

子供の発達が心配な方「自閉症スペクトラムの子供向けの支援が受けられる施設って何があるの?それぞれのメリット、デメリットや子供に合った施設の情報が知りたい」
こういった疑問/ご要望にお答えします。
✓本記事の内容
- 自閉症スペクトラムの子に必要な施設
- 各施設のメリット/デメリット
- オススメの施設の選び方
「自閉症スペクトラムの子供の支援って、どこで受けられるの?」
「どんな支援があって、何を選べばいいんだろう・・」
お子さんに支援が必要と分かっていても、支援が受けられる場所や種類の把握が難しかったり、何を選べば分からないですよね・・。
この記事の執筆者の私は、10年以上の療育指導を通して、1,000名以上の発達障害のお子さんとその親御さんの支援をしてきました。
その経験を元に、本記事では、「自閉症スペクトラム(ASD)のお子さんが利用できる施設/サービス内容/メリット・デメリット/施設の選び方」の情報をまとめています。
関連記事も貼っていますので、必要な方は参考にして頂ければ幸いです!
自閉症スペクトラムの子供に必要な施設

自閉症スペクトラムのお子さんが利用できる施設の種類は、主に4つあります。
- 1:福祉サービス
- 2:相談窓口
- 3:民間療育
- 4:教育機関
1つずつ見ていきましょう!
1:福祉サービス

区の窓口で申請手続きをし、受けられる福祉サービスになります。
手続きの条件などありますが、国の助成が受けられ、決められた制度内で利用頂くことができる支援になります。5種類の福祉サービスについて、説明をしていきます。
1-1:児童発達支援
未就学の障害児を対象とした通所サービスになります。指導を通じて、お子さんが生活に必要なスキルを身につけることができます。
身につけるスキルによって、個別/集団指導などの形態が変わります。保育園や幼稚園に通いながら、月2~8回程通われる子が多くいらっしゃいます。
1-2:放課後デイサービス
小学~高校生の障害児が対象になります。スキル獲得or預かり型で分かれており、お子さんに必要なものによって選び方が変わります。
現在は、預かり型が多く、居場所的に利用をされる方が多くいらっしゃいます。
ここ数年で、法の改正があり、指導員は、保育士や教員免許など資格が必須になりました(放課後デイサービスの質の担保のため)。
1-3:保育所等訪問支援
専門の児童指導員が直接保育所などを訪問し、お子さんの現状把握、園の先生への助言などをします。
お子さんが園で過ごしやすくなるための、先生方の関わりの工夫や、環境の調整などをしていくことが多いです。
1-4:障害児相談支援
お子さんの困りを解決するための、情報の整理/今後の方向性/計画の策定/実行をするための相談支援となります。
1-5:障害児入所施設
施設で生活をしながら、支援を受けるものになります。利用するには、児童相談所などの機関に必要性が認めらる必要があります(手帳は不要になります)
2:相談窓口

お住まいの自治体の窓口で相談をすることができます。大きく4つの窓口があり、全て無料で相談ができます。
詳しくは、こちらをご覧ください!
【関連記事】
自閉症スペクトラムの子供の相談先とは【種類/方法/注意点を解説】
3:民間療育

民間の機関が提供している療育になります。福祉サービスと違い、自由度が高いため、オンライン/訪問/個別ペアレントトレーニングなど、選択肢が多いのが特徴になります。
詳しくは、こちらをご覧下さい!
【関連記事】
【徹底解説】療育って何?自閉症スペクトラムの子供が受けられる支援とは
4:教育機関

お子さんに必要な学校の環境にも、4つの選択肢があります。お子さんの特性に配慮された環境を選ぶことが大切になります。
詳しくは、こちらを参考にしてくださいませ。こちらの記事の「特別支援教育」の部分が参考になると思います!
【関連記事】
自閉症スペクトラムの子供に必要な教育の情報まとめ【4つの情報で説明します!】
各施設のメリット/デメリット

自閉症スペクトラムのお子さんが利用できる施設は、主に4つあります。
- その①:福祉サービス
- その②:相談窓口
- その③:民間療育
- その④:教育機関
1つずつ見ていきましょう!
その①:福祉サービス

- 区の窓口で手続きが必要
- 通所受給者証が必要
- 個別/集団指導もある
- 国の助成金で、1割負担で利用可能
- 児童発達支援/放課後デイの指導員は資格が必須
✍メリット
- 費用が安い
(1日0円~1,100円程度)※ - 区の療育同士で連携してくれる
(併用している場合) - 療育手帳(障害者手帳)が申請できない子供も対象になる場合あり
※所得により変動あり
✍デメリット
- 複数担当制が多い
- 制約が多い
(通塾日数/指導形態) - 手続きが必要
(数ヶ月かかることが多い) - 軽い症状の子だと、通所受給者証が出ない場合あり
- 定員の空きが少ない
(数ヶ月~数年待つことが多い) - 融通がきかない
(法律にそって厳密に運営している為)
【関連記事】
自閉症スペクトラムの子供の手帳とは【障害者手帳/受給者証の違いを解説します!】
その②:相談窓口

- 自治体の相談窓口
- 自治体によって名称が異なる場合あり
✍:メリット
- 無料でできる
- 必要機関を紹介してもらえる
✍:デメリット
- 混み合っている
(支援が決まるまでに、数ヶ月かかることもある)
その③:民間療育

- 教材が豊富
- 親の労力/時間/スキルが多少必要
- 数自体が少なめ
(大手or個人)
✍:メリット
- 家庭内で療育が受けられる
- 親の送迎の負担が減る
- 不登校/新しい環境が苦手な子は、始めやすい
✍:デメリット
- サービスそのものの実績が少ない
(比較的新しめのサービスのため) - 親の意識/スキルによって成果が左右されやすい
- 専門家とのやりとりの機会が少ない
(電話/メール/ノートのやりとりが多い)
その④:教育機関

- 学校内の選択肢
(普通級/通級/支援級/特別支援学校)
✍:メリット
- 少人数制
- お子さんに合った環境を希望できる
- 学習内容/スピードも個人に合わせてくれる
✍:デメリット
- 空き状況によって、入れない場合あり
- 学校によっては、学校外に移動する場合あり
- 子供が嫌がることがある
(周囲への見え方など)
オススメの施設の選び方

ここでは、お子さん/ご家族の状況に合わせた施設の選び方を、説明したいと思います。
一刻も早く、困りを解消されたい方

- 訪問療育(子供が外出困難な場合)
- 民間の療育+民間のペアトレ
- 区の療育も手続きだけ進める
- 学校に配慮を相談する
費用がかけられる場合は、訪問療育、もしくは民間の療育をおすすめします。理由は「すぐに/子供に合った/質の高い」療育が受けられるからです。
合わせて区の療育の申請も並行して進め、療育の選択肢を広げて置けると良いでしょう。
また学校の先生と協力をして、学校での配慮の相談ができると更に良いと思います(合理的配慮)。こちらについては、関連記事をご覧ください。
【関連記事】
自閉症スペクトラムの子供の相談先とは【種類/方法/注意点を解説】
「学校への相談について」をご覧ください。
多少制約があっても、費用を抑えたい方

- 区の療育
- 区or民間の療育
まず区の療育の手続きを進めましょう。利用ができるまで時間がかかるため、その間に、区or民間の療育で予算に見合う教室を探し、ペアレントトレーニングを受けられると良いです。
区のペアレントトレーニングは、集団が多いので、具体的な困りを解消されたい方は、個別(民間)のペアレントトレーニングをオススメします。
情報収集したい方

- 民間療育の資料請求
- 発達障害関係の本
- ネットでの情報収集
民間の療育の資料請求をしましょう。世の中にどんなアプローチや施設があるのか把握しましょう。
施設によってスタンスやノウハウが違います。具体的な関わりは、網羅的に学べる、本もおすすめです。
本サイトのような、発達障害に関するサイト、ツイッターで情報発信されている方もいます。
ご自身に合う情報源を探してみましょう!(ちなみに、本サイトも発達マップ@ブログで情報発信しています!)
【関連記事】
自閉症スペクトラムの子供の親が読むべき本【プロが選ぶ厳選5冊】
まず子供の状態を知りたい方

- 区の窓口へ相談
- 発達検査を受ける
お子さんの状態を客観的に把握しましょう。どんな特性/傾向があるのか、分かるだけでも、支援の必要性、必要な場合は方向性など決められる判断材料になります。
相談窓口や検査については、下の関連記事をご覧ください!
【相談窓口について】
自閉症スペクトラムの子供の相談先とは【種類/方法/注意点を解説】
【検査について】
ADHDの子供の検査とは【種類/受診方法/相談窓口まで徹底解説】
※ADHD以外の発達障害のお子様にも共通する内容になります
どうすればいいか、判断に迷う方

- 区の相談窓口へ相談
まずは相談することをオススメします。窓口はちょっと・・という方は、担任の先生に相談するのも1つです。
【相談先】
自閉症スペクトラムの子供の相談先とは【種類/方法/注意点を解説】
「【どんな支援が受けられる?】自閉症スペクトラムの子供向けの施設とは」のまとめ

記事のポイントをまとめます。
- 【必要な施設】
・福祉サービス
・相談窓口
・民間療育
・教育機関 - 【各施設のメリット】
・福祉サービス:費用が安い
・相談窓口:無料で気軽に相談できる
・民間療育:オーダーメイドの指導
・教育機関:子に合った環境の希望が出せる - 【各施設のデメリット】
・福祉サービス:空きが少ない
・相談窓口:支援までに時間がかかる
・民間療育:費用が高い
・教育機関:希望が通らないことあり - オススメの施設の選び方
・急いでる方:民間療育+学校へ相談
・急いでない方:区の療育
・情報収集したい方:本/ネットを活用
・子供の状態を知りたい方:検査受診
・判断に迷う方:区の窓口/担任へ相談
以上になります。
関連する記事も載せておきます!必要に応じて活用くださいませ。
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