家での関わり方/その他

【発達障害の中学生】宿題をしない4つの理由・対策とは~療育支援員が解説~

投稿日:2023年6月28日 更新日:

発達障害の子の宿題で悩まれてる方「もう中学生なのに宿題しない…。子どもが宿題する様になる方法が知りたい」

このようなお悩みに、お応えします。

☑本記事の内容



✅発達障害の中学生が
 「宿題をしない理由」

✅宿題をしない時の
 「4つの対策」

✅発達障害の中学生の宿題で
 「大切な視点」

✅それでも
  「宿題をしない時」


お子さんが中学生になると、進路や受験など、学習・宿題は重要になってきます。

それに伴い、お子さんが宿題をしないことに悩まれてる方も、少なくないと思います。

特に発達障害のお子さんの場合、様々な理由で宿題をすることが難しくなります。

“宿題をしない理由” によって、対応方法は変わる為、ご家庭での対策が難しいことも多いです。

そこで本記事では、

「発達障害の中学生の宿題」に関する情報を紹介したいと思います。

記事の執筆者の私は、お子さんの療育/学習支援を10年以上しています。

その支援経験を元に、本記事をまとめています。

参考になれば幸いです。

発達障害の中学生が「宿題をしない理由」

発達障害の中学生が

「宿題をしない理由」は、4つあります。



①:「宿題するメリット」を感じてない
 (やる理由がない)

②:学習への「拒否感」がある
 (やりたくない)

③:学習の「困難さ」がある
 (やってるのに出来ない)

④:宿題以外の
 「やりたいこと」に引っ張られてる
 (他にやりたいことがある)


①:「宿題するメリット」を感じてない(やる理由がない)

お子さん自身に、”宿題する理由” がない場合になります。

親御さんからしたら「宿題はやるものでしょ。皆やってるんだから、理由も何もないでしょ」と思われるかもしれません。

ただ、お子さんの特性によっては、自分にとっても意味(メリット)が明確でないと、行動に移しづらい場合があります。

「皆がやってるから」
「学校でやると決まってるから」

など、お子さんにとって曖昧な理由ですと、宿題をする理由には繋がりづらいです。

②:学習への「拒否感」がある(やりたくない)

学習への苦手意識があり、拒否してる状態になります。

完全に拒否してる子もいれば、苦手な科目の時だけ、拒否する子もいます。

個人差がありますが、共通して多いのは、学習の…

・”成功体験” が少ない
・”失敗体験” が多い

のいずれか、もしくは両方になります。

③:学習の「困難さ」がある(やってるのに出来ない)

学習の困難さ(ex.読み・書き)がある場合です。

著しい困難さがある場合は、学習障害(LD)の診断を受ける子もいます。

お子さんは、一生懸命取り組んでるのに、定着が難しく、本人が自信を失ってる場合が多いです。

④:宿題以外の「やりたいこと」に引っ張られてる

「やるべきコト」 よりも 『やりたいコト』 を優先してる場合になります。

例えば、ゲーム・動画・TVを見るなど、自分の好きなことを優先して、宿題を先延ばしにするパターンになります。

宿題をしない時の「4つの対策」~発達障害の中学生

発達障害の中学生が、

宿題をしない時の「対策」は、

4つあります。



①:「宿題するメリット」を明確にする

②:「成功体験」を作る

③:学校に「相談」する

④:本人と「ルール」を決める


1つずつ、見ていきましょう。

①:「宿題するメリット」を明確にする

本人が認識できるように “宿題するメリット” を視覚的に示します。

例えば、お子さんが将来なりたいもの・やりたいことを聞きます。

例えば、それが作家だった場合(①→②→③の流れで話をする)、

「作家になる為には、何が必要?」

⇨①「語彙力、文章・ストーリー構成、表現力、色んな文章を読む経験が必要」⇨②「今の学習で繋がってることはある?」⇨③「国語の文章題、漢字で学べる!(作家に繋がるメリット)」

このように「本人のやりたいこと・興味関心」と「今の学習」を具体的につなげて、

本人が宿題するメリット(意味)を認識できるようにします。

紙に書き出したり、付箋でまとめるなど、一緒に整理できると丁寧だと思います。

②:「成功体験」を作る

宿題(学習)の成功体験を作ります。

「この宿題ができた!」
「宿題が全部終わった!」

と本人が思える経験になります。

そのためには、大人が手伝ったり、宿題の量を減らすことも必要になります。

成功体験が積み重なってくると「ちょっと宿題やってみようかな(この前もできたし!)」

という意識ができ、行動に移っていきます。

③:学校に「相談」する

宿題の量や質が、明らかに本人に合ってない(大きな負担になってる)場合は、担任の先生に相談することも大切です。

先生次第にはなりますが、宿題が調節できれば過剰な負荷を避け、本人の成功体験が作りやすくなります。

それは、本人はもちろん、親御さんのストレス(負担)の軽減にも繋がります。

④:本人と「ルール」を決める

“宿題に関するルール” を本人と決めます。

具体的には、宿題の量や時間などです。

ここで大切なことは、2点になります。

・本人の意思を聞く
・頭ごなしに否定しない


中学生にもなると、本人が自分で決めたり、選ぶ過程が大切になります。

ここが疎かになると「大人に勝手に決められた」「本当はやりたくないのに」という気持ちが、結果にそのまま出ます。

具体的には、宿題を適当に済ませたり、誤魔化したりする様になります。

本人の意見に明らかに無理がある場合は、大人側から選択肢を提示して選んでもらうのも1つです。

もしくは「○○は、この前難しかったと思うけど、どう思う?」など、

過去の事実(無理があった)を伝えつつ、正しく認識してもらった上で、本人の気持ちが聞けると良いです。

発達障害の中学生の宿題で「大切な視点」

発達障害の中学生の宿題で

「大切な視点」は、3つあります。



①:「本人の気持ち」を確認する

②:「宿題の量・質」が適切か確認する

③:本人が「選択できる機会」を作る


①:「本人の気持ち」を確認する

宿題に限らずですが、本人の気持ちが大切になります。

本人がどう思ってるのか、どう感じてるのか、大人側が丁寧に確認することが大切になります。

本人の気持ちがない行動は、形だけになり、エネルギー・時間を消耗する形になります。

逆にいうと、本人の気持ちある所には行動が起こり、結果が出る(宿題をする)ことにもなります。

②:「宿題の量・質」が適切か確認する

宿題が、親子のストレス・親子関係の悪化など、日常生活に支障を出してる場合は、

そもそもの宿題の質・量を見直す必要があります。

調整してもらえるかは、担任次第ですが、相談して調整できてる方は少なくありません。

もし、宿題の調整が難しい場合は、家庭の中で無理のない範囲の宿題の量を決めるのが良いと思います。

本人に無理をさせても、後から反動がきて、失敗体験になります。

失敗体験の積み重ねは、自己肯定感をさげ、お子さんの行動の活力を奪っていきます。

そうなると宿題の問題というより、生活全体の問題に発展していきます。

私が支援する中で、実際にそんなお子さん・ご家庭をたくさん見てきました。

③:本人が「選択できる機会」を作る

先ほどの①に、似ていますが、本人が選択できる機会を作ります。

宿題をどこまで頑張るのか、を本人に選んでもらう(考えてもらう)形にします。

自分で決められる機会を作ることで、反発心が生まれることを避けます。

自分で決めた方が頑張れますし、本人の自己決定スキル(自分で決める力)にも繋がる為です。

それでも「宿題をしない時」~発達障害の中学生~

ここまでの内容を実践しても「どうしても宿題をしてくれない…」という方も、いらっしゃると思います。

本記事の内容を、ご家庭で十分に実践したにも関わらず、宿題が難しい場合は、1つの方法として、タブレット学習をお勧めします。

理由は、人に教わる形ではない為です。

本人の気持ちとして、家庭教室や塾を望むなら、そこを尊重しても大丈夫です。

大切なのは「本人が納得してる方法・環境を用意する」ことです。

家庭教師や塾をやっても、本人が納得していなければ、形だけになります。

人に教わるのが嫌(指摘されるのが嫌・人の好みが激しい)、わざわざ移動するのが嫌など、色んな理由があります。

その理由が、モチベーションを下げて、学習の成果も落とします。

行ってるだけで、結果が見えない。数カ月後に成果なかった…という子も多いです。

それなら、本人の負担感が少なく、納得しやすく、成果を適宜確認(大人が)できる方法が良いと思います

✍学習・宿題の助けになる「タブレット学習」

人を介さないタブレット学習ですと、自分で触って自分の意思で選ぶことができます。

そして、今のタブレット学習は、発達障害の特性を想定して、楽しい・分かりやすい・飽きさせない工夫が組み込まれています。

最初は、軽い気持ちで触っても、次第に分かってきて、進むのが実感できると、

自分から取り組むようになり、結果として、宿題するハードルが下がりやすくなります。

また、教科書・参考書などの文面での “想像理解” が難しい子にも、

アニメーション・動画など、発達障害の子が “理解・想像しやすい学び方” が豊富にあります。

宿題はもちろん、ドリル・プリント学習に苦手意識がある子にもお勧めになります。

“分かる” という実感は、学習をする行動に繋がります。小さな “分かる” を積み重ね、宿題や学習に繋げられると、安心です。

メリット、デメリットなど、詳細を知りたい方は、下の記事をご覧ください。

【療育支援員がおすすめ】発達障害の子に良いタブレット学習とは?4つの条件・理由・注意点

「【発達障害の中学生】宿題をしない4つの理由・対策」のまとめ

記事のポイントをまとめます 。



発達障害の中学生が
 「宿題をしない理由」
・「宿題するメリット」を感じてない
・学習への「拒否感」がある
・学習の「困難さ」がある
・宿題以外の「やりたいこと」につられる

宿題をしない時の
 「4つの対策」
・「宿題するメリット」を明確にする
・「成功体験」を作る
・学校に「相談」する
・本人と「ルール」を決める

発達障害の中学生の宿題で
 「大切な視点」
・「本人の気持ち」を確認する
・「宿題の量・質」が適切か確認する
・本人が「選択できる機会」を作る

✅それでも
  「宿題をしない時」
・本人が納得してる環境を作る
・タブレット学習


以上になります。

本記事が、お役に立てば幸いです。

【関連記事】

【勉強できない中学生】ADHDの特性から考える!7つの勉強法とは

-家での関わり方/その他

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

【跳べた!の成功体験が鍵】発達性協調運動障害の子の縄跳びの練習方法

縄跳びが苦手な子で悩まれている方「発達性協調運動障害の子が縄跳びが跳べなくて困ってる。どう教えれば跳べるようになるの?効果的な練習方法が知りたい」 このような “発達性協調運動障害の子の縄 …

【宿題をやらない子が激変!】発達障害の子に効果的な4つの対処法とは

発達障害の子の宿題で悩まれてる方「子どもが宿題をやらなくて困ってる。発達障害の子が宿題がやれる様になる方法を教えてほしい」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 &#x27 …

【家で暴れる】発達障害の子への関わり方~4つの原因と4つの対処法~

発達障害の子の関わり方で悩まれてる方「外では良い子なのに、家で暴れて困ってる。なんで暴れるの?対応の仕方が知りたい」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 ✅ …

【発達障害の子におすすめ】漢字支援グッズ14選~使う時の4つのポイント~

発達障害の子に合う支援グッズを探してる方「発達障害の子におすすめな漢字支援グッズが知りたい」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 ✅発達障害の子におすすめ  …

【登校しぶりが治った】4つの対策~不登校になる前に押さえたいコト~

子どもの登校しぶりが心配な方「登校しぶりは、どれぐらいで治るの?登校しぶりが治る方法が知りたい」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 ✅登校しぶりの 「4つ …

サイト作成者プロフィール

Image

発達障害/グレーゾーン/場面緘黙/不登校のお子さんとご家族の支援を、日々行っております。◇療育指導員◇相談支援員◇発達支援10年◇ブログ【週2回更新】◇twitter【毎日発信】◇長男が療育通所中◇

2023/12/18

【不登校の平均期間は?】短くなる時、長くなる時の違い(特徴)~期間より大切な7つのコト~

2023/12/03

【療育に通うまでの流れ】6つのステップ、3つの注意点~目的に合った療育を選ぶ~

2023/10/24

【療育に通う基準】3つのポイント~療育を始める方が多い4つの時期~

2023/10/03

【口に物を入れる】発達障害の子向けの対策~関わる上で大切な3つの視点~

2023/09/16

【発達障害の子におすすめ】感覚遊び19選~遊ぶ時に大切な3つのポイント~

2023/09/12

【発達障害だけど普通学級で貫き通します】事例の紹介~学級選びのポイント~

2023/09/01

【発達ゆっくりな子のその後は?】療育の現場の事例紹介~今、家族に出来ること~

2023/08/04

【よく寝るのは問題?】不登校の回復期のサイン・関わり方・注意点とは

2023/08/01

【療育のデメリット】3つの注意点・メリット・心構え・療育の選び方とは

2023/07/04

【不登校】学校とのやりとりで大切な3つのポイント・2つの注意点とは

2023/05/16

【療育支援員が紹介】ADHDの子におすすめクッション5選!効果的な使い方も解説

2023/05/11

【療育支援員が紹介】不登校の子にオススメな習い事。4つの選ぶポイント・注意点とは

2023/03/23

【発達障害の子と担任が合わない時】3つの大切なポイント・対処法とは

2023/02/22

【通級は恥ずかしい?】通級のメリット・デメリット・通う基準について

2023/02/16

【不登校の中学生】一日のスケジュールとは?時間管理で大切な4つのポイント

2023/01/30

【別室登校は、いつまでするもの?】大切な7つのポイントを解説します

2023/01/26

【支援員が解説】不登校の中学生の4つの自宅学習・始め方の4つのポイント

2022/10/12

【発達障害の子向け】噛み癖に役立つグッズ5選!支援員が使う時のポイントを解説

2022/06/16

【療育支援員が紹介】自閉症の子が落ち着くグッズ20選!落ち着かせるポイントも解説

2022/04/06

【宿題でいつも癇癪…】発達障害の子がスムーズにできる6つの対処法

2022/03/16

【療育支援員が解説】発達障害の子におすすめな習い事。ジャンル別に選び方~注意点まで

2022/01/12

【2024年 支援員がおすすめ】発達障害の子向けタブレット学習とは?4つの条件・理由・注意点

2021/10/21

【支援級勧められたけど普通級に行った!】学級選びで大切な3つのポイント

2021/10/18

【支援学級に偏見はある?】教育・療育の現場から見られる”実態”とは

2021/07/16

【支援学級】担任と合わない時はどうする?2つの対策と注意点について

2021/06/30

【保育園に療育を勧められたら】やるべきこと・注意点・事例を元に解説

2021/06/18

【療育支援員が紹介】発達障害の子におすすめな椅子5選!補助グッズも解説

2021/06/16

【療育の後悔】受けないと、子どもの将来にどんな可能性が?事例を元に解説

2021/02/24

【特別支援学級】子どもへの説明~2つのポイント~良い/悪い7つの具体例~

2021/01/15

【療育辞めてよかった!】辞めるタイミングは4つ!事例・注意点も解説します

2020/12/07

【場面緘黙の子供】なんで挨拶が苦手なの?3つの理由・5つの接し方とは

2020/11/25

【発達障害の子の家庭学習】天神がおすすめ!内容・料金・効果・口コミ・退会について

2020/07/27

【発達障害】逆さバイバイはいつまであるの?原因と接し方について解説します

2020/06/24

【自閉スペクトラム症】いつから?くるくる回る原因と対応方法を説明します

2020/06/03

【療育支援員がおすすめ】自閉症の子が遊べるおもちゃ26選~遊ぶ時の3つのポイント~

2020/05/21

【子どもの癇癪】3つの原因から考える!クールダウンの方法とは

2020/05/01

【発達相談員がおすすめ】発達障害の子が楽しめる絵本~厳選10冊の紹介~

2020/04/06

【ADHD/グレーゾーンの子供】幼稚園選びの4つのポイント※注意点あり

2020/03/31

【療育支援員がおすすめ】ADHDの子の子育てに役立つ本を紹介~厳選5冊~

2022/06/10

【発達相談員が紹介】言葉が遅い子におすすめ!おもちゃ7選!遊び方の4つのコツ

2023/09/05

【発達相談員が紹介】言葉の発達を促す遊び21選!言葉を増やす3つのポイント

2022/06/02

【療育支援員が紹介】発語を促すおもちゃ12選!遊び方の4つのコツも解説

2023/05/25

【発達障害の子にプレゼント】おすすめ28選!支援員が紹介する自閉症・ADHDの子が好きなオモチャ

2022/11/14

【発達障害の子向け】おすすめゲーム7選~自閉症、ADHDの子が楽しく学べる~