

ADHDの子供に合う習い事について知りたい方へ「ADHDの子供って習い事した方がいい?どんな習い事が合ってる?選べ方も知りたい」
こういった疑問・お困りにお答えします。
✓本記事の内容
- 習い事は4種類
- ADHD(注意欠陥障害)の子供の習い事のおすすめ
【結論ありません】 - ADHD(注意欠陥障害)の子供に合った習い事の選び方
【3つ】 - ADHD(注意欠陥障害)の子供の習い事の始め方
【体験で3つ確認】 - 習い事が開始!親がすべき1つのこと
【通塾2ヶ月目までチェック!】
この記事を書いている私は、療育セラピスト歴10年程になります。1000人以上の子供とその親を支援してきた経験を通して、記事をまとめています。
ADHDの子供にとっての習い事とは、『楽しむ』『自信をつける』『学べる』の3つが大切になります。ADHDの子供は他の子供より、注意される、失敗する経験が多く、楽しめず自信を失ったり、集団に参加できず、何もできなかった・・で終わることも少なくありません。習い事を選ぶときにも「子供に何を得てほしいのか」を考えていくことが大切になります。
というわけで今回は「ADHDの子供の習い事」について見ていきましょう。
ネット上には多くの習い事があり、選ぶのに迷ってしまいますよね。本記事で解説するポイントに沿って探していけば、子供に合った習い事の視点が身につきます。
ADHDの特徴を把握されていない方は、
【療育セラピストが解説】ADHDの子供の3つの特徴と7つの対応法
をご覧ください。
※記事は3分くらいで読み終わります。深掘りした解説は、関連記事を貼っておきました。
習い事は4種類

ここでは、メジャーな習い事に絞って、解説していきます。まずどんな選択肢があるのか、全体像から一緒に見ていきましょう。

それぞれの種類のメリット、デメリットを解説していきます。ここは説明するまでもないので、簡単にまとめていきます。
それでは1つずつ一緒に見ていきましょう。
運動系

メリット
- ストレス発散ができる
- 学校の体育などの活躍に繋げられる
デメリット
- 集団参加しづらい(自由に動けるため)
- 体育会系の厳しい先生だと怒られる機会が増える
学習系

メリット
- 小学校の勉強や受験など進路に繋がる
- 目で見て成果が確認しやすい
- 学校のテストの点数UPに繋がる
デメリット
- 苦手だと、苦痛になりやすい
- 成長していないことも、形に残りやすい(点数など)
- 嫌いだと、拒否感や苦手意識が一層強まる
楽器系

メリット
- 学習や運動などと違ったジャンルの特技ができる
デメリット
- 集中しにくい場合あり(音が注意を散らす)
- 音の大きさの調整などが難しい(目で確認できないため)
その他

メリット
- 将来の進学・就職などにも繋げられる
- 個性に繋げやすい
デメリット
- メジャーな習い事ではないため、学校で同じ習い事の友達が見つけづらい
- 習い事をすぐに活かせる場面が少ない(進路や就職など長期的には良い)
細かく見るとかなりの種類があります。どんな選択肢があるのか、全体像が把握できれば、ここでは大丈夫です。
ADHD(注意欠陥障害)の子供の習い事のおすすめ【結論ありません】

一番気になっている方も多い、おすすめの習い事です。いきなりで申し訳ないのですが、結論からいうと、おすすめの習い事はありません。
「じゃあ意味ないじゃん!」と思われるかもしれませんが、ここから、子供に合った習い事の見極め方をお伝えしますので、安心してください。
その前に、私が「おすすめの習い事がない」と言った理由を説明します。それは、子供1人1人によって、合うものが違うからです。
例えば、ADHDといっても様々なタイプがあります。そして同じタイプ(多動型など)だったとしても、子供の興味のあるもの、得意・不得意、育ってきた環境、性格によっても変わっていきます。全く同じ人が存在しないように、全く同じ子供はいません。
私は今まで1000人以上の子供を支援してきましたが、全く同じ助言をした子供は1人もいません。
必ず1人1人の子供とそのご家庭に合った選択肢があります。そういう意味で、「おすすめはありません」という結論です。子供の習い事において、最も重要なことは、親が「子供に合った習い事の見極め方を学ぶ」ことにあります。
では実際に子供にあった習い事をどう選べばよいのか、ここについて解説していきます。
ADHD(注意欠陥障害)の子供に合った習い事の3つの選び方

選ぶポイントは3つあります。特に最初の2つが重要になります。
- その①:好きなことorやりたいことか
- その②:成功体験が積めるか
- その③:学びに繋がるか
その①:好きなことorやりたいことか

当たり前ですが、子供の好きなこと、やりたいことが大前提です。注意点として「得意≠好き」であるということ。熱心な親ほど、良く混同されるのですが、能力と興味は、別になります。
その②:成功体験が積めるか

なぜ成功体験が必要か?それは、習い事をする楽しさ(子供にとってのメリット)がないと、継続できないためです。
もしくは継続できても、失敗が続いて自信を失ったり、やらされている感が募るなど、マイナス作用が働く場合があります。
成功体験が積めれば、積極的に参加でき、楽しみながらより多くのことを学べます。
詳しくは、
【療育セラピストが解説】ADHDの子供の癇癪を減らす3つの方法
をご覧ください。
その③:学びに繋がるか

さきほど解説した、その①・②ができていれば、自然に学びに繋がります。強いて言えば、親が「何を学んでほしいか?」ここの目的意識を持つことが大切です。
たまに「周りの子が通っているので何となく通っています・・」と、お話される親もいるのですが、せっかくの習い事です。子供の楽しさ・幸せに繋がるよう、考えた上で選んでいきましょう。
選ぶポイントのイメージが湧いたでしょうか?
「この習い事はうちの子に合っているかも!」と候補が見つかりましたら、次はいよいよ「始め方」です。親のイメージと実際の子供の受け止め方は違うもの。
次は、本当に子供に合っているのか?を、見極める上で、大切な「始め方」について解説していきます。
ADHD(注意欠陥障害)の子供の習い事の始め方【体験で3つ確認】

まず、体験を受けることをオススメします。
気になる習い事を見つけましたら、事前に子供に説明し、納得や理解が確認できたら、体験に行ってみましょう。
習い事を選ぶポイントと、ほとんど同じになりますが、ポイントが3つあります。
- その①:安心し、楽しめているか
- その②:成功体験が積めているか
- その③:子供が「成功体験を積む」ことができているか
その①:安心し、楽しめているか

- 子供の気持ちに寄り添った声掛けがあるか
- 感情的に怒られたり否定されることはないか
※『怒られる=自信をなくす(やる気をなくす)』です。先生の伝え方と子供の受け止め方にも、左右されますが、怒られることは、基本的に避けていただくのが望ましいです。
その②:成功体験が積めているか

- 子供に合った難易度か
- 子供のコンディションに合わせて柔軟に対応してくれるか
(難易度調整・ペースなど)
※先生や教室のスタンスによって、大きく変わる部分です。必ず確認しましょう。
その③:学べているか

- 1つでもできることが増えたか(できそうでもOK)
習い事が始まったら、親がすべき1つのこと【通塾2ヶ月目までチェック!】

一番抜けがちなのが、始まってからのこと。子供が体験して、楽しかったから大丈夫!ではなく、始まってからもポイントを見ていくことが、ADHDなど特性を持った子供の習い事には大切です。
子供のタイプによっては、慣れと同時に、普段出ている困りが出てくることも少なくありません。衝動的な言動などは、典型的な例ですね。毎日厳密にチェックではなく、最初の1~2ヶ月、あとは時々思い出して確認するなど、無理のない範囲で大丈夫です。
- 「始め方のポイント」を最初の1~2ヶ月は毎回確認
- 3ヶ月目以降は1ヶ月に1回のペースで確認
ここが、できていれば大丈夫です。
注意点
ここまで習い事について解説していきましたが、子供によっては「習い事をしない」ということも立派な選択肢になります。「急に何?」と思われるかもしれませんが、理由があります。
習い事をする為には、「先生の指示を聞いて、行動に移せる」「待てる」など一定のスキルが必要になります。
まだ未獲得な子供は、そこが育つまで、「習い事をしない」は1つの選択肢だと思います(本記事で解説している『始め方』のポイントを押さえていれば、ここの判断もできるようになっていますので、安心してください)
たまに『私がピアノをやっていたから、子供にもピアノを習わせたくて』とお話される親がいます。本記事で解説した『選び方』『始め方』のポイントを押さえていれば問題ないですが、明らかに子供が望んでいないのに、習わせ続けるのは避けた方が良いです。
親が「習わせたい」と思うのは、習い事をするキッカケとしては、良いことですので、ぜひポイントと合わせて確認してもらえればと思います。
ADHDの子供に合う習い事とは【選び方~通い方まで徹底解説】のまとめ

記事のポイントをまとめます。
- 習い事
【①運動系 ②学習系 ③楽器系 ④その他】 - ADHDの子供へのオススメの習い事はない
- 子供1人1人に合った習い事を探すことが大切
- 習い事のポイント
【①選び方 ②始め方 ③始めて1~2ヶ月】 - 選び方
【①興味があり楽しめること ②成功体験が積めること ③学びになること】 - 始め方のポイント
【①安心・楽しめる・成功体験・学び ②教室や先生の関わり・スタンス・体制】 - 始めて1~2ヶ月
【始め方のポイントを確認する】 - 体験だけで安心しない
(慣れと同時に、困りが表面化することがある)
以上になります。
私が子供の支援をしていて、習い事で悩まれている親の一番の原因は『親視点の習い事』になっていること。子供と習い事の間で摩擦が起きている状態が続き、親子で困ってしまうケースが多いです。
親自身が習い事の「正しい選び方・向き合い方」を把握し、子供に向き合っていくことが大切になります。
ここさえできれば、習い事での大きな困りになることは、かなり減ります。
最後に選択肢に入りやすい習い事を載せておきます。本記事のポイントを照らし合わせながら、探しやすいと思います。
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