

兄弟で不登校について悩まれてる方「不登校は兄弟にも連鎖するの?兄弟で不登校になった時はどうすればいい?」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅兄弟で不登校の
「原因」
✅兄弟で不登校の時
「親の心構え」
✅兄弟で不登校の時
「親の関わり方」
✅不登校の兄弟が
「備えておきたいこと」
一人のお子さんが不登校の場合、その兄弟も不登校になるということは、少なくありません。
そんな状況になると「育て方が悪かったのかな..」「これから子どもにどう関わればいいの…」と、悩まれる方も多いと思います。
そこで本記事では「兄弟で不登校の時の、向き合い方・子どもへの関わり方」を紹介したいと思います。
この記事を執筆者の私は、発達・相談支援を10年以上しています。不登校のお子さんの支援にも数多く携わってきました。
その経験を元に本記事をまとめています。参考になれば幸いです。
兄弟で不登校の「原因」

不兄弟で不登校の「原因」は、主に2つあります。
①:親・兄弟への「不満」
②:「学校=行かなくてもいい所」と認識する
1つずつ見ていきましょう。
①:親・兄弟への「不満」

兄弟が不登校で学校を休んでるのに、自分だけ学校に行くのが「不公平(ずるい)」となるパターンになります。
中には、「○○(不登校児)だけ、お母さんと一緒にずるい!」と言って学校を休みたがる子もいます。
②:「学校=行かなくてもいい所」と誤学習する

これは、特に上の子が不登校になった場合に多いです。
上の子(兄・姉)が学校を休んで家で過ごしてる光景を見てる為、「学校は休んでもいい所」と認識してることがあります。
「何でお兄ちゃんは家にいるのに、自分だけ学校に行かなくちゃダメなの?」と、兄弟の子が疑問を持つ場合もあります。
兄弟で不登校の時「親の心構え」

兄弟で不登校の時の「親の心構え」は、2つあります。
不登校の子と向き合う上で、大切な点になります。
①:「育児の問題」ではない
②:親も子も「無理をしない」
1つずつ、一緒に見ていきましょう。
①:「育児の問題」ではない

“不登校問題” は親のせいでも、育児の問題でもありません。
もちろんケースによっては、親の影響が0だったかというと、否定できないケースもあります。
ただ、多くの場合は、お子さん自身の特性と学校の環境が合わなかったりと、他に原因がある場合が多いです。
「育て方が原因で不登校になる」ということは、ないと思います。
少なくとも、私が10年以上支援をしてきて、断言できるケースはなかったです。
②:親も子も「無理をしない」

不登校の問題は、お子さんも家族も消耗します。精神的に、とても辛いものです。
そんな時に、本人や親御さんを守る意味で大切な考え方が「無理をしない」ということです。
不登校の子は「自分だけできてない、周りはできてるのに」と自分を責めやすくなります。
親御さんも「このまま学校に行けなくなったら、本人が困ることになる」と焦りや不安が募っていきます。
お子さんによっては、無理して登校したり、親御さんが一生懸命登校するように促しをしたりと、負担がかかります。
ただ、これらの行動は、不登校問題をより深刻にする可能性が高いです。
そのため、「力を抜く」ということは、とても大事になります。
「力を抜いて休む」のは、勇気がいりますし、「このままでいいの?」と不安な気持ちでいっぱいになると思います。
簡単なことではありませんが、お子さん本人も家族を守る為にも、押さえておきたい点になります。
兄弟で不登校の時「親の関わり方」

兄弟で不登校の時の「親の関わり方」をお伝えします。
不登校が、兄弟の子に連鎖しない為の関わり方になります。
もし、兄弟の子が不登校になっていても、活かせる関わりですので、参考になれば幸いです。
①:不登校の子を「特別扱い」しない
②:「兄弟への」フォロー
③:不登校の子の「やること」を作る
※子どもの状態により必要性が変わります
1つずつ見ていきましょう。
①:不登校の子を「特別扱い」しない

不登校の子を特別扱いしない(周りの兄弟にそう思われない様に)ことが大切になります。
ここでいう「特別扱い」とは、VIP待遇に近いイメージになります。
他の兄弟の子との関わりで、違いを出すのは問題ありません。
お子さんそれぞれ気質や抱えてる問題が違うので、関わりを変えることは、自然なことだと思います。
ただ、この関わりの違いを、子ども達に「特別扱い(えこひいき)」と捉えられない様にすることが重要になります。
例えば、事前に子ども達に、
「○○(本人)は、今○○を頑張ってるし、○○(兄弟)は、今○○を頑張ってるよね」
など、それぞれの違い(得意・不得意・頑張る目標・頑張り方など)を説明します。
日頃の関わりの積み重ねになりますが、「一人ひとり、皆違うもの」というメッセージを、日常の関わりで伝えることが大切になります。
②:「兄弟への」フォロー

不登校の子には、どうしても物理的に “過ごす時間・関わる時間” が増えます。
どんなに関わり方に工夫しても、兄弟の子としては「○○だけずるい..」と感じる場合があります。
そこを踏まえると、兄弟へのフォローが大切になります(家事や育児や仕事など、とても忙しいとは思いますが…)。
フォローの1つとして、関わりが少ない兄弟の子と、 “過ごす時間を決める” がお勧めになります。
例えば「夕食後の20分は、一緒にオセロをする」などです。
兄弟の子が「自分も大切にされてる」と実感できれば、どんな形でも大丈夫です。
③:不登校の子の「やること」を作る

ここは、不登校の子の状態によって、必要性が変わってきます。
自室にこもって、家族との会話もほとんどない状態の子には、まだ早い(休息が最優先の為)です。
家では普通に過ごしていて、家族との関わりがストレスになっていなければ、
本人の気持ちを聞いた上で、やってみるのが良いと思います。
「1日○○をやる」みたいな日課を決めるイメージになります。
下は、その一例になります。
・洗濯物を畳む
・お風呂掃除をする
・ドリル5P解く
・1日分の宿題をする
“本人がやりやすいもの” を選んでもらうのが良いと思います。
そして、兄弟の子もこれが分かっていると、不公平感を感じにくくなります。
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不登校の兄弟が「備えておきたいこと」

ここでは、不登校の子や兄弟が「備えておきたいこと」をお伝えします。
それは、学習のフォローになります。
兄弟で不登校ですと、今の生活で精一杯になる方がほとんどだと思います。
毎朝の登校するかのやりとり、登校の付き添い、学校との連絡、家でのお世話など、親御さんの負担がとにかく大きいです。
ただ、不登校の期間が長くなるほど、学習の遅れは大きくなります。
仮に登校できる状態になっても、学習に大きな遅れがあると、
それがキッカケで再度不登校になったり、学校で過ごしにくくなってしまいます。
スムーズに登校できたとしても、学習の遅れを取り戻すのは大変なことです。
お子さんによっては、学習への苦手意識が強まり、拒否感が出る場合もあります。
これらの理由から、早めの学習フォローが重要になってきます。
学校への登校が不安定で、学習の機会が確保しづらい場合は、早めの学習フォローをすることをお勧めします。
ただし、お子さん本人が嫌がってないことが前提になります。
✍学習面のフォローは「タブレット学習」
タブレットが嫌いな子じゃなければ、とても心強い学習法になります。
理由としては、
・家庭内で簡単に始められる
・学習課題のAI分析/課題抽出
・特性に合わせた学び
(ex.アニメーション/音声解説な等)
など、お子さんのタイプ(理解のしやすさ)に合わせた学習サポートが充実してます。
不登校の子の中には、発達障害や特性など、”学習の学びにくさ” を抱えてる子もいます。
詳しく知りたい方は、下の記事をご覧ください。
不登校、発達障害、グレーゾーンの子など、どの子にも共通する内容になります。
【療育支援員がおすすめ】発達障害の子に良いタブレット学習とは?4つの条件・理由・注意点
「【不登校は連鎖するの?】兄弟で不登校。親の心構え・関わり方」のまとめ

記事のポイントをまとめます。
✅兄弟で不登校の「原因」
・親/兄弟への不満
・学校を行かなくてもいい所と認識する
✅兄弟で不登校の時「親の心構え」
・育児の問題ではない
・親も子も無理をしない
✅兄弟で不登校の時「親の関わり方」
・不登校の子を特別扱いしない
・兄弟へのフォロー
・不登校の子のやることを作る
✅不登校の兄弟が「備えておきたいこと」
・失敗体験する前の学習フォロー
・タブレット学習
以上になります。
本記事が参考になれば、幸いです。
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