家での関わり方/その他 習い事

【発達障害を理由に習い事を断られたら?】3つの対処法・2つの注意点

投稿日:2022年3月24日 更新日:

子どもの習い事で悩まれている方「子どもの発達障害が理由で習い事を断られた。何か対策ってあるのかな」

このようなお悩みに、お応えします。

本記事の内容



発達障害を理由に
 「習い事が断られる”前”の対処法」

発達障害を理由に
 「習い事が断られた”後”の対処法」

✅発達障害の子におすすめ
 「断られにくい習い事」

✅発達障害の子の習い事
 「注意点」


※記事内にプロモーションを含みます


かわいい我が子に習い事をさせたい。こんな想いは、親であれば誰しもあると思います。

ただ、発達障害の子の場合、習い事先に断られてしまうことがあります。

生まれ持った特性を理由に、習い事の機会が失われることは、とても悲しいですよね。

この記事を執筆している私は、療育・相談支援を15年以上しております。

これまで多くの発達障害の子、親御さんの支援をしてきました。

支援する中で、習い事に関するご相談を受けることも多く、悩まれてる方が多くいらっしゃいました。

そこで、私の支援経験を元に、本記事をまとてみました。

記事の後半では、私が支援してきた子が、嫌な思いせず通えた習い事を紹介してます。

本記事が、参考になれば幸いです。

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学習方法の1つとして、参考になれば幸いです。

発達障害を理由に「習い事が断られる”前”の対処法

発達障害を理由に「習い事を断られる”前”の対処法は、1つになります。

それは、習い事の先生に『子どもの特性+配慮』をセットで伝える、方法になります。

とは言っても、具体的な説明がないと、イメージが湧きづらいですよね。

ここからは、私が実際に支援してきた子の事例を紹介したいと思います。

“習い事先に断られやすい子” の典型例になります。

あくまで一例になりますので、参考程度にご覧ください。



①:「多動」の子

②:「指示が聞けない」子

③:「指示理解が難しい」子

④:「不安が強い」子


①:「多動」の子

習い事で断られることが、最も多いタイプになります。

離席をしたり、集団行動から外れてしまう言動を繰り返す、多動タイプの子になります。

集団から外れる理由にもよりますが、多動タイプの子には、例えば下記の配慮がお願いできます。

・見通しを伝える
・細かくほめる

・やるべきことを絵カードで示す
・気になる物が視界に入らない様にする


“やるべきこと・ゴール” を前もって明確に伝えることで、着席してる時間が伸びたり、

集団に参加できる場面を、増やすことができます。

お子さんの特性+配慮をセットで伝えられると、習い事の先生も協力してくださる可能性がグッと高まります。

②:「指示が聞けない」子

注意散漫で、指示が聞きづらいタイプの子になります。

・名前を読んで目が合ったら指示を伝える
・教室全体を静かにした後、説明を始める
・”気になるもの” の元を断つ

友達の動きや周りの音など、気になるものがあることで注意が散りやすい場合は、

気になるものを極力減らしていく工夫が必要になります。

③:「指示理解が難しい」子

発達障害の特性の中には、指示理解の困難さがあります。

その理由は、下記の3つが多いです。

・全体指示
・長い指示
・複数指示

そして、配慮法として、こちらがお願いできます。

個別で指示を出す
短い指示を出す
1つずつ指示を出す

難しいことではないので、丁寧に向き合ってくれる先生でしたら、協力してもらえる可能性があります。

④:「不安が強い」子

不安が強い子は、集団活動を支障をきたす言動は、ほとんどない為、断られることは多くありません。

“習い事の先生に伝えられる配慮” としては、下記になります。

・無理強いしない
・本人のペースに合わせてくれる
・本人が決められる

(参加するタイミング等)

このような配慮を事前に伝えられると、お子さんも安心して過ごしやすいです。

✅「環境作り」も大事

お子さんの特性によっては、 “環境作り” も大切になります。

よくある「環境作り」は、下記になります。

・席を先生の目の前にする
・手元にいじれる物を置かない

・一緒にふざけてしまう友達と席を離す

お子さんの特性によって、必要性がありそうでしたら、習い事の先生に相談してみましょう。

発達障害を理由に「習い事が断られた”後”の対処法

発達障害を理由に「習い事を断られた”後”の対処法は、2つあります。



①:「民間療育」に相談する

②:習い事を「変更」する


①:「民間療育」に相談する

お子さんが療育に通われてる場合は、通われてる療育の先生に相談が一番になります。

「○○の習い事で断られてしまって…子どもの特性と配慮を伝えたいんですけど、どう伝えればいいでしょうか?」

のようなイメージになります。

また、お子さんによっては、今その習い事に通うことが最適でない場合もあります。

よくあるのは、多動性があり、待つことが困難な子が体操教室で列に並んで待つことを求められ、待つことができず、叱責を受けるケースです。

お子さんの失敗体験になっている場合は、習い事のタイミングを見るのも1つになります。

療育に通われていない方は「民間療育」への相談をお勧めします。

療育とは、お子さん自身にスキルを身に着けてもらい、親も関わりを学ぶ場所になります。

療育を利用することで、日常生活の困りが軽減できたり、対処できる状態になる家庭がたくさんいらっしゃいます。

療育は、福祉サービスと民間療育の2つに分かれるのですが、福祉サービスは、通所受給者証が必要になり、混み合っている上手続きに時間がかかるので、今困ってる方にはお勧めしにくいです(数か月~数年待ちが多い)。

一方で、民間療育の場合は、通所受給者証もいらず、数か月単位の待ち時間もない為、今困っている方にはお勧めになります。


また、1回だけの相談(指導)もできますので、お子さんの特性、どんな習い事が合うのか、そもそも習い事を今やるのは適切なのか、などアドバイスがもらえます。

②:習い事を「変更」する

個人的には、習い事を断られた場合は、これが一番だと思います。

“習い事先が受け入れを断る” というのは、主に下記の理由になります。

・お子さんの対応ができない
・特性ある子と関わった経験がない
・受け入れられる体制・環境ではない
・そもそも発達障害への理解がない

事前にお子さんの特性・配慮を伝えた上でも、習い事先の反応が良くない場合は、習い事を変えることをお勧めします。

受け入れてもらえたとしても、必要な配慮をしてもらえず、お子さんが辛い思いをする可能性がある為になります。

「参加してみないと分からない!」という方は、一度お試しでやってみて、お子さんが楽しめそうか、見極めるのも1つです。

ただ、失敗体験になってお子さんが他の習い事も嫌にならない様に、注意する必要はあります。

発達障害の子におすすめな「断られにくい習い事」

発達障害の子におすすめな「断られにくい習い事」を見ていきましょう。

これから紹介する習い事は、私が知る限り、”発達障害が理由で断られた” ことがない習い事になります。

私が実際に支援してきて、断られることがなかった習い事に絞っていますので、数は少ないです。

断られるのが0とは言い切れませんが、他の習い事と比べて、

発達障害に理解があったり、様々な子を受け入れてる実績がある習い事には違いありません。

また前提として、お子さんが「好きなもの・興味のあるもの」という点が大切になります。



①:コミュニケーション&学習系

②:マイペースにできる系



②:学習系

学校の授業についていけない、そもそも勉強をやりたがらない、日々の宿題が大変…

など、お子さんの学習で悩まれている方も多いと思います。

今は色んな方法で学べます。お子さんに合った学び方があるのか、探してみましょう。

✍メリット
・授業が理解しやすい
・宿題がスムーズになる
・学習の楽しさに気付ける
・自分に合った学び方が見つけられる

✍デメリット
・本人に強い拒否があると難しい
・成果が出るのに時間が掛かりやすい
・合わないと、勉強嫌いが強まる可能性あり

✍具体的な習い事



LITALICOジュニア(SST/学習)



ファースト(家庭教師)



すらら (タブレット学習)


【合わせて読みたい記事】

【療育支援員がおすすめ】発達障害の子に良い タブレット学習

③:マイペースにできる系

自分のペースで淡々とできる、習い事になります。

種類だけなら、楽器系・絵画系など、たくさんあるのですが、

“断られにくい習い事” では、私の知る範囲では、1つしか紹介ができません(すみません…)。

他に条件が合う習い事が見つかれば、追記していきたいと思います。

✍メリット
・自分のペースでできる
・好きに没頭できる
・得意を伸ばせる
・安心できる居場所になる

✍デメリット
・他児との交流が少ない
・すぐ実生活に活かせる場面は少ない

✍具体的な習い事



LITALICOワンダー
 (プログラミング)



よみかきそろばんくらぶ
 (そろばん)


【合わせて読みたい記事】

【療育支援員が解説】リタリコワンダーは発達障害の子に合う?オススメな子の特徴・理由・注意点

✅「発達障害の子の習い事」の詳しい解説について

発達障害の子の習い事について、もう少し詳しく把握されたい方は、こちらの記事をご覧ください。

【療育支援員が解説】発達障害の子におすすめな習い事

1つの選択肢として、参考になれば幸いです。

発達障害の子の習い事の「注意点」

発達障害の子の習い事の「注意点」は、2つあります。



①:子どもの発達障害を「隠さない」

②:子どもに、通う理由を「○○ができないから」と言わない


①:子どもの発達障害を「隠さない」

これは習い事に限らず、学校や園などにも共通しています。

先ほどの項目でも触れた様に、お子さんの特性は、必要な配慮と一緒に伝えていきます。

習い事の先生が、お子さんの特性を知らぬままですと、必要な配慮が受けられず、お子さん本人が辛い思いする可能性があります。

習い事先の先生に、最初から把握・理解してもらうことで、

本当の意味で、お子さんが習い事を安心・楽しく過ごすことができます。

②:子どもに、通う理由を「○○ができないから」と言わない

習い事先に通う理由を、下記のようにお子さんに伝えるのは、避けるべきです。

「○○ができないから、通うんだよ」
「みんなはもう○○できてるでしょ」


お子さんの自己肯定感は下がりますし、習い事のモチベーションにもなりません。

「自分はダメなんだ。おかしいから治す為に行くんだ」と思ってしまい、自分を責めるようになります。

「○○ができる教室があるんだって!ちょっと見に行ってみる?」など、

お子さんの気持ちを否定せず、尊重するような声掛けが望ましいです。

「【発達障害を理由に習い事を断られたら?】3つの対処法・2つの注意点」のまとめ

記事のポイントになります。


発達障害を理由に
 「習い事が断られる”前”の対処法」
「子どもの特性+配慮」をセットで伝える

発達障害を理由に
 「習い事が断られた”後”の対処法」

・民間療育に相談する
・習い事を変更する

発達障害の子におすすめ
 「断られにくい習い事」

・学習系
・マイペースにできる系

発達障害の子の習い事
 「注意点」

・子どもの発達障害を「隠さない」
・子どもに、通う理由を「○○ができないから」と言わない



以上になります。

本記事が、習い事探しのお役に立てば幸いです。


【合わせて読みたい記事】

【療育支援員が解説】発達障害の子におすすめな習い事

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