子どもの不登校で悩まれてる方「不登校が治るおまじないってある?子どもの不登校をどうにかしたいけど、何が正解か分からない」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅不登校は
「治すもの」ではない
✅不登校に向き合う時に
「大切な5つのコト」
✅不登校の子に
「必要なもの」
✅不登校の子が
「備えたいこと」
不登校の問題は、原因が分からないことも少なくない為、本人に何をしてあげれば良いのか、悩まれる方は多くいらっしゃいます。
不登校は、本人の特性、過ごす環境次第で、様々な要因が考えられる為、とても難しい問題です。
悩みに悩まれて「不登校が治るおなじないってないかな..」と調べたくなるお気持ちにもなると思います。
不登校が解決するおまじないは、存在しないのですが「不登校への向き合い方」はあります。
そこで本記事では「不登校に向き合う時に大切な5つのコト」をお伝えしたいと思います。
この記事の執筆者の私は、不登校・療育支援を10年以上しています。
不登校のお子さん、親御さんの支援に携わってきた中で、特に大事だと感じたこと・効果的だった内容をまとめています。
不登校に向き合う上で、本質的で根本的な考え方になります。参考になれば幸いです。
不登校は「治すもの 」ではない
不登校に向き合う上で、一番大切な考え方は「不登校≠治すもの 」ということです。
不登校⇨悪いもの⇨治す、という考えを周囲の大人が持つことは、不登校の子に、過度なストレス、緊張を与えることになります。
また、期待に応えようと無理をして反動がきて、本人が苦しくなります。
周囲の大人が持ちたい考え方としては、
「不登校=本人を守る為のもの=本人と環境(学校)との折り合いがついてない状態」
になります。
この考え方をベースに、次の内容を確認していただけば幸いです。
不登校に向き合う時に「大切な5つのコト」
不登校に向き合う時に「大切なコト」は、
5つあります。
①:「不登校=本人を守る為」という考え
②:本人の「気持ち・意思」
③:本人に合う「学校との向き合い方」
④:本人の「家での過ごし方」
⑤:本人、家族、学校で「共通認識」をもつ
①:「不登校=本人を守る為」という考え
先ほどの繰り返しになりますが「不登校=ダメなこと=できてない」ではありません。
どうしても学校という集団生活ですと、本人としては、
「自分はダメだ」
「周りに迷惑かけてる」
「何をやっても上手くいかない」
と自己肯定感が下がりやすくなります。
本人の自己肯定感を下げない為にも、まずは周囲の大人が「不登校=本人がこれ以上辛くならない為の対処」という考えを持つことが大切になります。
このスタンスを持っていれば、本人は過度なプレッシャー・不安が避けられる為、家で過ごすことに安心感を感じ、結果的に本人のコンディションも、良い方向に向かいやすくなります。
②:本人の「気持ち・意思」
不登校は、日々決めることが多いです。
「今日は学校行く?」
「明日はどうする?」
「体育は見学する?」
「お昼で早退する?」
など、毎日「決める」ということが、本人に求められやすいです。
ただ、ここで大切なのは「何を決めるか」より『誰が決めたか』が大切になります。
親御さんとして「もう少し頑張って欲しい。これはできるんじゃない?」と感じることはあると思いますが、本人の気持ち・意思を尊重することが、何より重要になります。
「自分で決める」というのは、自己決定という自立する上で大事なスキルになります。
また、人に決められると「大人が勝手に決めた」「本当は嫌だったのに..」と、本人が自分自身に向き合うことが難しくなってしまいます。
そのため、本人の気持ちを確認する・本人が気持ちを言える場を作ることが大切です。
自分の気持ちが言いづらい子でしたら「◯◯と◯◯どっちがいい?」と選べる機会を作る形でも大丈夫です。
③:本人に合う「学校との向き合い方」
「他の子と同じ様に登校する」は、あくまで1つの方法に過ぎません。
本人にとって “無理がなく、成功体験に繋がる学校との向き合い方” を見つけることが大切になります。
「◯◯ができた」
「◯◯が楽しかった」
「思ったより大丈夫だった」
などの学校でポジティブな経験が積めると、学校で安心して過ごせる時間が増える為です。
私が支援してきた子の例ですと、
・保健室登校
・給食前で早退
・2日に1回登校
・好きな授業だけ参加
・放課後に課題だけ受け取りに行く
・辛くなったら、別室に移動
(ex.校長室、会議室、保健室)
など、様々になります。同じお子さんでも、コンディションによって、学校での過ごし方を変えていました。
学校との向き合い方を考える材料として、参考にしていただけますと幸いです。
【合わせて読みたい記事】
【別室登校の過ごし方】メリット・デメリット・教室へ復帰する5つのポイント
④:本人の「家での過ごし方」
不登校に向き合う時は、”学校” だけでなく「家での過ごし方」が大切になります。
本人が安心して過ごせること(自分を理解してもらえる・否定されないと実感できる)がベースにあることで、
外(学校)のことを考えたり、行動するエネルギーが初めてできます。
不登校のご家庭で多く見られるのが、本人にとって、家が過ごしにくくなってるケースです。
「昨日も休んだでしょ。学校行きなさい」
「学校どうするの?明日は行こうね」
「◯時間目まで頑張ってみない?」
「先生が待ってるよって言ってたよ」
など、親御さんとしては、本人を心配しての発言になりますが、本人にとってはプレッシャー・ストレスになり、不登校問題は長期化しやすくなります。
まずは、
「否定されず気持ちを聞いてもらえる」
「今の自分のままで良いんだ」
と思える環境を作ることが、大切になります。
【不登校の小学生】家での過ごし方は何が大事?4つのポイント・注意点
⑤:本人、家族、学校で「共通認識」をもつ
本人の気持ち、学校との向き合い方などを学校にも伝え、共通認識を持つことです。
本人と家族が同じ方向性を向いていても、学校が理解してくれなかったり、場合によっては本人や家庭を否定することになれば、本人が学校生活を安心して過ごすことは困難になります。
本人の状態、学校との向き合い方を伝え、相談し、学校としてどこまで理解・協力してもらえるか確認することが大切になります。
【関連記事】
【不登校】学校とのやりとりで大切な3つのポイント・2つの注意点
不登校の子に「必要なもの」
ここでは、不登校の子に「必要なもの」をお伝えしたいと思います。
不登校といっても、別室登校、五月雨登校、完全不登校など、お子さんによって様々になります。
原因も様々で、理由が明確な場合もあれば、本人にも分からないこともあります。
ただ、どのお子さんにも共通して大切になるのは、本人の状態・状況が、1~2か月以上進展してる様子が見られない場合は、こちらの4つの必要性が高くなるという点になります。
・家族以外との社会的繋がり
・家/学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家の過ごし方/学校の通い方)
ベースとなるのは、本人の安心感になります。
リラックスして話せたり、自分の思ってること、好きなもの、疑問や不満など、日頃感じてる心の内を話せる人の存在は、安心感になり、本人のエネルギーになります。
そんな “信頼できる人との繋がり” ができたら、
・本人自身が抱えてること
(今の気持ち、悩み事の相談)
・今後したいこと
(やりたいこと/希望/進路)
・自分の特性/対処法を知る
(自身の得意/苦手/対処法を知る)
など、自分に向き合う機会が重要になります。
自分の話を否定せず聞いてくれて、同じ目線で考えてくれる大人の存在が必要になります。
そして、この大人の存在は、家族以外の第三者でないと難しい場合が多いです。
(親子間だと感情が入り、深い所まで話しにくい為)
不登校問題は、本人の安心感をベースに、本人の気持ちを引き出しながら、1つ1つの気持ち(意思や不安)に寄り添いながら、時間をかけて進めることが大切になります。
最初の入口は、本人自身が “話してて楽しい!” と思えれば十分ですが、
問題の根本解決を考えると、本人の特性を理解し、本人の過ごしやすさに繋がる『視点/考え方/対処法』を示してくれる様な、専門スキルがある先生が必要になります。
例えば「学校で不安を感じると、周りに言えず限界まで我慢する子(体調を崩すまで)」の場合、
授業中に辛くなったら、机に置いてるヘルプカード(裏面に「保健室に行きたいです」と記載されてる)をひっくり返し、先生が確認したら、保健室に行くようにします。
本人の精神的な負荷を考え、言葉で伝える方法は避け、カードをめくる意思表示に変えることで、本人の “ヘルプ発信力(周囲に助けを求める力)” を高める意図があります。
事前に学校には説明しておき、協力してもらえる環境を作っておきます。
「辛くなっても、カードをめくれば保健室で休める」という本人の安心感が、発信力を高め、結果的に学校で過ごせる時間の増加に繋がっていきます。
このように、本人の特性を踏まえて、具体的な対処法を示してくれる相談先が必要になります。
家の関わりはもちろんですが、学校との相談の進め方など、ご家族へのサポートも大事になります。
本人が学校の先生に心を開いて話せていたら、素敵なことではありますが、根本的な問題に進展が見られない場合は、本人に必要な要素が、まだ足りていないということになります。
その場合は、具体的な対処法を示してくれる、支援経験のある先生が必要になります。
✅不登校の相談は「リタリコジュニア」
リタリコジュニア とは、療育/不登校支援の教室になります。
お子さんの年齢/特性/困り事によっても、変わりますが、
・コミュニケーション
(会話のキャッチボール/物事の捉え方)
・学習
(特性に合う学習方法/学習計画)
・自己管理
(家の過ごし方/体調/時間/物)
・困り事の相談
・学校の通い方
(ex.学校連携/進路)
など、本人に必要なサポートをしてもらえます。
小学校中学年以下の子でしたら、好きな遊び(ex.ボードゲーム、カードゲーム、工作)を中心に、
小学校高学年以降(思春期)の子は、本人の好きな話など、対話ベースで進めることが多いです。
リタリコジュニアが良い理由は、大きく5つあります。
・療育の最大手
(実績と信頼)
・自己肯定感を高める指導
(安心感/楽しさ/居場所)
・学校/学級の相談
(学校の通い方)
(担任とのやりとり/進路相談)
・家での関わりサポート
(具体的な親の関わり方)
(ペアレントトレーニング)
・応用行動分析
(エビデンスに基づく指導)
不登校支援は、家族の関わり、学校との向き合い方が、最も大切になります。
特に、本人と、”家/学校の過ごし方” が合ってないことで、状況が悪化するケースは少なくない為、「本人の自己肯定感の回復/家族の関わり/学校のサポート」は欠かせません。
体験という形で、先生と話をしてみて、本人がまた行きたいと思えば通うこともできますし、気持ちが乗らなければ、そのまま終えることもできます。
「本人の特性、対処法、家族の関わり、家/学校の過ごし方、学校への相談、進路」など、1回の指導で、専門の先生から助言をもらうこともできます。
不登校の支援経験がある先生から、他の子の事例なども聞けると、今後の方向性を考える上で参考にもなります。
その他、メリット・デメリットなど詳しい情報は、こちらの記事をご覧ください。
思春期のお子さんの場合、本人が嫌がることもありますが、本人の誘い方/伝え方から教室に相談することができます。
お子さんの気持ち/様子、家庭の状況に合わせて目的を決めて、活用いただけますと幸いです。
不登校の子が「備えたいこと」
ここでは、不登校の子が備えたいことをお伝えします。
不登校の子は、とにかく自己肯定感が下がりやすいです。家、学校、誰かの発言など些細なことでも、傷つきやすいです。
本記事でお伝えしてきた通り、まず本人の安心感を作ることが大切ですが、お子さんによっては、とても時間が掛かります。数ヶ月~数年、場合によっては、完全に問題を解決することが難しいことさえあります。
不登校は、それほど複雑で、丁寧に進める必要がある問題になります。
一方で、卒業までの時間には限りがあり、学習面の遅れは、大きくなる一方です。そのため、不登校が長期化した場合にも備えて、早めの学習対策が必要になります。
不登校期間の長さは、学習の遅れに比例して、進学・将来の選択肢に影響が出てきます。影響が大きく出る前に、動き出すことが大切になります。
✅学習の遅れは「タブレット学習」
不登校の子の学習方法の1つに、
「タブレット学習」があります。
不登校の子にとって、タブレット学習が良い理由は、4つあります。
・自分のペースでできる
(自己選択・自己決定)
・安心して過ごせる環境
(不安が勉強の妨げにならない)
・分かりやすい勉強
(苦手意識を減らす)
・成功体験が積める
(自信がつく⇨モチベーション向上)
本人の解答結果をAI分析し、その子に合う課題が自動抽出され、アニメーション・音声解説してくれます。
文字の読み書き、参考書・ドリルでの学習が苦手な子にも取り組みやすいです。
また、問題を選ぶ必要がない為『解くことだけ』に集中できます。
お子さんの中には、その日の学習内容を選ぶ段階で、やる気や集中力が下がり、学習に身が入らないことも多いです。また、学習する内容がズレていると、せっかくの学習も効果が不十分になります。
自分に合った課題を反復学習することで、
「◯◯なら、自分もできる!」
(自分に合った方法を知る)
「◯点とれた!前より点数上がってる!」
(成功体験⇨自己肯定感の向上)
など、学習の成功体験の積み重ねは、自分に合った学習方法を知ることに繋がる為、学習意欲が高まり、勉強の苦手意識が減っていきます。
そして、自分から学習に取り組む行動が増えてきます(学習時間が増える)。
タブレット学習の、その他のメリット・デメリット等は、こちらの記事にまとめています。
発達障害の有無に関わらず、不登校の子にも、共通する内容になっています。
1つの学習法として、参考になれば幸いです。
「【不登校が治るおまじないはある?】不登校に向き合う時に大切な5つのコト」のまとめ
記事のポイントになります。
✅不登校は
「治すもの」ではない
・不登校=悪ではない
・本人と環境が合っていないコト
・本人と環境の折り合いをつけ所を見つける
✅不登校に向き合う時に
「大切な5つのコト」
・”不登校=本人を守る為” という考え
・本人の気持ち・意思
・本人に合う学校との向き合い方
・本人の家での過ごし方
・本人、家族、学校で共通認識をもつ
✅不登校の子に
「必要なもの」
・家族以外との繋がり
・学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家族の関わり/学校の向き合い方)
✅不登校の子が
「備えたいこと」
・本人に合う学習方法の把握
・学習の成功体験を積む
・タブレット学習
以上になります。
【関連記事】