不登校

【不登校低学年のその後は?】支援の事例紹介~今・この先、家族にできること~

投稿日:2024年1月18日 更新日:

不登校の子の今後が心配な方「小学校低学年の子は、その後どうなるの?学校行ける様になる?受験や人間関係は大丈夫?他の子がその後どうなってるのか知りたい」

このようなお悩みに、お応えします。

本記事の内容



✅不登校低学年の子の「その後」
 ~5つの事例~

「今」家族ができること

✅「この先」家族ができること

不登校低学年の子に
 「注意したいこと」

不登校低学年の子
 「備えておきたいこと」


現在、不登校の数は増え続け、社会問題にも発展しています。

身近でも、不登校の子・学校を休みがちな子がいるのは、珍しくありません。

特に、小学校低学年の不登校の子は、見過ごされやすく、思春期に入ると引きこもりや鬱など、生活により大きな支障が出る可能性が高まります。

一方で、不登校の子のその後については、情報は少なく「うちの子は、これからどうなるの..」と不安になる方も多いと思います。

特に、小学校低学年の子は、周囲の大人の「気付き・対応」が遅れることも多く、事例自体、そこまでオープンにはなっていません。

そこで本記事では「不登校の低学年の事例・関わり方・注意点」に関する情報をお伝えしたいと思います。

私は、不登校・療育支援の相談/支援員を10年以上しており、

これまで不登校のお子さん、親御さんの支援に携わってきました。

支援をする中で大切だと感じた点を、事例を通してまとめています。

参考になれば幸いです。

不登校低学年の子の「その後」~5つの事例~

不登校低学年の子の「その後」に関する

5つの事例を紹介します。

私が支援する中で、実際に携わってきたケースになります。

①②が最も多く、次に③、そして④⑤と減っていきます。



①:学年・担任が変わり「復帰する」

②:不登校が続き「支援に繋がる」

③:「フリースクール」に通う

④:「引っ越し・転校」する

⑤:学校はいかず「中学受験」を目指す


①:学年・担任が変わり「復帰する」

不登校の原因が『担任の先生・特定のクラスメイト』など、はっきりしてる場合になります。

先生、クラスが変わることで、不登校の原因が解消され、復帰できる様になります。

「先生が怖い」
「先生に怒られてばかり」
「嫌なことしてくる子がいる」

などの発言がある子は、不登校の原因が明確なため、原因が取り除かれると、復帰に繋がりやすい傾向があります。

ただ、中には本人の特性が関係してる場合もあり、先生・クラスが変わったとしても、途中で不登校に戻る子もいます。

②:不登校が続き「支援に繋がる」

原因が分からず、不登校の状態が続いてる子になります。

本人は、

「よく分かんないけど行きたくない」
「朝になると頭が痛くなる」
「学校にいくとドキドキする」

など、言葉にできない不安やストレスを抱えています。原因が分からない以上、家庭で対策が打てず、最終的に支援に繋がります。

不登校の支援とは、民間療育、NPO法人が多いです。学校の代わりとなる居場所、家族以外との交流、そして本人の今後について、一緒に考える機会になります。

支援先によっては「居場所を作る」が目的の場合もあれば、「本人の考え方・捉え方を広げる(本人が生きやすくなる為)」もあります。

本人が安心して楽しく過ごせて、信頼できる人がいる支援先が大切になります。

③:「フリースクール」に通う

学校(在籍校)に行く意思がない場合は、フリースクールの選択肢があります。

また、学校側の理解・協力が得られない場合も、フリースクールを選ぶ場合もあります。

最近はフリースクールの数も増え、お子さんの選択肢は増えてます。

数が多い分、内容、費用などそれぞれ違いますので、1つ1つ確認する必要があります。

④:「引っ越し・転校」する

数は少ないですが、引っ越し・転校する子もいます。

「本人の特性に理解を示す学校」、「通級・支援級がある学校」などを選ぶ(在籍校にない場合)場合があります。

✅学校はいかず「中学受験」を目指す(小学校高学年~)

小学校高学年になると、「自宅学習+学習塾」で受験対策に注力する子がいます。

一律の教育ではなく、ある程度本人に合わせて指導してくれる様な、私立中学校を検討される方も少なくありません。

ただ、私立は学校によって、合う・合わないがハッキリ出やすい為、本人と一緒に見学する・本人の特性を学校に伝えておく必要があります。


実際に入学してから、本人に合わなかったというケースは少なくありません。


【関連記事】

【不登校の体験談】復帰した5つの事例~復帰に繋がった3つの共通点~

「今」家族ができること~不登校低学年の子へ~

不登校低学年の子へ、

「今」家族ができることは、5つあります。



①:「その子自身」を認める

②:「家=安心して過ごせる環境」にする

③:本人が「安心して楽しめるモノ」の確保

④:「今できてること」を見つける
 (ほめる・共感する)

⑤:「支援先」に相談する


①:「その子自身」を認める

家族が、根底に持っておきたいスタンスになります。今の “その子自身” を受け止めることです。

不登校は、本人の特性と環境(学校)との間で、困りが生じています。本人に問題があるから、不登校というわけではありません。

『本人に問題がある』という視点ですと、本人の悪い所を “治す・改善する” という思考になり、本人にも伝わります。

本人の自己肯定感が下がり「どうせ自分なんて何もできない」と、自分の殻に閉じ籠もるようになります。状況は、悪化する一方になります。

「今の学校の環境は、本人にとっては辛いもの(辛く感じる子)なんだ」と、受け止めることが大切になります。

②:「家=安心して過ごせる環境」にする

不登校の子には、安心感が必要になります。安心と不安のバランスが崩れることで、不登校に繋がります。

不登校の多くの子は、学校での安心・不安のバランスが崩れています。他の子と比べ、安心感が少なく、不安に感じてることが多いです。

そのため、まずは家を “安心できる場所” にする必要があります。すでに安心できる環境になってる家庭も多いと思います。

ただ、中には、『家族の関わり=ストレス』になってる場合もあります。

「明日は学校行くの?」
「何で学校行かないの?」
「学校行くって言ってたよね」

など、本人がストレス・プレッシャーを感じる機会が多いと、家で安心できず、心身を消耗していきます。

③:本人が「安心して楽しめるモノ」の確保

本人が「これは好き!」「これやってると時間忘れちゃう!」のような、夢中になれるモノを見つけていきます。

アニメ、ゲーム、絵を描く、工作など、何でも大丈夫です。

大切なのは、本人が楽しめてる時間の確保になります。安心・楽しさを感じる機会がベースになり、不登校に向き合える状態に近づいていきます。

④:「今できてること」を見つける(ほめる・共感する)

本人の “今できてること” を見つけ、声を掛けていきます。

・部屋を片付けた
・朝◯時に起きた
・ドリルを1P解いた
・家の手伝いをした

また、本人の喜ぶポイントに合わせて、声かけを変えていきます。

・ほめる
(ex.◯◯できたね!すごい!)

・感謝を伝える
(ex.ありがとう、助かったよ)

・共感する
(ex.ドリル1P終わったんだね。これ難しいよね)

一般的には、高学年になるにつれ、感謝・共感の割合が高まる傾向があります。

⑤:「支援先」に相談する

家での関わりに限界を感じたら、支援先に相談するのが良いです。

できれば限界を感じる前に、相談できるのが理想です。不登校の期間は、本人にとっては、自己肯定感が下がってる期間とも言えます。

不登校期間が短い方が、支援や家族の関わりの効果が出やすいです。支援先は、個別の民間療育で、本人に合わせて支援してくれる所が良いです。

放課後等デイサービスなどの福祉サービスもありますが、混み合っていたり、決まった先生が個別でずっとできるわけでない為、不登校の子には合いにくいことが多いと思います(先生が変わる、他の子がいるなど、本人の不安要素になる変化が多い⇨本人の負担になりやすい)

もし、居場所を作りたい!という場合は、不登校支援のNPO法人を探してみるのも、1つだと思います。

最終的には、本人が行きたいと思った所に繋がるのが、一番です。

「この先」家族ができること~不登校低学年の子へ~

不登校低学年の子へ「この先」家族ができることは、4つあります。

不登校の子は、状態によっては、しばらく休息が必要な場合もあります。

休息が必要かの判断基準は、【よく寝るのは問題?】不登校の回復期のサイン・関わり方・注意点 をご覧ください。

もし、本人が自分以外に関心を示す様子があれば、こちらの関わりを参考にしていただければと思います。



①:「興味・関心を深める機会」を作る

②:「ポジティブ」に振り返る

③:「過去の自分と比較」の視点にする

④:「本人の特性」を言語化する
 (周囲の理解を広げる為)


①:「興味・関心を深める機会」を作る

本人から「◯◯見てみた」「◯◯やってみようかな」などの発言があれば、興味が出たモノを知る機会を作ります。

例えば、

・資料請求してみる
・公式HPを一緒に見る
・道具を買う
・体験会に参加する

など、本人の興味が湧いたものに触れる機会を作ります。

発言がなくても、明らかに興味を示してる場合でも大丈夫です。

②:「ポジティブ」に振り返る

不登校の子は、周囲の出来事や人の言動に、敏感なことが多いです。

「◯◯で失敗した」
「人に◯◯と思われてる」

など、ネガティブな思考になりやすいです。

そこで、家族からポジティブに変換して、振り返っていきます。

・学校に行けなかった
⇨朝起きれた
⇨身支度できた
⇨校門までいけた

・問題10問解けなかった
⇨5問解けた
⇨分かる問題が解けた
⇨分からない問題を自分から聞けた


など、本人が失敗体験と捉えることを、ポジティブに変換(リフレーミング)していきます。

本人が納得しなくても、周りがポジティブな視点で、本人と向き合うことが大切になります。

また、最初に共感を入れた上でポジティブに変換することも、ポイントになります。

例えば「朝は眠いよね」「10問あると大変だよね」などの言葉を、最初の一言に添えるイメージになります。

③:「過去の自分と比較」の視点にする

不登校の子は、自分自身と同学年の子を比べやすいです。

「クラスの皆は、学校行ってるのに、自分は行けてない」と周囲と比べ、傷つきます。

大切なのは、過去の本人自身と比べ、ポジティブな変化を見ていく所です。

例えば、

・1ヶ月前は1日1ページのドリルだったものが、今は3ページできる様になってる

・朝12時に起きてたのが、9時に起きられる様になってる

などがあります。

本人の具体的な変化を伝えるイメージになります。回数と期間が必要になる為、日々の関わりの積み重ねになります。

「こんなことを褒めるの?」と感じる方もいるかもしれませんが、不登校の子は、それほど自信を失っている状態になります。

④:「本人の特性」を言語化する(周囲の理解を広げる為)

本人が、学校や他の場所、人と関わる時に、周囲の理解は、必ず必要になります。

その為、親御さんが「本人の特性」を言語化できることが大切になります。

言語化できることは、周囲の理解に繋がり、本人が過ごしやすい環境作りに繋がります。

本人が得意、不得意な環境、必要な配慮などが伝えられると良いです。

【関連記事】

【不登校の平均期間は?】短くなる時、長くなる時の違い(特徴)~期間より大切な7つのコト~

不登校低学年の子に「注意したいこと」

不登校低学年の子に向き合う時に、

「注意したいこと」は、4つあります。



①:「親にとって」で考える

②:「周囲の子・兄弟姉妹」と比べる

③:「他の子と同じ」を求める

④:「親だけで」抱え込む


①:「親にとって」で考える

何かを、判断・考える時に、主語が「大人(親)」になっていないかです。

例えば、学校に行くのが辛い子に対して、学校のことを何回も聞くのは、本人にとってはネガティブに働きます。

これは、親御さんが安心したい、学校に行ってほしいという気持ちが、関わりに出ている場合が多いです。

大切なのは「その子にとって」で考えることです。家族としては、「もう少し頑張ってほしい」と思いたくなりますが、グッと押さえて、本人の気持ちを尊重することが必要になります。

②:「周囲の子・兄弟姉妹」と比べる

「上の子は、◯◯だった」
「下の子は、◯◯できる」

など、兄弟姉妹と比べることは避けたいです。

兄弟姉妹ですと、嫌でも本人は意識してしまいます。お子さんによっては、一人で比べて傷ついてる場合もあります。

ただ、少なくとも家族は「一人ひとり違うのが、当たり前」という認識で関わり続けることが大切になります。

③:「他の子と同じ」を求める

「みんなと同じコトができる様に」
「みんなに追いつく様に」

という視点も避けたいです。

この視点は、本人を否定する意味合いになります。

「その子なりのペースで」
「その子らしく過ごせる様に」

という視点が大切になります。

④:「親だけで」抱え込む

お子さんの不登校に関する悩みを、家庭内だけで抱え込まないことが大切です。

お子さんの不登校は、家族の心身の負担が大きいです。特に小学校低学年は、一人で留守番できないことも多く、フリースクールなども、年齢が対象外になる所が多いです。

また、家族全体の状況を俯瞰する視点も大切なため、家族以外で信頼できる人に相談するのも大事になります。

個人的には、不登校の支援先に相談するのが、一番だと思います。今の本人に必要な関わり・環境など、教えてもらえますし、逆に避けた方が良い関わりも知ることができ、学びになります。

【合わせて読みたい記事】

【禁句】不登校の子に言ってはいけない言葉~8つの言葉・NGな理由~

不登校低学年の子が「備えておきたいこと」

ここでは、不登校低学年の子が「備えておきたいこと」をお伝えします。

不登校の子には、「休息、安心感、信頼できる人・居場所との繋がり、楽しみ」が大切になります。

そのため、必要に応じたサポートが必要があります。



不登校問題は、今の生活(学校をどうするか)で、精一杯になりやすいです。毎朝の子どもとのやりとり、学校への連絡、仕事の調整、家族との話、今後への不安など、やるべきことが沢山あります。

一方で、多くの不登校の子が困る問題が、学習面の遅れになります。

不登校の期間は、個人差があり、復帰できたとしても、再び不登校に戻る子も少なくありません。

どうしても、日々の生活で精一杯になる為、学習面のサポートが後回しになりやすいのです。

ただ、進学までの時間は限られてる為、不登校が長期化した場合にも備えて、早めの学習対策が必要になります。

不登校期間の長さは、学習の遅れに比例し、進学・将来の選択肢にそのまま影響を与えます。取り返せない状況になる前に動くことが、大切になります。

✅学習対策「タブレット学習」

不登校の子の学習対策の1つに、
「タブレット学習」があります。

不登校の子にとって、タブレット学習が良い理由は、5つあります。

・自分のペースで進められる
(自分で選べる・決められる)

・安心して過ごせる環境

(環境に左右されない)

・分かりやすい勉強

(苦手意識を減らす)

成功体験が積める
(自信をつける⇨モチベーションの向上)

・ゲーム要素がある
(抵抗感ある子も取り組みやすい)

また、不登校の子の学習の妨げ要因として、

「どこから勉強すればいいか分からない」
「問題が少し変わると解けなくなる」
「時間が経つと、忘れちゃう」

などがあります。タブレット学習は、この問題に効果的にアプローチできます。

①「何をどう勉強すればいいか分からない」
⇨本人の解答結果をAIが分析し、必要な課題のみ表示

②「問題が少し変わると解けなくなる」
⇨アニメーション解説で本質的な理解を促す

③「時間が経つと、忘れちゃう」
⇨①②の繰り返しでアプローチする

アニメーション/音声解説は、文字の読み書き、参考書・市販教材での学習が合わない子にも、理解しやすいです。

その他のメリット・デメリットなど、タブレット学習の詳細は、下の記事にまとめています。

学習方法の1つとして、参考になれば幸いです。

発達障害をテーマにしてますが、不登校の子にも、共通する内容になっています。

【療育支援員がおすすめ】発達障害の子に良い タブレット学習

「【不登校低学年のその後は?】支援の事例紹介~今・この先、家族にできること~」のまとめ

記事のポイントをまとめます。



✅不登校低学年の子の「その後」
 ~5つの事例~
・学年、担任が変わり復帰する
・不登校が続き支援に繋がる
・フリースクールに通う
・引っ越し・転校する
・学校はいかず中学受験を目指す

「今」家族ができること
・その子自身を認める
・”家=安心して過ごせる環境” にする
・本人が安心して楽しめるモノの確保
・今できてることを見つける
 (ほめる・共感する)
・支援先に相談する

「この先」家族ができること
・興味・関心を深める機会を作る
・ポジティブに振り返る
・”過去の自分と比較” の視点にする
・本人の特性を言語化する
 (周囲の理解を広げる為)

不登校低学年の子に
 「注意したいこと」
・”親にとって” で考える
・周囲の子・兄弟姉妹と比べる
・”他の子と同じ” を求める
・親だけで抱え込む

不登校低学年の子
 「備えておきたいこと」
・学習の成功体験
・本人に合った学習法
・自己肯定感を上げる
・タブレット学習


以上になります。

本記事が、参考になれば幸いです。

【関連記事】

【学校をまた休む…】不登校の復帰後の4つのポイント・注意点

【担任が何もしない】不登校の子が困らない為に~3つの対策・大切なポイント~

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発達障害/グレーゾーン/場面緘黙/不登校のお子さんとご家族の支援を、日々行っております。◇療育指導員◇相談支援員◇発達支援10年◇ブログ【週2回更新】◇twitter【毎日発信】◇長男が療育通所中◇

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