

学級選びで悩まれてる方「発達障害の子は、普通学級でも平気?通級や支援級じゃないとダメ?他の人がどうしてるのか、事例が知りたい」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅発達障害の子
「普通学級で貫き通した事例」
✅学級選びの
「大切なポイント」
✅発達障害の子が
「備えておきたいこと」
発達障害がある子の「学級選び」は、とても大事であり、とても難しい判断になります。
その子の過ごしやすさ、交友関係、学力、進路など、様々な影響を及ぼす大切な選択になります。
そこで本記事では『発達障害の子が普通学級に通った事例(よくある3ケース)』を紹介したいと思います。
私は、療育・相談支援を10年以上しており、学級選びの相談支援にも携わってきました。
その支援経験を元にまとめています。参考になれば幸いです。
発達障害の子「普通学級で貫き通した事例」

「普通学級で貫き通した事例」を3つ紹介します。
私が支援する中で多かった、発達障害の子の事例になります。
①:「周囲の理解」があり
⇨乗り越えられた
②:「本人が気にしてない」
⇨困りに繋がらなかった
③:本人の「自己肯定感」が下がる
⇨二次障害
①:「周囲の理解」があり⇨乗り越えられた

担任の先生やクラスメイトなど、周囲に恵まれ、楽しく過ごせてるケースになります。
「◯◯君って、面白いね」
「◯◯ちゃんの手伝いを、皆でしよう」
など、本人の特性を認めてくれたり、サポートしてくれることが多いです。
私が知る範囲では、本人が愛されるキャラクターだったり、
細かいことを気にしない性格だったり、コミュニケーションが上手な子が多いです。
②:「本人が気にしてない」⇨困りに繋がらなかった

客観的に見たら、困りそうなことでも、本人としては、気にしてないケースになります。
例えば、忘れ物が多かったり、勉強が苦手だとしても、全然気にしない子がいます。
先生や親御さんからしたら「ホントに困らないの??」と疑問に感じるぐらいのこともあります。
③:本人の「自己肯定感」が下がる⇨二次障害

周囲との違いを感じて、自信を失ってしまうケースになります。
「皆できてるのに、自分にはできない」
「どうせ自分はバカだから」
と、自己肯定感が下がっていて、新しいことにチャレンジする意欲が失われています。
繊細な子や失敗体験が多い子に、多い傾向があります。
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学級選び「大切なポイント」

発達障害の子の学級選びで、
「大切なポイント」は、3つあります。
①:本人の「気持ち(必要性・納得感)」
②:客観的な本人の「過ごしやすさ」
③:学校側(担任・SC)の「考え」
※SC=スクールカウンセラー
①:子ども本人の「気持ち(必要性・納得感)」

子ども本人の気持ちが、一番大切になります。
今の学校生活に困りがあるか、もしくは希望(願い)があるかです。
例えば、本人の困りとして「集団の中だと、音や人の動きが気になって集中できない」があれば、通級や支援学級など、サポートの選択肢を考えても良いと思います。
もしくは、困りがなくても、本人の希望(願い)として「友達と遊びたいけど、うまくコミュニケーションがとれない。上手くいく方法が知りたい」があれば、通級などの選択肢も考えられます。
このように、本人の困りや希望(願い)を確認しつつ、
本人としても、通級や支援学級などの選択肢の必要性(納得感)が感じられるなら、検討して良いと思います。
学級についての “本人への具体的な伝え方” は、こちらの記事をご覧ください。
学級選び(通級・支援級)、合理的配慮など、本人に説明が必要な時の伝え方として、参考になると思います。
【関連記事】
【子どもに「特別支援学級」って何?と聞かれたら】説明の仕方と注意点
②:客観的な本人の「過ごしやすさ」

客観的に見た “本人の過ごしやすさ” も、大事になってきます。
例えば、繊細で周囲の様子に敏感なHSP気質の子が、怒鳴る指導をする担任のクラスにいることは、辛い経験にしかなりません。
本人が怒られてなくても、他の子が怒られてる場面を見ることで、自分が怒られてるように感じて、苦しくなってしまいます。
「本人の特性」と「学校の環境」が明らかに合ってない場合は、客観的に見て “過ごしにくさ” があると言えます。
このように、本人の特性・過ごす環境の相性も見ていく必要があります。
③:学校側(担任・SC)の「考え」

担任やSC(スクールカウンセラー)の考えを聞いておくことも、大切になります。
通級・支援学級・特別な配慮などの必要性があるのか、学校生活の様子を把握してる先生の意見になります。
学校の状況を踏まえ、客観的な意見がもらえるため、参考になることが多いです。
【関連記事】
【通級を勧められた時】利用すべき?3つの判断基準とは~事例も紹介~
✍診断の有無は、1つの目安として考えたい
学校によっては、診断がないと、通級や支援学級で過ごすことが、難しいことがあります。
ただ、本質的に大切なのは、診断の有無ではなく、上記の3つ(本人の気持ち・客観的な過ごしやすさ・学校の意見)になります。
診断は、その子の1つの側面に過ぎません。
本人の気持ち、捉え方、過ごす学校の環境などにより、必要な選択肢を検討することが重要になってきます。
発達障害の子が「備えておきたいこと」

発達障害の子が「今後備えておきたいこと」に触れていきます。
結論からいうと、早めの学習面のフォロー(失敗体験の予防)になります。
発達障害など、特性がある子は、学習面で困ることが少なくありません。
記憶が難しかったり、問題が少し変わると解けなくなったり、定着までに時間がかかったり…様々な困りが出やすいです。
学習面に困りがある(今後出そう)子は、早めの学習フォローが必要になります。
理由は、学習面のフォローが遅れると、失敗体験を重ね、学力以前に勉強の拒否感に出るようになる為です。
拒否感が強まってくると、家庭内での介入が難しくなり、支援があったとしても、時間が必要になります(小さな成功体験を作り、拒否感をなくす所から、介入する必要がある為)。
『拒否感をなくす学習』と『通常の学力を上げる学習』とでは、
必要な時間・エネルギーは、大きく変わってきます。
そうなる前に、予防的な意味合いとしても、学習の成功体験を1つ1つ積み重ね、自信をつけながら、学ぶ意欲を高めていくことが大切になります。
✍学習面のフォローは「タブレット学習」
発達障害やグレーゾーンなど、特性ある子の学習法の1つになります。
特性ある子の学習にとって、タブレット学習が良い理由は、大きく5つあります。
・自分のペースでできる
(在籍校の進度にも合わせられる)
・人に指摘されない
(人に教わるのが嫌な子向け)
・一人ひとりの学習課題の分析
(AIで必要な課題を抽出)
・多様な学び方
(ex.アニメーション/音声解説)
・ゲーム要素がある学習
(拒否感を弱める)
このように、特性に配慮された要素がいくつもあります。
学校の授業の予習・復習など、お子さんの学習の状況によって使い分けると、心強いツールになってくれます。
その他の、メリット・デメリットなど詳しい情報は、下の記事をご覧ください。
“診断がつかない子” にも、参考になる内容になっています。
「【発達障害だけど普通学級で貫き通します】事例の紹介~学級選びのポイント~」のまとめ

記事のポイントをまとめます。
✅発達障害の子
「普通学級で貫き通した事例」
・周囲の理解がある
⇨乗り越えられた
・本人は気にしてない
⇨困りに繋がらなかった
・本人の自己肯定感が下がる
⇨二次障害
✅学級選びの
「大切なポイント」
・本人の気持ち(必要性・納得感)
・客観的な本人の過ごしやすさ
・学校側(担任・SC)の考え
✅発達障害の子が
「備えておきたいこと」
・授業以外の学習フォロー
・タブレット学習
以上になります。
本記事がお役に立てば、幸いです。
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