

発達障害の子の宿題で悩まれてる方「子どもが宿題をやらなくて困ってる。発達障害の子が宿題がやれる様になる方法を教えてほしい」
お子さんの年齢が上がってくると、宿題が悩みの1つになる…という方も、多いのではないでしょうか。
本記事では、そんなお悩みにお応えする為に、
発達障害の子が宿題をやらない「4つの理由・対処法・家庭以外での対策」をお伝えしたいと思います。
この記事の執筆者の私は、お子さんの療育/学習支援を15年以上しており、現在も支援に携わってます。
その支援経験を元に、本記事をまとめてます。
参考になれば幸いです。
目次
宿題をやらない「4つの理由」

宿題をやらない「理由」は、4つあります。
①・②の場合が最も多いです。
①:「モチベーション」が低い
②:「苦手意識」がある
③:「きりかえ」に時間がかかる
④:宿題自体を「忘れてる」
モチベーションが低い

宿題に対する “モチベーションが低い状態” になります。
つまり、宿題をすることに “メリットを感じてない状態” です。
宿題をするメリットがない⇨モチベーションが低い⇨宿題をやらない
このような悪循環になっています。
苦手意識がある

宿題(勉強)が難しく「やってもできない」と思ってる状態になります。
理由は、失敗体験が多い(もしくは成功体験が少ない)為です。
今まで「宿題をやっても、出来なかった(やったけど指摘された・怒られた)」という経験が積み重なり、
・やってもできない
・やっても指摘される/怒られる
という気持ちになり、結果として「宿題をやらない」に繋がります。
後ほど解説しますが、お子さん自身が
「これならできそう(できるかも)」と思えないと、宿題に取り組むのは、なかなか難しいです。
きりかえに時間がかかる

宿題というより、”他のもの” に夢中になり、やめられない状態になります。
“他のもの” というのは、例えば…
・ゲーム
・マンガ/アニメ
・ユーチューブ
などになります。
つまり、”家庭にある誘惑” になります。
これらの誘惑に引っ張られて、宿題に影響が出てしまいます。
宿題自体を忘れてる

“宿題そのもの” を忘れている場合になります。
本人に悪気なく、周りから声を掛けられないと、忘れたままのこともあります。
注意が移りやすかったり、注意散漫なタイプの子に多いです。
宿題をやらない時の「4つの対処法」

宿題をやらない時の「対処法」は、4つあります。
原因別に、1つずつお伝えします。
①:「宿題するメリット」を考える
(原因:モチベーションが低い)
②:「成功体験」を作る
(原因:苦手意識がある)
③:宿題前の「ルーティーン」を作る
(原因:きりかえに時間かかる)
④:宿題を思い出せる「環境」を作る
(原因:宿題自体を忘れてる)
宿題するメリットを考える

お子さんが “宿題をしたことによるメリット” を考えます。
例えば…
・宿題が終わり次第、18時までゲームできる
・大人に褒めてもらえる
・好きなお菓子が1つ食べれる
このように、お子さんが “宿題をやったからこそ得られるもの”(メリット)が、大切になります。
宿題の正解数・終わった時間に応じて、遊べる時間が伸びたり、ほめてらもえたら、
モチベーションに繋がりやすくなります。
お仕事と同じで、自分が出した成果(宿題の正解数・終わった時間)に応じて、
もらえる対価(ゲームの時間・好きなお菓子など)を変えることで、
お子さんの「頑張ろう!」に変わっていきます。
成功体験を作る

苦手意識がある子は、下の特徴があります。
・失敗体験が多い
・成功体験が少ない
そのため、失敗体験を減らし、成功体験は増やしてく必要があります。
お子さん自身が、「できないと思ったけど、やってみたら少しできた…もしかしたら出来るかも」
と思えるように、大人が一緒にお手伝いをします。
ここの手伝う目的は、”宿題を終える” 為ではなく、
“宿題ができた!という実感を、本人に持ってもらう” ことです。
宿題ができる様になってきたら、大人の手伝いを減らし、
本人が自分の力で取り組める割合を増やしていきます。
最終的には、大人の手伝いがない状態で、宿題ができる様になるのが、一番ですよね。
お子さんに自信をつけてもらいながら、本人の “自分でできる時間” を増やしていきます。
宿題前のルーティーンを作る

宿題をする前に、違うものに気を取られ、
きりかえが難しい(宿題に取りかかれない)場合になります。
例えば、”きりかえ” を難しくしてる原因が、ゲームでしたら、
宿題を終えるまでには、触れない様なルーティーンが作れると良いです。
帰宅したら…
①手洗い/うがい
②明日の準備
③宿題
④おやつ
⑤ゲーム
このように、”帰宅後にやること” を決めていきます。
また紙に書き出して、リビングなど家族みんなで確認できる様に貼っておくのがオススメです。
本人も家族も確認できますし、家族がお子さんをほめるキッカケにもなりやすいです。
お子さんが納得していれば、約束をする形でも大丈夫です。
✅思春期のお子さんの場合「一緒に決める」
お子さんが思春期だったり、自分の意思を明確に持っている場合は、一緒に決められると良いです。
「どういう順番で宿題やりたい?」と聞いて、本人に決めてもらうイメージになります。
もし自分で決められない場合は、「帰ってきたらすぐ宿題やる?」「おやつ食べてからやる?」など、
選択肢の中から選んでもらっても、大丈夫です。
宿題を思い出せる環境を作る

宿題自体を忘れてしまってる場合は、“思い出せる環境” が大切になります。
発達障害の子の中には、忘れやすい特性を持ってる子がいます。
生まれ持った特性ですので、本人の意思(精神論)で忘れない様にするのは、難しいです。
それよりは、忘れても大丈夫な様に、思い出せる環境が作れると安心です。
例えば…
・アラームを掛けておく
・ドアに付箋を貼っておく
・リビングのテーブルに紙を貼っておく
このように、本人の意思に関わらず「宿題が思い出せる環境」が作っておけると、
宿題にも、取り組みやすくなります。
【宿題やらない発達障害の子向け対策】まとめ

記事のポイントになります。
✅宿題をやらない
「4つの理由」
・モチベーションが低い
・苦手意識がある
・きりかえに時間がかかる
・宿題自体を忘れてる
✅宿題をやらない時の
「4つの対処法」
・「宿題するメリット」を考える
・「成功体験」を作る
・宿題前の「ルーティーン」を作る
・宿題を思い出せる「環境」を作る
✅宿題をやらない子の
「学習対策」
・学習の成功体験を積む
・学習意欲を高める
・タブレット学習
・専門家への定期相談
以上になります。
本記事が参考になれば幸いです。
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