発達障害の子の登校で悩まれてる方「母子登校はいつまですればいいの?子どもにどう関わるべきか分からない」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅発達障害の子が
「母子登校を求める理由」
✅母子登校する子に向き合う時
「3つの大切な視点」
✅母子登校する子へ
「5つのできるコト」
✅それでも
「母子登校が続く時」
✅登校不安がある子が
「備えたいこと」~学習に不安がある子~
発達障害の子は、様々なことに不安を感じることが多く、その中でも学校への不安が強く出やすいです。
登校することにも不安があり、他の子と同じ様に登校することが難しいことも珍しくありません。
登校することに不安がある子には、母子登校をすることで、学校に通うことができてる子がいます。
とはいえ、親御さんの負担は大きく、何より「母子登校はいつまで続ければいいの?このままの対応で合ってる?」と不安や疑問を抱える方が多いです。
そこで本記事では「発達障害の子の母子登校」に関する情報をお伝えしたいと思います。
この記事の執筆者の私は、発達障害のお子さんの療育/不登校支援を10年以上しています。
母子登校をしてる子、ご家庭に、特に効果的だった視点・対応方法をまとめています。
参考になれば幸いです。
発達障害の子が「母子登校を求める理由」
発達障害の子が「母子登校を求める理由」は、様々ですが、
共通してる点は、
・学校での安心要素が少ない
・学校での不安要素が多いor強い
になります。
例えば、
・信頼できる先生がいない
・クラスメイトが嫌
・困った時に助けてもらえない
・先生が怖い
・授業が分からない
・周囲の目が気になる
・漠然とした不安がある
など、様々になります。
発達障害の子は、自分の気持ちを言葉にすることが苦手な場合が多く、周囲も本人が何に困っているのか掴めていない場合もあります。
本人自身も、何に困ってるのかよく分かっていないことも少なくありません。
母子登校する子に向き合う時「3つの大切な視点」
母子登校する子に向き合う時「大切な視点」は、
3つあります。
①:本人に「無理をさせない」
②:「細かいステップ」で考える
③:学校での「安心/不安のバランス」を見る
①:本人に「無理をさせない」
母子登校をしてる子は、心の安心感、不安感のバランスが崩れています。
その為、本人に無理をさせることは、そのまま負担になります。無理が続くと、学校への行きしぶりが始まり、不登校になる恐れがあります。
まず、本人の安心感がある状態で、減らせる不安を可能な限り減らす工夫をすることが大切になります。
例えば、下のような方法があります。
・学校で辛くなったら、保健室で休んで良い様にする
・教室を抜ける時は、机のカードをめくる方法にする
(言葉で言えない子の場合)
「困っても◯◯すれば大丈夫」と思える環境や方法を事前に備えておくことが重要になります。
②:「細かいステップ」で考える
母子登校をしていると「早く普通に登校できる様に」「母子登校が癖にならない様に」と、親御さんは考えることが多くなります。
お気持ちはとっても分かります。お子さんを想ってるからこその “焦り” なので。
ただ、母子登校においては、この焦りは禁物になります。焦りは、本人に無理をさせることに繋がりやすい為、結果的に、状況は悪化します。
そこで大切なのは、”ステップを細かく分ける” ことです。
例えば、母子登校でしたら、下のように、細かくステップ分けできます。
ステップ①:教室まで母親と行く
ステップ②:校門まで母親と行く
(校門から一人で行く)
ステップ③:家と学校の中間地点まで母親と行く
(中間地点~一人で行く)
ステップ④:登校班まで母親と行く
(一人で登校班で行く)
他にも、このようなステップ分けもあります。
ステップ①:学校まで登校班+母親と行く
ステップ②:校門まで登校班+母親と行く
(校門から母親は離れる)
ステップ③:家と学校の中間地点まで登校班+母親と行く
(中間地点から母親は離れる)
ステップ④:登校班まで母親と行く
(一人で登校班と行く)
ステップ⑤:家を出る所から一人で登校
(登校班と)
お子さんや状況の数だけ、ステップはありますので、1つ1つの階段を上るイメージで、進めていきます。
1つ1つのステップのときに、本人が「今日は一人で登校班の所まで行けた」「今日は校門から一人で登校できた」のような、成功体験を作り、次頑張ろうと思える気持ちと行動に繋げていくことが大切になります。
③:学校での「安心/不安のバランス」を見る
本人の学校での安心要素があるのか、不安要素が減らせないか、確認し対応していきます。
例えば、安心感でしたら、以下があるのか、確認していきます。
・信頼できる先生、友達
・安心できる場所
・好きな活動の時間
不安要素でしたら、以下で減らせる部分がないか確認していきます。
・苦手な先生
・先生に怒られること
・苦手なクラスメイト
・ザワザワした教室
・ストレスになってる時間
(ex.苦手な活動)
基本的には、担任に相談して協力を得ることが一番です。
もし担任への相談が難しい場合は、スクールカウンセラーの先生や校長先生など、管理職の先生に相談するのも、1つです。
具体的な相談の仕方など、把握されたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【不登校】学校とのやりとりで大切な3つのポイント・2つの注意点
母子登校する子へ「5つのできるコト」
母子登校をする発達障害の子へ「できるコト」は、5つあります。
①:本人に「選んでもらう」
②:「担任の協力」を得る
③:「十分な休息」「好きな時間の確保」
④:「療育」を受ける
⑤:「医療機関」に繋がる
①:本人に「選んでもらう」
母子登校する子は、強い不安を抱えています。
登校することも、その子にとっては、大きなエネルギーを使います。繰り返しになりますが、無理をさせることが一番避ける必要がある為、本人に選んでもらう機会を作ることが大切になります。
「どうしたい?」と聞くのも良いですし、答えづらい子でしたら「◯◯と◯◯どっちがいい?」と選択肢を出すと、選びやすくなります。
本人の意思を確認し、本人に選んでもらう機会作りが重要になります。
②:「担任の協力」を得る
登校に関することは、担任の理解・協力が必要になります。
母子登校する子の中には、担任の先生が原因のことが多く、担任の関わりがプレッシャーになってることもあります。
担任が「本人のペースで良いですよ」と理解を示してくれるだけで、本人の学校での不安要素は減らすことができます。
担任の先生の協力が得づらい場合は、こちらの記事をご覧ください。対策を具体的にまとめています。
③:「十分な休息」と「好きな時間の確保」
母子登校をする子にとって、学校で過ごすことは物凄くエネルギーを使います。
周りが思ってるよりも、心身の負担が大きいです。そのため、たっぷり休んでもらい、好きなことをして過ごせる時間を作っていきます。
疲労が溜まる前に、心身を休め、こまめにリフレッシュすることが大切になります。
④:「療育」を受ける
母子登校が3ヶ月以上続き、変化が見られない場合は、療育を受けることをお勧めします。
療育とは、本人がスキル獲得をして過ごしやすくなったり、家族が本人への関わり方を学ぶ場になります。
お子さんの状況によりますが、気持ちを言葉にできたり、家族以外と交流を持ったり、自分の気持ちや考え方を知ることで、過ごしやすくなったりと、療育を通して、本人の過ごしやすさが作れます。
また、本人の特性や状態が、家族が理解できることで、普段の関わり方で活かすことができます。
具体的な療育先は、次の項でお伝えしますが、「療育に通う基準/タイミング」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【療育に通う基準】3つのポイント~療育を始める方が多い4つの時期~
⑤:「医療機関」に繋がる
本記事で紹介した方法を実践しても、3ヶ月以上状況変わらないなら、相談して良いと思います。
かかりつけのクリニックがあれば、相談し、他の医療機関を紹介してもらえます。
もしくは、児童精神科、教育センターなどに相談するのも1つです。一番信頼できて話しやすい相談先があると、安心です。
それでも「母子登校が続く時」
本記事の内容を実践されても、母子登校の状況に、進展が見られない場合の対策について、お伝えします。
進展が見られない場合は、母子登校の原因と対策が合っていないことが考えられます。
1~2か月状況が変わらない場合は、こちらの4つの必要性が高まります。
・子どもの特性を知る
・親の関わり方を学ぶ
・学校の配慮/環境作り
・支援の必要性の有無
お子さんの特性を把握することで、家の関わり方、学校で必要な配慮が見えてきます。
そして支援の必要性があるのか、発達支援の専門の先生から、客観的な意見がもらえると、今後の参考になります。
母子登校は、不登校に繋がるリスクがあったり、今後の集団生活で困りが出る可能性を示すサインの1つにもなります。
困りが大きくなる前に、動いていきたい点になります。
まずはお子さんの特性を把握し、必要な関わり、配慮/環境作りを見つけていくことが大切になります。
お子さんによっては、今の学校という環境が、本人の特性的に負担が大きすぎる場合もあります。
その場合は、必要な支援を受け、本人自身に対処できるスキルを身に着けてもらったり、学校への通い方を調整することがあります。
✅子どもの特性/関わり方の把握は「リタリコジュニア」
リタリコジュニア とは、発達/療育支援の教室になります。
専門の指導員がお子さんの様子を見て、お子さんの特性・家族の関わり方・学校で必要な配慮・支援の必要性の有無について、分かりやすく説明してくれます。
リタリコジュニアが良い理由は、大きく5つあります。
・療育の最大手
(実績と信頼がある)
・応用行動分析
(エビデンスに基づく指導)
・自己肯定感を高める指導
(子どもの成功体験を作る)
・家での関わりサポート
(親の具体的な関わり方)
(ペアレントトレーニング)
・成果が具体的(書面で受け取れる)
(成果:子どものできた行動をカウント)
(効果的だった具体的な関わり方)
お子さんに関する悩み事がある親御さんにとって、必要な要素が全て含まれてます。
その他、メリット・デメリットなど詳しい情報は、こちらの記事をご覧ください。
発達障害の有無に関わらず、困りを抱えてる子にとって、参考になる内容になっています。
1つの選択肢として、参考になれば幸いです。
登校に不安がある子が「備えたいこと」~学習面が心配な発達障害の子~
ここでは、登校に不安がある子が「備えたいこと~をお伝えします。
発達障害の子の困りごとは、生活面だけでなく、学習面で困りを抱えてる場合も多い為になります。
学習面では、学習の失敗体験を予防し、本人に合った学習方法を見つけ、成功体験を重ねた上で、学習の意欲を高めることが大切になります。
学習面に難しさを抱えてる子は、特性上、授業、テスト、宿題など、自信を失う場面が多いです。
そして、宿題での癇癪、提出漏れ、授業のやる気がなくなり、勉強の拒否、学校への行きしぶりなどに繋がります。
学習面の困難さから、不登校になる子もいます。そして、学習面は、進学・就職など、将来の選択肢に大きな影響があります。
失敗体験を重ね、学習意欲が失われる前の段階で、
・学習の成功体験
・学習意欲
・自己肯定感
・自分に合う学習法
これらの要素を作り、高め、増やすことが重要になります。
✅学習対策は「タブレット学習」
発達障害の子の学習対策の1つになります。
発達障害の子にとって、タブレット学習が良い理由は、5つあります。
・ピンポイントの授業のフォロー
(教科書準拠)
・アニメーション解説
(市販教材が合わない子向き)
・20万問の豊富なドリル
(AIが本人のレベルに合った課題を抽出)
・ゲーム性
(勉強に抵抗感がある子向け)
・人に教わらない
(人に教わりたくない子向け)
また、発達障害の子の学習の困りごととして、
「どこから勉強すればいいか分からない」
「問題が少し変わると、解けなくなる」
「時間が経つと忘れる(定着しない)」
などがあります。タブレット学習ですと、この問題にアプローチができます
①「どこから勉強すればいいか分からない」
⇨AIが自動分析(本人の解答結果を)⇨本人に合う課題を提示
①「問題が少し変わると解けなくなる」
⇨アニメーション解説:動く映像で本質的な理解へ
⇨20万問のドリル:定着までサポート
(パターンで覚えるのを予防)
②「時間が経つと忘れる(定着しない)」
⇨①②の繰り返しでアプローチする
また、アニメーション/音声解説は、文字の読み書き、参考書・ペーパー教材での学習が理解しにくい子にも、取り組みやすいです。
タブレット学習の、その他のメリット・デメリット等は、こちらの記事をご覧ください。
グレーゾーン、発達がゆっくりな子にも、参考になる内容になっています。
1つの学習方法として、参考になれば幸いです。
「【母子登校】発達障害の子どもへできる5つのコト~大切な3つの視点~」のまとめ
記事のポイントになります。
✅発達障害の子が
「母子登校を求める理由」
・学校での安心要素が少ない
・学校での不安要素が多いor強い
✅母子登校する子に向き合う時
「3つの大切な視点」
・本人に無理をさせない
・細かいステップで考える
・学校での安心/不安のバランスを見る
✅母子登校する子へ
「5つのできるコト」
・本人に選んでもらう
・担任の協力を得る
・十分な休息、好きな時間の確保
・療育を受ける
・医療機関に繋がる
✅それでも
「母子登校が続く時」
・子どもの特性を知る
・親の関わり方を学ぶ
・学校の配慮/環境作り
・支援の必要性の有無
✅登校に不安がある子が
「備えたいこと」~学習面が心配な子~
・学習の失敗体験の予防
・本人に合う学習法の把握
・学習意欲を高める
・タブレット学習
以上になります。
本記事が、参考になれば幸いです。
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