自閉症スペクトラム

【自閉症スペクトラム/知的障害を伴う子供】特徴/サポート方法とは

投稿日:2020年10月28日 更新日:

子供の発達が心配な方「自閉症スペクトラムと知的障害について知りたい。知的障害は、段階があるって聞いたけど、具体的にどう分けられるの?」

このような疑問/お困りにお答えします。

✓本記事の内容

  • 自閉症スペクトラムとは


  • 知的障害とは


  • 自閉症スペクトラム/知的障害と伴う子のサポート方法

この記事を執筆している私は、10年以上療育指導をしているセラピストで、過去に1,200名以上の発達障害のお子さんとその親御さんの支援をしてきました。

その経験から本記事を執筆しています。本記事では、「自閉症スペクトラム/知的障害の特徴とサポート方法」の情報をまとめています。

1つ1つの詳しい解説は、それぞれ別の記事で紹介しています。必要に応じて、確認頂ければ幸いです!

自閉症スペクトラムとは

自閉症スペクトラムとは、4つの特徴のいずれかが原因で、社会生活に支障が出る状態をいいます。

  • その①:言葉の遅れ


  • その②:コミュニケーションの難しさ


  • その③:興味の狭さ/こだわりの強さ


  • その④:不器用さ/感覚の偏り

その①は、言葉の遅れそのものです。具体的には、使える語彙の少なさ、文章の表現力が幼いなどです。

その②は、言葉の使い方、ニュアンスの理解(言葉の裏側の意味など)の難しさになります。

詳しくは、こちらをご覧ください!


【自閉症スペクトラムの症状】

自閉症スペクトラムの子供の症状とは?【4つの特徴と7つの接し方】

知的障害とは

知的障害とは、「知的能力(IQ)×適応能力」で判断される4つの等級になります。18才までの間の知能指数×適応能力で判断されます。

仮に、18才以降に病気や事故で知能指数が下がっても、知的障害とはいいません。

✍知能指数(IQ)とは

知的能力とは、IQです。一般的な数値は、90~109の間になります。この平均値に対して、どのぐらい高いor低いかで判断されます。

覚えた知識をいかに使うかという学力ではなく、自分の頭で考え、問題の解決の仕方など合理的思考/問題・環境への処理能力になります。

✍適応能力とは

日常生活においての、基礎的な能力全般をいいます。具体的には、身辺自立(衣食住)/コミュニケーション/読み書きなどになります。

✍知的障害の位置づけ

軽度知的障害は、自閉症スペクトラムなどの発達障害を伴うケースも多いです。

こちらの図で、全体像も確認できるとイメージがより湧きやすいと思います!

ここでは、知的障害の4つの等級について説明していきます。

  • 軽度知的障害


  • 中度知的障害


  • 重度知的障害


  • 最重度知的障害

✍軽度知的障害

  • IQが50~70
  • 食事/着脱/排せつなどの日常生活スキルは確立
  • 簡単な文章での意思表示や理解が可能
  • 漢字の習得が困難
  • 集団参加や友達との交流は可能
  • 言語の発達がゆっくり
    (18歳以上でも小学生レベルの学力にとどまることが多い)

【関連記事】

軽度知的障害とは【自閉症スペクトラムを伴う子供の特徴/向き合い方】

✍中度知的障害

  • IQが35~50
  • 言語/運動能力の遅れあり
  • 場合に合わせた言動の選択/調整が困難
  • お釣りの計算が苦手
  • 新しい場所での移動/交通機関の利用は困難
  • ひらがなの読み書きは、ある程度可能
  • 衛生面は、自分で身体を洗えるが、プライベートゾーンなど洗い残しがある
  • 身辺自立は部分的にできる
    (自立は困難)

✍重度知的障害

  • IQが20~35
  • 言語/運動機能の発達が遅れあり
  • ひらがなの読み書き程度に留まることが多い
  • 衣食住には介助が必要になる場合あり
  • 一人での移動が困難
  • 簡単な挨拶/受け答え以外の会話が苦手
  • 体/服の汚れや乱れをあまり気にしない
  • 食事/入浴/着替えなどの生活動作に補助が必要

✍最重度知的障害

  • IQが20以下
  • 身辺自立が困難
  • 親を区別して認識することが難しい場合あり
  • 訓練により、簡単な単語を使えるようになる場合あり
  • 便意を伝えられない
  • 食事に見守りや介助が必要
  • 言葉の発達は困難
    (叫び声を出す程度に留まることが多い)
  • 身振り/簡単な単語で意思表示をしようとすることあり

✍知的障害の基準

知的障害は、IQと適応能力で判断されるというお話でしたね。例えば、同じIQでも「適応能力」次第で、知的障害の等級が変わります。

ちょっと見づらくて申し訳ないのですが、下の図で確認してみてください!(左がIQで上が適応能力になります)

例えば、IQが同じ36~50(中度知的障害レベル)でも、適応能力(D)次第で軽度or中度知的障害に分かれます。

本来は、IQが36~50は中度知的障害と診断されるところですが、適応能力があれば、その基準が優先され、軽度知的障害と判断されます。

つまり、適応能力が優先されます!

詳細は、厚生労働省のページの「2の知的障害の程度」をご覧くださいませ。

自閉症スペクトラム/知的障害と伴う子のサポート方法

自閉症スペクトラム/知的障害を抱えているお子さんへのサポートは、3つあります。

  • その①:療育

  • その②:環境調整(合理的配慮、特別支援など)

  • その③:薬物療法

その①:療育

  • 子供への指導が中心
  • 個別/集団指導がある
  • 区や民間で実施している
  • 子供のスキル獲得(成長)が目的

【関連記事】

【徹底解説】療育って何?自閉症スペクトラムの子供が受けられる支援とは

その②:環境調整

  • 周囲の人の特性理解/配慮
  • 特別支援
  • ペアレントトレーニング
  • 周囲の人が接し方を学ぶ/実践する
  • 周囲へ子供の特性の理解を浸透させる
  • 個別の配慮(合理的配慮)

【関連記事】

【どんな支援が受けられる?】自閉症スペクトラムの子供向けの施設とは

【ADHDの子供の親向け】ペアレントトレーニングとは【種類/費用/内容など概要を説明します】

その③:薬物療法

  • 自傷/他害、危険行為が出る子に適用が多い
  • 療育で変化が見られない場合
  • 療育と平行して服薬を行うことが多い
  • 病院で処方された薬で経過観察
  • クリニックや病院に定期的に通院

【関連記事】

自閉症スペクトラムの子供の薬とは?【種類/効果/副作用を解説します】

「【自閉症スペクトラムと知的障害を伴う子供】特徴/サポート方法とは」のまとめ

記事のポイントをまとめます。

  • 自閉症スペクトラムとは】
    ・言葉の遅れ
    ・コミュニケーションの難しさ
    ・興味・関心の狭さ/こだわりの強さ
    ・感覚の偏り


  • 知的障害とは】
    ・知的能力(IQ)×適応能力
    ・軽度/中度/重度/最重度の4等級


  • 自閉症スペクトラム/知的障害と伴う子のサポート方法
    ・療育
    ・環境調整
    ・薬物療法

以上になります。

関連記事も参考になれば、活用頂ければ幸いです!


【関連記事】

自閉症スペクトラムの子供の手帳とは【障害者手帳/受給者証の違いを解説します!】

【家庭でできる】自閉症スペクトラムの子供のパニック!8つの対応法

-自閉症スペクトラム

執筆者:


  1. […] 【自閉症スペクトラム/知的障害を伴う子供】特徴/サポート方法とは […]

  2. […] 【自閉症スペクトラム/知的障害を伴う子供】特徴/サポート方法とは […]

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

【自閉症スペクトラムの子供の症状】4つの特徴と7つの接し方とは

自閉症スペクトラムの子供の症状知りたい方「自閉症スペクトラムってどんな症状があるの?どう関わればいい?サポート方法や親としてやるべきことを知りたい」 こういった疑問、お困りにお答えします。 ✓本記事の …

【クレーン現象】自閉症スペクトラムの子供の特徴?【必要な3つの接し方】1歳、2歳、3歳の定型発達の子も手を引っ張るのか

子供の発達が心配な方「クレーン現象が出て、子供の発達が心配。このまま様子を見ていていいのかな。クレーン現象の適切な接し方を知りたい」 こういったお困り、疑問にお答えします。 ✓本記事の内容 クレーン現 …

【自閉症スペクトラムの子供の奇声】5つの理由と5つの対処法

子供の奇声に悩まれている方「なんで子供は奇声を上げるの?近隣から苦情がきそうで心配。外出できる場所も限られて困ってる。奇声はどうすればなくなるの?対処法が知りたい」 このような疑問、お困りにお答えしま …

自閉症スペクトラムの子供のオウム返しとは【会話に繋げる2つの方法】

自閉症スペクトラムの子供のおうむ返しの対応方法を知りたい方「おうむ返しが多くて心配。会話に発展しない。おうむ返しから会話に発展させる対応方法を知りたい」 こういったお困りにお答えします。 ✓本記事の内 …

自閉症スペクトラムの子供のチェックリスト【診断基準も解説】

子供の発達が気になる方「子供の発達が周りの子と比べて、遅い気がする。自閉症スペクトラムの特徴に当てはまる気がする。該当するのか確認したい」 こういったお困りにお答えします。 ✓本記事の内容 自閉症スペ …

サイト作成者プロフィール

発達障害/グレーゾーン/場面緘黙/不登校のお子さんとご家族の支援を、日々行っております。◇療育指導員◇相談支援員◇発達支援10年◇ブログ【週3回更新】◇twitter【毎日発信】◇長男が療育通所中◇

2021/03/03

【どんな子が判定される?】特別支援学級を徹底解説!指導内容~卒業後の進路まで

2021/03/01

【特別支援学級の高校はない?】中学校支援級からの進路・対策を解説します

2021/02/25

【特別支援学級だと内申点は出ない?】普通学級との違いを説明します

2021/02/24

【子どもに「特別支援学級」って何?と聞かれたら】説明の仕方と注意点を紹介します

2021/02/16

【特別支援学級の担任】はずれが多いって本当?3つの対策を紹介します

2021/02/15

【特別支援学級の担任】専門性がない人もいるって本当?実情を徹底解説!

2021/02/14

【通級とは】通級指導教室のメリット/デメリットを徹底解説!

2021/01/12

【療育のやめどきは、いつ?】4つのタイミングとは。事例/注意点あり

2020/12/07

【場面緘黙の子供】なぜ挨拶が苦手?【原因/接し方を解説します!】

2020/11/18

【リベルタサッカースクール】月謝/支払方法/返金/退会/その他料金まで解説します!

2020/10/30

【普通学級にいくべき?】グレーゾーンの子供の学級の選び方とは

2020/10/26

子供だけじゃない?ADHD/自閉症スペクトラムの夫(妻)の接し方【相談先も紹介します】

2020/10/20

自閉症スペクトラム?個性?【グレーゾーンの子供に必要なサポートとは】

2020/10/16

発達障害の子供と二次障害の関係とは【原因/種類/対応法/相談先を説明します】

2020/10/14

【家庭でできる】自閉症スペクトラムの子供のパニック!8つの対応法

2020/10/09

【どんな支援が受けられる?】自閉症スペクトラムの子供向けの施設とは

2020/10/05

【不登校の自閉症スペクトラムの子供】必要な6つのサポートとは

2020/09/19

【グレーゾーンの子も使える?】受給者証や支援について説明します!

2020/09/07

【ADHDの子供の薬】エビリファイとは?効果/対象者/メリット・デメリットを説明します

2020/08/28

【ADHDの子供の小学校選び】4つの選択肢とは?メリット~注意点まで解説します!

2020/08/07

【ADHDの子供】誤診かも?と思ったら、親がすべき行動と注意点

2020/06/24

【自閉症スペクトラムの子供】くるくる回る3つの原因と3つの対応法

2020/06/17

【クレーン現象】自閉症スペクトラムの子供の特徴?【必要な3つの接し方】1歳、2歳、3歳の定型発達の子も手を引っ張るのか

2020/06/03

自閉症スペクトラムの子供にオススメなおもちゃ【厳選21選】

2020/05/21

【癇癪が減った!】今日からできるクールダウンと3つの対処法!

2020/05/15

【自閉症スペクトラムの子供の症状】4つの特徴と7つの接し方とは

2020/05/01

【ADHDかも?と思ったら】おすすめな絵本5冊と読み聞かせの工夫を紹介

2020/04/30

【失敗しない!】ADHDの子供に合うサッカースクールの選び方とは【発達障害の子はリベルタサッカースクール!】

2020/04/22

【ADHDの子供の二次障害】原因/時期/種類/対応方法とは

2020/04/06

【ADHD/グレーゾーンの子供】幼稚園選びの4つのポイント※注意点あり

2020/03/27

【通所受給者証の3つのデメリット】メリット/申請方法も解説します

2021/03/08

【どんな基準で判定される?】通級を徹底解説!通う目安と注意点まで

2021/03/02

【普通の教員より高い!?】特別支援学級の教員の給料っていくら?