不登校

【母親に依存するのはなぜ?】不登校の子が依存する2つの理由と対処法

投稿日:2021年9月22日 更新日:

不登校の子で悩まれている方「不登校の子どもが母親に依存して困ってる。このままでいいのか不安。子どもにどう関わっていくべきか分からない」

このようなお悩みに、お応えします。

☑本記事の内容



✅不登校の子が
 「母親に依存する原因」

✅母親に依存する
 「不登校の子の接し方」

不登校の子に
 「必要なもの」

不登校の子が
「備えておきたいこと」


お子さんが不登校ですと、「学校には行かせるべき?」「無理させないべき?」など、どうしてあげるべきか、分からなくなりますよね。

不登校のお子さんの中には、母親に依存している場合があり、接し方で悩まれる親御さんがとても多いです。

そこで本記事では、「母親に依存する不登校の2つの原因・接し方」を紹介していきます。

この記事を執筆している私は、育児・教育相談支援を10年以上しています。不登校のお子さんの支援も多くしてきました。

その経験を通して、必要な視点と具体的な関わり方をまとめています。

本記事が、参考になれば幸いです。

不登校の子が「母親に依存する原因」

原因の前に、「母親に依存する」とは、具体的にどういうものなのか、見ていきましょう。

・家の中でも常に母の近くにいる
・母が外出しようとすると不安がる
・母が家族と話していても、常に話しかける


これは一例ですが、母親に接している時間・近い距離感を求める言動が、共通して見られます。

次は、母親に依存する不登校の「原因」2つを見ていきましょう。



①:生活の中で「安心・楽しい」が極端に少ない


②:生活の中で「不安・ストレス」が極端に多い


それぞれ見ていきましょう。

①:生活の中で「安心・楽しい」が極端に少ない

日常生活の中で、お子さんが感じる『安心・楽しい』が、極端に少ない場合になります。

人は、「安心」がベースにあって、生きていけるものです。

あの有名なマズローの5大欲求でも、食事や睡眠などの次に、大事と言われています。

母親に依存してしまう不登校のお子さんは、この「安心・楽しい」が極端に少ないことが多いです。

例えば…

・家族との関係性
・家族とのコミュニケーション
・家庭環境(家にいて安心できる)


お子さんの安心になる要素が極端に少ないと、「母親に依存する」「不登校になる」など、お子さんの言動に影響が出てきます。

また「楽しい」も同じで、お子さんの原動力になるため、必須になります。

②:生活の中で「不安・ストレス」が極端に多い

日常生活の中で、お子さんが感じる『不安・ストレス』が、極端に多い場合になります。

多くの人は、「不安」を抱えながら、生きていきます。

ただその不安が「極端に多い」「極端に強い」場合は、生活に支障が出てきます。

母親に依存する不登校の子でいうと、下記が「不安の元」になっていることが、多いです。

・授業についていけない
・学校の担任が嫌い
・友人関係
・行きたくない習い事


これらの不安が強いと、不安を減らすため(自分を守る)に、「常に母親にベタベタする」など、お子さんの言動に出てきます。

✅不登校の原因は「家庭環境」が最も多い

不登校の原因というと、「いじめ」などをイメージされる方が、多いかもしれません。

でも実際は “いじめ” よりも、「家庭環境」が理由で、不登校になってる子が多いです。

母親に依存する「不登校の子の接し方

母親に依存する「不登校の子の接し方」 は、2つあります。

不登校のお子さんにおいては、例外なく必要になると思います。



①:生活の中で「安心・楽しい」を増やす

②:生活の中で「不安・ストレス」を減らす


①:生活の中で「安心・楽しい」を増やす

お子さんの『安心・楽しい』を増やしていきます。

まず最初に、お子さんが、”何に対して”、安心を感じているのか、箇条書きしてみましょう。

例えば…

・家族にほめられる
・絵を描く

・公園で遊ぶ
・一緒に料理をする

・祖父母の家に行く

このように箇条書きにして、どれなら現実的に、頻度や時間を増やすことができるのか、確認をしていきます。

お子さんをほめる回数を増やしたり、月に1回行っていた祖父母の家に行くのを、月に2回にしたりするイメージになります。

「お子さんの安心」を書き出し、増やせるものを決めていきましょう。

②:生活の中で「不安・ストレス」を減らす

お子さんの『不安・ストレス』を減らしていきます。

先ほどを同じ様に、お子さんが何に対して不安を感じているのか、箇条書きしてみましょう。

例えば…

・学校に行く
・宿題

・担任
・学校の行事

・親に怒られる

現実的に、量や質を調整できるか、確認をしていきます。

例えばよくあるのは、宿題の量を減らしてもらったり、学校の行事は休む、などです。

あとは、親御さんが意識をして、怒る回数を減らすことも効果的です。

学校関係は、担任の先生に相談が一番になります。

もし相談できない場合は、校長先生などの管理職か、学校のスクールカウンセラーに相談するのが、良いと思います。

また「学校にいく」がストレスになっている場合は、”学校の何が”、不安なのか、お子さんに具体的に確認できると良いでしょう。

「国語の授業」「給食」など、具体的に出れば、その時間帯だけ欠席したり、

保健室で過ごして避けるなど、工夫できることがあります。

✅学校に無理に行かせることは、逆効果

お子さんが「行きたくない」と行っている状態で、学校に行かせることは、逆効果になります。

学校での失敗体験から自信を失ったり、疲弊して途中から学校にいけなくなることがあります。

不登校の子は、一見元気そうに見えますが、強い不安やストレスを抱えています。

この不安やストレスを『お子さん一人で抱え込まない様に、支えていくこと』が、大切になります。

✅ストレスを把握する方法

ストレスを数字にして、教えてもらう方法があります。

例えば、ストレスを5段階で、1が一番低く、5が一番高い、とします。

「学校の宿題は4、給食が2」など、具体的にして、親子で一緒にストレス値を確認し、

把握・工夫できる箇所を見つけていくことが、効果的です。

言語化が難しいお子さんには、数字は共通認識が持ちやすいです。

「【母親に依存するのはなぜ?】不登校の子が依存する2つの理由と対処法」のまとめ

記事のポイントになります。



✅母親に依存する
 「不登校の子の特徴」
・家の中でも常に母の近くにいる
・母が外出しようとすると不安がる
・母が家族と話していても、常に話しかける


不登校の子が
 「母親に依存する原因」

・生活の中で “安心” が極端に少ない
・生活の中で “不安” が極端に多い


母親に依存する
 不登校の子の接し方」
・生活の中での “安心” を増やす
・生活の中での “不安” を減らす
・”安心・不安” を具体的に出す
・現実的に工夫できるものをやる


以上になります。

本記事が参考になれば幸いです。

【関連記事】

【不登校の子は勉強追いつくの?】学習支援でも実践してる6つの勉強法

【不登校】元気なのに学校に行かない?3つの理由と接し方

-不登校

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

【不登校が治るおまじないはある?】不登校に向き合う時に大切な5つのコト

子どもの不登校で悩まれてる方「不登校が治るおまじないってある?子どもの不登校をどうにかしたいけど、何が正解か分からない」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 &#x270 …

【不登校ですっと寝てる子】3つの原因・対処法を解説。3つの注意点あり

子どもの不登校で悩まれてる方「うちの子、不登校でずっと寝てる。親として、どうしてあげたらいい?対応の仕方を教えてほしい」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 &#x270 …

【不登校】学校に行き始める前、行き始め後に押さえたい8つのポイント・注意点

子どもの不登校で悩まれてる方「不登校の子が学校に行き始めた時に、気をつけた方が良いことが知りたい」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 ✅学校に行き始め & …

【不登校の平均期間は?】短くなる時、長くなる時の違い(特徴)~期間より大切な7つのコト~

子どもの不登校で悩まれてる方「不登校期間って平均でどれぐらい?期間が短くなったり、長くなる違いって何?子どもの今後の見通しがなくて不安」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内 …

【不登校低学年のその後は?】支援の事例紹介~今・この先、家族にできること~

不登校の子の今後が心配な方「小学校低学年の子は、その後どうなるの?学校行ける様になる?受験や人間関係は大丈夫?他の子がその後どうなってるのか知りたい」 このようなお悩みに、お応えします。 &#x261 …

サイト作成者プロフィール

Image

発達障害/グレーゾーン/場面緘黙/不登校のお子さんとご家族の支援を、日々行っております。◇療育指導員◇相談支援員◇発達支援10年◇ブログ【週2回更新】◇twitter【毎日発信】◇長男が療育通所中◇

2023/12/18

【不登校の平均期間は?】短くなる時、長くなる時の違い(特徴)~期間より大切な7つのコト~

2023/12/14

【禁句】不登校の子に言ってはいけない言葉~8つの言葉・NGな理由~

2023/12/03

【療育に通うまでの流れ】6つのステップ、3つの注意点~目的に合った療育を選ぶ~

2023/10/24

【療育に通う基準】3つのポイント~療育を始める方が多い4つの時期~

2023/10/04

【保健室登校(別室)】成績はどうなる?よくある2つの事例と5つの対策

2023/10/03

【口に物を入れる】発達障害の子向けの対策~関わる上で大切な3つの視点~

2023/09/12

【発達障害だけど普通学級で貫き通します】事例の紹介~学級選びのポイント~

2023/09/01

【発達ゆっくりな子のその後は?】療育の現場の事例紹介~今、家族に出来ること~

2023/08/17

【学校をまた休む】不登校の復帰後の4つのポイント~再不登校の予防法~

2023/08/04

【よく寝るのは問題?】不登校の回復期のサイン・関わり方・注意点とは

2023/08/01

【療育のデメリット】3つの注意点・メリット・心構え・療育の選び方とは

2023/07/04

【不登校】学校とのやりとりで大切な3つのポイント・2つの注意点とは

2023/05/11

【療育支援員が紹介】不登校の子にオススメな習い事。4つの選ぶポイント・注意点とは

2023/03/23

【発達障害の子と担任が合わない時】3つの大切なポイント・対処法とは

2023/02/22

【通級は恥ずかしい?】通級のメリット・デメリット・通う基準について

2022/10/12

【発達障害の子向け】噛み癖に役立つグッズ5選!支援員が使う時のポイントを解説

2022/06/16

【発達障害】落ち着くグッズ20選~自閉症の子がクールダウンする時のポイント~

2022/04/27

【発達支援員が使った感想】すららの無料体験~5つの長所、4つの短所~

2022/04/06

【宿題でいつも癇癪…】発達障害の子がスムーズにできる6つの対処法

2022/03/16

【療育支援員がおすすめ】発達障害(グレーゾーン)の子向けの習い事~選ぶ時の8つのポイント~

2022/01/12

【2024年 支援員がおすすめ】発達障害の子向けタブレット学習~ADHD/自閉症の子に必要な4つの特徴~

2021/10/21

【支援級勧められたけど普通級に行った!】学級選びで大切な3つのポイント

2021/06/30

【保育園に療育を勧められたら】やるべきこと・注意点・事例を元に解説

2021/06/18

【療育支援員が紹介】発達障害の子におすすめな椅子5選!補助グッズも解説

2021/06/16

【療育に行かなかったら後悔する?】よくある5つの事例~早期療育はどの子にも良い~

2021/02/24

【特別支援学級】子どもへの説明~2つのポイント~良い/悪い7つの具体例~

2021/01/15

【療育辞めてよかった!】辞めるタイミングは4つ!事例・注意点も解説します

2020/12/07

【場面緘黙の子供】なんで挨拶が苦手なの?3つの理由・5つの接し方とは

2020/07/27

【発達障害】逆さバイバイはいつまであるの?原因と接し方について解説します

2020/06/03

【自閉症の子が夢中になる!】人気おもちゃ26選~療育支援員が紹介~

2020/05/21

【子どもの癇癪】3つの原因から考える!クールダウンの方法~自閉症の子にも有効~

2024/02/17

【学習障害】親ができること~家庭できる4つのコト・外でできる2つのコト

2024/02/16

【字を書くのが嫌いな子】4つの理由・対策~予防しておきたい注意点~

2024/02/07

【普通学級に通った】軽度知的障害の子の5つのパターン~2つの困るポイント~

2024/02/06

【母子登校】発達障害の子どもへできる5つのコト~大切な3つの視点~

2024/02/05

【発達障害の子の育児をやめたい】親の負担を軽くする4つの方法~一人で抱え込まない為に~