

ついつい子供に怒ってしまう方「頭ではダメだと分かってるのに、つい子供を怒ってしまう。ADHDの子供に合った接し方が知りたい」
このようなお悩み/ご要望にお答えします。
✓本記事の内容
- ADHDの子供を怒ってしまう原因
- ADHDの子供への接し方と工夫
- ADHDの子供の発達/接し方の相談先
「怒ることは良くないと分かっていても、つい怒ってしまう」
「怒らないと言うことを聞いてくれない・・でも良くないことは分かってる・・。子供を怒らない接し方が知りたい」
今、ADHDの子供への接し方で悩まれている方が増えています。
この記事の執筆者の私は、療育セラピストを10年以上している2児の父親です。
今まで1,000名以上のADHD(注意欠陥多動性障害)、自閉症スペクトラム(ASD)、学習障害(LD)などの発達障害の子供とその親の支援をしてきました。
支援をしていく中で、ADHDの子供への接し方で悩まれている方が多くいらっしゃった為、どの方にも共通する接し方と工夫を本記事にまとめてみました。
本記事は、ADHDはもちろん、ADHD傾向のある子供にも活用できる内容になっています。
今日から、ご家庭で、誰でもすぐに実践できるよう具体的な内容になります。
ストレスが減ったり、親子の穏やかな時間が増えるキッカケになれば幸いです!
ADHDの子供を怒ってしまう原因

ADHDの子供を怒ってしまう原因は、大きく4つあります。
ここでは、私の支援経験から特に多かった原因に絞って説明していきます。
この記事を読まれている方は、必ずどれかには当てはまると思いますので、ご覧くださいませ!
- その①:ADHDの「特性」を知らない
- その②:ADHDの「接し方」を知らない
- その③:問題行動を引き起こしやすい環境
- その④:大人のストレスフル
1つずつ見ていきましょう。
その①:ADHDの「特性」を知らない

なぜ怒ってしまうのでしょうか。
大人からみたら「言ってるのに、言うことを聞かない!」「怒られることを繰り返してる!」ことが多いです。
なぜ言うことを聞けないのか?怒られても繰り返してしまうのでしょうか?
それはADHDの3つの特性が理由になります。
お子さんとしても「分かってるのにやめられない」「頭では分かっていても体がとっさに動いてしまう」など、どうしようもないのです。
お子さんも頑張っている、ということを知ることが最初の一歩になります。
ADHDの特性については、こちらよりご覧ください。
またお子さんが3つのどのタイプに当てはまるか、確認できるチェックリストも、気になる方は活用くださいませ。
【ADHDの3つの特徴】
【療育セラピストが解説】ADHDの子供の3つの症状と7つの対応法
【ADHDのチェックリスト】
子どものADHDチェックリスト【多動/衝動/不注意の3タイプ別】
その②:ADHDの「接し方」を知らない

ADHDの特性に合わせた接し方を知らない、orやってるけど、上手くいっていない場合があります。
ADHDの特性をご存知の方は、実践の問題ですので、具体的な接し方が把握できれば大丈夫です。
お悩みの種類によって、必要な情報を活用頂ければ幸いです。
【ADHDの子供の癇癪をへらす3つの方法】
【療育セラピストが解説】ADHDの子供の癇癪を減らす3つの方法
【ADHDの子供が切り替え上手になる4つの接し方】
ADHDの子供が切り替え上手になる4つの接し方【家庭でできます!】
その③:問題行動を引き起こしやすい環境

子供の困った行動が出やすい環境になっている場合です。
例えば、切り替えがむずかしいお子さんなのに、切り替えが難しくなる原因のTVのリモコンが、子供がいつでも触れる状況だったり、
食事中に集中しない!と困っている場合も、お子さんが自由にオモチャが取り出せる環境にあることです。
【関連情報】
その④:大人のストレスフル

ADHDのお子さんと接する大人がストレスフルな状態です。
この状態の場合は、正しい知識や接し方を知ったとしても、上手くいくことがむずかしいことも少なくありません。
親御さんや周囲の大人の方に、新しい接し方を受け入れてもらうためには、多少の精神、体力、時間的な余裕が必要です。
全くない状態ですと、良くてもなるべく怒らないようにすることが精一杯で、根本的な解決が難しいです。
ここの対策は、後述しますね。
ADHDの子供への接し方と工夫

ADHDの子供への「接し方(直接アプローチ)」と「接し方以外(間接アプローチ)の工夫」を説明していきます。
7つの接し方
【ADHDの特性に合わせた7つの接し方】
【療育セラピストが解説】ADHDの子供の3つの症状と7つの対応法
【ADHDの子供の「できた!」を増やす褒め方】
ADHDの子供の5つの褒め方【療育指導員の接し方を解説します!】
3つの工夫
ここでは、接し方以外の工夫の方法を説明します。
直接的なアプローチのお子さんへの接し方と違い、ここで紹介するのはお子さんの周囲の環境へ働きかける間接的なアプローチになります。
- その①:「気になる刺激」をなくす
- その②:人/場所/物を変える
その①:「気になる刺激」を除去する

お子さんが気になる刺激(物・人・音・光など)を減らしましょう。
ここでいう「気になる刺激」とは、お子さんがやるべきことができなくなってしまう原因になるものです。
例えば、ご飯を食べる時間にオモチャが気になって、立ち歩いてしまうなどです。
この場合は、オモチャが「気になる刺激」になっているため、お子さんの視界に入らないよう片付ける必要があります。
ADHDの特性として、視界や音など気になる刺激を受け止めやすい特徴がある場合があります。
そういった特徴のお子さんは、気になるものを減らす工夫をすることが効果的です。
その②:人/場所/物を変える

家庭やご自宅の環境上、どうしてもお子さんが気になる刺激が除去できない場合は、「いかに減らすか」がポイントになります。
例えば、宿題をする場面でしたら、
- 外の音が響きづらい部屋でする
- 部屋の中でも窓から遠い場所でする
- 窓はカーテンを閉める
- 動かせない気になる物は布を掛ける
- 接する大人を変える
- パーテーションを使う
- イヤーマフを使う
☑イヤーマフ
☑パーテーション
このような方法があります。
外の音を「除去する」ことはできませんが、「減らす」ことはできます。
いかに注意を散らす素を減らせるか?この考え方が大切になります。
ちなみに接する人を変える方法もあります。
「宿題ならお父さん!」など、ご家族の得意に合わせて役割分担を決めるのも良いでしょう。
こういった方法がとれる方は、1つの選択肢として試してみるのはいかがでしょうか??
【関連情報】
【療育指導員が解説】宿題ができないADHDの子供の3つの接し方
その③:子供と離れる時間を作る

大人がストレスフルな場合、どんなにお子さんに合った接し方が頭で分かっていても、実践することが難しいことがあります。
「頭では分かっているのに、どうしても怒ってしまう・・」などです。
その場合は、定期的にお子さんと離れる時間を1日30分でも良いので、意図的に作りましょう。
例えば、習い事や療育でお子さんを預けている方は、買い物に行ったり、カフェで1人の時間を過ごしたりすることです。
ADHDやその他の発達障害のお子さんの親御さんは、疲弊されている方も少なくありません。
親御さん自身は、今の忙しい状態が当たり前になっていて、自身が休むことは、二の次になりますが、とんでもありません。
親御さんの状態が、お子さんにダイレクトに影響します。
「親御さんが休むことはお子さんのため(お子さんにゆとりを持って接するため)」
思い当たる節がある方は、ぜひ5分でも良いので、始めてみましょう!
ADHDの子供の発達/接し方の相談先

ここまで読ませても、「やっぱり子供を怒ってしまいそう・・どうしよう・・」という方は、一度専門家のアドバイスをお受けされることをオススメします。
サポートを受ける方法は3つありますが、急がれている方(具体的な困りゴトを少しでも早く解決されたい方)でなければ、最初は相談窓口で大丈夫です。
混み合っているので、時間は掛かりますが、無料で気軽にできます。
逆に、凄く困っていて急がれている方は、療育が良いです。
専門家へ最短で繋がれる方法になります。
- その①:相談窓口へ連絡
- その②:療育
(専門家→子供への指導) - その③:ペアレントトレーニング
(専門家→親への指導)
【相談窓口の情報】
ADHDの子供の検査とは【種類/受診方法/相談窓口まで徹底解説】
※後半部分になります
【療育について】
ADHDの子供の療育とは【種類・費用・通所受給者証のメリット/デメリットを解説】
【ペアレントトレーニングについて】
【ADHDの子供の親向け】ペアレントトレーニングとは【種類/費用/内容など概要を説明します】
先生に相談することも1つ

園や学校などの担任の先生の意見を聞くのも1つです。
療育の専門家ではなくても、その年齢のお子さんを見るプロです。
信頼できる先生でしたら、一同聞いてみるのもオススメです。
つい怒ってしまう・・【ADHDの子供への怒らない7つの接し方】のまとめ

記事のポイントをまとめます。
- 【ADHDの子供を怒ってしまう原因】
・ADHDの「特性」を知らない
・ADHDの「接し方」を知らない
・問題行動を引き起こす環境
・大人のストレスフル - 【ADHDの子供への接し方と工夫】
・7つの接し方を参照
・「気になる刺激」を除去する
・人/場所/物を変える - 【ADHDの子供の育児の相談先】
・相談窓口
・療育
・ペアレントトレーニング
以上になります。
本記事が、お子さん、ご家族の安心作りの役に立てればの繋がれば幸いです!
【関連情報】