不登校 家での関わり方/その他

【母子登校】発達障害の子どもへできる5つのコト~大切な3つの視点~

投稿日:2024年2月6日 更新日:

発達障害の子の登校で悩まれてる方「母子登校はいつまですればいいの?子どもにどう関わるべきか分からない」

このようなお悩みに、お応えします。

☑本記事の内容



✅発達障害の子が
 「母子登校を求める理由」

✅母子登校する子に向き合う時
 「3つの大切な視点」

✅母子登校する子へ
 「5つのできるコト」

それでも
 「母子登校が続く時」

✅登校不安がある子が
 「備えたいこと」~学習に不安がある子~


発達障害の子は、様々なことに不安を感じることが多く、その中でも学校への不安が強く出やすいです。

登校することにも不安があり、他の子と同じ様に登校することが難しいことも珍しくありません。

登校することに不安がある子には、母子登校をすることで、学校に通うことができてる子がいます。

とはいえ、親御さんの負担は大きく、何より「母子登校はいつまで続ければいいの?このままの対応で合ってる?」と不安や疑問を抱える方が多いです。

そこで本記事では「発達障害の子の母子登校」に関する情報をお伝えしたいと思います。

この記事の執筆者の私は、発達障害のお子さんの療育/不登校支援を10年以上しています。

母子登校をしてる子、ご家庭に、特に効果的だった視点・対応方法をまとめています。

参考になれば幸いです。

発達障害の子が「母子登校を求める理由」

発達障害の子が「母子登校を求める理由」は、様々ですが、

共通してる点は、

・学校での安心要素が少ない
・学校での不安要素が多いor強い

になります。

例えば、

・信頼できる先生がいない
・クラスメイトが嫌
・困った時に助けてもらえない
・先生が怖い
・授業が分からない
・周囲の目が気になる
・漠然とした不安がある

など、様々になります。

発達障害の子は、自分の気持ちを言葉にすることが苦手な場合が多く、周囲も本人が何に困っているのか掴めていない場合もあります。

本人自身も、何に困ってるのかよく分かっていないことも少なくありません。

母子登校する子に向き合う時「3つの大切な視点」

母子登校する子に向き合う時「大切な視点」は、

3つあります。



①:本人に「無理をさせない」

②:「細かいステップ」で考える

③:学校での「安心/不安のバランス」を見る



①:本人に「無理をさせない」

母子登校をしてる子は、心の安心感、不安感のバランスが崩れています。

その為、本人に無理をさせることは、そのまま負担になります。無理が続くと、学校への行きしぶりが始まり、不登校になる恐れがあります。

まず、本人の安心感がある状態で、減らせる不安を可能な限り減らす工夫をすることが大切になります。

例えば、下のような方法があります。

・学校で辛くなったら、保健室で休んで良い様にする
・教室を抜ける時は、机のカードをめくる方法にする
(言葉で言えない子の場合)

「困っても◯◯すれば大丈夫」と思える環境や方法を事前に備えておくことが重要になります。

②:「細かいステップ」で考える

母子登校をしていると「早く普通に登校できる様に」「母子登校が癖にならない様に」と、親御さんは考えることが多くなります。

お気持ちはとっても分かります。お子さんを想ってるからこその “焦り” なので。

ただ、母子登校においては、この焦りは禁物になります。焦りは、本人に無理をさせることに繋がりやすい為、結果的に、状況は悪化します。

そこで大切なのは、”ステップを細かく分ける” ことです。

例えば、母子登校でしたら、下のように、細かくステップ分けできます。

ステップ①:教室まで母親と行く

ステップ②:校門まで母親と行く

     (校門から一人で行く)

ステップ③:家と学校の中間地点まで母親と行く
     (中間地点~一人で行く)

ステップ④:登校班まで母親と行く
     (一人で登校班で行く)

他にも、このようなステップ分けもあります。

ステップ①:学校まで登校班+母親と行く

ステップ②:校門まで登校班+母親と行く
     (校門から母親は離れる)

ステップ③:家と学校の中間地点まで登校班+母親と行く
     (中間地点から母親は離れる)

ステップ④:登校班まで母親と行く
     (一人で登校班と行く)

ステップ⑤:家を出る所から一人で登校
     (登校班と)

お子さんや状況の数だけ、ステップはありますので、1つ1つの階段を上るイメージで、進めていきます。

1つ1つのステップのときに、本人が「今日は一人で登校班の所まで行けた」「今日は校門から一人で登校できた」のような、成功体験を作り、次頑張ろうと思える気持ちと行動に繋げていくことが大切になります。

③:学校での「安心/不安のバランス」を見る

本人の学校での安心要素があるのか、不安要素が減らせないか、確認し対応していきます。

例えば、安心感でしたら、以下があるのか、確認していきます。

・信頼できる先生、友達
・安心できる場所
・好きな活動の時間

不安要素でしたら、以下で減らせる部分がないか確認していきます。

・苦手な先生
・先生に怒られること
・苦手なクラスメイト
・ザワザワした教室
・ストレスになってる時間
 (ex.苦手な活動)

基本的には、担任に相談して協力を得ることが一番です。

もし担任への相談が難しい場合は、スクールカウンセラーの先生や校長先生など、管理職の先生に相談するのも、1つです。

具体的な相談の仕方など、把握されたい方は、こちらの記事をご覧ください。

【不登校】学校とのやりとりで大切な3つのポイント・2つの注意点

母子登校する子へ「5つのできるコト」

母子登校をする発達障害の子へ「できるコト」は、5つあります。



①:本人に「選んでもらう」

②:「担任の協力」を得る

③:「十分な休息」「好きな時間の確保」

④:「療育」を受ける

⑤:「医療機関」に繋がる


①:本人に「選んでもらう」

母子登校する子は、強い不安を抱えています。

登校することも、その子にとっては、大きなエネルギーを使います。繰り返しになりますが、無理をさせることが一番避ける必要がある為、本人に選んでもらう機会を作ることが大切になります。

「どうしたい?」と聞くのも良いですし、答えづらい子でしたら「◯◯と◯◯どっちがいい?」と選択肢を出すと、選びやすくなります。

本人の意思を確認し、本人に選んでもらう機会作りが重要になります。

②:「担任の協力」を得る

登校に関することは、担任の理解・協力が必要になります。

母子登校する子の中には、担任の先生が原因のことが多く、担任の関わりがプレッシャーになってることもあります。

担任が「本人のペースで良いですよ」と理解を示してくれるだけで、本人の学校での不安要素は減らすことができます。

担任の先生の協力が得づらい場合は、こちらの記事をご覧ください。対策を具体的にまとめています。

【発達障害の子と担任が合わない時】3つのポイント・対処法

③:「十分な休息」と「好きな時間の確保」

母子登校をする子にとって、学校で過ごすことは物凄くエネルギーを使います。

周りが思ってるよりも、心身の負担が大きいです。そのため、たっぷり休んでもらい、好きなことをして過ごせる時間を作っていきます。

疲労が溜まる前に、心身を休め、こまめにリフレッシュすることが大切になります。

④:「療育」を受ける

母子登校が3ヶ月以上続き、変化が見られない場合は、療育を受けることをお勧めします。

療育とは、本人がスキル獲得をして過ごしやすくなったり、家族が本人への関わり方を学ぶ場になります。

お子さんの状況によりますが、気持ちを言葉にできたり、家族以外と交流を持ったり、自分の気持ちや考え方を知ることで、過ごしやすくなったりと、療育を通して、本人の過ごしやすさが作れます。

また、本人の特性や状態が、家族が理解できることで、普段の関わり方で活かすことができます。

具体的な療育先は、次の項でお伝えしますが、「療育に通う基準/タイミング」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

【療育に通う基準】3つのポイント~療育を始める方が多い4つの時期~

⑤:「医療機関」に繋がる

本記事で紹介した方法を実践しても、3ヶ月以上状況変わらないなら、相談して良いと思います。

かかりつけのクリニックがあれば、相談し、他の医療機関を紹介してもらえます。

もしくは、児童精神科、教育センターなどに相談するのも1つです。一番信頼できて話しやすい相談先があると、安心です。

「【母子登校】発達障害の子どもへできる5つのコト~大切な3つの視点~」のまとめ

記事のポイントになります。



発達障害の子が
 「母子登校を求める理由」
・学校での安心要素が少ない
・学校での不安要素が多いor強い

母子登校する子に向き合う時
 「3つの大切な視点」

・本人に無理をさせない
・細かいステップで考える
・学校での安心/不安のバランスを見る

母子登校する子へ
 「5つのできるコト」
・本人に選んでもらう
・担任の協力を得る
・十分な休息、好きな時間の確保
・療育を受ける
・医療機関に繋がる


以上になります。

本記事が、参考になれば幸いです。

【関連記事】

【発達障害だけど普通学級で貫き通します】事例の紹介~学級選びのポイント~

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-不登校, 家での関わり方/その他

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