学級・進路

【転籍】支援学級から通常学級へ~3つの事例から分かる4つの共通点~

投稿日:2024年1月3日 更新日:

子どもの学級で悩まれてる方「支援学級から通常学級へ転籍はできるの?どんな子がしてるの?転籍する流れや注意点も知りたい」

このようなお悩みに、お応えします。

☑本記事の内容



支援学級から通常学級へ転籍
 「3つの事例」

✅通常学級へ転籍するケース
 「4つの共通点」

通常学級へ転籍する時の
 「2つの注意点」

支援学級に在籍する子が
 「備えておきたいこと」


お子さんが支援学級に通っていると「通常学級へ転籍」を考えられる方も少なくないと思います。

「通常学級でもついていけるんじゃないか」
「将来のことを考えると、通常学級に在籍してた方が良いんじゃないか」

と思われる方もいらっしゃると思います。一方で、通常学級への転籍はできるのか、どんなケースができるのか、疑問に思われる方も多いと思います。

そこで本記事では「支援学級から通常学級へ転籍する子の3つの事例・共通点」をお伝えしたいと思います。

この記事を執筆してる私は、療育・発達支援を10年以上しています。

支援学級から通常学級へ転籍する過去に子の支援に携わる中で、大切だと感じたことをまとめています。

転籍する際の注意点も入れておりますので、合わせて参考にしていただけますと幸いです。

支援学級から通常学級へ転籍「3つの事例」

支援学級から通常学級へ転籍「事例」は、3つあります。

私が支援に携わったケースになります。

✅小3女の子(ADHD 不注意タイプ)


就学時健診で、支援学級を勧められ、親御さんが「学校が嫌にならない様に」という心配もあり、小学1年から支援学級で通学されていました。ADHDで不注意性が高く、注意が散りやすい為、指示を聞いて行動に移したり、集団行動に1~2テンポ遅れる様子がややありました。支援学級では、5名ほどのクラスで、学校に楽しく通えていました。支援学級の中では、大きな困りもなく、知的な遅れもない為、環境(気になるモノが少ない)が整っていれば、大きな問題もありませんでした。そんな中、小学2年生の秋の担任の先生との面談で「通常学級でも良いのでは」というお話がありました。スクールカウンセラーなどの意見も聞きながら、小3~通常学級に転籍することになりました。学校側の理解もあり、担任の先生には、本人の特性も伝わっていました。学校側も本人の特性に合わせて関わるスタンスであった為、個別の声かけも工夫してくれました。例えば、机の上にモノがある状態で次の指示を出すのではなく、一旦机の上のモノを片付ける指示を出し、そこができたら、次の指示を出していました(注意が逸れる刺激を減らす為)。こういった配慮があるコトで、通常学級でも大きく遅れて困ることはありませんでした。また手伝ってくれるクラスメイトを本人の近くの席にするなど、環境的な配慮もありました。多少周りと比べて、1テンポ遅れたり、先生の指示の聞き逃しもありますが、大きな困りまでいかず、楽しく学校生活を送っていました。



✅小5男の子(ASD/自閉スペクトラム症)


小学2年~支援学級で通っていました。思ったことをすぐ口にしたり、ルールを守らない子に怒ってトラブルになったり、人の気持ち・状況を理解することが難しい特性がありました。トラブルが続いたこともあり、支援学級に転籍し、SS(ソーシャルスキル)のサポートも受けながら、少人数のクラスで過ごしていました。ただ交流級で通常学級の子との関われる機会もあった為、給食や体育などの時間は通常学級の子と一緒に参加していました。チクチク言葉、フワフワ言葉など、人の気持ち、伝え方のフォローも受けながら、また療育では、感情の温度計(自分の気持ち理解)、相手の気持ち・状況理解の支援も受けていた為、人とのやりとりも大きなトラブルを回避できるぐらいスムーズになり、小学5年~通常学級への転籍が決まりました。事前に担任の先生から、クラスメイトに本人の特性(気になったことを言葉に出しやすい、言葉が強くなることがあるけど、悪気はない等)を伝えてくれたこともあり、通常学級で大きなトラブルがあることなく、過ごすことができました。


✅中2男の子(ASD/自閉スペクトラム症)


小学校で支援学級に在籍していた為、中学校も支援学級でスタートしました。人への関心が薄く、相手の立場で考えることが得意でない為、時々、失礼な言動をとってしまうことがありました。親御さんがいじめなどの心配もしていて、小学校からの支援学級の良さを知っていたこともあり、支援学級のまま、過ごしていました。ただ、中学校生活で大きな困りがないこと(友達がいなく、一人が過ごすことが多かったが、本人は気にしていない)、高校進学の選択肢が狭まることを考え、通常学級へ転籍することを決めました。担任の先生とも、進路・就職を見据えて、転籍することになりました。高校では、公立の普通高校に進学した為、支援学級在籍ですと公立高校の受験は厳しかった為(内申点)、結果として、転籍は、良い判断になりました。


【関連記事】

【発達障害だけど普通学級で貫き通します】事例の紹介~学級選びのポイント~

通常学級へ転籍するケース「4つの共通点」

通常学級へ転籍するケース「共通点」は、4つあります。



①:「本人の意思」がある

②:「学校側が了承」してる

③:今の支援学級で「大きな困りがないor対処できてる」

④:「支援学級に在籍した理由(本人の特性・困り)」が
 「通常学級で対処できるイメージ」が持ててる


①:「本人の意思」がある

本人の気持ちになります。どんなに客観的に見て、通常学級の方が本人に合っていたとしても、本人も気持ちがなければ、それまでになります。

通常学級は、支援学級とは環境が変わります。

関わる人、授業のスピード、レベルなど、変わってきます。

そういった支援学級との違いを理解した上で、本人が「通常学級へ転籍したい」という意思があるかを確認することが重要になります。

②:「学校側が了承」してる

学校側として「通常学級でも良い」という見立てがあるかです。

当たり前ですが、学校の様子は学校の先生が一番把握してます。学校での様子、学校の環境を踏まえ、本人が通常学級で過ごしやすいか、の判断はとても重要になります。

最終的な判断は、親御さんになりますが、判断材料の1つとして学校の見立ても大事になります。

③:今の支援学級で「大きな困りがないor対処できてる」

支援学級で、本人が大きな困り事なく、過ごせていることになります。


配慮や理解がある支援学級で困り事がある場合は、通常学級へ転籍して上手くいくことは、ほとんどありません(勿論、先生との相性など、細かくいうと、言い切れないケースも1部あります)

配慮や理解がある支援学級の中で、大きな問題なく過ごせているのは、最低条件として必要になります。

④:「支援学級に在籍した理由(本人の特性・困り)」が「通常学級で対処できるイメージ」が持ててる

客観的に見て、本人の特性・困りになりそうな場面に対して、通常学級という環境で対処できる(折り合いがつけられる)イメージが持てているかになります。

例えば、通常学級はクラスメイトが多いので、ザワザワした音などが本人の集中力を落とすことに繋がる場合は、課題に取り組む時は、イヤーマフをつけて気になる音を減らす工夫をするなどです。

また、周囲のクラスメイトの言動が気になって、指示を聞き漏れがある子でしたら、席を一番前にしてもらい、他の子の様子が視界に入らないように調整をします。

先生の工夫という視点でしたら「一度クラスを静かにさせてから(他の音がない環境を作る)、説明を始める」ですと、聴覚過敏の子も、指示の聞き漏れが少なくなります。

このように、先生の配慮、環境作りを通して、本人が大きく困らない状態を作れるかが大切なポイントになります。

通常学級へ転籍する時の「2つの注意点」

通常学級へ転籍する時の「注意点」は、2つあります。



①:本人に「事前に伝えておく」

②:「学校・地域の差」がある


①:本人に「事前に伝えておく」

今まで過ごしてきた支援学級、転籍する通常学級との違いを伝えておきます。

本人の中で「思ってたのと違った。嫌な気持ちになった」とならないように、事前に違いについて把握してもらいます。

違いについては、人数、流れ、場所、授業のレベルなど要点をお伝えしつつ、本人が困る可能性がある場面での対処法も伝えます。

例えば、支援学級では、先生がこまめに時間をとって「分からない所ある?」と聞いてくれていたが、通常学級では、その時間がないこと、また困ったときは、挙手をして先生に伝えるなど、支援学級との違いで困りそうな場面に対して、予め対処法を具体的に伝えていきます。

通常学級の担任にも伝え、協力を得られる状態があると理想的です。

②:「学校・地域の差」がある

学校や地域差、同じ学校でも年度ごとによって、学級の状況は変わってきます。

学校によっては、支援学級から通常学級へ転籍することがハードルが高い場合もありますし、逆に学校が後押しをしてくれ、転籍できるケースがいくつもある場合もあります。

また校長先生が変わることで、良くも悪くも変わるため、情報収集はとても大切になります。

先輩ママ、担任やスクールカウンセラーを通して、支援学級の先生の話を聞くのも1つです。

在籍校のリアルな学級の状況を事前に把握しておくのは、重要になります。

【関連記事】

【支援学級の子は高校進学できない?】7つの進路先~進路選びの3つのポイント~

支援学級に在籍する子が「備えておきたいこと」

ここでは、特別支援学級に在籍する子が「備えたいことをお伝えします。

支援学級に在籍する子の中には、学習面の困難さを抱えてる子が一定数いたり、支援学級に在籍してきた期間、通常学級の学習から遅れているケースが多いです。

学習の遅れは、通常学級での過ごしにくさ(ex.授業についていけない)に繋がり、進路・将来の選択肢にも影響が出てきます。

早い段階で、学習対策を始めることが大切になります。

特性ある子の学習対策で大切なのは、2点になります。

・本人の特性に合う学習法の把握
・学習の成功体験を積む

(失敗体験を重ねない、苦手意識を作らない)

特性ある子の場合、多くの子に当てはまる一般的な学習方法では、理解ことが難しかったり、定着まで他の子の数倍時間がかかることがあります。

そのため、本人の特性に合った学び方で、学習を進めることが大切になります。

本人に合わない学習は、頑張った分の労力や時間と成果が見合わないことが多いです。

同じ学習なら、効果の高い学習方法の方が、成果も出て、意欲が出るので、学習に取り組む時間が増え、結果的に学力に繋がりやすくなります。

このような流れは、学習のモチベーションを上げると同時に、本人の自己肯定感の向上に繋がります。

失敗体験を重ねることで、学習拒否感が出て、自己肯定感も下がってきます。

学習だけでなく、生活面への影響も否定できない為、失敗体験を増やさない為にも大切になってきます。

学習対策は「タブレット学習」

学習対策の1つとして、タブレット学習があります。

特性ある子にとって、タブレット学習が良い理由としては、

・自分のペースで進められる
(在籍校の通常学級の学習にも合わせられる)

・本人に必要な学習課題の抽出
(AIで本人の学習課題の分析)

・特性を考慮した学習PGM
(ex.アニメーション/音声解説)

・ゲーム感覚でできる
(苦手意識がある子向け)

など、発達障害の子が学習しやすい様に設計されたタブレット学習になります。

家庭学習に限界を感じていたり、お子さんの特性に合う学習塾が見つからないなど、お困りの方は、1つの学習方法として、参考になると思います。

タブレット学習の、その他のメリット・デメリットなど、詳細は、下の記事をご覧ください。

グレーゾーンの子にも、参考になる内容になっています。

【療育支援員がおすすめ】発達障害の子に良い タブレット学習

「【転籍】支援学級から通常学級へ~3つの事例から分かる4つの共通点~」のまとめ

記事のポイントをまとめます。


✅支援学級から通常学級へ転籍
 「3つの事例」
・小3女の子(ADHD 不注意タイプ)
・小5男の子の子(自閉スペクトラム症)
・中2男の子(自閉スペクトラム症)

✅通常学級へ転籍するケース
 「4つの共通点」
・本人の意思がある
・学校側が了承してる
・今の支援学級で大きな困りがないor対処できてる
・”支援学級に在籍した理由(本人の特性・困り)” が
 ”通常学級で対処できるイメージ” が持ててる

通常学級へ転籍する時の
 「2つの注意点」
・本人に事前に伝えておく
・学校・地域の差がある

支援学級に在籍する子が
 「備えておきたいこと」

・早めの学習フォロー
・本人に合う学習対策の把握
・学習の成功体験を増やす
・タブレット学習


以上になります。

【関連記事】

【特別支援学級から普通高校に行くには何が必要?】5つのポイント・注意点

-学級・進路

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