学級・進路

【特別支援学級から普通学級】デメリットはある?判断する基準を説明します

投稿日:2021年10月12日 更新日:

子どもの学級について悩まれてる方「特別支援学級から普通学級に移籍はできるの?デメリットはあるの?移籍する時の判断基準が知りたい」

このようなお悩みに、お応えします。

本記事の内容



支援学級⇨普通学級へ移る「メリット」

支援学級⇨普通学級へ移る「デメリット

支援学級⇨普通学級への「判断ポイント」

支援学級⇨普通学級へ移る時に
 「やれたら良いこと」


結論からいうと、「特別支援学級から普通学級へ」移ることは、制度上は可能になります。

ただ、お子さんの学級の移籍は、悩まれる方がとても多いです。

特に、お子さんが特別支援学級で過ごす場合…

・学習が物足りない
・多くの子と交流する機会を作って上げたい
・子どもの将来の選択肢を広げてあげたい


など、普通学級に移ることを検討される方も、多いと思います。

そこで、本記事では、「特別支援学級⇨普通学級へ移る時の判断ポイント/メリット/デメリット」をまとめてみました。

私は、発達支援の相談/指導員を10年以上しており、これまで学級選びの相談も多く受けてきました。

この経験を元に、私が実際に関わってきたお子さんの事例に出しながら、解説しています。

本記事が参考になれば、幸いです。

支援学級⇨普通学級へ移る「メリット

支援学級⇨普通学級へ移る「メリット」は、2つあります。

1つずつ、見ていきましょう。

①:「学習の進度」が一般的

普通学級へ移籍することで、「学習指導要領」に沿った教育が、受けられる様になります。

学習指導要領とは、文部科学省が出している学校教育の基準になります。

全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするため、文部科学省では、学校教育法等に基づき、各学校で教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準を定めています。これを「学習指導要領」といいます。

引用元:文部科学省


一言でいうと、『社会の一般的な教育が受けられる』ということです。

②:「より多くの友達」と関わる機会が増える

1クラス8名以下の支援学級と比べて、普通学級は、1クラス35~40名程度になります。

クラスの在籍人数が多い分、多くのお友達と関わる機会があります。

社会的交流を経験し、学ぶ機会を増やすことができます。

✍中学生は「高校受験」の選択肢が広げられる

お子さんが中学生の場合、普通学級に在籍することで、受験できる高校の選択肢が増えます。

残念ながら、現在のほとんどの特別支援学級では、内申点が「つかないor低評価(5段階で1など)」になります。

つまり、内申点の影響が高い『公立の高校受験』が、かなり厳しくなります。

ただ、普通学級に移籍をして内申点が得られれば、公立の高校受験も選択肢に入ることになります。

ここの詳しい説明は、【特別支援学級だと内申点は出ない?】普通学級との違いとはをご覧ください。

支援学級⇨普通学級へ移る「デメリット

支援学級から普通学級へ移る「デメリット」 は3つあります。

あくまで、可能性というお話になります。

お子さんによって可能性の高さは、大きく変わっていきます。



①:二次障害になる

②:いじめにあう

③:地域・学校により移籍のハードルが高い


1つずつ、見ていきましょう。

①:二次障害になる

二次障害とは、お子さんの障害(ADHDや自閉スペクトラム症など)がキッカケで、叱責や失敗体験を重ね続け、

不登校や引きこもり、鬱などになることをいいます。

お子さんが普通学級という環境で「○○ができなかった」「○○が嫌だ」など、

ネガティブな経験が増え続ければ、二次障害のリスクになり得ます。

【合わせて読みたい記事】

【子どもの二次障害】原因・予防/対処法

②:いじめにあう

クラスメイトによっては、「支援学級から来た」ということを、バカにしてきたり、いじわるをするケースがあります。

いじわるをする子は、些細な理由でいじめをします。

ただ、「支援学級から来た」ということが、いじめをする子の、キッカケ作りになる場合があります。

事前に、支援学級と普通学級の先生で情報共有をしてもらい、

『普通学級のクラスメイトへの伝え方』を、すり合わせすることをお勧めします。

支援学級の先生に相談をすれば、お話を進めてもらえると思います。

もし、支援学級の先生が「相談に乗ってくれない、頼りにならない」という場合は、対策があります。

担任とのやりとりで困っている方は、下の記事をご覧ください。

【支援学級】担任と合わない時はどうする?2つの対策と注意点

③:地域・学校により「支援学級から普通学級」のハードルが高い

地域によっては、「学級の移籍」が難しい場合があります。

私の経験上、特に多い理由は、下記になります。

①在籍校に特別支援学級がない
(もしくは空きがない)

②支援学級の生徒数の先生のバランス


③発達検査や知能検査の結果が必要

(且つ、知的な遅れ等、支援の必要性が記されていること)

①の場合は、近隣の学校まで通う形になります。

送迎は、親御さんがしなければいけない場合もあります。

②は、表には出ない学校側の事情になります。学級運営をする為の生徒数のバランス・先生の人員体制の事情があります。

支援学級⇨普通学級へ移る「判断ポイント

支援学級⇨普通学級へ移る時の「判断ポイント」 は、3つあります。



①:支援学級の環境と子どもが「ミスマッチ」

②:子どもが「普通学級」を望んでいる

③:第3者から「普通学級」を勧められている
 ※特に学校


①:支援学級の環境と子どもが「ミスマッチ

支援学級の生活で大きな問題がなく、授業も本人にとって簡単で、時間を持て余す場合は移籍を考える1つのタイミングだと思います。

②:子どもが「普通学級」を望んでいる

お子さん自身が、「普通学級を望んでいる」場合になります。

その場合は、理由も具体的に確認しましょう。

「もっと友達と話したい」、「もっと難しい勉強がしたい」など、

お子さんなりの理由が聞けると、先生などに相談するときに、大切な判断材料の1つとなります。

⚠下の様子がある子は、慎重に見ていきたい

お子さんの意思があっても、移籍して辛い思いをすることが想定される場合は、慎重になる必要があります。

特に、下の様子があるお子さんは、家族や先生に相談しながら慎重に進めていきましょう。

・大人数が疲れやすい
・常に2~3テンポ集団行動に遅れがある
・困っても誰にも助けを求められない

「大人数で疲れやすい」の目安は、帰宅してすぐに寝てしまい、

お風呂や食事の時間が不規則になったり、宿題をする時間もない、などになります。

③:第3者から「普通学級」を勧められている

第3者から、普通学級を勧められた場合も、目安になります。

特に、学校側から提案があった場合は、実際の学校の様子を見て判断しているので、それなりの根拠がある場合が多いです。

支援学級⇨普通学級へ移る時に「やれたら良いこと

支援学級⇨普通学級へ移る時に「やれたら良いこと が2つあります。

①:先輩ママから情報を集める

『同じ境遇のママ友にお話を聞く』ことです。

学級の移籍は、学校側とのやりとりもあります。

学校側のリアルなスタンスが事前に分かっていると、今後の移籍を検討する上で、スムーズになります。

時々あるのは、学校側が曖昧な返事をし続け、親御さんが療育もせず半年以上も待つ…

結果、今も入れないまま時間だけが過ぎた…という、勿体ないケースです。

その学校や学級に移籍したママ友と繋がることができる場合は、とても有効な方法になります。

もし、難しければ、違う学校でも結構ですので、学級の移籍を経験されたママ友に聞くのも1つです。

ただ、経験しているママ友を見つけるのは難しいですし、

こういった相談をするのも勇気がいると思うので、ハードルが高い方もいらっしゃると思います。

ただ、「お子さんのため」という観点でいくと、一番リアルな情報を集められると思い、ここで紹介させていただきました。

②:通級を利用する

普通学級と支援学級の間に、「通級」という学級があります。

普段は普通学級で過ごすのですが、特定の科目だけ、別室で個別指導(少人数指導)を受けられる制度になります。

特別支援学級と通級の違いについて知りたい方は、下の記事をご覧ください。

【簡単にわかる!】特別支援学級と通級の違い

✍学習に不安がある場合は

学習に不安がある方は、1つの選択肢としてタブレット学習があります。

授業の予習・復習ができ、発達特性に配慮された学習PGMもあります。

お子さんが興味を持ちそうなら、1つの方法として試すのも良いと思います。


学習の1つの方法として情報を集めたい方は、下の記事をご覧下さい。

【療育支援員がおすすめ】発達障害の子に良いタブレット学習とは?4つの条件・理由・注意点

「【特別支援学級から普通学級】デメリットはある?判断する基準」のまとめ

記事のポイントをまとめます。



支援学級⇨普通学級のメリット
・学習の進度が一般的
・多くのクラスメイトと交流が持てる


支援学級⇨普通学級のデメリット

・二次障害になる
・いじめにあう
・地域/学校によって学級の移籍が難しい

支援級⇨普通級へ移る時の判断ポイント
・支援学級の環境と子どもが合ってない
・子どもが普通級を望んでいる
・第3者から普通級を勧められている

支援級⇨普通級の時にやれたら良いこ
・先輩ママから聞けること
・通級を利用する

✅慎重に検討した方が良い子の特徴
・集団が非常に疲弊しやすい
・集団行動に常に遅れがある
・困っても誰にも助けを求められない


以上になります。

本記事がお役に立てれば、幸いです。

【関連記事】

【特別支援学級の高校ないって本当?】中学支援級からの進路・対策

【子どもに「特別支援学級」って何?と聞かれたら】説明の仕方と注意点

-学級・進路

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