ADHD

ADHDの子供の検査とは【種類/受診方法/相談窓口まで徹底解説】

投稿日:2020年3月17日 更新日:

ADHDの子供が、受診できる検査について知りたい方へ「先生に検査を勧められたけど、そもそも検査って、どんな種類があるの?どうやって受けられるの?うちの子は受けたほうがいいの?検査のメリット/デメリットも知りたい」

こういった疑問/お困りにお答えします。

✓本記事の内容

  • ADHDの子供の検査
    【4種類】

  • 検査のメリット、デメリット
    【全5つ】

  • 検査の受診方法
    【3箇所のいずれかに連絡】

  • 受診すべきかの判断基準
    【3つ】

この記事を執筆している私は、療育指導員を10年程しています。

支援をする中で、

「子供の発達が何となく気になったとき」「誰かに指摘されたとき」、

最初に何をするべきか?分からず悩まれている方が非常に多くいました。

私が支援してきた方の中だけでも、多くいたということは、世の中にはもっとたくさんの方が困っているはず・・!と思い、

本記事で、検査の種類から、検査を受ける上で最低限必要な視点/知識など、

検査に関連する必要な情報を全てまとめてみました。

相談窓口も載せていますので、この記事で相談まで完結できるようになっています。

分からないことが分かるだけでも不安は減らせます。少しでも前に進むために、この記事が力になれば幸いです。

検査は、子供に必要なサポートを把握する為の情報収集になります。大切なことは、診断がつくかどうかより、「子供が今何に困っていて、どういうサポートが必要か」を考えることです。そのための判断材料の1つが、検査結果になります。検査結果も子供の一側面として捉え、活用していきましょう。

というわけで今回は、「ADHDの子供が受けられる検査」について、みていきましょう。ADHD傾向がある子供も受けられる検査になります。

ADHDの子供の検査【4種類】

ここでは、皆さんが受ける可能性の高い検査に絞り、解説していきます。

本来、数多くの検査がありますが、心理士などの専門職を目指さない限り、下記の知識で十分です。実際に私が支援させて頂いている検査経験のある子どもは、9割以上の子が下記の検査になります。

まず全体像から一緒にみていきましょう。

検査には2種類あります。

  • 1:発達検査
  • 2:知能検査

それぞれの検査の種類を、1つずつ一緒に見ていきましょう。

1:発達検査

  • 年齢相応の発達段階と比べ、発達の凸凹を調べるもの
  • 光る、音が出るなどの感覚遊びのオモチャを使用することが多い
  • 5歳以下の低年齢の子供、重度の発達障害の子が対象
  • 正式な診断はつかない(判断材料の1つ)

1-1:新版K式発達検査

  • 生後100日後~成人まで受けられる
  • 所要時間は15~60分程度
  • 1対1の個別検査
  • 料金は840円程度(保険適用3割の場合)

1-2:乳幼児精神発達診断法

  • 1対1の個別検査
  • 保護者へのヒアリングの時間がある
  • 新版K式に比べると、受ける子供は少ない

2:心理検査

  • IQを見るもの
  • 認知面(理解力)を測ることが目的
  • 口頭指示や机上課題の内容が多い

2-1:WISCⅣ検査

  • 5歳~16歳11ヶ月が対象
  • 所要時間は60~90分
  • 結果が出るまでは1週間程度
  • 費用は1350円~3万(保険適用あり)
  • 診断書や報告書は別途料金がかかる(数千円~一万前後)
  • 区の療育機関だと無料になることあり(医師の許可が必要)
  • 最も代表的な検査
  • 臨床心理士、学校心理士など専門性の高い検査者が実施

2-2:田中ビネー検査Ⅴ(最新版)

  • 2歳~成人までが対象
  • 所要時間は60~90分程度
  • 5~6歳に絞った就学児用の検査もある
  • WISCに比べると受ける子供は多くない

発達検査or知能検査、もしくは両方受けるなどの判断は、その先生の判断に委ねられています。発達や知能を評価する判断軸は統一された1つのものはなく、検査や評価軸の種類によって複数に分かれます。詳しく知りたい方は、子供のADHDはいつわかる?【3才児健診での発見が多い】をご覧ください。

検査のメリット、デメリット【全5つ】

メリットが2つ、デメリットが3つあります。

1:メリット

1-1:子供の特徴と今後必要なサポートがわかる

子供の特徴、どういう関わりが必要なのかが具体的にわかります。希望をすれば料金はかかりますが(数千~1万前後)診断書や報告書を出してもらえます。

書面があれば、いつでも家族内で確認ができるので、継続的に子供への関わりに活かすことができます。

1-2:専門機関に『子供の情報』として渡せる

検査結果が書面であれば、園や学校の先生、療育先にも渡すことができます。家族以外で、関わるのことの多い大人の理解を深めるだけで、子供の過ごしやすさは格段に変わります。

2:デメリット

2-1:料金がかかる

検査や受ける場所によっても変わるのですが、料金が数千円~数万円かかります。区の療育センターだと、時間は掛かりますが、無料で受けられる場合があります。

2-2:時間がかかる

区の相談窓口は、常に混み合っており、結果が出るまで、数ヶ月かかることも珍しくありません。病院は場所により差があります。お急ぎの場合は、複数の施設に問い合わせをし、混み具合を確認できると、スムーズです。

2-3:親の不安が強まる可能性あり(個人差あり)

検査ですので、数値や診断名が出ます。医師から直接言われたり、書面で目の当たりにすると、個人差はありますが、ショックを受けます。

私も職業柄、おおよその見立てはできていたものの、息子の診断名が記載されている検査結果を読んだとき、全く動揺しなかったというと、嘘になります。

個人差がありますが、精神的に不安がある場合は、まずは、家族や園・学校の先生に相談をすることをオススメします。また検査を受けるタイミングを検討する、受ける場合は、他の家族と同伴する、などが望ましいです。

私自身も療育セラピストとして、支援をしていく中で、検査結果を受け、精神的に追い詰められる親を多く見てきました。親の心身の健康があっての育児ですから、ご自身のことも大切に考えてみましょう。

注意点

検査結果は「子供のタイプ」によっても影響を受けるので、子供の実態とズレることも、少なくありません。

よくある例は、人・場所見知りが激しく、検査自体十分に取り組めなかったケース。検査者としては事実のみを記録でとっていくため、「確認できない」という評価をつけざる得ません。

つまりその分、検査結果の数値として、実態より低く出るケースがあります。私自身の子供も、同じケースで数値が低く出て、参考にしづらかった経験もあります。あくまで1つの情報として、捉えましょう。

逆に検査慣れしていたり、家で検査内容に似た練習をされているご家庭の子供は、通常より高い結果になることもあります。

たまにいらっしゃるのですが、間違っても数値を上げるために検査の練習をする高頻度(1年に2回など)で検査を受けることは避けましょう。数値が目的となっては本末転倒です。

検査の受診方法【3箇所のいずれかに連絡】

結論からいいますと、お住いの地域の相談窓口への連絡になります。「子供の発達について相談したいです」と、問い合わせをすれば、担当者が説明をしてくれます。相談先がこちらになります。

  • その①:子育て支援センター
  • その②:保健センター
  • その③:発達障害者支援センター

各施設の大きな特徴だけ、みていきましょう。

その①:子育て支援センター

  • 0~就学児までの子供とその親が利用できる
  • 利用料は無料
  • 乳幼児の親子の交流の場
  • 子育ての悩み相談もできる
  • 子育ての関連情報の提供、講習会も開催

お住まいの住所から「○○県 ○○市 子育て支援センター」で検索をすると、確認ができます。

その②:保健センター

  • 乳幼児の親子~成人、老人までが対象
  • 健康、医療、食育など幅広い
  • 子育ての相談は保健師が行う
  • 子育て相談や乳幼児健診は無料(他は内容により有料もあり)

お住まいの保健センターは、こちらから確認できます。

その③:発達障害者支援センター

  • 対象は乳幼児~成人
  • 発達障害に特化した施設

お住まいの発達障害者支援センターは、こちらから確認できます。

受診すべきかの判断基準【3つ】

『検査を受けるべき判断基準』は、3つあります。2つ以上該当する場合は、検査を受けることをお勧めします。

その①:子供や周りの人が日常的に困っているか

  • 日常の生活で、子供が実際に困っている様子があるか
  • 日常の生活で、子供の周りの『家族、先生、友達』など
    集団生活含め困っている様子があるか

※『困る=日常生活に支障が出ているか』で考えてみましょう。

の②: 園や学校の先生から話があるか

  • 園や学校の先生から検査を勧められることがあるか

※勧められないけど、子供の発達が気になる場合は、こちらから先生に聞いてみるのも1つの方法です

の③: 専門家の意見

  • 医師や心理士、保健師などの検査の勧めがあるか

※先生によって個人差がありますが、専門的なアドバイスは、参考になります

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まとめ:ADHDの子供の検査で大切なこと

記事のポイントをまとめます。

  • 検査
    【①発達検査 ②知能検査】

  • 発達検査
    【①新版K式 ②乳幼児精神発達診断法】

  • 発達検査の対象
    【①乳幼児 ②重度の発達障害の子供】

  • 知能検査
    【①WISCⅣ ②田中ビネー】

  • WISCⅣ
    【5歳以上の子供が受けられる最も代表的な検査】

  • 予約方法
    【①子育て支援センター ②保健センター ③発達障害者支援センターへ連絡】

  • 検査のメリット
    【①子供への関わりが具体的に分かる ②園や学校の先生に理解を促進させる手段ができる】

  • 検査のデメリット
    【①料金・時間がかかる ②親によっては精神的に大きなショックを受けることがある】

  • 検査結果
    【子供一側面として捉え、今後の関わりに活かす】

以上になります。

詳細は自治体や病院によって変わりますので、直接最寄りの相談口に連絡していくのが一番良い方法です。

大切なことは、子供の一側面として、「こういう見方もあるんだな」と捉え、今後の関わり方に活かすことです。

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