

ADHDの子の勉強で悩まれてる方「うちの子、もう高校生なんだけど、勉強ができない。ADHDの子の勉強方法が知りたい」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅ADHDの高校生
「勉強できない理由」
✅ADHDの高校生
「3つの特性に合わせた勉強法」
✅それでも
「勉強できない」場合
「うちの子は、もう高校生なのに勉強ができない…将来が心配…」
「ADHDだから勉強ができないの?うちの子に合った勉強法が知りたい」
お子さんの勉強で悩まれる方は多いですが、特にADHDの特性を持つお子さんの場合、
良い勉強法が見つからず、困ってしまうことも多いと思います。
そこで本記事では、ADHDの3つの特性に分けて、
「ADHDの子(高校生)が勉強できる方法」をまとめました。
この記事を執筆してる私は、療育/学習支援を10年以上しています。
その支援経験を元に、実際に上手くいった方法をまとめています。
本記事が参考になれば、幸いです。
ADHDの高校生「勉強できない理由」

ADHDの高校生が「勉強できない理由」は、3つの特性からきます。
1つずつ、見ていきましょう。
①:「多動性」がある
②:「衝動性」が高い
③:「不注意性」がある
①:「多動性」がある

落ち着きがなく、座っていても体を揺らしたり、席を何度も立ったりします。
動きたくなる欲求(感覚探究)が強い為、勉強に支障が出るケースが多いです。
②:「衝動性」が高い

衝動性が高いため、勉強中に他のことが気になると、そっちに気が移ります。
興味の向いたことに、瞬間的に注意が向く為、勉強に向かっていても、
実際の勉強時間は少なかった…ということがあります。
③:「不注意性」がある

勉強に支障が出やすい「不注意性」は、2種類あります。
1つずつ、見ていきましょう。
✅注意が “散りやすい”(転動性)
注意の転動性が高いと、他のコトに注意が散りやすいです。
お子さんにもよりますが、下のような例が多いです。
・音(聴覚)
(ex.テレビ・スマホ・人の話し声・外の音)
・視界に入るモノ(視覚)
(ex.手先でイジれる物・好きな物・スマホ)
注意が引っ張られる刺激が、多くあります。
✅注意が「続かない」(持続性)
人より、”物事に集中できる時間” が限られています。
取り組める時間自体が、人より短くなります。
✍授業に支障が出やすい “不注意性” がある
優先順位の高いものに、注意を向けにくい特性(選択性)があります。
よくあるのは、授業中の先生の説明ではなく、周りの話し声・音などが気になってしまい、
大事な情報(先生の説明など)を聞き逃してしまうことです。
授業に参加していても、聞いてない場合があり、結果として勉強が難しくなりやすいです。
この場合は、なるべく静かに(余計な刺激がない)学べる環境が必要になってきます。
ADHDの高校生「3つの特性に合わせた勉強法」

ADHDの「3つの特性に合わせた勉強法」は、7つあります。
数が多いですが、該当する箇所をご覧ください。
✍「多動性がある子」の勉強法
“多動性がある子” の勉強法は、3つあります。
①:「ゴール」を決める
勉強を始める前に、その日のゴール(終わり)を決めます。
例えば、「今日は、数学の計算問題、30問解いたら終わり」というイメージです。
多動の子は、ゴールが具体的ですと、集中力が高まりやすい(早く終えたいので)です。
事前に。具体的に。その日のゴールを。
本人に決めてもらいましょう。
②:「短く」区切る
“1回の勉強時間” を細かく区切る方法になります。
ゴールが遠いと、早く終えようと適当に終えたり、モチベーションが下がり、進まないことがあります。
そうならない為に、ご本人の集中力できる時間に合わせて、勉強時間を細かく分けると良いです。
例えば、20分が集中できる時間でしたら、
「最初の20分は国語の文章題3P、1回休憩して、次の20分は宿題のプリント2枚」
の様に、具体的に区切ってくイメージになります。
③:「サポートツール」を使う
“座る負担を軽くする” サポートツールを使います。
ADHDなどの発達障害の子は、姿勢の保持が難しかったり、疲れやすかったりします。
姿勢が保ちづらい⇨集中が落ちる⇨勉強ができない
に、繋がることも多いです。
参考例として、私が支援で実際に使ってる”サポートツール” の1つを紹介します。
✅ピントスクール
✍「衝動性が高い子」の勉強法
“衝動性が高い子” の勉強法は、2つあります。
①:「余計なモノ」をなくす
勉強から気が逸れる “本人が気になるモノ” を片付けます。
ご家庭によっては、難しいこともあると思いますが、極力本人の視界に入らない様工夫をします。
物が動かせない場合は、下の工夫方法もあります。
・布をかぶせる
・パーテーションを立てる
・本人の座る向きを壁にする
今のご家庭の状況でできる方法があれば、試してみるのも1つです。
【合わせて読みたい記事】
【療育指導員が紹介】ADHDの子が過ごしやすくなるグッズ8選
②:やることを「1つに絞る」
先ほどの「余計なモノをなくす」に似ていますが、今やることを “1つに絞って” 勉強します。
例えば、「まず英単語を10個暗記しよう」と決めてもらい、
それが終わるまでは、他の科目などは机にも出しません。
他の科目など、目につくモノがあると、咄嗟に手に取ってしまい、
気づいたら時間だけが過ぎ、勉強が進んでなかった…ということもあります。
✍「不注意性がある子」の勉強法
“不注意性がある子” の勉強法は、2つあります。
①:「集中しやすい環境」を作る
「集中しやすい」とは、注意が散るモノがない環境を言います。
ADHDの子が、勉強する時に注意が散るキッカケになるものは、視界に入る物・音などです。
外からの刺激が少ないと、注意が散りづらくなり、
勉強できる時間が増え、成果に繋がりやすくなります。
よくある “集中しやすい環境” とは、下の様なイメージです。
・音が響きづらい部屋
・机は壁に向けて設置
・勉強時間は家族も静かに過ごす
・窓から遠い位置
(外の音の刺激を減らす)
お子さんに合いそうな方法があれば、取り入れてみましょう。
②:問題は「1問ずつ」出す
勉強で使う問題集・プリントは、1ページに複数の問題が載っています。
これをそのまま解かずに、例えば、
・1問以外は、紙で隠す
・解く問題以外は折って隠す
など、“1問だけに集中できる工夫” が効果的になります。
不注意性がある子は、他の問題に気を取られたり、
どこから解けばいいか混乱したり、体力・時間を消耗しやすいです。
そのため、解くべき1問以外は、視界に入らない様にする方が、集中力が高まります。
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それでも「勉強できない」場合

ここまで読まれた内容を、既に試したことがある方もいるかもしれません。
試行錯誤したけど、結果として勉強できない状態が続いてる場合は、
発達障害に対する “専門家・専門的なツール” を活用することをお勧めします。
具体的な方法は、3つになります。
①:学習塾
②:家庭教師
③:タブレット学習
①:学習塾

ここで言う塾は、個別塾になります。
発達障害の子を受け入れた、実績のある塾だとベストです。
事前に、お子さんの勉強状況をお伝えし、サポートが可能なのか、事前に確認ができると安心です。
②:家庭教師

“発達障害を専門とした家庭教師” も選択肢の1つになります。
専門的な知識がある先生なら、お子様の特性に合わせて、教え方も工夫してくれます。
ただ注意点としては、”ただ教材を渡して問いてもらうだけ” の指導でしたら、
他の家庭教師も検討し、比較した方が良いです。
ADHDなどの発達障害の子の学習は、決まった内容(プリント等)だけで、成果が出る子は少ないです。
むしろそれが難しいから、読者のみなさんも本記事にたどり着いたのだと思います。
「お子さんの特性に合わせた教材・指導が受けられるのか」が見られると良いです。
参考程度に、発達障害の専門の家庭教師を1つ紹介しますね。
オンラインも実施していて、先生の数も豊富です。
・お子さんが先生を気に入るか
・特性に合わせた指導か
この2点を軸に、見極めるのが良いと思います。
実際の先生による無料体験もありますので、お子さんが嫌でなければ、試してみるのも1つです。
③:タブレット学習

「費用が押さえられ、家でできることから始めたい」という方には、タブレット学習がお勧めします。
教科書・参考書など、”文字中心” の学習が難しい子でも、
アニメーション・動画など、”発達障害の子が理解しやすい教え方” がいくつもあります。
タブレット学習の詳細については、下の記事をご覧ください。
各種類・各メリット・デメリット・料金など、まとめています。
【2023年】ADHDの子に合うタブレット学習とは?子どものタイプ別に選び方を解説
「【勉強できない高校生】ADHDの特性を押さえた7つの勉強法」のまとめ

記事のポイントをまとめます 。
✅ADHDの高校生「勉強できない理由」
・多動性がある
・衝動性が高い
・不注意性がある
✅「多動性がある子の勉強法」
・ゴールを決める
・短く区切る
・サポートツールを使う
✅「衝動性が高い子の勉強法」
・余計なモノをなくす
・やることを1つに絞る
✅「不注意性がある子の勉強法」
・集中しやすい環境を作る
・問題は1問ずつ出す
✅それでも「勉強できない」場合
・学習塾
・家庭教師
・タブレット学習
以上になります。
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