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【子供の偏食】食わず嫌いとは違う!原因別に10個の対処法を説明します

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子どもの偏食に悩まれている方「子どもの食わず嫌いに困ってる。無理に食べさせるのは良くないと思うけど、このままだと食べられるものが少なくて心配。」

このようなお悩みにお答えします。

☑本記事の内容



偏食とは


偏食の原因


・偏食の対処法


お子さんの偏食や食わず嫌いは、親としては悩ましいですよね。

この記事を執筆している私は、発達相談を11年以上していまして、これまで多くの偏食でお悩みの親御さんの支援をしてきました。


その支援経験を元に、本記事では「偏食の原因/対処法」について、まとめてみました。

本記事がお役に立てば、幸いです。

偏食とは

偏食とは、食べられるものが限定されていることをいいます。

個人差がありますが、偏食が激しいと、健康に支障が出たり、食べられる物が限定されることで、生活のしにくさに繋がることがあります。

図で見ていきましょう。

好き嫌いの中の1つとして、偏食があります。

「偏食」とは、感覚の偏りなどから、お子さん本人の意思に関わらず、食べることが難しい状態をいいます。

感覚の偏りなどが原因の偏食の場合、お子さんの努力や食事の中だけでの工夫では、改善が難しいことも多いです。

ではなぜ偏食があるのか、原因をみていきたいと思います。

偏食の原因

偏食の原因は、4つあります。



①:食欲の弱さ


②:口腔機能の未熟さ


③:口腔内、周囲の感覚の偏り


④:認知の偏り


1つずつ見ていきましょう。

①:食欲の弱さ

  • 一度に食べられる食事量が少ない
  • 食事への興味/意欲がうすい
  • 胃腸の力が未熟で空腹になりにくい
  • 消化器官から脳に伝える欲求が弱い

②:口腔機能の未熟さ

  • 丸飲みする
  • 固いものを食べたがらない
  • 口に入れたものを出す
  • 運動発達がゆっくり⇨口腔機能が未熟の場合あり


    ※全身運動より、小さい口の動きの方が高い発達が求められる

③:口腔内、周囲の感覚の偏り

  • 複数の感覚を同時に感じている
  • 見えないため予測がつきにくい
  • 見えないため不安を感じやすい
  • 1つの感覚で苦手さがあると、食べられない可能性あり
  • 感覚の偏り⇨視覚/聴覚/味覚/嗅覚/触覚/固有感覚(歯ごたえ)/温冷覚

✍感覚の偏りとは

図でみていきましょう。

「水=刺激(食べ物)」、「器=子どもの許容量」になります。

同じ水(刺激)の量を、大きさが違う器に入れてみます。

すると・・・

同じ水の量(刺激)でも、器(許容量)の大きさの違いで、感じ方が変わります。

✍敏感タイプ(小さい器)
  • 受け入れられる容量が小さい
  • 小さい刺激でも、強く感じやすい
  • 刺激が多いと、すぐに容量を超える
  • 人が気づかない刺激も感じやすい
✍鈍感タイプ(大きい器)
  • 受け入れられる容量が大きい
  • 普通の刺激では、満足しにくい
  • 強めの刺激を好む

他の感覚についても、見ていきましょう。

✍味覚
  • 甘み/酸味/苦味など
  • 味を感じ食欲を刺激する
  • 危険なものを回避するための感覚
  • 子供は発達上、酸味/苦味が苦手
  • 味は好き嫌いに影響しやすい
✍嗅覚
  • 食べる前に分かる感覚
  • 食欲を刺激する匂い
  • 食べられるか判断する(安全か)
  • 食べる前に感じる為、食べるハードルが上がりやすい
✍触覚
  • 口/舌/手は感覚情報が多い
  • 特に口周りは得られる感覚が多い
✍固有感覚
  • 歯ごたえ(食感)
  • 口の中に入っている感覚(頬張る)
  • 喉越し(固有感覚+触覚)
  • 体の部位を動かしたときに感じる感覚

④:認知の偏り

  • 見た目が違うと食べたがらない
  • 食材が混ざっていると嫌がる
  • 食べ物のこだわりが強い
  • 興味の幅の狭さ
  • パターン化で得られる安心感
  • 予想できないことへの不安
  • 子供と大人の解釈のズレ

ここでは、食べ物に対する子どもと大人の解釈のズレを、2つのカレーでみていきましょう。

もう1つは・・

私たち大人は、2つとも、カレーと認識しますが、お子さんは同じようにカレーとは認識しないことがあります。

ジュースやヨーグルトなども同じになります。私たちにとって同じヨーグルトでも、お子さんによっては、お店やメーカーが変わると「違う物」になります。

見た目へのこだわりが強いお子さんは、毎日好んで食べているものを認識します。

少しでも見た目が違うと「違う食べ物」と認識し、食べづらさに繋がります。

偏食の対処

具体的な対応法を、4つの原因に分けて、見ていきましょう。

1:食欲の弱さ

1-1:成長を待つ

発達上、未熟な場合が多いため、食欲そのものを外側から変えることは難しいです。

たくさん、遊び、様々な発達の成長機会を作ることが大切です。無理をして食べさせることは、食事自体が嫌になるため、禁物になります。

1-2:親が食べることを手伝う

自分では食べようとしないが、口に入れてあげると食べる場合は、親が食べさすことは良いことです。

まずは食事の楽しさを実感してもらうことが先決です。胃腸の力がつくと、食べることに積極的になることもあります。

あとは、親が美味しそうに食べているのを見せるのも良いでしょう。これは美味しいんだ、と知ってもらう所から始めて見るのも、1つになります。

2:口腔機能の未熟さ

2-1:固さ/大きさ/形を変える

口腔機能が未熟の場合、お子さんが食べやすい固さ/大きさ/形を工夫することで、フォローができます。

少しでもその子にとっての「食べやすさ」を考え、調理することが大切になります。

2-2:全身運動をする

口の中の動き(口腔機能)は、運動機能に伴い、発達していきます。口を動す訓練もありますが、お子さん(特に未就学)にとっては、楽しみづらいです。

そこで、全身運動をすることで、運動機能が伸びてくると、少しずつ口腔機能も成長していきます。

運動機能は、一般的に大きな動き⇨小さな動きへと発達していきます。

全身運動などの運動機能がゆっくりな場合は、まずは大きな動きを遊びの中で取り入れられると、次第に小さな動き(口/指先など)も発達しやすくなります。

3:口腔内、周囲の感覚の偏り

3-1:苦手な感覚を知る、避ける

どの感覚が苦手なのか、これまでの食事から把握していきましょう。それが分かれば、避けることができます。

苦手な感覚が避けられないと、食事自体が嫌になり、食事をしない!など問題が大きくなります。

感覚の偏りは、お子さんの意思や努力ではコントロールすることが難しいです。ここの配慮は、とても大切になります。

3-2:食べられる物の中でバリエーションを増やす

「食べられない物をいかに食べさせるか」より、

「今食べられる物の中で、バリエーションを増やせるか」を考えることが、大切になります。

できることを少しずつ広げていくことが、1回1回の食事の成功体験になり、長期的にお子さんの自信、食事を楽しめることに繋がっていきます。

3-3:チャレンジ・自発的に食べられことを褒める

お子さんがチャレンジできたこと、自発的に食べられたことを褒めましょう。

仮に、口に入れて出してしまっても「口に入れる」ことはできているので、お子さんにとっては立派なチャレンジです。

「食事を頑張った」ことをたくさん褒めて、次も食事にチャレンジできる気持ちを、行動に繋げていきましょう。

食事が楽しい時間になるような環境づくりが、大切になります。

4:認知の偏り

4-1:不安を取り除く

可能な範囲で、食べ物の見た目が大きく変わらないようにすることです(といっても限界はあると思いますが・・)。

見た目が少し違ったとしても・・

・同じ食べ物であることを事前に伝える
・普段食べてるものに近い見た目に調理

などの工夫があります。

4-2:自分で確認する時間を作る

説明をしても、嫌がる子も多いです。そんなときは、お子さん自身に食べ物を確認してもらいましょう。

チャレンジできるとしても、心の準備が必要な子もいます。ぜひ時間を作って一緒に向き合いましょう。

4-3:変化を経験する機会を作る

「変化を受け入れられる耐性」を作ることです。食事以外の場面で「いつもと違う」ことに触れ、楽しい経験をすることが大切です。

変化の付け方は、お子さんにとって様々あります。

例えば、

・買い物するお店
・習い事への行き帰りの道
・遊ぶ友達/遊ぶオモチャ/日常生活で使う物

など、日常生活の1部を変えることです。

お子さんが「楽しめる変化」をつけていきましょう。

✍5つの基本味

偏食の相談をされる方は、幼児期の親御さんが最も多いです。

ただ相談される中には、味覚の成長の過程にある子もいらっしゃいます。

ここでは、幼児期の味覚の発達について、ベースの部分にだけ触れておきたいと思います。

まずは、味覚の種類を見ていきましょう。

甘みごはん、パン、麺など(炭水化物/エネルギー源)
塩味塩、ミネラル
うま味肉、魚など(タンパク質/アミノ酸)
酸味腐敗物、危険物を教える役割
苦味毒物を教える役割

「甘み、塩味、うま味」は、生きていくために「体にとって必要な食べ物」を伝えるための味になります。

生命の維持のために、生まれつき美味しい味として、脳の機能として組み込まれている味です。

ちなみに、母乳にもこの3つの味が含まれています。

一方で、「酸味、苦味」は危険を伝えるための味になります。

生命を守るために避けるべき食べ物として、生まれつき脳の機能として、組み込まれている味です。

このように、お子さんの「野菜嫌い」や「お菓子、甘いものが好き」は、生命の維持のために、脳や舌のセンサーが正しく働いている証拠になります。

お子さんの一般的な発達といえます。ただ「健康に支障が出る程の偏食」の場合は、医療機関への相談をお勧めします。

「【子供の偏食】食わず嫌いとは違う!原因別に10個の対処法を説明します」のまとめ

記事のポイントをまとめます。



【偏食】
・感覚の偏り⇨食べられるもの少ない


【偏食の原因】
・食欲の弱さ
・口腔内機能の未熟
・感覚の偏り
・認知の偏り


【偏食の対処法】
・苦手な感覚を知る/避ける
・固さ/大きさ/形を工夫する
・全身運動をする
・子供の不安を取り除く
・親が食べることを手伝う
・子供自身に確認してもらう
・チャレンジできたら褒める
・食べられる物の中で種類を増やす
・食事以外での変化の成功体験を作る


【子供の味覚の発達】
・「甘味が好き」「酸味・苦みが嫌い」は、正しい味覚の発達


以上になります。

医療機関に相談する程じゃないけど、お子さんの栄養が心配な方は、サプリで栄養を補完する方法もあります。

実際に、私が支援をしている感覚の偏りがある子にも、おやつ感覚で食べている子が多くいらっしゃいます。

興味のある方は、【偏食の子供】オススメなサプリをご覧ください。

気軽にできるので、お子さんに合うかどうか1度試されるだけでも、良いと思います。

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