縄跳びが苦手な子で悩まれている方「発達性協調運動障害の子が縄跳びが跳べなくて困ってる。どう教えれば跳べるようになるの?効果的な練習方法が知りたい」
このような “発達性協調運動障害の子の縄跳びのお悩み” に、お応えします。
☑本記事の内容
✅縄跳びが苦手な「原因」
✅縄跳びの「練習方法」
~モチベーション~
✅縄跳びの「練習方法」
~技術面~
✅オススメな「縄跳び」
✅どうしても
「縄跳びが苦手な子」へ
✅運動面以外で
「心配な点がある子」へ
通われる幼稚園・保育園によって、そして小学校では、縄跳びの授業があります。
運動が苦手なお子さんにとっては、自信を失ったり、運動が嫌いになる経験に繋がりやすいものです。
そんなネガティブな経験にならない様、親として、「今のうちからできることをやっておきたい」と思われる方も、多いと思います。
この記事を執筆している私は、発達支援を10年以上しており、その中には発達性協調運動障害の子も、多くいました。
私の息子も、発達協調性運動障害の診断を受けており、運動自体が苦痛にならない様、試行錯誤し、
約2ヶ月掛けて、20回ぐらい跳べるようになりました。
その支援・育児経験を元に、本記事では、
発達協調性運動障害の子の「縄跳びが苦手な原因・練習方法・注意点・おすすめな縄跳び」をまとめてみました。
本記事が参考になれば、幸いです。
縄跳びが苦手な「原因」
発達性協調運動障害の子の縄跳びが苦手な「原因」は、協調運動の困難さにあります。
協調運動とは、”複数の部位を同時に動かす”ことをいいます。
具体的な困難さを見ていきましょう。
【手と目】
・なぞり書きが苦手
・板書に時間がかかる
・ボールをキャッチできない
・定規やコンパスが上手く使えない
【手と手】
・折り紙など製作が苦手
・はさみを使うのが苦手
・消しゴムで上手く消せない
・ボタンを掛けるのに時間がかかる
【足と手】
・跳び箱が苦手
・縄跳びがうまくできない
・ドリブルしながら走れない
【足と目】
・何もない所でも転ぶ
・片足立ちができない
・ボールがうまく蹴れない
・階段の昇り降りがぎこちない
✅発達性協調運動障害の子の特徴
【就学前】~年長まで
・何もない所で転ぶ
・転んだ時に手が出ない
・着替えに時間がかかる
・ボタンをかけられない
・体の動かし方がぎこちない
・ボールを前に投げられない
・階段の昇り降りに手すりが必要
・塗り絵が枠から大きくはみ出る
・言葉の発達がゆっくり
(特に話す方が)
【就学後】小学1年~
・縄跳びができない
・箸がうまく使えない
・筆圧がかなり強いor弱い
・枠の中に字を書くのが難しい
・消しゴムで字をうまく消せない
・ボールを床につくことができない
・ボールをまっすぐ投げる・とるが苦手
・音楽に合わせて体を動かすことが苦手
・定規やコンパス等の文房具が使えない
縄跳びの「練習方法」~モチベーション~
発達性協調運動障害の子の縄跳びの「練習方法」を、2つの視点でお伝えします。
・モチベーション
・技術面
この2つのどちらが欠けても、縄跳びを跳ぶことは難しいです。
特に、モチベーションは土台になり、とても大切です。お子さんの「できた!楽しい!もっとやりたい!」の気持ちがベースになります。
これがないと、どんなに優れた技術面の練習ができても、続く子は少ないです。
ただ、教え方を工夫することで、できることを増やすことができます。
まずは「モチベーション」を上げる6つの方法をお伝えします。
①:「ポジティブ思考」をもつ
②:目標を「細かく」分ける
③:「小さく・細かく」ほめる
④:「具体的」にほめる
⑤:「表情・声のトーン」を上げる
⑥:大人が「競争相手or教わる人」になる
①:「ポジティブ思考」をもつ
大人が、”できない所”ではなく、”できた所(できるようになった)”に、視点を持つことです。
私たち大人もそうですが、何かに取り組むときに、できてない所をずっと探られたり、指摘され続けるのは、嫌ですよね。
それなら、前よりもできる様になった所を、周りから言われた方が、次も頑張ろうと思えます。
この考え方と、同じになります。
減点(ネガティブ)思考より、加点(ポジティブ)思考の方が、発達性協調運動障害の子には、できることが増えやすいです。
②:目標を「細かく」分ける
目標の細分化になります。療育では、よく「スモールステップ」と言われます。
目標が大きすぎると、進んでる実感が持ちづらく、モチベーションが下がっていきます。
例えばダイエットをするときに、「モデルの様なスタイルになる」ではなく、
「今の体重より5キロ落とす」の様に、より現実的な目標を決める人の方が、多いと思います。
多くの人は、憧れのモデルさんや有名人の様なスタイルになることを理想としますが、
いきなりそこを目標にする人は、少ないと思います。
このように、階段を上る様な、
“達成感(日々の頑張りの成果が実感できる)を実感できる”
細かい目標が、大切になります。
例えば、縄跳びですと、いきなり「10回跳ぶ」という目標より
「最初の1回目を跳ぶ」という目標にして、
できたら1回ずつ、跳ぶ回数を増やしていくイメージになります。
③:「小さく・細かく」ほめる
ポジティブ思考で、細かい目標を決めたら、都度ほめてあげましょう。
・最初の1回跳べた
・縄跳びをきれいに回せた
・前よりも高くジャンプできた
お子さんの『小さな”できた”』を、見つけていきましょう。
お子さんが「前よりできる様になってる!」「ほめられて嬉しい!」「もっとやりたい!」と、感じれる関わりが、大切になります。
④:「具体的」にほめる
ただ、「すごいね」「上手だね」とほめるのではなく、「具体的」に、ほめるのが良いです。
例えば、
・3回跳べた!すごい!
・膝より高く跳べたね!
・昨日より1回多く跳べたね!
のようなイメージになります。
具体的だと、お子さんもより自信がつき、モチベーションが上がるので、とても効果的な接し方になります。
⑤:「表情・声のトーン」を上げる
ほめるときに、表情を明るくしたり、驚く反応をしたり、声のトーンを上げることです。
いわゆる「非言語コミュニケーション」になります。
人のコミュニケーションは、非言語コミュニケーションの割合が9割以上と言われています。
それだけ、”お子さんに与える影響力が高い” ということになります。
⑥:大人が「競争相手・教わる人」になる
競って相手に勝つこと・人に教えることが、モチベーションになる子にお勧めです。
競うのが好きな子の場合は、
大人が一緒にやってみながら、「難しいな~○回しかできなかった…!」と言って、お子さんに勝てそうなイメージを持ってもらいます。
その後に、実際に跳べた回数を競い、「うわ~1回差で負けた~!」と大人が悔しがり、競って勝つことの喜びを実感してもらいます。
勝つことが喜びになれば、お子さんから積極的に練習をします。
お子さんが跳べた回数・跳び方の種類で大人に勝つことで、夢中になります。
また、教えることが好きな子の場合は、
お子さんが上手にできたことを、大人ができないフリをして教わるのも効果的です。
縄跳びの「練習方法」~技術面~
土台のモチベーションができたら、次は技術になります。
ここでは「技術面」を上げる5つの方法をお伝えします。
①:”縄跳びを跳ぶ”を「分解」する
②:「音のリズム」で覚える
③:「お手本」を見せながらやる
④:「目印」をつける
⑤:「アイテム」を変える
①:”縄跳びを跳ぶ”を「分解」する
“目標の細分化”に、少し似ています。
「縄跳びを跳ぶ」を分解し、1つ1つクリアしていく方法になります。
お子さんによって、ステップは変わりますが、よくあるステップは…
①:縄跳びを両手でもつ
(縄は両足の後ろ)
②:縄跳びを両手で回す
(縄を足の前まで)
③:跳ぶ
(足の前の縄を)
④:①~③の繰り返し
①~③のステップを繰り返すイメージになります。
あと別の方法としては、③だけ切り取る方法もあります。
縄を回すのは大人がやり、お子さんには「跳ぶ」だけをやってもらいます。
このように「縄を跳ぶ」だけを、最初に感覚として覚えて、後から、”縄を回す”を追加して練習する方法もあります。
発達性協調運動障害の子は、同時にすることが苦手です。
覚えることを1つに絞り、確実に覚えてから組み合わせていくと、成功率がアップします。
②:「音のリズム」で覚える
「耳で聞く」ことが得意な子に、お勧めな方法です。
大人が「1・2・3…」と数を数えて、跳ぶタイミングが把握できる様に、リズムを作るイメージです。
③:「お手本」を見せながらやる
「見て覚える」ことが得意な子は、実際にお手本を見せてあげましょう。
お子さんの真正面or横で、実際に跳んであげると、体の使い方・跳ぶタイミングが把握しやすいです。
お子さんによって、真正面で見るのか・横に立って同じ視点で見れた方が良いのかは、個人差があります。
どちらも試して、どちらが真似しやすいか、お子さんに聞いてみるのが良いと思います。
④:「目印」をつける
縄跳びの難しさの1つが、「跳ぶタイミング」です。
そのタイミングを掴みやすくする為に「目印」が有効です。
具体的には、縄の先端(地面に触れる部分)に、目立つテープを貼るイメージです。
縄跳びを回している時に、目に付きやすい色が良いので、縄跳びの色に対して、反対の色が望ましいです。
⑤:「アイテム」を変える
縄跳び自体を”跳びやすい種類(機能性の高いもの)”に、変えることです。
今は、色んな工夫をされた縄跳びがあります。
音が出たり、絡まりづらかったり、握りやすかったりと、色んな特徴の縄跳びがあります。
お子さんが気に入りそうで、機能面でも優れているものがあれば、跳べるのも早まると思います。
✅子どもの興味・関心に合わせる
お子さんの興味は、移り変わることが多いです。
もし、途中で縄跳びが飽きてしまっても、無理に続けさせることは、私は避けた方が良いと思います。
大人としては、「もう少し上手になってほしい、もう少し頑張ってほしい」という気持ちがあると思います。
ただ、お子さんの気持ちがないと、”作業”になってしまいます。
作業は、成長には繋がりづらいですし、何よりお子さんの気持ちとして、
「やらされてる」「もうやりたくない」とネガティブな気持ちが募り、デメリットの方が多いです。
それでは、お互いにとって、良い結果にはなりづらいと思います。
✅叱責はしない
なかなかうまくいかないと、大人がイライラしてしまうことも、あると思います。
ただ、成長がゆっくりでも、叱責は避けられた方が良いです。
叱責をされたら、モチベーションを下がってしまう為です。
負けず嫌いで、逆境に立ち向かえるタイプの子なら、良いと思いますが
そうではない限り、ネガティブな関わりはない方が良いです。
オススメな「縄跳び」
発達協調性運動障害の子にオススメな「縄跳び」、を2つお伝えします。
✅FEELCAT なわとび ビーズロープ
☑おすすめポイント
・からまりにくい
・グリップは滑り止め防止
・クセがつきづらく、長く使える
・グリップは握りやすく疲れにくい
・引っかかっても、普通の縄より痛くない
・跳ぶタイミングが分かりやすい
(ビーズが地面にあたる音)
✅縄跳び 分段ロープ
☑おすすめポイント
・軽くて回しやすい
・体力的な負担が少ない
・収納袋がセットで携帯に便利
・幼児~大人までサイズ調節可能
どうしても「縄跳びが苦手な子」へ
ここでは、どうしても「縄跳びが苦手な子」に対して、大切なことをお伝えします。
というのも、本記事の内容のように、親御さんが熱心に教えられたとしても、
縄跳びが跳べる様子がない場合は、基本的な体の使い方の苦手さが考えられます。
例えば、
・手と足を一緒に動かすのが苦手
・連続して前跳びができない
・後ろ跳びが全く跳べない
・縄を回すところからおぼつかない
これらの様子がある場合は、体を使い方を学びながら縄跳びの練習をすることが効果的です。
手や足を同時に動かしたり(協調運動)、力加減だったり(固有受容覚)、バランス感覚(平衡感覚)などを、楽しく体を動かして学ぶ機会があると安心です。
縄跳びなど運動の苦手さは、今後、自信を失うキッカケに繋がりやすいです。
友達との外遊び、学校や園の体育、習い事など、様々な場面があります。
運動に苦手意識がついて、嫌になる前に、専門的で根本的なアプローチが受けられる指導が良いです。
逆に早い段階で体を使い方を覚え、この先の運動の機会を楽しく成功体験に繋げることができれば、
これからの運動の時間をお子さん自身が楽しみ、自信がつけられます。
✅根本的な体の使い方は「へやすぽアシスト」
体の使い方の指導を専門とする先生(理学療法士)による、マンツーマンのオンライン指導になります。
運動が苦手な子にとって良い理由は、4つあります。
・個々に合わせたマンツーマン指導
(その子の発達に合わせる)
・成功体験が積める
(自己肯定感の向上)
・楽しく体を動かせる
(意欲を向上)
・オンライン
(周りの目が気にならない)
など、運動が苦手な子に対して、学びやすい要素が揃っています。
「へやすぽアシスト」の詳しい情報は、こちらをご覧ください。
1つの選択肢として、参考になれば幸いです。
「【跳べた!の成功体験が鍵】発達性協調運動障害の子の縄跳びの練習方法」のまとめ
記事のポイントになります。
✅縄跳びが苦手な原因
・協調運動の困難さ
・複数部位を同時に動かすことが苦手
・目、手、足
✅縄跳びの練習方法 ~モチベーション~
・ポジティブ思考をもつ
・目標を細かく分ける
・小さく/細かくほめる
・具体的にほめる
・表情・声のトーンを上げる
・大人が競争相手、教わる人になる
✅縄跳びの練習方法 ~技術面~
・”縄跳びを跳ぶ”を分解する
・音のリズムで覚える
・お手本を見せながらやる
・目印をつける
・アイテムを変える
✅オススメな縄跳び
・EELCAT なわとび ビーズロープ
・縄跳び 分段ロープ
✅どうしても縄跳びが苦手な子へ
・体を使い方を覚える
・成功体験を積む
・へやすぽアシスト
以上になります。
本記事が参考になれば幸いです。
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