子どもの不登校で悩まれている方「子どもが暇と言うんだけど、親として何をさせてあげればいいんだろう。他の子はどう過ごしてるか知りたい」
このようなお悩みにお応えします。
☑本記事の内容
✅不登校の子の “暇” の
「本当の意味」
✅不登校の子が
「暇な時にやれること」
✅不登校の子に
「必要なもの」
「学校に行かないのに、家で勉強も手伝いもしないで、子どもが『暇』って言うんです」
「暇なら、学校に行けばいいのに!って思ってしまいます」
不登校の子の親御さんでしたら、こんな思いをされた方が、多くいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事を執筆している私は、相談支援を11年以上しています。不登校のお子さんへの支援も数多くさせて頂きました。
その経験を通して、本記事では、不登校のお子さんにとって「できると良い将来役に立つこと」を4つに、まとめてみました。
1つでも参考になれば、幸いです。
目次
不登校の子の “暇” の「本当の意味」
不登校の子が言う「暇」という言葉は、1つの『サイン』の場合が多いです。
そのサインとは、「物事に取り組む準備ができた」というものです。
不登校の子は、自己肯定感が下がっていたり、強い不安やストレスを抱えていたり、時には身体症状(ex.頭痛、腹痛)も出ます。
つまり、心に傷を負っていたり、疲弊している状態になります。
そんな状態のときに、物事に取り組む余裕はほとんどの子がありません。
なぜなら、エネルギーを消耗し切っているため、「何かやる」という余力が、残されていないためです。
疲れて切ってる状態の子には、まず休息が必要になります。
お子さんの様子が該当しそうな場合は、こちらの記事をご覧ください。
【よく寝るのは問題?】不登校の回復期のサイン・関わり方・注意点
不登校の子の「暇」は、何かに向き合える心身の準備ができた!というふうに捉え、
その上でどんな過ごし方があると良いのかを見つけていくことが、大切になります。
次の章では、具体的にどんな「過ごし方」があるのか、紹介していきたいと思います。
不登校の子が「暇な時にやれること」
ここで紹介する過ごし方は、「お子さんの将来に繋がる」ということを、目的にしています。
不登校の期間は、次の生活ステージにいく準備期間です。
その為に、どんな過ごし方が、お子さんに合っているのか考えていくことが、大切になります。
あと前提として、お子さんが「やりたい」「やってもいいかな」と思えていることも重要です。
お子さんが感じる必要性や納得感、興味があることが土台になってきます。
全部で3つになります。
①:「学習の遅れ」のカバー
②:「将来役立つスキル」を学ぶ
③:「運動不足」の解消
①:「学習の遅れ」のカバー
不登校の子の困り事の1つとして、学習の遅れがあります。
授業に出れない分、遅れるのは仕方のないことですが、不登校の子の中には「勉強も頑張りたい」という子は少なくありません。
また学習の遅れは、お子さんの希望される進路によっては、選択肢が減ることに繋がります。
授業を受けずに学習の遅れをカバーできる方法として、私がお勧めしているのは、タブレット学習になります。
タブレット学習が良い理由は、4つあります。
・自分のペースでできる
(コンディションに合わせられる)
・自宅でできる
(不安が学習の妨げにならない)
・理解しやすい勉強
(学習意欲の向上)
・成功体験が積める
(自己肯定感が高まる)
取り組む課題のみが画面表示される為、何をどこまで頑張ればいいのか(見通し)明確です。
また、本人の回答結果をAI分析し、その子に合った課題を自動抽出⇨アニメーション・音声解説してくれます。
一言でいうと「その子に今必要な学習課題を、丁寧に解説してくれる学習」になります。
「◯◯なら、自分にもできる!」
(自分に合った学習方法を知る)
「◯点とれた!前より点数が上がった!」
(成功体験⇨自己肯定感の向上)
自分に合った学習方法が見つかれば、学習意欲は高まり、学習への苦手意識を下げます。
苦手意識が弱まると、学習時間が増え、結果的に学力に繋がります。
そして、自己肯定感が上がることは、物事にチャレンジする活力にもなります。
環境の変化が伴う今後の生活において、とても大切な経験になります。
タブレット学習の、その他のメリット・デメリットなど、詳しい内容は、こちらの記事をご覧ください。
発達障害に関わらず、不登校の子にも共通する内容になっています。
学習サポートの1つの選択肢として、参考になれば幸いです。
②:「将来役立つスキル」を学ぶ
お子さんの好きなものを、将来役に立つスキルに派生させるイメージになります。
例えば、
・自分の好きな物の紹介動画を作る
(動画編集のスキル)
・プログラミングをやる
(プログラミングスキル)
・自分の好きな物の情報をまとめる
(検索スキル/要約スキル)
お子さんの興味の持てるものと、将役に立つ(できて損がないこと)スキルを、学べる機会に繋げていくことがあります。
「学校に行けていない」という自己肯定感が下がりやすい状態から、
「今日は1つ動画が作れた!興味のある職業の給料が調べられた!」など、自信を回復する効果もあります。
その1つのキッカケとして、習い事があります。
参考程度に、こちらの記事をご覧ください。
私が支援してきて、お子さんの自己肯定感が上がった習い事になります。
1つの選択肢として、参考になれば幸いです。
③:「運動不足」の解消
「心身の健康を保つ」という意味合いが強いです。
また、不登校の子は、生活リズムが乱れやすく自己管理が難しくなることもあります。
そういう意味でも、定期的な運動は、良いです。散歩やジョギング、でも構いません。
歩いた距離を測って、できたことを視覚的に示して、モチベーションを上げるのも良いでしょう。
【合わせて読みたい記事】
✅家での手伝い⇨お小遣い⇨「お金を稼ぐ」を学ぶ機会へ
「好きなもの、興味のあるものが何もない」という子は、家の手伝いをしてお小遣いをもらい、
「働く(対価をもらう)」ということ学ぶのも良いでしょう。
例えば欲しい自転車があるから、1日○○円貯めないといけないな、などお金の管理や使い方を学ぶこともできます。
家族としても、家の手伝いは助かりますし、感謝をいうことで、本人も喜ぶことができ、家族関係の良好にも繋がりやすいです。
✅不登校の子は、学校の時間帯は外に出たがらないことが多い
不登校の子は、『学校に行けていない』ということを、痛感する場面を避けたがります。
その1つが、「学校がある時間帯に外出すること」です。
クラスメイトに会っちゃうかも…と不安を感じるのです。
そういった様子がある場合は、無理に外出せず、室内で過ごす方法だけを考えて大丈夫です。
せっかく前を向ける機会がストレスになっては、本末転倒になってしまいますので。
【合わせて読みたい記事】
【支援員が解説】不登校の中学生の4つの自宅学習・始め方の4つのポイント
不登校の子に「必要なもの」
ここでは、不登校の子に「必要なもの」をお伝えしたいと思います。
繰り返しになりますが、不登校の子が「暇」ということは、回復に向かっているサインである場合が多いです。
お子さんの意識が内側(自分)ではなく、外側(自分以外)に向いてきたのかもしれません。
不登校の子にとって、意識が外に向き始めることは良いことです。
一方で、以前と同じように過ごそうとすると、一番つらい状態に逆戻りになる可能性もあります。
不登校の子には、本人に合った過ごし方、場所、通い方、ペースなどがあります。
特に、繊細で疲れやすい子にとっては、1つ1つの調整が大切になってきます。
本人の失敗体験、辛い経験が積み重なる前に、介入が難しくなる前に、本人の安心感を作り、自己肯定感を高めて、本人に必要な選択(ex.学校、フリースクール、進学)ができる状態を作る必要があります。
そのためには、本人の特性を客観的に把握し、本人に直接働きかけられる支援先が必要になります。
必要になる具体的な要素は、こちらの4つになります。
・家族以外との社会的繋がり
・家/学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家/学校の過ごし方/家族の関わり)
(進学先/今後の方向性)
まず、本人の安心感がベースになります。
自分の思ってること、好きなこと、疑問、不安など、日頃感じてる心の内を、リラックスして話せる人の存在が、まず必要になります。
否定せずに、話を聞いてくれる人の存在は、本人の安心感に繋がり、行動を起こす活力に繋がります。
そんな “信頼できる人との繋がり” ができたら、
・本人が今抱えてること
(今の気持ち、困り事の相談)
・今後したいこと
(家の過ごし方/学校生活/進路)
・自分の特性/対処法を知る
(得意/苦手/思考の癖/対処法を知る)
など、本人が “自分自身に向き合う機会” が必要になります。
その最初の入口が、自分の気持ちを理解してくれて、一緒に考えてくれる大人の存在になります。
そして、この大人の存在は、家族以外の第三者でないと難しいことが多いです。
(親子間だと感情が入り、深いお話までになりにくい為)
不登校問題は、本人の安心感をベースに、本人の気持ちを引き出し、1つ1つの気持ち(意思や不安)に寄り添いながら、丁寧に進めることが大切になります。
最初は、本人が “この人と話してると楽しい” と思えれば十分ですが、
問題の根本解決を見据えると、本人の特性を理解し、本人の過ごしやすさに繋がる『視点/考え方/対処法』を示してくれる、専門スキルをもつ先生が必要になります。
例えば「学校で不安を感じると、周囲に言えず限界まで我慢する子(体調を崩すまで)」の場合、
授業中辛くなったら、机に置いてるヘルプカード(裏面に「保健室に行きたいです」と記載)をめくり、先生が確認したら、保健室に行く流れを作ります。
本人の精神的な負担を考慮し、一般的な “言葉で伝える方法” は避け、カードをめくる意思表示に変えることで、本人が “ヘルプ発信(周囲に助けを求める)” しやすくする意図があります。
もちろん、事前に学校に説明しておき、本人が発信したら、すぐにフォローしてもらえる様な環境作りは必要になります。
「辛くなっても、カードをめくれば保健室で休める」という本人の安心感が、結果的に学校で過ごせる時間の長さに繋がっていきます。
そして、”ちゃんと伝えれば、助けてもらえる” という本人の成功体験になり、この先新しい環境に進む際も、本人が行動(発信)しやすくなります。
このように、本人の特性、学校の環境、今後の生活を踏まえて、長期的な視点で、具体的な対処法が示せる相談先が必要になります。
そして不登校の子のサポートには、家族のサポート、学校の協力(理解)も重要になります。
本人が身近な人に心を開いて話せていたら、それは素晴らしいことですが、根本的な問題に進展が見られない場合は、本人に必要な要素が、まだ足りてないということになります。
その場合は、本人の特性に合わった根本的な問題にアプローチできる、支援経験のある先生が必要です。
✅不登校の相談は「リタリコジュニア」
リタリコジュニア とは、療育/不登校支援の教室になります。
お子さんの “年齢/特性/困り事/気持ち” によっても、変わりますが、
・コミュニケーション
(会話のキャッチボール)
・学習
(特性に合う学習法/学習計画)
・自己管理
(家の過ごし方/体調/時間/物)
・困り事の相談
(話を聞いてもらう時間/居場所)
・学校連携
(ex.学校の通い方/進路)
など、生活面、学習面、学校生活、家族関係、進路など、本人に必要な支援が幅広く受けられます。
小学校中学年以下の子でしたら、好きな遊び(ex.ボードゲーム、カードゲーム、工作)を中心に、
小学校高学年以降(思春期)の子は、本人の興味関心がある話など、対話ベースで進めることが多いです。
リタリコジュニアが良い理由は、大きく5つあります。
・療育の最大手
(実績/信頼/豊富な知見)
・自己肯定感を高める指導
(安心感/楽しさ/居場所)
・学校/学級の相談
(学校の過ごし方/進路)
・ペアレントトレーニング
(家での過ごし方)
(具体的な親の関わり方)
・応用行動分析
(エビデンスに基づく指導)
不登校の子の支援は、本人の安心感、家族の関わり、学校への向き合い方が、最も重要になります。
特に、本人と、”家/学校の過ごし方” が合ってないことで、状況が悪化してるケースは多い為「本人の自己肯定感の回復/家族の関わり/学校連携」のサポートは重要なります。
「〇〇の話(本人が好きなモノ)ができる先生がいるんだけど、試しに1回行ってみる?」ぐらいの、良い意味での軽い気持ちで、実際に先生と関われると良いと思います。
もし、本人がまた来たい思えば、通うこともできますし、気持ちが向かなければ、1回限りで終えることもできます。
「本人の特性/家族の関わり/家、学校の過ごし方」など、1回の指導の中で、専門の先生から助言をもらうことができます。
そして、不登校の支援経験がある先生から、他の子の事例(成功/失敗)も聞けると、
家での過ごし方、学校との向き合い方、進路など、今後の方向性を具体的に考える上で参考になります。
また、不登校の子には「避けたい関わり/環境」などが多くある為、その日からすぐ活かせる内容が多いです。
その他、メリット・デメリットなど詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
思春期の年齢ですと、本人が嫌がることもありますが、本人への伝え方から、教室に事前に相談することができます。
お子さんの気持ち/様子、家庭の状況に合わせて、ご活用いただければ幸いです。
「【不登校の子ども】暇と言われたら?「将来役に立つ」4つのやれると良いこと」のまとめ
記事のポイントになります。
✅不登校の子の “暇” の
「本当の意味」
・回復し始めたサイン
・物事に取り組める準備が整った
✅暇な時に
「やれると良いこと」
・学習の遅れのカバー
・将来役立つスキルを学ぶ
・運動不足の解消
✅不登校の子に
「必要なもの」
・家族以外との社会的繋がり
・学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家族の関わり/学校の向き合い方)
(今後の方向性)
以上になります。
本記事が、参考になれば幸いです。
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