不登校の子の勉強で悩まれている方「不登校の中学生が自宅でできる学習方法って何があるの?おすすめを教えてほしい」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅不登校の中学生におすすめ
「4つの自宅学習」
✅自宅学習の始め方
「4つのポイント」
不登校の子の
親御さんの悩みの1つが “学習の遅れ” 。
「学校に行けないなら、その分家で勉強をしなくちゃ」と思われる親御さんがほとんどだと思います。
学習が遅れることで、お子さんの将来の選択肢が減ることは、とても心配になりますよね。
そこで本記事では「不登校の子(中学生)の自宅学習・始め方のポイント」についてまとめました。
この記事を執筆している私は、療育・相談支援を10年以上しています。不登校の子の支援に多く携わってきました。
その経験を通して、本記事をまとめています。
参考になれば幸いです。
不登校の中学生におすすめ「4つの自宅学習」
不登校の中学生に「おすすめな自宅学習」は、4つあります。
①:通信教材
②:家庭教師
③:オンライン家庭教師
④:オンラインフリースクール
メリット、デメリットに分けて、それぞれ見ていきましょう。
①:通信教材
メリット①:タブレット1台で完結
タブレット1台で、必要な学習が網羅できる点です。気軽に始められて、簡単に辞めることができるのも良い点です。
先生と関わることがない為、不登校の子には負担が小さいです。また準備する物もないので、物の管理が苦手な子にも向いています。
メリット②:モチベーション維持しやすい(課題・成果が分かりやすい)
今日の課題が画面に表示されるので、やることが明確です。余計な情報はないため、どこまで勉強すればいいのか、どの問題を解けば終わりなのかゴールがハッキリしてます。
注意が逸れやすい子、違う箇所が気になってしまう子に向いてます。また解いた結果もその場で点数で表示され、間違った問題はアニメーション解説で学習できます。
その場で成果(点数がつく・分からない問題が分かる)を実感しやすく、モチベーションが維持しやすいです。
メリット③:効率的な学習ができる
学年に囚われず、本人の苦手な分野・問題を抽出して、課題が表示されます。
どこの分野を学習すれば良いのかなど、全てAIが整理してくれます(解いた問題の正答率から分析)。
本人に必要な課題の抽出・そして、アニメーション解説を通した、市販教材にはない分かりやすい解説が学びの手助けになります。
メリット④:費用が押さえられる
塾や家庭教師と比べると、費用が押さえられます。
メリット⑤:子ども一人でできる(親が日中働ける)
完全不登校の子でも、一人で自宅学習ができます。また、不登校問題で多い “親御さんが働けない問題” を解消できます。
親御さんが日中、仕事に出ることもでき、遠隔でお子さんの学習進捗を把握することができます。どの問題を何問解いたのか、どれだけの学習時間だったのか、
結果(点数・正答率)はどうだったのか、スマホ1つで確認ができます。
親御さんが付きっきりで学習を教えてなくても、遠隔で成り立ちます。家族・先生に教わるのが嫌な子にも向いています。
デメリット①:タブレットが苦手な子には合わない
“タブレット等の機器が苦手な子” には合いません。
ただ操作など、触れる機会さえ作れば、多くの子にとっては、そこまでネックにはならないと思います(感覚的に操作しやすい仕様のため)。
デメリット②:市販の教材と比べると費用がかかる
費用を最大限押さえられたい方には、向いていません。理由は、市販教材と比べると割高になるためです。
お子さんの学び方が市販教材に合わない場合に、検討されるのが良いと思います。
✍おすすめな子
・学習のモチベーションが低くない子
(やる気あるけど合う方法が分からない)
・プリント学習を嫌がる子
(タブレットなら抵抗感が下がる)
・人に教わることが嫌な子
・物の管理が苦手な子
・注意が散りやすい子
(情報が多いと、注意が逸れる)
【合わせて読みたい記事】
【療育支援員がおすすめ】発達障害の子に良いタブレット学習とは?4つの条件・理由・注意点
②:家庭教師
メリット①:成果が出やすい
“お子さんの特性に合わせた指導ができる先生” という前提であれば、成果が1番出やすいです。
お子さんの学びやすさ・興味関心に合わせた指導をしてくれる先生なら理想的です(なかなか見つからないのが正直な所ですが…)。
また最近は、発達障害の子を専門とした家庭教師も増えてきています。
デメリット①:相性の良い先生を見つける必要がある
不登校の子への理解がある先生は、まだまだ少ないのが現状です。
決まった教材をただ解いてもらうのではなく、お子さんが興味を持てたり、学びやすい学習内容を考えて、カスタマイズしてくれる先生が必要になります。
そういった先生が見つからず、苦労されている親御さんが大勢います。
デメリット②:費用がかかる
市販教材やタブレット学習と比べると高額になります。
✍おすすめな子
・一人で学習が進められない子
・先生と関わる方がモチベーションになる子
【特性ある子が学びやすい家庭教師】
③:オンライン家庭教師
メリット
完全不登校、初めての人への苦手意識がある子にとって、選択肢の1つになります。
オンラインでハードルを下げることで、お子さんの不安が減る場合があります。
デメリット
お子さんの特性によっては、成果に繋がりづらい点があります。
例えば、注意が逸れやすい子ですと、説明が入りづらく、理解が遅れることがあります。
参加してそうで、内容の理解は、そこまで進んでいなかった…ということがあります。
✍おすすめな子
・オンラインでも取り組める子
(完全不登校・人に直接関わりたくない・注意が散らない子)
【オンライン家庭教師】
④:オンラインフリースクール
メリット①:自己肯定感が上がる
不登校の子は学校に通えない(皆と同じことができない・周りに迷惑掛けてる)ことで、自己肯定感が下がっている場合が多いです。
繋がれてる場所があることは、お子さん本人にとって、自己肯定感の向上に繋がります。
メリット②:社会との繋がり・将来の選択肢を広げられる
学校の代わりとなる場所と繋がることで、社会との繋がりが持て、将来の選択肢を広げることもできます。
オンラインスクールを通して進路に進んだり、進路を決めるキッカケ(興味の幅を広げる)にもなります。
デメリット
本人が少しでも嫌だと思ったら、簡単に終わってしまう点です。オンラインですので、良くも悪くも休みやすく、本人の気持ちの波次第になります。
不登校の子の心理的な負担を考えると、休みやすいのは良い点ですが、
親御さんの立場ですと、費用や時間も掛けているので、デメリットとして感じられる方が少なくありません(親の立場なら当然だと思います…)
✍おすすめな子
・オンラインで学校と繋がりを持ちたい子
(学校に繋がること・居場所がほしい子)
【オンラインフリースクール】
自宅学習の始め方「4つのポイント」~不登校の中学生~
不登校の子の自宅学習の始め方の「ポイント」は、4つあります。
①:「本人の気持ち」を聞く
②:学習の「目的」を確認する
③:学習方法の「選択肢」を伝える
④:本人に「選んでもらう」
①:「本人の気持ち」を聞く
本人が今の学習状況をどのように感じているのか、聞いてみます。
お子さんによって、
「頑張ってるのに、上手くいかない(自分に合う方法が知りたい)」
「勉強なんてやりたくない!何も困ってない!」
など、お気持ちはそれぞれかと思います。
もし、本人に学習を頑張りたいという気持ちがある(少なくとも拒否がない状態)場合は、自宅学習は進められると思います。
拒否感がある場合は、学習を進めるのは、正直今ではないと思います。
ただ、本人が将来進みたい進路がある場合は、この次の項のお話に進むことができるかと思います。
②:学習の「目的」を確認する
お子さんにとっての『学習する目的』を確認することになります。
学習のモチベーションが低い不登校の子には、この目的が最も重要になります。
お子さんの「将来やりたいこと・興味あるもの」から、今できることを結びつける方法(動機づけ)になります。
例えば、「有名なYouTuberになりたい!」という子の場合、
①YouTuberになる為には、何ができないといけない?→②要点をまとめて伝えるスキル(限られた時間内で伝える)→③今の学習の何に繋がる?→④国語の文章題の要約問題を解く
「YouTuberになる為には、伝えたいこと(情報)を要約する必要があるから、国語の文章題を要約する問題が解けると、 YouTubeの動画編集に役立つね」
このようなイメージになります。
今の学習が『自分のなりたいもの・やりたいこと』に、どう繋がっているのか?を、一緒に具体的に確認できると、お子さん本人の学習への納得感・必要性が上がります。
紙に書きながら一緒に確認できると、丁寧だと思います。
お子さんと学習する目的の確認ができたら、“その目的に関わる科目” を選びます(お子さんに選んでもらう)。
先ほどの例ですと、要約する為には国語が必要、ということで、国語を進めていくイメージになります。
③:学習方法の「選択肢」を伝える
学習の目的のお話ができたら、その目的を形にする為の学習方法(選択肢)を伝えます。
本記事で紹介させていただいた4つの自宅学習になります。
それぞれのメリット・デメリットも伝え、全体像を把握してもらいます。
④:本人に「選んでもらう」
自宅学習の方法や科目など、基本的には、本人に決めてもらうことが大切になります。
本人が納得感・必要性を感じていないと、特に思春期のお子様の場合、継続に繋がらないためです。
また自分で決めることで、途中で心が折れにくくなります。
周りに言われたことは「本当はやりたくなかったのに」とやらない理由に流れやすくなります(辞めること自体は悪いことではないのですが…)。
本人が自分で考えることが難しい場合は「○○と○○があるけど、どっちがいい?」など選択肢を伝えて、選んでもらう形でも大丈夫です。
それでも不安があるようなら「試しにやってみて、嫌だったらやめていいよ」と逃げ道(良い意味での)とセットで伝えると良いです。
「合うかどうか確かめる」を目的に始められると、嫌な思いをせず、合うものを探しやすくなる為です。
不登校の子の自宅学習の進め方については、こちらの記事をご覧ください。
【合わせて読みたい記事】
【不登校の子は勉強追いつくの?】学習支援でも実践してる6つの勉強法
「【支援員が解説】不登校の中学生の4つの自宅学習・実践する4つのポイント」のまとめ
記事のポイントになります。
✅不登校の子におすすめ「自宅学習」
・通信教材
・家庭教師
・オンライン家庭教師
・オンラインフリースクール
✅自宅学習の始め方「4つのポイント」
・本人の気持ちを聞く
・学習の目的を確認する
・学習方法の選択肢を伝える
・本人に選んでもらう
以上になります。
本記事が参考になれば、幸いです。
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