家での関わり方/その他

【すぐ泣く子供(小学生)】何が嫌なの?5つの原因と3つの接し方とは

投稿日:2021年9月16日 更新日:

すぐ泣く子供で悩まれている方「うちの子、もう小学生なのに、些細なことですぐに泣いちゃって困ってる。何が原因なの?すぐ泣く子どもの接し方が知りたい」

このようなお悩みに、お応えします。

☑本記事の内容



子供がすぐ泣く「原因」

すぐ泣く子供の「接し方」

✅すぐ泣く子供の「NGな接し方」


人に指摘されたり、自分の思い通りにいかないとすぐに泣く。

お子さんが小学生になっても、すぐ泣く様子ですと、

今後が不安になったり、「もう小学生なのに!」と、苛立ちを感じることもありますよね。

この記事を執筆している私は、育児/相談支援を10年以上しており、すぐ泣くお子さんの支援もしてきました。

その支援経験を元に、本記事では、「すぐ泣く子供の5つの原因・3つの接し方・2つのNGな関わり」を、まとめてみました。

参考になれば、幸いです。

子供がすぐ泣く「原因

子供がすぐ泣く「原因」 は、5つあります。

1つずつ見ていきましょう。



①:気持ちが「満たされてない」

②:泣くことで「メリット」がある

③:「気持ちの折り合い」の付け方が苦手

④:「イメージが湧かない」不安

⑤:「環境」の変化


①:気持ちが「満たされてない」

お子さんの気持ちが、満たされていなかったり、ストレスを抱えて余裕がない状態のことをいいます。

例えば、コップ一杯に、水(許容量)が入っています。

そこに小さな石(ストレス)が入ると、水が溢れて(泣く)しまいます。

そのため、お子さんの気持ちに余裕(許容量)を作ることが、大切になります。

余裕が作れると、ちょっとぐらいの大きさの石(ストレス)が入っても、水が溢れることはありません。

そのためには、2つの視点が大切になります。

・「安心/楽しいもの」⇨増やす
・「ストレスになるもの」⇨減らす

例えば、公園で遊ぶことが大好きなら、遊べる機会を増やしたり、

宿題が難しくてストレスになっているなら、親が手伝う、などです。

②:泣くことで「メリット」がある

お子さんが泣くことで、『お子さんにとってのメリット』が、ある場合になります。

例えば…

・泣いたら「お菓子がもらえる」
・泣いたら「誰かがかまってくれる」
・泣いたら「嫌なことをやらずに済む


このように、泣くことでお子さんが得をすることがあれば、「泣く」という行動は、維持されるか、増え続けます。

ここの対処法は、【子どもの癇癪】3つの原因から考える!クールダウンの方法で、詳しく解説しています。

お子さんがどういうタイプかによって、対処法が変わりますので、

図を見ながら、1つ1つ読み進めて頂けると、イメージされやすいと思います。

③:「気持ちの折り合い」の付け方が苦手

ここでいう「すぐ泣く」は、癇癪のイメージになります。

お子さんの気質に近いもので、もともと「気持ちに折り合いをつける」が、苦手な場合があります。

お子さんが落ち着ける方法を見つけて、サポートできると安心です。

例えば…

・お気に入りのクッションを抱く
・大人が近くにいて声掛けをする
・違う場所で落ち着くまで一人でいる


このように、「その子にとって」落ち着きやすい方法があります。

試行錯誤して、探してみましょう。

④:「イメージが湧かない」不安

お子さんが見通しの想像が難しく、不安になる場合になります。

例えば…

・予定の変更
・学校の行事


このように、普段の生活の流れが変わる時、「何をするの?」「何があるの?」と、お子さんが不安になることがあります。

お子さんの「何?」に対して説明したり、見せることで、

お子さんの不安や泣くことが、少なくなってきます。

⑤:「環境」の変化

お子さんがいる「環境」になります。

ここでいう環境とは、お子さんの周りの…

・人
・場所
・物

などになります。

特に、お子さんが関わる人・過ごす場所に「変化」がある場合に、

不安を感じて「すぐ泣く」に、繋がる場合があります。

また生活リズムが変化するのも、1つあります(厳密には、環境には入りませんが…)

もし、お子さんの泣くが「不安」からくる場合は、

【不安が強い子供】今日から始められる!2つの原因と8つの対処法をご覧ください。

不安は、お子さんに合う方法が見つかれば、減らしていくことができます。

もし試されたことがない方法があれば、1つの方法として参考にして頂ければと思います。

すぐ泣く子供の「接し方

すぐ泣く子供の「接し方」は、3つあります。

1つずつ見ていきましょう。



①:「最後まで」話を聞く

②:「共感・気持ちの代弁」をする

③:「今できてること」をほめる


①:「最後まで」話を聞く

「え?これだけ?」と思われる方が、いらっしゃるかもしれません。

ただ、意外とこれが難しい親御さんが、多いです。

一旦お子さんの話を傾聴し、最後まで聞きます。

親御さんが、よくやりがちなのが…

・正論を言う
・頭ごなしに否定する

・いきなり解決策を提案する
・子供の話の途中にかぶせてしまう

などです(私も親なので、気持ちはとても分かるのですが…)。

親御さんから見ると、お子さんの泣く理由や言い分で、「それはおかしいでしょ!」ということも、あると思います。

ただ、私達も相談するときに、いきなり正論や解決策を言われても、聞き入れづらいと思います。

最初に話を聞いてもらった上で、相手のお話を聞く準備が整います。

お子さんも全く同じです。「聞く⇨話す」の順番で、関わっていきましょう。

②:「共感・気持ちの代弁」をする

お子さんが不安を口にしたら、「それは緊張するよねぇ」「それは大変だよね」など、お子さんの気持ちに共感しましょう。

また、「○○が心配なんだね」「○○が難しそうでやりたくないんだね」など、お子さんの気持ちを、代弁しましょう。

お子さんは、一度受け止めてもらえると、安心します。また自分の気持ちを上手く言葉で表現することが、苦手な子もいます。

気持ちを言葉にしてもらうことで、漠然とした不安が明確になり、泣きが減ることがあります。

お子さんが不安を伝えてくれたら、精一杯受けて止めて上げましょう

③:「今できてること」をほめる

お子さんの『今できてること』を見つけて、ほめていきましょう。

お子さんが頑張っていることでしたら、何でも大丈夫です。

・宿題ができた
・連絡帳に書けた

・朝時間通りに起きた
・学校の準備ができた


完璧にできていることよりは、今頑張ってできてることを褒めることで、

「よし!次も頑張ろう」と、気持ちがそっちに向くので、

「不安を感じたり、すぐに泣く」が次第に、減っていきます。

すぐ泣く子供の「NGな接し方

すぐ泣く子供の「NGな接し方」を、2つ紹介します。



①:泣くことを「否定する」

②:「年齢・学年」の型にはめる


1つずつ一緒に、見ていきましょう。

①:泣くことを「否定する」

『いつまでも泣いてないの!』『何でそんなことで泣くの?』など、泣くこと自体を否定することは、避けたほうが良いです。

お子さんなりの理由があって泣いているので、泣くこと自体を否定してしまうと、

自分を押さえ込んでしまったり、我慢をすることで、違う困った行動に変わる場合もあります。

よくある「違う困った行動」とは、暴言・暴力・自傷・他害などになります。

否定され続ければ、「誰も分かってくれない」と、心を閉ざしてしまう原因にもなります。

②:「年齢・学年」の型にはめる

「もう○才でしょ」「もう小学生なんだから」など、年齢や学年を基準に、お子さんに関わることです。

お子さん一人一人「違い」があるので、年齢や学年に当てはめるのは、”大人の基準”になります。

大切なのは、”その子の基準”で、関わることだと思います。

過去のその子を比べて、「この前より早く落ち着けたね!」「昨日より10分早く落ち着けたね」など、

声を掛けていくことが、お子さんの安心と事項肯定感を上げることに、繋がります。

「【すぐ泣く子供(小学生)】何が嫌なの?5つの原因と3つの接し方」のまとめ

記事のポイントをまとめます。



子供がすぐ泣く原因
・気持ちが満たされてない
・泣くことでメリットがある
・気持ちの折り合いの付け方が苦手
・イメージが湧かない不安
・環境の変化

すぐ泣く子供の接し方
・最後まで話を聞く
・共感・気持ちの代弁をする
・今できてることをほめる


すぐ泣く子供のNGな接し方
・泣くことを否定する
・年齢・学年の型にはめる


以上になります。

本記事が参考になれば、幸いです。


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