス) - その⑤:外で自分を出す方法を決める
(原因:ストレス) - その⑥:適切な時のみ、反応する
(原因:注目)
1つずつ説明していきます!
その①:動じない/応えない/怒らない(原因:全て)

お子さんが暴言を吐いても、「何も変わらない」と思ってもらうことが大切になります。
動じたり、要求に応えると、「暴言を吐けば、良いことがある(あるかも)」と更に、暴言が増えます。
また怒ることは逆効果です。一時的に落ち着いたとしても、その場しのぎで、根本的な解決にはなりません。
むしろ子供が押さえつけられ、違う場でストレスが爆発したり、感情的な関わりを他の人にするようになります(親のマネをする)。
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その②:適切な伝え方を教える(原因:要求/回避)

「適切な伝え方」を教えましょう。
正しい伝え方を知らないと、暴言が減ったとしても、違う問題行動に変わるだけです。
何をすれば良いのか、正しい手段をお子さんに教えて上げましょう。
その③:ストレス発散の方法を決める(原因:ストレス)

ストレスが溜まっても、発散ができれば暴言は減らすことができます。
お子さんが発散しやすい方法を決めて、いざ暴言が出そうになったら、実践して発散を促しましょう。
例えば、「クッションを叩く、枕に顔をつけて大声を出す、深呼吸を10回する、好きなアニメのキャラクターの名前を5人言う」などです。
その④:満たす時間を作る(原因:ストレス)

お子さんのストレスが溜まりづらい状態を作りましょう。日常生活で、お子さんの好きなこと、自信を持って取り組める時間が必要になります。
満たされる時間があると、相対的にストレスは減っていきます。ストレスを減らすだけでなく、この満たす時間(夢中になれるもの)を作ることが、大切になります。
その⑤:外で自分を出す方法を決める(原因:ストレス)

お子さんの暴言が、家庭や家族のみに出る場合の方法になります。外では「模範的な良い子」だけど、家庭では暴言が出て様子が全く違う場合です。
このようなお子さんは、外で頑張りすぎている(完璧を求めすぎてしまう)ことが多いため、力を抜いていいことを伝え続ける必要があります。
例えば、ネガティブな言葉(ex.疲れた、やりたくないなど)を言う、分からないことを人に聞くなどです。
自分のネガティブな面は一切見せない!ではなく、「見せてもいいんだよ、大丈夫だよ」と伝え、認めることが必要です。
その⑥:適切に呼べた時のみ、反応する(原因:注目)

適切に注目を引けたときのみ、全力で応えてみましょう。
お子さんとしては、適切な注目の引き方ができたときに、反応してもらえれば、自然に適切な注目の引く行動は増えていきます。(その方が注目が多く得られる為)
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自閉症スペクトラムの子供のサポート法

今の学校に登校することが、どうしても難しい場合は、他の選択肢を考えていくことも必要になります。
- その①:療育
- その②:ペアレントトレーニング
- その③:窓口へ相談
その①:療育
お子さんのスキルアップを目的とした指導になります。目的によって、個別や集団指導など、形態が分かれます。
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その②:ペアレントトレーニング
親御さんを対象としたトレーニングになります。お子さんに関わる上で必要な、基礎的な視点/知識/具体的な褒め方などを学ぶことができます。
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【ADHDの子供の親向け】ペアレントトレーニングとは【種類/費用/内容など概要を説明します】
その③:窓口へ相談
まずは相談したい・・という方は、無料でできる相談窓口へ連絡しましょう。必要な機関などを紹介してもらえることができます。
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「【家でできる!】自閉症スペクトラムの子供の暴言への6つの対応法」のまとめ

記事のポイントをまとめます 。
- 【自閉症スペクトラムとは】
・言葉の遅れ
・会話の難しさ
・興味の幅の狭さ/こだわりの強さ
・感覚の偏り/不器用さ - 【暴言の原因】
・要求が通らない時
・嫌なことを回避したい時
・過剰なストレスを抱えている
・相手の反応/注意を得たい時 - 【暴言の対応法】
・動じない/応えない/怒らない
・適切な伝え方を教える
・ストレス発散の方法を決める
・満たす時間を作る
・外で自分を出す方法を決める
・適切に呼べた時のみ、反応する - 【支援方法】
・療育
・ペアレントトレーニング
・窓口へ相談
以上になります。
本記事が、参考になれば幸いです!
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