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【ADHDの宿題】取りかかれない子に効果的!8つの対処法/4つの視点

投稿日:2023年6月12日 更新日:

ADHDの子の宿題で悩まれてる方「子どもが宿題に取りかかれない。宿題に取り組める方法が知りたい」

宿題は、お子さんはもちろん、親御さんにとっても負担が大きいものです。

ただでさえ負担になる宿題に加え、ADHDの特性を持ってる子にとっては、

宿題に “取り組む” までの過程で、大変なことが沢山あります。

そこで本記事では、

ADHDの子が「宿題に取りかかれない5つの理由・対処法・大切な視点」をお伝えします。

この記事の執筆者の私は、お子さんの療育/学習支援を15年以上しており、現在も支援に携わってます。

その支援経験を元に、本記事をまとめてます。

日々の宿題の負担が、少しでも軽くなるキッカケになれば幸いです。

ADHDの子が「宿題に取りかかれない原因」

ADHDの子が「宿題に取りかかれない原因」は、5つあります。

私の経験上では、①②が最も多い原因になります。



①:「自分の欲求」を優先する
 (衝動性・自己コントロール)

②:「きりかえ」が難しい
 (気持ちの折り合い)

③:注意が「逸れる」
 (不注意性)

④:学習自体の「困難さ」
 (ex.読み・書き・運筆)

⑤「苦手意識」の強さ
 (失敗体験が多い)


自分の欲求を優先する

ADHDの衝動性が高いタイプの場合、自分の「やりたい!」を最優先にする特性があります。

宿題をやらなきゃ、と頭で分かっていても「○○がしたい!」と思ったら、咄嗟に体が動いてしまうイメージです。

「やるべき」 よりも 『やりたい』 を優先する特性になります。

きりかえが難しい

自分の好きなことをしてる時に、なかなか辞められない状態になります。

何度約束をしても「あと1回、もう少し」と時間が延びていきます。

自分の気持ちに折り合いをつけることが難しく、

結果として宿題に取りかかれない(取りかかるまでに時間がかかる)状態になります。

注意が逸れる

ADHDの不注意性(注意が散りやすい)が、原因になります。

例えば、テーブルの上にある物をいじりだしたり、兄弟姉妹の動きが気になったり、

TVや外の音に反応したりと、宿題から注意が逸れてしまうパターンです。

学習自体の困難さ

ADHDとは別の特性で、学習の困難さ(ex.読み・書き・運筆)がある場合です。

学習障害(LD)に近い困難さを持っている子もいれば、

処理速度(頭の中で情報を整理する)に困難さがあるケースもあります。

苦手意識の強さ

本人が「どうせ自分にはできない」と思い込んでる状態になります。

理由としては、過去の “勉強の失敗体験が多さ” になります。

・やっても、出来なかった
・やっても、指摘された/怒られた


という経験が苦手意識になり、結果として「宿題に取りかかれない」状態に繋がっています。

ADHDの子が宿題に取りかかれない時の「対策」

ADHDの子が、宿題に取りかかれない時の「対策」は、8つあります。



①:「具体的なゴール」を決める

②:「ハードル」を下げる

③:できた後の「楽しみ」を決める

④:できたら「本人が喜ぶ関わり」をする

⑤:「環境」を作る

⑥:「補助グッズ」を活用する

⑦:「小休憩」をはさむ

⑧:「親も一緒」にやる


具体的なゴールを決める

見通しがあった方が頑張れる子には、事前の “宿題の中身の確認” が大切になります。

どのぐらい頑張れば終わりなのか、事前に分かっていると、精神的な負担が軽くなる為です。

例えば、私たちがマラソンをする時に「走って下さい」とだけ言われるよりも、

「1キロ先のコンビニまで走って下さい」と言われる方が、気持ち的に楽だと思います。

これは、”具体的なゴール(見通し)” がイメージできている為です。

お子さんにも、具体的なゴールを示し、取り組む促しをする方が効果的です。

紙に書き出すことで、案外宿題がそこまで多くなかった、と感じる場合もあります。

✅「量の多さ」で嫌になってしまう子もいる

先ほどの説明と、逆になる子もいます。

最初から宿題全部を認識してしまうと、イヤになってしまう子の場合は、避けた方が良い場合もあります。

ただ、その場合は、宿題の取り組み以前に、担任の先生に “宿題の量の相談” が必要かもしれません。(担任への相談は、後述します)

ハードルを下げる

本人が頑張れるハードル(目標)を調整する方法になります。

例えば、一人ではプリント1枚が限界でしたら、残りのプリントは、大人が一緒に手伝うなど、

本人が “少し背伸びして頑張れるライン” に合わせて、ハードルを設定するイメージになります。

できた後の楽しみを決める

宿題が終わった後の “お子さん本人の楽しみ” を、事前に決めておきます。

例えば…

・宿題終了後~18時までゲームできる
・好きなお菓子が食べれる

・ポイントが貯まる
(一定数貯めれば、好きなモノと交換)

私たちも週末の趣味、買い物、友人と食事の時間など、”仕事の後の楽しみ” を目指して頑張ってることが多いと思います。

お子さんには、もう少し短いスパンで楽しみを認識してもらい、頑張るエネルギーに繋げることが大切になります。

またここでのポイントは、本人の頑張り次第で、”本人が得られる結果” を変えることです。

例えば、早めに宿題が終われば、その分遊べる時間が増える、ようなイメージです(宿題終わり次第~夕食までが自由時間の場合)。

大人が全部決めるのではなく、自分(子ども本人)次第で、

自分の楽しみが変わるという経験は、長い目で見ても大切になります。

できたら本人が喜ぶ関わりをする

宿題ができたら、本人が喜ぶ関わりをします。

・言葉でほめる
・ハイタッチする
・好きなことをさせてあげる


宿題が終わることが、かなり難しい(時間がかかる)場合は、

プリント1枚毎にほめたり、5問解けたらほめるなど、お子さんに合わせて変えることが大切になります。

また、「ほめられる」ことが嬉しくない子には、無理に言葉でほめる必要はありません。

その時は「宿題終わったんだね」と大人が認識したことだけ、さりげなく伝えて、本人の好きなことをさせる形で十分です。

環境を作る

“宿題に取り組みやすい環境” を作ります。

ADHDの子は、衝動性・不注意性など、環境に左右されやすい特性があります。

例えば、

・気になるモノは片付ける
・音が響きづらい部屋でする
・机の向きは壁にする

など、なるべく本人に刺激が入らない様にします。

また人が刺激になることも多い為、宿題の時間は、家族・兄弟姉妹に静かに過ごしてもらえると安心です。

補助グッズを活用する

ADHDの特性自体は、変わることはありません。その特性を理解し、対処していくことが大切になります。

そのため、本人や周囲の工夫だけではなく、グッズに頼るのも、立派な方法の1つになります。

・姿勢保持の負担を軽くするクッション
・音を遮音するヘッドホン
・目印と音が分かりやすいアラーム

など、色んなグッズがあります。

宿題をする上で、お子さんが感じてる負荷を軽くすることができます。

具体的なグッズは、下の記事にまとめています。参考程度にご覧ください。

【関連記事】

【療育指導員が紹介】ADHDの子が過ごしやすくなるグッズ8選

小休憩をはさむ

「宿題が終わるまで」ではなく、お子さんの “集中力が切れそうになったタイミング” で休憩を入れます。

お子さんの集中できる時間によって、5分、10分などの時間でも良いですし、宿題のキリが良いところで区切るのも1つです。

ここで避けたいのは、集中力が切れているのに宿題をしようとして、形だけになって、なかなか進まない状態になることです。

親も一緒にやる

お子さん一人では、どうしても取りかかれない場合は、大人も一緒に宿題をするのも1つです。

親御さんの負担は大きいですが、一緒にすることで、最終的に時間は短く済む場合ともあります。

親御さんと一緒に宿題をするのが、モチベーションになる子には、おすすめの方法になります。

宿題に取りかかれない時「大切な視点」

ADHDの子が、宿題に取りかかれない時に「大切な視点」は、4つあります。



①:「本人が得られる経験」を考える

②:「宿題の調整」の相談をする

③:本人が「選択できる機会」を作る

④:ネガティブな気持ちに「共感」する


本人が得られる経験を考える

「宿題=必ずやらなければいけない」と思われてる方が多いかもしれません。

実際に宿題をしないことで、先生から指摘されたり、怒られることがありますので、お気持ちは,、とても分かります。

ただ、宿題をすることで、お子さんの癇癪が増えたり、親子関係の悪化に繋がるぐらいなら、宿題を全部やることが、必ずしもベストとは限らないです。

逆に、本人に合った適切な量の宿題をすることで、

「面倒くさかったけど、できた!」
「イライラもしたけど、終わったよ!」


など、本人の達成感や喜びに繋がるのなら、それは良いことだと思います。

今向き合ってる宿題に取り組むことで、本人がどんな気持ち(感情)を抱くのか、そこが一番大切だと思います(宿題に限らずですが)。

もしそれが、明らかにネガティブに作用するものでしたら、宿題すること自体を、一度見つめ直す必要があると思います。

宿題の調整の相談をする

宿題のレベル・量が明らかに、本人に合っていない場合は、担任の先生に相談することをお勧めします。

調整してもらえるかは、担任次第ですが、相談して調整できた方も少なくありません。

もし担任が調整しないスタンスであれば、本人ができる所を親御さんと決めて、その範囲で進めていく方が良いと思います。

「宿題ができない」よりも、

・親子関係の悪化
・本人のストレス過多

これらの方が、中長期的に、遥かにリスクになる為です。

本人が選択できる機会を作る

宿題をどこまで頑張るのか、を本人に選んでもらう(考えてもらう)形にします。

人に決められたことは、反発心を生みやすく、宿題をやらない理由の正当化にも繋がります。

自分で決めた方が頑張れますし、本人の自己決定スキル(自分で決める力)にも繋がる為です。

宿題へのネガティブな気持ちに共感する

宿題に対するお子さん本人のネガティブな気持ち・発言に共感をすることです。

「これぐらいで文句言わないの!」「皆もやってることでしょ!」と言いたくなることもあると思います。

ただ、共感してもらえると、本人は理解してくれたと思い、その後の親御さんの話も入りやすくなったり、

本人のストレスも軽減されるため、結果的に宿題に取り組みやすくなります。

ペーパー教材の学習が難しい時「対策」

宿題、教科書、ドリルなども含め、プリント学習などのペーパー教材を嫌がったり、効果が見られないなど、どうしても学習が進まない時のADHDの子向けの対策を1つお伝えします。

それは、発達障害の子向けの「タブレット学習」になります。

ADHDの子が学習をする際に、その特性ゆえに、学習のしにくさに繋がることがあります。

特性そのものが悪いわけではないですが、学習方法や配慮に工夫が必要なのは、事実です。

ADHDの子が学習しやすい方法として、タブレット学習をお伝えします。

ADHDの子の特性に合わせて、どう活用できるのか、触れていきたいと思います。

注意が散りにくい(刺激の除去)

ADHDの子の特性の1つで「注意の転動性」があります。

学習で特に影響が出やすいのは、転動性が高い場合で、気になるモノや音があると、注意が逸れて勉強が進まなくなる状態です。

タブレット学習では、課題に必要な情報だけを提示する為、お子さんにとっての刺激は最小限になっています。

教科書やプリント学習は、複数の問題や同時に視界に入ったり、今解く問題と関係ない情報も刺激として入り、注意が逸れることがありますが、タブレット学習では予防できます。

集中が持続しやすい(テンポの調整)

ADHDの子の特性の1つで「注意の持続性」があります。

1つの対象に注意を向け続ける力をいいます。持続性が低いと、プリント学習のような変化がない(見た目上)と、集中力が落ちることがあります。

タブレット学習では、問題を解く/解説を聞く/ヒントを聞く/書く時など、画面上で変化(刺激にならない程度の)がある為、飽きずに集中しやすくなる工夫がされてます。

刺激にならない程度の小さい変化を、画面上で散りばめ調整してくれるのが、タブレット学習の1つの良さになります。

集中しやすい環境作り(見通しの明確さ)

ADHDの子は、事前に具体的な見通しがあると、集中しやすいです。

例えば、ただ「走って」と言われるのと「100m先のコンビニまで走って」だと、走る人の気持ちが違ってくると思います。

ゴールが分からない状態(見通しがない)で走ると「いつでも走るのかな..ゴールはまだかな..」となりますが、

ゴールが分かった状態で走ると「あと50mだ!もう少しだ!」になると思います。

お子さんも同じで「今日の課題は何問」「あと〇問解けば終わり」というゴールが分かってる方が、集中できて頑張れます。

タブレット学習では、その日の課題が提示される為、ゴールが明確です。結果的に集中しやすく、学効果にも繋がります。

タブレット学習の、その他の情報は、こちらの記事をご覧ください。

【療育支援員がおすすめ】発達障害の子に良い タブレット学習

学習で困りがある子の、1つの学習方法として、参考になれば幸いです。

【ADHDの宿題 8つの対処法】まとめ

記事のポイントになります。



✅ADHDの子が
 「宿題に取りかかれない原因」

・自分の欲求を優先する
・きりかえが難しい
・注意が逸れる
・学習自体の困難さ
・苦手意識の強さ

✅宿題に取りかかれない時の
 「対策」

・具体的なゴールを決める
・ハードルを下げる
・できた後の楽しみを決める
・できたら本人が喜ぶ関わりをする
・環境を作る
・補助グッズを活用する
・小休憩をはさむ
・親も一緒にやる

✅ADHDの子の宿題で
 「大切な視点」
・宿題を通して本人が得られる経験を考える
・宿題の調整の相談をする
・本人が選択できる機会を作る
・宿題へのネガティブな気持ちに共感する

✅プリント学習が難しい時の
 「対策」
・ADHDの特性に配慮した学習法
・タブレット学習


以上になります。

本記事が参考になれば幸いです。

【関連記事】

【発達障害の子向け】タブレット学習~ADHD/自閉症の子に合う4つの特徴~

-おうちでの関わり方

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