

子供に障害をどう伝えるか悩まれている方「障害について子供本人にどう伝えるべきか。子供本人もそろそろ気付き出すかも・・。前向きに受け止められる伝え方が知りたい」
このようなお悩みにお答えします。
✓本記事の内容
- 自閉症スペクトラムの子供への伝え方
(障害告知) - 障害告知の注意点
- 障害告知の例文
お子さんが小学校高学年以上になると、自分と周囲の人の違いに気づき出す子が増えてきます。
自分でインターネットで調べたり、友達に心無いことを言われて自信をなくすかも・・発達の困りを抱えた親御さんでしたら、誰でも心配になることだと思います。
この記事の執筆者の私は、療育セラピストを10年以上している2児の父親です。
私自身にも、言語発達遅滞/運動協調性障害の診断を受けた息子がいて、同じ悩みを抱えている親でもあります。
私の支援/育児経験をふまえ、障害告知のポイントと注意点をまとめました。自閉症スペクトラムに限らず、ADHDやその他の発達障害のお子さんにも活かせる内容になります。
最後に例文もありますので、お子さんに合わせてそのまま活用頂ければ、幸いです!
自閉症スペクトラムの子供本人への伝え方(障害告知)

自閉症スペクトラムのお子さん(本人)に伝えるポイントは、5つあります。
- その①:病気ではなく、「脳のタイプ」と伝える
- その②:本人が自覚してる所を伝える
- その③:長所と特性を一緒に伝える
- その④:「治す<活かす」と伝える
- その⑤:活かさない(対処しない)ことでの「本人のデメリット」を伝える
その①:病気ではなく、「脳のタイプ」と伝える

特性(障害)は病気(治すもの)ではなく、「生まれつきの脳のタイプ」と伝えましょう。
こちらの具体例などは、のちほど紹介する例文(スライド)をご覧下さい(すみません・・私の説明力では、分かりづらいと思いますので・・汗)!
【関連記事】
自閉症スペクトラムが子供に遺伝する確率は?【原因~治療法まで説明します】
その②:本人が自覚してる所を伝える

本人が自覚している障害特性を伝えます。
ご本人が具体的な場面で自分の言動がイメージできる状態になります。
お子さんご本人が、「確かにそういう所ある!それよくあるんだよね」とイメージ/納得できることが大切になります。
その③:長所と特性を一緒に伝える

長所と特性を一緒に伝えましょう。障害特性はどうしてもネガティブに捉えられやすいので注意が必要です。
どんな長所/短所も表裏一体です。どんな短所にも、必ず裏返しになる長所があります。
ネガティブな面だけ捉えられないように、長所と短所を合わせて丁寧に伝えていきましょう。
その④:「治す<活かす」と伝える

障害(特性)は病気ではないですが、工夫が必要であることを伝えます。
理由は、お子さん本人、周囲の人がより幸せになるためです(もしくは困らないため)。
もし療育機関に通われているorこれから通われる予定がある場合は、下の2つを学ぶことを目的にお話をされるのが、スムーズです。
- 自閉症の脳を活かす方法
- 自閉症の脳で困らない方法
今現在、療育機関に通われていて、「お子さんのモチベーションが下がっている・・」「何のために療育機関に通っているのか分からなくなってきた・・」という方も、
この目的を確認しながら、お話をされると目的から整理してモチベーションを高めることができます。
【関連記事】
【自閉症スペクトラムは治る?】治療/療育の種類/子供への接し方を解説します!
その⑤:活かさない(対処しない)ことでの「本人のデメリット」を伝える

特性(障害)の工夫をしないことによる、本人のデメリットを伝えます。
お子さん本人があまり気にしている様子がない(客観的には困るはずの状況にも関わらず)場合は、特に必要です。
なぜ特性の工夫をする必要があるのか?お子さんを主語にして具体的なデメリットを確認できると、必要性を感じてくださるお子さんが多いです。
障害告知の注意点

ADHDの本人に伝えるときの注意点は、3つあります。
- その①:長所/特性を具体的に伝える
- その②:他人と比べた結果は避ける
- その③:本人の自閉症スペクトラムらしい良さを入れる
その①:長所/特性(障害)も具体的に伝える

よくある自閉症スペクトラムの特性だけ伝えるのは避けましょう。
お子様/ご本人が具体的にイメージできなければ、ネガティブな気持ちになるだけになってしまいます。
お子様/ご本人/ご家族が「これはあるね」と心から納得できるような、具体的な内容で伝えることが大切になります。
その②:他人と比べた結果は避ける

お子様ご本人に伝えるときは、人と比べた結果(相対評価)を通して伝えることは避けましょう。
例えば、学校の成績や順位です。理由は、比べる人や環境によって、今後大きく下がり、お子さんの自己肯定感を下げる可能性が高まるためです。
どうしても結果を通して振り返りたいときは、過去のお子さんと比べ、変化(できるようになったこと)を伝えるのが良いです。
その③:本人の自閉症スペクトラムらしい良さを入れる

自閉症スペクトラムの特徴に繋がる本人の良さを伝えましょう。
特性(障害)を前向きに正しく捉え、今後の生活の過ごしやすさに繋がるためです。
【関連記事】
自閉症スペクトラムの子供の症状とは?【4つの特徴と7つの接し方】
障害告知の例文

障害告知の例文を紹介します。告知文例1、2をご覧ください!
自閉症スペクトラムの子供本人への障害の伝え方とは【告知の例文を紹介します!】のまとめ

記事のポイントをまとめます。
- 【自閉症スペクトラムの子供本人への伝え方】
・病気ではなく、脳のタイプと伝える
・本人が自覚している特性を伝える
・「長所と特性を一緒」に伝える
・特性は「治す<活かす」と伝える
・活かさない(対処しない)ことでの「本人のデメリット」を伝える - 【障害告知の注意点】
・長所/特性を具体的に伝える
・相対評価(他人との違い)は避ける
・本人の自閉症らしい良さを入れる - 【障害告知の例文】
・例文①(文言)
・例文②(スライド)
※本記事の添付URL参照
以上になります。
本記事が少しでもお役に立たれば幸いです!
最後に関連する情報を載せておきます。興味のある方は参考にご覧ください。
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