

子供がADHD、グレーゾーンの疑いがあり、何をすべきか知りたい方へ「健診や検査でADHD傾向orグレーゾーンといわれたけど、グレーゾーンって何?この先何に困るの?これから具体的に何をすればいい?」
こういった疑問にお答えします。
✓本記事の内容
- ADHD、グレーゾーンとは
- ADHD、グレーゾーンで困ること
- ADHD、グレーゾーンを疑ったら
【専門家に相談】 - 家でできること
【子どもへの理解・関わり】
集団生活が始まったり、他の子供と遊ぶ機会があると、「他の子供と違う」「みんなができることができない」など、発達が気になる方もいると思います。
この記事を執筆している私は、療育セラピストをしていて、1000人以上の発達障害の子供と、その親を支援してきました。
支援をする中で、多くの親が、
「うちの子は発達障害?性格?グレーゾーン?」など、不安を感じながらも、何をすべきか分からず、ただただ困っている状態でした。
そういった方たちが、少しでも安心して1歩踏み出せるよう、
そして親が子供のために、必要な関わりや機会を作るために行動できるよう、必要な情報をまとめてみました。
一般的な情報だけでなく、私が実際に支援してきて、経験した多くの事例を元にした、リアルな情報です。
過度に不安を感じる必要はありません。
まずは「知るべき情報を知る」、これだけで、不安は減りますし、次やることも明確になります!
参考になれば幸いです。
ADHDやグレーゾーンという言葉は、子どもに関わる上で、参考にする1つの情報に過ぎません。どういった基準で、診断がつき、その情報をどう活用すべきか、まとめました。参考になれば幸いです。
今回は「ADHD?グレーゾーン?子供の発達が心配なら絶対すべき3つの行動」について解説していきます。
※記事は3分くらいで読み終わります。深掘りした解説は、関連記事を貼っておきました。
ADHD、グレーゾーンとは

まずは、ADHD、グレーゾーンについて解説します。
ADHDについては、
【療育セラピストが解説】ADHDの子供の3つの特徴と7つの対応法ADHDの子供の3つの特徴【多動・衝動・不注意】
をご覧ください。記事の後半は、基本的な対応方法を解説しています。
ここではグレーゾーンについて解説します。グレーゾーンとは、定型発達と発達障害の間にいる状態のことをいいます。診断基準を全て満たすわけではないが、体調や環境によって、困りが強く出ることをいいます。
例えば、診断名として、明確にADHD(多動タイプ)と診断されている子供は、家でも、学校でも外でも、環境に左右されず多動です。ただグレーゾーンの子の場合は、学校の授業中だけ多動で困る、など限定される場合が多いです。
ADHDやグレーゾーンの診断基準については、子供のADHDはいつわかる?【3才児健診での発見が多い】診断基準は2つ【医療機関や先生により違う】をご覧ください。
ADHD、グレーゾーンで困ること

ADHDについては、さきほど紹介した
【療育セラピストが解説】ADHDの子供の3つの特徴と7つの対応法各特徴の子供の困り【全11個】
の項目をご覧ください。
ここでは、グレーゾーンの困りを解説します。
グレーゾーンに明確な基準はありません。幼少期にグレーゾーンと言われた場合、年齢を重ね、困りごとが顕在化して、発達障害の診断名がつくこともあれば、そのまま発達障害の診断はつかない、というケースもあります。
明確な診断名の発達障害と比べ、症状が軽く、親の困りごとも少ないと思われがちですが、グレーゾーンならではの、困りごとがあります。
ではグレーゾーンの子供の困りを見ていきましょう。3つあります。
- 1:周囲に気づかれない
- 2:周囲に理解されない
- 3:二次障害のリスク
それぞれの困りを深堀りして、一緒に見ていきましょう。
1:周囲に気づかれない
1-1:見過ごされる

困りというのは、子供の行動で確認していきます。ただその行動自体が目立たない場合は、親や先生が気づかないことも多いです。
例えば、離席や癇癪などは、周囲への影響が強いため、周囲も気づき、何かしらの配慮、相談などができ、対策自体は立てられます。逆に、周りに迷惑をかけない行動は見過ごされます。先生自身も困らないので、見過ごされることが多いです。
見過ごされやすい1つの例は、指示理解が難しい、場合です。指示の理解が難しくても、子供自身が周りを見て、真似をして、何となく集団についていければ、その場では、大きな困りにはなりません。ご自身の子供が該当する場合は、注意が必要です。対策は、後述します。
2:周囲に理解されない
2-1:子供への配慮が得られない

先ほど解説した集団生活で、周囲への影響が強くないと、先生は困りません。つまり、子供に特別に配慮するということは、なかなか難しいです。多少本人が困っていても、周囲に影響が出ない範囲であれば、先生としても、特別に動くことは、しにくいです(熱心な先生であれば別ですが)。
2-2:子供の失敗体験が増える

診断がつかなくても、その傾向が多少あるグレーゾーンの子供は、生活で困ることがあります。ただ明確な診断名がついていないことで、「本人のやる気がない、努力不足」と判断され、怒る、注意する、など子供に対して、不適切な関わりをされてしまうことがあります。
ここ数年、発達障害の認知は広がっているものの、子供に無理な変化を求める先生は、多いです。場合によっては、親でもいます。
3:二次障害のリスク
3-1:子供の自己肯定感が下がる

周囲が気づかない、理解がない状態が続くと、子供の失敗体験が続きます。周りの子はできているのに、自分ができない、などです。これが続くと、自己肯定感(自信)が下がり、自分から発言・行動することが減っていきます。
ネガティブな言動も増えるため、やるべきことが、できずらくなります。これが深刻になると、不登校やひきこもりなど、二次障害に繋がっていきます。
3-2:周囲に攻撃的になる

自己肯定感が下がると、周囲の言動に敏感になります。指摘されたり、勝敗がつく、相手より劣っていることに対して、過敏に反応します。
その結果、周囲に攻撃的な言動をとることで、自分を守ろうとします。これが深刻になると、不登校や家庭内暴力など、二次障害に繋がります。
参考までに、代表的な二次障害をのせておきます。
- いじめ
- うつ病などの精神疾患
- 不登校
- ひきこもり
- 家庭内暴力
ADHD、グレーゾーンを疑ったら【専門家に相談】

子供の発達が心配な方は、相談窓口に連絡しましょう。
具体的な窓口の特徴を紹介しています。
ADHDの子供の検査とは【種類/受診方法/相談窓口まで徹底解説】
もし相談すべきか迷ってしまう・・という方は、まずはご家族、担任の先生に相談してみましょう。1人で抱え込まず、身近で相談しやすい人に相談してみましょう。基本的に、相談自体にデメリットはありません。相談が遅れて二次障害になる前に、行動しましょう。
家でできること【子どもへの理解・関わり】

ADHD、グレーゾーンに関わらずですが、子供の特性(元々持っている気質)を理解し、家族・周囲の方がどう関わるか?これを考え、実践することが一番大切です。
詳しくは、子供のADHDは遺伝?関連性は不明【脳の機能障害といわれている】親がやるべきこと【子供への理解と親の関わりの工夫】をご覧ください。
「ADHD?グレーゾーン?子供の発達が心配なら絶対すべき3つの行動」のまとめ

記事のポイントをまとめます 。
- ADHD
【①多動性 ②衝動性 ③不注意】 - グレーゾーン
【定型発達と発達障害の間にいる状態】 - グレーゾーン
【診断基準を全て満たさないが、特定の環境で困りが強く出る】 - ADHD、グレーゾーンを疑ったら
【専門家に相談 】 - 家庭でできること
【①子供の特性理解 ②関わりを工夫】
以上になります。
診断名だけでなく、子供の実際の行動、困りを把握し、家族、周りの方が理解・関わりをしていきましょう。
子供への理解を高める方法として、本は有効です。本を読むことが得意な方は、ADHDの子供の親にオススメな本5冊【活用方法も解説します】をご覧ください。
知識から関わりまで、網羅的に把握する為の、本、読む順番、活用方法を解説しています。
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