子どもが学校に行かなくて悩まれてる方「小学校に行かないとどうなるの?子どもの将来が心配」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅小学校に行かないと
「どうなる?」
✅子どもが小学校に行かない時に
「確認したいポイント」
✅小学校以外の
「選択肢」
✅小学校に行きたくない子に
「必要なこと」
✅小学校に行かない子が
「備えておきたいこと」
お子さんが小学校に行かないと、
「不登校になったら困る」
「勉強の遅れはどうしよう」
「進学や就職はどうなるんだろう」
「将来自立できなくなる」
など、お子さんの今後の生活や将来の心配など、様々な不安を感じると思います。
そこで本記事では「小学校に行かない時に確認したいこと」をお伝えしたいと思います。
この記事の執筆者の私は、不登校・療育支援を10年以上しています。
小学校の行きしぶりが出始めた、小学校を休み始めたお子さんに対して、支援をする中で大事だと思った点をまとめています。
参考になれば幸いです。
小学校に行かないと「どうなる?」
ここでは「小学校に行かないとどうなるのか」について触れていきます。
結論からお伝えすると、問題ありません。
「小学校に行かない=今後の生活で絶対困る」というわけではありません。
もちろん、変わりに学べる場、経験を積む場は必要になります。
どんな学びや経験が必要になるかは、3つに分けてお伝えします。
✅学習面(生活で使う最低限の)
最低限の読み、文章理解、計算が最優先になり、書きは極端な苦手さがなければ、次に大事になります。
文章を読んで、内容を理解する場面は、書きよりも、生活で必要になる場面が多い為です。
LD(学習障害)傾向など、学習面に困難さを抱えてる子は、生活面でいうと、
読み、書き、計算
⇨スマホ、タブレット、音声アプリ、電卓
などで代用ができますので、ツールを使うことを学ぶのも大切になります(受験になると必要性が変わりますが)。
生活で使う最低限の読み、書き、計算、文章理解は、どこかで学ぶ必要があります。
✅社会的交流
家族以外との社会的交流になります。絶対に友達を作らないといけないというわけではないですが、必要に応じて最低限のコミュニケーションがとれる必要はあります。
挨拶、お礼、謝る、質問する、困ったら助けを求める、状況説明ができる、周りに合わせて行動するなど、
社会生活で最低限必要になるコミュニケーションを学ぶ場は必要になります。
✅規則正しい生活
心身の健康のため、ある程度の規則正しい生活も必要になります。昼夜逆転など、不規則な生活でない範囲になります。
子どもが小学校に行かない時に「確認したいポイント」
子どもが小学校に行かない時に、
「確認したいポイント」は、5つあります。
①:本人の「気持ち・意思」
②:本人の「安心感」が十分か
③:本人の「不安感」を減らせるか
④:不登校の「原因と段階」
⑤:学校の「スタンス」
①:本人の「気持ち・意思」
本人が小学校含め、今の生活をどうしたいか聞きます。
「学校に行きたくない」
「本当は学校に行きたい」
「図工だけは行きたい」
「違う学校に行きたい」
など、本人の希望を聞きます。希望が出た場合は、可能な範囲で尊重します。
本人の意思がないことをしても、形だけになり、むしろ不満やストレス疲れがたまり、ネガティブな結果に繋がることが多いためです。
強引に学校に促し無理をさせても、後から反動が来て、結果的に学校に行けなくなるケースは多いです。
また、本人が言葉にできる場合は、何に困ってるのかを聞きます。
「先生が怖い」
「授業が分からない」
「教室がザワザワしてて疲れちゃう」
など、本人が感じてる困りを把握します。
困りの内容によっては、学校に相談し、個別の配慮が得られるか確認し、本人の負担を減らす対策を考えます。
②:本人の「安心感」が十分か
「小学校に行かない子(不登校)」は、安心感が足りてない場合が多いです。
「小学校にいくと緊張する」
「失敗したらどうしよう」
「授業で何していいか分からない」
など、小学校での安心感が足りてないケースが多いです。
安心感を作る方法は、例えば、
「先生に個別で声かけしてもらう」
「席を先生の目の前にしてもらう」
「手伝ってくれる友達を隣の席にする」
など、先生の協力を得ながら進める方法があります。
③:本人の「不安感」を減らせるか
先ほどの安心感とは逆に、不安感を減らす工夫をします。
例えば「困った時に先生に何も言えない。困ったらどうしよう…」という子には、机にカードを置いて、困った時はひっくり返して先生に伝えます(挙手で先生を呼ぶのが難しい場合)。
もちろん、先生にも事前に伝えておき、そのカードを見てもらう様にお願いしておきます。
不安が強くて言葉で助けが求められない子には、言葉以外のヘルプを出す方法が効果的です。
このように「困ったときは、◯◯すれば大丈夫」と本人が思えていれば、不安要素を減らすことができます。
④:不登校の「原因と段階」
不登校の原因は、分かる場合とそうでない場合があります。
もし本人が言語化できたり、話をしてくれる場合は、その原因に対して、できることを考えていきます。
学校に相談はもちろん、内容によっては、療育や医療機関などの協力が、必要な場合もあります。
また不登校の場合は、最初に不登校の全体像、本人の段階を把握することが大切になります。
不登校の段階によって、本人に必要な関わり、環境が変わる為です。
不登校の全体像や段階については、こちらの記事をご覧ください。
【よく寝るのは問題?】不登校の回復期のサイン・関わり方・注意点
⑤:学校の「スタンス」
学校・担任の先生が、協力的かどうか、理解があるかどうか、確認します。
協力・理解が得られるかどうかによって、学校でできる環境作りが大きく変わる為です。
先ほども触れましたが、学校での安心感を作ったり、不安要素を減らす為には、学校の先生の協力が必要になります。
相談次第で協力が得られるのか、事前に確認することが大切になります。
本人の気持ち、希望、困り、その上で学校でできる工夫などを相談する流れがスムーズになります。
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小学校以外の「選択肢」
小学校以外の「選択肢」は、3つあります。
①:インターナショナルスクール
②:フリースクール
③:転校
①:インターナショナルスクール
基本的に、日本に住んでいる「英語が母国語」の児童が、教育をうける学校になります。
幼稚園~高校までの一貫校が多いです。日本国籍の児童は入学できない学校もあれば、一部の生徒が日本人という学校もあります。
「英語を学ぶ学校」ではなく、「英語で学ぶ学校」のため、英語でコミュニケーションが取れることが入学条件になります。
学校内のコミュニケーションは全て英語のため、少なくとも両親どちらかの英語力が必要になります。
②:フリースクール
様々な事情から、学校に行くことができない、行きたくても行けないという子どもたちが、小学校・中学校・高校の代わりに過ごす場所になります。
多くの不登校、ひきこもり、発達障害、身体障害、知的障害などの事情を抱える子が利用してます。
個人経営、NPO法人やボランティア団体などが運営する民間の教育機関になるので、方針や教育理念は様々になります。形態、費用なども違います。
③:転校
本人が「学校には行きたいけど、今の学校(在籍校)はイヤ」という場合は、転校するケースもあります。
・今の学区から少し外れた学校
・通級や支援級がある学校
などの条件に合う学校に、転校する子がいます。
小学校に行きたくない子に「必要なこと」
ここでは、小学校に行きたくない/行かない子に「必要なこと」をお伝えしたいと思います。
小学校を休むといっても、疲れたら1日休む子もいれば、2~3日単位で休んだり、途中から登校するど、形は様々になります。
小学校に行きたくない原因も様々で、理由が明確な場合もあれば、本人にも分からないこともあります。
どのお子さんにも共通して大切になるのは、本人の状態・状況が、1~2か月以上進展してる様子が見られない場合は、こちらの4つの必要性が出てくるという点になります。
・本人の特性/対処法の把握
・学校生活の相談先
(家の過ごし方/学校の通い方)
・家族以外との社会的繋がり
・家/学校以外の居場所
「小学校に行きたくない」というのは、本人にとって不安なこと、嫌なこと、負担が大きいことなど、何かがあります。
それは、本人の特性からきてる場合もあれば、環境的な要素が大きい場合もあります。
もし担任の先生の極端に振り切った指導など、明らかな環境的な要素があれば(クラスで似た状況の子が何人も出ている等)別ですが、
本人自身(緊張しやすい、感受性が高い、不安が強い、感覚の過敏さ、授業についていけない)に理由になりそうなものがあれば、早めに専門の先生への相談が必要だと思います。
原因が分からないまま、対処しないままの状態で、小学校が嫌な状態が続くと、今後の集団生活をする上で、必ず困りが大きくなります。
学校に行くことが絶対ではありませんが、最低限のコミュニケーション、集団行動、学習面など、生活に必要な学びが失われるのは、お子さんにとって大きなデメリットになります。
まずは、本人にどんな特性があるのか(得意、苦手)、そして特性に対する対処法、学校で必要な配慮などが見えてくると、学校での過ごしやすさが変わってきます。
例えば「学校で不安を感じると、周囲に言えず限界まで我慢する子(体調を崩すまで)」の場合、
授業中に辛くなったら、机に置いてるヘルプカード(裏面に「保健室に行きたいです」と記載されてる)をひっくり返し、先生が確認したら、保健室に行くようにします。
本人の精神的な負荷を考え、言葉で伝える方法は避け、カードをめくる意思表示に変えることで、本人の “ヘルプ発信力(周囲に助けを求める力)” を高める意図があります。
「辛くなっても、カードをめくれば保健室で休める」という本人の安心感が、発信力を高め、結果的に学校で過ごせる時間の増加に繋がっていきます。
このように、本人の特性を踏まえた具体的な対処法があると、学校の過ごしやすさは変わってきます。
失敗体験が増えて、自己肯定感が下がると、介入がどんどん難しくなってきます。仮に同じ支援を受けたとしても、必要な時間が変わってきます。
失敗体験が多いほど自己肯定感が下がってるほど、問題の解決は困難になってきます。私自身、支援をしてる身として、日々痛感しています。
✅本人の特性の把握/学校の相談は「リタリコジュニア」
リタリコジュニア とは、療育/不登校支援の教室になります。
お子さんの年齢/特性/困り事によっても、変わりますが、
・特性の分析
(得意/苦手/対処法)
・コミュニケーション
(会話のキャッチボール)
・学習
(特性に合う学習方法/学習計画)
・自己管理
(家の過ごし方/体調/時間/物)
・学校の通い方
(ex.登校方法/学級/進路)
など、本人に必要なサポートが受けられます。
小学校中学年以下の子でしたら、好きな遊び(ex.ボードゲーム、カードゲーム、工作)などを中心に、
小学校高学年以降(思春期)の子は、本人の好きな話など、対話ベースで進めることが多いです。
リタリコジュニアが良い理由は、大きく5つあります。
・療育の最大手
(実績と信頼)
・自己肯定感を高める指導
(安心感/楽しさ/居場所作り)
・学校/学級の相談
(学校で必要な配慮)
(担任とのやりとり/進路相談)
・家での関わりサポート
(具体的な親の関わり方)
(ペアレントトレーニング)
・応用行動分析
(エビデンスに基づく指導)
不登校になりかけてる子の支援は、家族の関わり、学校との向き合い方が、最も大切になります。
特に、本人と、”家/学校の過ごし方” が合ってないことで、状況が悪化してるケースは多い為、「本人の自己肯定感の回復/家族の関わり/学校のサポート」は欠かせません。
一度体験という形で、先生と話をしてみて、本人がまた来たいと思えば通うこともできますし、気持ちが乗らなければ、そのまま終えることもできます。
「本人の特性、対処法、家族の関わり、家/学校の過ごし方、担任への相談の仕方、進路」など、1回限りの指導で、専門の先生から助言をもらうこともできます。
不登校の支援経験がある先生から、他の子の事例なども聞けると、今後の参考になると思います。
その他、メリット・デメリットなど詳しい情報は、こちらの記事をご覧ください。
思春期のお子さんの場合、本人が嫌がることもあると思いますが、本人の誘い方/伝え方から教室に相談することができます。
お子さんの気持ち/様子、家庭の状況に合わせて目的を決めて、活用いただけますと幸いです。
小学校に行かない子が「備えておきたいこと」
ここでは、小学校に行かない子が「備えておきたいこと」をお伝えします。
不登校の理由にもよりますが、多くの不登校の子は、自己肯定感が下がってる場合が多いです。
「学校に行かなきゃいけないのは分かってる。でも行けない…」
「自分は何もできない。周りに迷惑掛けてる…」
など、自己嫌悪に陥りやすいです。
本記事でお伝えした通り、まず本人のケア・環境作りが大切ですが、環境を変えるのは、本人にとって負担が大きく、丁寧に時間を掛ける必要があります。
不登校期間は、数ヶ月の子もいれば、数年、場合によっては、問題の解決が難しい子もいます。
個人的には、小学校以外の場所で、安心して、楽しめて、必要な学びと経験ができれば問題ないと思っています。
ただ、本人の状態によっては、新しい環境(小学校の代わり)を見つけるまでに、時間がかかります。
その一方で、卒業までの時間には限りがあり、進学面の問題も出てきます。
不登校期間の長さは、学習の遅れに比例して、進学・将来の選択肢に影響が出てきます。
そのため、不登校が長期化した場合にも備えて、学習対策が大切になります。
なるべく環境を変えない学習となると、自宅学習が有力な1つの方法になります。
✅学習対策は「タブレット学習」
自宅学習の1つに「タブレット学習」があります。
不登校の子にとって、タブレット学習が良い理由は、5つあります。
・自分のペースでできる
(自分で決められる)
・安心して過ごせる環境
(不安・ストレスが避けられる)
・分かりやすい勉強
(学習意欲が上がる)
・成功体験が積める
(自己肯定感が高まる)
・ゲーム性がある
(苦手意識がある子向け)
本人の解答結果をAI分析し、その子に合う課題が自動で表示され、アニメーション/音声解説をしてくれます。
文字の読み書き、参考書・ドリルでの学習が苦手な子にも、理解がしやすいです。
AIが本人に合った問題を選んでくれる為『解く・解説を理解する』に集中できます。
その日の学習内容を選ぶ段階で、モチベーションが下がったり、集中力が落ちて時間だけ過ぎることが避けられます。
学習内容が、本人自身の課題とズレにくい為、同じ時間でも学習効果が変わってきます。
自分に合った課題を、反復学習することで、
「◯◯なら、自分にもできる!」
(自分に合った学習法を知る)
「◯点とれた!次は◯点をとる!」
(成功体験⇨学習意欲の向上)
など、学習の成功体験の積み重ねから、自分に合った学習方法を知り、学習意欲が高まります。
学習意欲が高まれば、学習時間が増え、結果的に学力に繋がります。
タブレット学習の、その他のメリット・デメリット等は、こちらの記事をご覧ください。
発達障害の有無に関わらず不登校の子にも、共通する内容になっています。
1つの学習法として、参考になれば幸いです。
「【行かないとどうなる?】子どもが小学校に行かない時~確認したい5つのポイント~」のまとめ
記事のポイントになります。
✅小学校に行かないと
「どうなる?」
・問題ない
・読み、書き、計算、文章理解
(最低限の学び)
・家族以外との社会的交流
・最低限のコミュニケーションスキル
(ex.挨拶・お礼・質問・説明・ヘルプ要求)
✅子どもが小学校に行かない時に
「確認したいポイント」
・本人の気持ち・意思
・本人の安心感が十分か
・本人の不安感を減らせるか
・不登校の原因と段階
・学校のスタンス
✅小学校以外の
「選択肢」
・インターナショナルスクール
・フリースクール
・転校
✅小学校に行きたくない子に
「必要なこと」
・家族以外との繋がり
・学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家族の関わり/学校の向き合い方)
✅小学校に行かない子が
「備えておきたいこと」
・学習の失敗体験の予防
・本人に合う学習法の把握
・自己肯定感/学習意欲を上げる
・タブレット学習
以上になります。
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