

発達が気になる子供に合った幼稚園の選び方を知りたい方「自閉症スペクトラムの子供に合う幼稚園ってあるの?どう選べばいい?子供に合う幼稚園をみつけたい」
こういったお困りにお答えします。
☑本記事の内容
- 自閉症スペクトラムとは
- 幼稚園選びのポイント
- 入園までの進め方
「どういう幼稚園が子供に合うのか分からない・・」
「子供の特徴は、園に事前に伝えた方がいいのかな。でも入園拒否されそうで不安・・」
お子さんの就園で、悩まれる方も少なくないのではないでしょうか。
この記事を執筆している私は、療育セラピストを10年以上しており、これまで1,200人以上の発達障害のお子さんと、その親御さんを支援してきました。
その支援経験を元に、本記事では、「自閉症スペクトラムの子に合う幼稚園の特徴・選ぶポイント/入園までの進め方」をまとめました。
発達が気になるお子さんにも共通する内容ですので、診断名がない方も参考になると思います。本記事を通して、お子さんに合った幼稚園が見つかるキッカケになれば、幸いです!
自閉症スペクトラムとは

自閉症スペクトラムとは、主に4つの特徴が原因で、社会生活に支障が出る状態をいいます。
- その①:言葉の遅れ
- その②:コミュニケーションの難しさ
- その③:興味の狭さ/こだわりの強さ
- その④:不器用さ/感覚の偏り
自閉症スペクトラムの詳細は、こちらをご覧ください!
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自閉症スペクトラムの子供の症状とは?【4つの特徴と7つの接し方】
幼稚園選びのポイント

自閉症スペクトラムのお子さんに必要な幼稚園の特徴は、4つになります。
- 1:少人数>大人数
- 2:適度なカリキュラム&自由時間
- 3:柔軟な関わりの方針/体制
- 4:スタンス=「褒める>怒る」
1つずつ見ていきましょう!
1:少人数>大人数

大人数より、少人数の園の方が良いです。自閉症スペクトラムのお子さんは、感覚が過敏な場合が多いです。
ザワザワする音/人の多さなど、他の子が気にならない刺激を、ストレスとして感じます。ストレスがたまると、奇声や癇癪など困った行動に繋がりやすくなり、過ごしづらくなります。
マンモス園のような、大人数の園は、慎重になったが良いでしょう。
2:適度なカリキュラム&自由時間

適度なカリキュラム/自由時間のバランスが大切になります。ここでいうカリキュラムとは、「みんなで工作をする時間」など、集団活動(集団に合わせなければいけない)のことをいいます。
あまりにカリキュラムが多いと、苦手なことを強要されることも増え、失敗体験にや自信の喪失に繋がります。
また自由時間が多すぎると、ただ一人で過ごして終わり、友達と関わる経験を積むことが難しくなります。空間にいるだけになり、学ぶことが少なくなり、もったいないです。(もちろん空間で過ごすことも、多少の学びには、なるのですが・・)
「カリキュラム=周囲に合わせる力をつける」、「自由時間=リフレッシュできる」、になりますので、この時間のバランスが大事になります。
個人的には、カリキュラムが全体の7割以上を締めなければ、良いと思います。ここはお子さんによって様々ですので、ご家族や園の先生にも相談しましょう。詳しくは後述します!
3:柔軟な関わりの方針/体制

自閉症スペクトラムのお子さんは、こだわりが強かったり、急な変更が苦手です。その特性から、集団活動に参加できないこともあります。
そんなときは、強要するのではなく、お子さんの特性/状態に合わせて関わる方針が大切になります。
また個別でサポート頂ける園の体制がないと、実際の配慮は難しいため、人員体制(補助の先生がいるのか)も大切なポイントになります。
4:スタンス=「褒める>怒る」

お子さんにとって、「褒められる」ということは、次も頑張ろう!というモチベーションになります。
逆に怒るということは、恐怖で無理強いしたり、自己肯定感が下がるネガティブなものになります。
例えば、片付けの場面で・・
- A:「あと1個残ってるでしょ!片付けなさい!」
- B:「4個片付けられて偉いね。よーし!あと1個で終わりだ!」
どちらの関わりの方が、お子さんが「片付けをしよう!」と思えるかは、説明するまでもないですよね。
お子さんが前向きな気持ち/行動がしやすくなる「褒める関わり」、これが大事になります!
【関連記事】
自閉症スペクトラムの子供への叱り方とは【8つの接し方を解説】
幼稚園を選ぶ時のポイント

実際に幼稚園を選ぶときのポイントを、3つ説明します!
- 1:プレ幼稚園に参加する
- 2:事前に子供の特性を伝える
- 3:似た特性の子が在籍してるか聞く
- 4:園ができる具体的配慮を聞く
1:プレ幼稚園に参加する

- 幼稚園の体験ができる
- 先生の関わり/スタンスが知れる
- 子供/園の相性が確認できる
幼稚園の生活を体験し、お子さんの「安心/楽しい/学び」に繋がるのか、確認しましょう。先生のお子さんに対する接し方も、確認ができます。
2:事前に子供の特性を伝える

- 子供の特徴を具体的に伝える
- どういう配慮が必要か伝える
園の先生の理解/配慮は、集団生活で必須となります。そのためには、先生がお子さんの特性を理解することが、必要不可欠です。把握していることは、しっかり伝えて、お子さんの過ごしやすい環境を作っていきましょう。
3:似た特性の子が、在籍してるか聞く

- 実際に似た特性のある子が通っているのか
- 発達障害の傾向がある子の受け入れをしているか
似た特性のある子の受け入れ実績があるか、確認しましょう。もし受け入れていれば、園も関わり方に慣れている場合がありますので、1つの判断材料になります。
4:園ができる具体的配慮を聞く

- 具体的にどういった配慮をしてもらえるのか
具体的な配慮、加配などの人員体制があるのか、を事前に確認することが大切です。※加配:特定の子供を担当する補助の先生
✍障害/診断名は、園に伝えられた方がいい
よく「障害について、園に言うべきでしょうか・・入園断られそうで・・」と悩まれている方が多くいらっしゃいますが、伝えた方が良いです。
理由は、仮に言わずに入園できたとしても、入園後の生活で、お子さんが困るからです。
もし話をした結果、園の態度が変わるようでしたら、そこは検討されない方がよいでしょう。その態度がそのままお子さんに影響するためです。
✍入園の目的が大切
目的は「入園する」ではなく、お子さんが「安心して、楽しく過ごしながら成長するため」だと思います。
事前にお子さんの特性を伝え、園の理解/配慮が得られることを確認した上で、入園を検討していくことが大切になります。
どう選ぶ?自閉症スペクトラムの子供の幼稚園【ポイントは4つだけ!】のまとめ

記事のポイントをまとめます 。
- 【自閉症スペクトラムとは】
・言葉の遅れ
・コミュニケーションの難しさ
・興味・関心の狭さ/こだわりの強さ
・感覚の偏り - 【幼稚園選びのポイント】
・少人数>大人数
・適度なカリキュラム/自由時間
・柔軟な関わりの方針/体制
・スタンス=「褒める>怒る」 - 【入園までの進め方】
・プレ幼稚園に参加する
・事前に子供の特性を園に伝える
・似た特性の子が、在籍してるか聞く
・園ができる具体的な配慮をきく
以上になります。
本記事がお役に立てれば嬉しいです!
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