グレーゾーン

グレーゾーンの子供の6つの接し方【困り/特徴/サポートを説明します!】

投稿日:2020年11月6日 更新日:

子供の接し方で悩まれている方「グレーゾーンの子供の接し方が知りたい。グレーゾーンの特徴やサポートの仕方も教えてほしい。」

こういったご要望にお答えします。

✓本記事の内容

  • グレーゾーンとは


  • グレーゾーンの子供の特徴


  • グレーゾーンの子供の困り


  • グレーゾーンの子供の接し方


  • グレーゾーンの子供のサポート法


  • 子供の発達の相談先

「診断名がつかないから・・子供のサポートが手薄で心配・・。」

「グレーゾーンの子供に合った接し方やサポートが知りたい・・」

診断名がつかず、周囲からの理解も得づらく、情報が少なくてお困りの方が増えてきています。

この記事を執筆している私は、療育セラピストを10年以上しており、これまで1,200人以上の発達障害のお子さんと、その親御さんを支援してきました。

その支援経験を元に、本記事では、グレーゾーンの子供の特徴/困り/接し方/サポート法をまとめました。

関連する情報は、別記事でまとめていますので、必要な方はご覧ください!本記事が、参考になれば幸いです!

グレーゾーンとは

グレーゾーンとは「発達の凸凹が多少あるけど、日常生活に大きな支障がない(対処できる範囲)」ことをいいます。

グレーゾーン=発達の凸凹が多少あるけど、診断名がつく程の状態ではない。

✍発達障害とは

図のように、発達障害は大きく3つあります。自閉症スペクトラム/ADHD/学習障害があり、そこに知的障害も加わっていきます。

それぞれの特徴も、載せておきます!

✍ADHD(注意欠陥多動性)

  • 多動/衝動/不注意の性質
  • 混在することが多い
  • 多動/衝動性:男の子に多い
  • 不注意:女の子に多い

【関連記事】

【療育セラピストが解説】ADHDの子供の3つの症状と7つの対応法

✍自閉症スペクトラム(ASD)

  • 言葉の遅れ/会話の難しさ
  • 興味の幅の狭さ/こだわりの強さ
  • 感覚の偏り/不器用

【関連記事】

自閉症スペクトラムの子供の症状とは?【4つの特徴と7つの接し方】

✍学習障害(LD)

  • 読み/書き/計算の特定の分野が難しい
  • 話す/聞くの特定の分野が難しい
  • 知的な遅れなし

✍知的障害

  • 知能指数(IQ)×適応能力で判断
  • 軽度~最重度まで4段階ある

【関連記事】

【自閉症スペクトラム/知的障害を伴う子供】特徴/サポート方法とは
※「知的障害とは」の項目

グレーゾーンの子供の特徴

グレーゾーンの場合、明確に「○○が特徴」とは言えないのですが、どの発達障害の特性を持っているかにより、一人ひとり特徴が異なります。

強いて共通のグレーゾーンの特徴とすれば、特定の場面/人との間で困り(困る言動)が出やすい点があります。

診断名がつく発達障害のお子さんは、ほとんどの場合、人や場所に関わらず困りが出ます。

  • グレーゾーン:特定の状況下で、困りが出やすい


  • 発達障害:状況に関わらず、困りが出やすい

グレーゾーンの子供の困り

グレーゾーンのお子さんの典型的な困りは、3つあります。

  • その①:周囲の無理解


  • その②:気付かれづらい


  • その③:二次障害の可能性あり

1つずつ見ていきましょう!

その①:周囲の無理解

お子さんの障害特性の理解がされず、叱責/差別的扱い/ネガティブな関わりを受けることです。

グレーゾーンのお子さんは、一見、配慮が必要な様子が伺えないことが多いです。

担任の先生などは、「本人の努力不足、親の関わりが良くない」など、お子さんやご家族に問題があるように考えられる場合があり、結果としてお子さんやご家族が辛い思いをすることが多いです。

その②:気付かれづらい

先ほども説明しましたが、グレーゾーンのお子さんは、一見変わりない様に見られやすいです。その結果、家族や先生も気付かないことが多いです。

また「少し変わった子」という認識で、見過ごされ、問題が大きくなって気付くというパターンも多いです。

小学校入学してからの友達とのやりとり、小学校3~4年生の学習の難易度が上がるタイミングなど、環境が変わるタイミングで問題が表面化することが多いです。

その③:二次障害の可能性あり

周囲の無理解/見過ごされることで、お子さんの失敗体験が重なり、自己肯定感が下がると、二次障害になる可能性が出てきます。

具体的には、不登校/鬱/無気力/引きこもり/依存症/暴力/非行などです。

二次障害は、誰でもなる可能性がありますが、グレーゾーン/発達障害のお子さんは、二次障害になる可能性が、他の子より高いです。

理由は、自己肯定感が下がる経験が積み重なりやすい為になります。


【関連記事】

発達障害の子供と二次障害の関係とは【原因/種類/対応法/相談先を説明します】

グレーゾーンの子供の接し方

グレーゾーンのお子さんの典型的な困りは、6つあります。

  • その①:「簡潔」に伝える


  • その②:「具体的」に伝える


  • その③:「視覚的」に伝える


  • その④:「見通し」を伝える


  • その⑤:「肯定的」に伝える


  • その⑥:「理由を明確」に伝える

1つずつ見ていきましょう!

その①:「簡潔」に伝える

指示は「短く、ゆっくり、1つずつ」伝えることが効果的です。


例えば、学校でよくある指示ですと・・

「教科書とノート出して、10Pを開いて」
「教科書出して」「ノート出して」「教科書の10P開いて」

になります。

1つの指示に1つの行動(やるべきこと)が入っていると伝わりやすいです!

その②:「具体的」に伝える

指示を具体的に伝えましょう。


例えば・・

「部屋キレイにして」
「5冊の本を本棚にしまって」「床に落ちてるゴミをゴミ箱に捨てて」

の様なイメージです。

誰が聞いても理解できる表現を使うと伝わりやすいです。

その③:「視覚的」に伝える

口頭の指示だけではなく、目で確認できるツールを使いながら、伝えましょう。

例えば、下校後の家での過ごし方のルールでしたら、1番、2番・・と紙にやる順番を書き、リビングに貼っておきます。

すぐに目につく場所に、下校後のやること(順番)が貼ってあれば、自分で思い出して取り組みやすくなります。

お子さんによっては、悪気なく約束を忘れてしまう場合もありますので、お子さんがいつでも思い出せるツールを使うことはオススメになります。

その④:「見通し」を伝える

事前に見通しを伝えましょう。

例えば、「宿題のプリント2枚終わったらゲームしていいよ」などです。どこまで頑張れば良いのか?を伝えられると、お子さんが頑張りやすいです。

私達も休日の見通しがあるので、頑張れるのと同じように、お子さんにも一定のゴールを、事前に伝えることが大切になります。

その⑤:「肯定的」に伝える

グレーゾーンのお子さんは、自信を失う機会が増えやすいです。自己肯定感を下げないために、伝え方は、ポジティブにしていくことが必要になります。

例えば・・

「うるさい!」
「○○して待っててね」

・・でしたり・・

「走らないで」
「歩いてね」

の様なイメージになります。私達大人も、同じことを言われるなら、指摘や否定より、肯定的に伝えてもらったほうが受け止めやすいですよね。お子さんも同じになります!

その⑥:「理由を明確」に伝える

やることの理由を明確に伝えましょう。どれをやることで、お子さんにとっての意味(メリット)を伝えるイメージです。

もしメリットがないなら、やらないことで生じるデメリットを伝えても良いです。

グレーゾーンの子は、合理的に考える子も少なくないので、やるべき理由が論理的に説明できると、納得し、行動しやすくなります。

グレーゾーンの子供のサポート法

次は、4つのサポートについて説明していきます。

  • その①:特性を知る(本)


  • その②:対処法を学ぶ(療育)


  • その③:環境をつくる(合理的配慮)


  • その④:子供への配慮を学ぶ(ペアレントトレーニング)

その①:特性を知る(本)

まずお子さんの特性について、ご家族が理解をすることです。お子さんの理解がないと、そのさきの接し方やサポートなど考えることが難しくなる為です。

特性とは、お子さんの得意/不得意/学びやすさ/取り組みやすい方法/感覚の偏り/好きなこと、などです。言い方を変えると、発達の凸凹とも言えます。

「なんでそんなことをするの・・?」などの、普段の疑問となる行動の原因も見えてくると思います。


本が一番網羅的に情報の把握ができます。どんな本が良いのか?については、関連記事をご覧ください!


【関連記事】

【ADHDの子供の親向け】おすすめのADHDの本【厳選5冊】

自閉症スペクトラムの子供の親が読むべき本【プロが選ぶ厳選5冊】

その②:対処法を学ぶ(療育)

お子さんの特性が理解できたら、対処法を学ぶ必要があります。

ただ、実践するのは自信がない・・という場合は、療育で専門家の力を借りるのが良いでしょう。

療育とは、お子さんのスキルアップを目的とした、専門指導員によるお子さんへの指導になります。詳細は、関連記事を参考にしてみてください!


【関連記事】

【徹底解説】療育って何?自閉症スペクトラムの子供が受けられる支援とは
※その他の発達障害のお子さんにも活用頂けます。

その③:環境をつくる(合理的配慮)

お子さんへの接し方/サポートが見えてきたら、担任の協力を得ましょう。

学校で必要な配慮をお願いするイメージになります。例えば、宿題の量の減らしてもらう/授業中は別の課題にしてもらう/イライラしたら保健室に行くことをOKとする、などです。

その④:子供への配慮を学ぶ(ペアレントトレーニング)

事情があって、療育に通うことが難しい場合は、親向けの療育(ペアレントトレーニング)も選択肢の1つになります。

また大きな困りまでじゃないけど・・子供への接し方を直接学びたい!という方にもオススメです。

内容としては、専門家からお子さんに関わる上で必要な、知識/視点/具体的な声の掛け方などを教わることができます。


【関連記事】

【ADHDの子供の親向け】ペアレントトレーニングとは【種類/費用/内容など概要を説明します】※ADHD以外のお子さんも参考になります。

子供の発達の相談先

グレーゾーン、発達障害のお子さんの相談先は、下の4つになります。

  • 保健センター


  • 子育て支援センター


  • 児童相談所


  • 発達障害者支援センター

お住いの地域の相談窓口になり、お子さんの発達/育児に関わる全般の相談が、電話で無料でできます。電話で予約をとり、相談の日時を決める流れになります。

1つ注意点があります・・・それは、かなり混み合っていることです・・。

自治体により、多少の違いはありますが、数ヶ月待ちもよくあります。

時間が掛かるということを前提に、早めに動かれることをオススメします!(療育となると、1年以上待たれる方もいらっしゃいます・・)

各施設の特徴/具体的な相談方法/連絡先は、こちらを参考にしてくださいませ。

【関連記事】

自閉症スペクトラムの子供の相談先とは【種類/方法/注意点を解説】

グレーゾーンの子供の6つの接し方【困り/特徴/サポートを説明します!】のまとめ

記事のポイントをまとめます 。

  • 【グレーゾーン】
    ・発達の凸凹はあるけど、日常生活に大きな支障がない



    グレーゾーンの子供の特徴
    ・特定の状況下で困りが出やすい


  • 【グレーゾーンの子供の困り】
    ・周囲の無理解
    ・気付かれづらい
    ・二次的障害になる可能性あり


  • グレーゾーンの子供の接し方
    ・「簡潔」に伝える
    ・「具体的」に伝える
    ・「視覚的」に伝える
    ・「見通し」を伝える
    ・「肯定的」に伝える
    ・「理由を明確」に伝える


  • グレーゾーンの子供のサポート法
    ・特性を知る(本)
    ・対処法を学ぶ(療育)
    ・環境をつくる(合理的配慮)
    ・子供への配慮を学ぶ(ペアトレ)


  • 子供の発達の相談先
    ・保健センター
    ・子育て支援センター
    ・児童相談所
    ・発達障害者支援センター

以上になります。

関連記事も載せておきます!
興味のある方はどうぞ!


【関連記事】

自閉症スペクトラムの子供の割合ってどれくらい?【男子は5倍多い】

発達障害の子供と二次障害の関係とは【原因/種類/対応法/相談先を説明します】

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