

子どもの不登校で悩まれている方「子どもの不登校の原因は家庭環境って本当?家庭環境のどこを変えればいいの?」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅不登校の「原因」
✅不登校の原因の「家庭環境」
✅不登校の「サポート法」
✅不登校の子の「進路」
✅不登校の「相談先」
「もしかしたら不登校の原因は、家庭環境にあるかもしれない・・でも家庭環境のどの部分に原因があるのかわからない・・」という方が、多くいらっしゃるかと思います。
この記事を執筆している私は、発達・育児相談支援を11年以上しています。その中には、不登校のお子さんも多くいらっしゃいました。
その経験を通して、本記事では「不登校の原因、親の傾向、対策、相談先」をまとめました。
本記事が、参考になれば幸いです。
不登校の「原因」

不登校の原因で最も多いのが『家庭環境』になります。
特に小学生の子の不登校の原因に繋がることが倒的に多いです。
こちらの図は、小/中学生の不登校の子の原因別になります。

✍不登校生徒数の推移

平成27年度時点、不登校の子どもの数と割合
小学生:2万7581 人(0.42%、228人に1人)
中学校:9万8428 人(2.83%、35人に1人)
高校生:4万9591 人(1.49%、67人に1人)
中でも割合の高い中学生に関しては、40人のクラスに、約1人以上の不登校児がいる計算になっています。
✍不登校児童の「発達障害児の割合」
不登校のお子さんの20%が、発達障害(知的遅れなし)のお子さんになります。
私の知っているクリニックは、不登校の相談に来所される70~80%が発達障害のお子さんだそうです。発達障害のお子さんの不登校が、どれだけ増えているのかが分かります。
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不登校の原因の「家庭環境」

不登校の「家庭環境」による原因は、大きく3つあります。
①:親子関係
②:生活環境の急激な変化
③:家族関係の不和
1つ1つ見ていきましょう。
①:親子関係

親子関係のこじれが不登校の要因となる場合もあります。
虐待やネグレクト(育児放棄)による親子関係はもちろんですが、思春期の子どもとのコミュニケーションのとり方で悩まれている方も、少なくありません。
コミュニケーションにすれ違いが積み重なり、関係性の悪化に繋がる場合があります。
②:生活環境の急激な変化

両親の別居、離婚や身近な人の他界など、お子さんにとって大切な人との『別れ』を伴う出来事は、大きなストレスになります。
成人を対象にしたストレス評価の研究でも、「配偶者の死」はストレス原因の1位であり、その他の「別れ」についても上位を占めています。(参考:第103回日本精神神経学会総会シンポジウム「出来事のストレス評価」)
大人でも相当なストレスになるので、お子さんならなおさらです。
また、転職、リストラ、人事異動など、親御さんの生活環境の変化によるストレスが、間接的にお子さんのストレスにつながっているケースも少なくないです。
例えば、
・親が子どもに八つ当たりする
・両親の不安定さを子どもに伝わる
などになります。
③:家族関係の不和

こちらは、親子関係に問題がなくても、他の家族関係が悪いケースです。
例えば、
・両親の不仲
・祖父母と両親の不仲
・自分以外の兄弟との不和
などがあります。
家族がこのような状態ですと、お子さんにとって家庭は安心できる場所ではなくなります。
その結果、家庭で消耗をして、学校へ行く気力をそがれ、不登校に繋がります。
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✍「イジメが原因」の不登校は、全体の2%
不登校の原因の2%がイジメになります。意外に思われる方も多いかもしれませんが、不登校の原因は、イジメより家庭環境が多いのです。
不登校の「サポート法」

不登校の子のサポート法は、5つあります。
お子さんやご家庭の状況によって様々ですので、できそうなイメージのものがあれば、参考にご覧ください。
①:「ストレス」を減らす
②:「生活リズム」を整える
③:「ポジティブ」なコミュニケーション
④:「家での役割」をお願いする
⑤:「夢中になれるもの」を見つける
1つずつ説明していきますね。
①:「ストレス」を減らす

お子さんの『ストレスの元』を減らしましょう。
例えば、「学校にいく」ことがストレスなら、無理に学校に行かせることは、避けた方が良いです。
この場合、行けたとしても「無理やり行かされた」となり、大人への警戒心を強めたり、学校での自己肯定感が下がったり、疲弊して途中から学校にいけなくなるようになります。
お子さんに不安などのストレスを聞くのが良いです。もしストレスの強さが分かりづらければ、ストレスを数値にして教えてもらうのが有効です。
ストレスの合計を100%として、「学校の宿題は50%、給食が30%」など、具体的なストレスを数値で答えてもらうなどです。
お子さん本人の言語化が難しい場合は、共通認識が持てる数字などがお勧めです。
②:「生活リズム」を整える

学校に行く日と、同じ生活リスムで過ごせるようにしましょう(起床/着替え/食事/課題など)
学校に行くことが困難で、生活リズムが崩れている場合は、「学校に行く」というのは、触れず「家庭で学校と同じリズムで過ごせる」ことに重点を置かれた方が良いです。
不登校のお子さんの場合、学校が最も厳しい環境なため、家庭でできないことは、学校でできないのは、当たり前のことだからです。
まずは、家庭でできることを増やし、安定してきたら、学校を視野に入れる方が長期的に上手くいきます。
③:「ポジティブ」なコミュニケーション

お子さんが、できたこと/手伝ってくれたことに感謝の言葉を伝えましょう。
「片付けしてくれてありがとう」など簡単な一言で大丈夫です。
不登校のお子さんは、学校に行かなければいけないことを理解しています。その上で行けない自分自身に嫌気が指したり、自信を失っています。
そんな状態でも、できていること/人に感謝されることが実感できると、前を向くエネルギーになります。
④:「家での役割」をお願いする

不登校のお子さんは、自己肯定感が保てるような機会が少ないです。
家の中で『誰かの役に立った』『今日は○○ができた』など、自分を肯定的に捉えられるよう機会を作ることが大切になります。
その1つとして、「家の中の役割」があります。役割は、本人ができて嫌いなことじゃなければ、何でもよいです。
例えば、ゴミ捨て、お風呂掃除、洗濯物を畳むなどです。お子さんと話をして、一緒に決めることをお勧めです。
⑤:「夢中になれるもの」を見つける

お子さんの「夢中になれるもの」を見つけることです。
先ほどの『役割』の説明と同じですが、お子さんの自己肯定感が上がる時間、活動、場所、人とのつながりを作ることです。
「これは楽しい!」「これは自信を持ってできる」などの気持ちになれる好きなことを見つけ、没頭できる環境を用意してあげましょう。
✍「タブレット学習」も1つ
お子さんが不登校ですと、学習の遅れが心配な方もいらっしゃると思います。
お子さん本人に拒否感がない場合は、家庭で自分のペースで学習するのも1つです。
発達障害がある子、学習機会がなくて遅れている子、お子さんの状況によって、いくつかのタブレット学習があります。
1つの学習方法としてお勧めになります。
興味のある方は、下の記事をご覧ください。
【不登校の子向け】不登校でもスマイルゼミで出席扱いになる!7つの条件
不登校の子の「進路」

個人的には、必ずしも今の学校に登校しなければならないとは思いません。
お子さんに学校が合っていなければ、他の選択肢を考えていくことも必要になると思います。
これらは、私が支援してきた不登校のお子さんが選択された場所になります。
①:フリースクール
②:通信制の学校
③:転校
あくまで1つの選択肢として、把握して頂ければ幸いです。
①:フリースクール

不登校のお子さんの居場所として、学校の代わりとなる場所になります。下記のリンクから、フリースクールを探すことができます。
フリースクール一覧:FSNNPO法人フリースクール全国ネットワーク
②:通信制の学校

通信制の学校は、選択肢の1つになります。
詳しく知りたい方は、【高校卒業資格が取得できる】通信制高校一覧 を活用ください。
③:転校

こちらは最後の手段の1つです。引っ越しができる方に限られてしますが・・。
私が支援させて頂いている親御様では、約1~2%の方が、実際に引っ越しをされ、環境を変えています。
前の学校の理解がなく、解決手段がなかったためは、1つ検討されるのも良いと思います。
ちなみに引っ越された方は、小さい問題はあるものの、以前に比べ、学校にもいけるようになり、生活自体はできている子が、比較的多いです。
不登校の子の「相談先」

✍在籍校
在籍校と連絡をとり、今の環境でできる最大限をことを話し合いましょう。まずは担任の先生に相談するのが良いでしょう。
✍教育委員会が運営する相談窓口
お住まいの地域で「○○県○○区 教育相談窓口」と検索すれば、相談窓口がみつけられます。
種類は、教育センター/教育相談所/教育支援センター(適応指導教室)などがあります。通所指導(カウンセリング・教科指導)を行っている場合もあります。
✍厚生労働省によって運営されている施設
「児童相談所」「保健所」「保健福祉センター」でも相談ができます。
ただし、地域によって名称が異なるので、詳しくはお住まいの都道府県・市区町村に「子供の教育相談をしたいです」と問い合わせるとよいでしょう。
「【不登校は家庭環境の問題?】原因/対策/相談先」のまとめ

記事のポイントをまとめます。
✅不登校の原因
・過度な疲労
・友達関係
・叱責/失敗体験
✅不登校の原因の「家庭環境」
・親子関係
・生活環境の急激な変化
・家族関係の不和
✅不登校のサポート法
・ストレスを減らす
・生活リズムを整える
・ポジティブなコミュニケーション
・家での役割をお願いする
・夢中になれるものを見つける
✅不登校の子の進路
・フリースクール
・通信制の学校
・転校
✅不登校の相談先
・在籍校
・教育センター
・教育相談所
・教育支援センター
・児童相談所
・保健所
・保健福祉センター
以上になります。
本記事が、参考になれば幸いです。
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