担任の先生で悩まれてる方「不登校の担任の先生って、どんな気持ちなの?子どもや学校の相談など、担任の先生と上手くやりとりをしていきたい」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅不登校の子が在籍するクラスの
「担任の気持ち」
✅不登校の担任と関わる時の
「4つポイント」
✅担任と関わる上での
「3つの注意点」
✅担任とのやりとりが
「どうしても難しい時」
✅不登校の子が
「備えたいこと」
不登校のお子さん、親御さんにとって、担任の先生の存在は、言うまでもなく大きな存在です。
そして、学校への通い方、クラスでの配慮、進路など、担任の理解・配慮・協力は、必要不可欠になります。
ただ、担任とのやりとりが上手くいかず「先生は何を考えてるんだろう…どんな気持ちで対応しているの?」と悩まれてる親御さんは少なくありません。
そこで本記事では、不登校の担任の気持ち・担任との関わり方に関する情報をお伝えします。
私は、不登校・療育支援を10年以上しており、不登校・発達障害のお子さん、親御さんの支援に携わってきました。
親御さんが、担任の先生の気持ちに合わせて相談することで、話が進みやすくなったケースを、支援の中で何回も見てきました。
その支援経験を元に、本記事をまとめてます。参考になれば幸いです。
不登校の子が在籍するクラスの「担任の気持ち」
不登校の子が在籍するクラスの
「担任の気持ち」は、4つになります。
①:「不登校=甘え」だと思ってる
(本人・家庭の努力不足)
②:「先生の役割」を全うしたい
③:「学校での立場」を守りたい
④:「教室運営」を優先したい
①:「不登校=甘え」(本人・家庭の努力不足)
本人や親御さんを否定したり、無理なことを求めてくる先生になります(ex.皆と同じ様な登校、授業を全部受ける)。
不登校を本人の甘え、努力不足だと捉え、一律に対応しようとします。
本人や家庭に合わせた、柔軟な対応はせず、
「皆もやってます」
「学校では、◯◯が決まりです」
「一人だけ特別扱いはできません」
「とりあえず学校に連れてきて下さい」
などの、考えや発言が見られます。
②:「先生の役割」を全うしたい
先生自身は熱心なのですが、お子さん、親御さんにとっては、負担になる関わりをします。
良くも悪くも「先生は、◯◯すべき」という考えが強い為、多くのコトを頑張って促そうとします。
「学校に行かないと、本人が困っちゃう」
「学校に行って、教室で過ごすことが一番」
など、”本人に合わせて” というより、“◯◯であるべき” という気持ちが強いイメージになります。
③:「学校での立場」を守りたい
先生の利己的な考え方から、本人に無理な登校を求める場合になります。
「担当するクラスに不登校の子がいる」という先生自身の教室運営を疑われない様にする為、生徒には頑張って学校に来てもらい、健全な教室運営ができているというアピールをします。
不登校は「30日以上の欠席」という基準がある為、時々出席してもらうだけでも、正式な不登校としてカウントされません。
先生によっては、自分の評価・学校での立場を守る為に、という気持ちが強い場合もあります。
④:「教室運営」を優先したい
教室運営を最優先にし、遅れる子に対しては、放置に近い対応をする先生です。
個人に合わせた対応はせず、担任自身のやり方についていけない生徒は、置いてけぼりに近い状態になります。
親御さんとしても、放置されてる気持ちになります。
【関連記事】
【欠席理由はどう伝える?】不登校の欠席連絡・電話が辛い時の対策
不登校の担任と関わる時の「4つポイント」
不登校の担任と関わる時の「ポイント」は、
4つになります。
①:「本人・保護者の意向」を明確に伝える
②:「担任のタイプ」を把握する
③:「検査結果・療育の支援計画」の共有
④:「スクールカウンセラー」に相談する
(家庭と担任の仲介役)
①:「本人・保護者の意向」を明確に伝える
本人の気持ち、親御さんの考えを伝えていきます。
『本人の気持ち』とは、例えば、
・教室には登校したくない
・保健室登校ならできる
・体育は見学したい
・同級生と同じ時間帯の登校は避けたい
などになります。
『親御さんの意向』とは、例えば、
・本人の意思を尊重したい
・欠席する時だけ連絡する
・1ヶ月に1回、近況の連絡をしたい
などになります。
一番大切な本人の気持ち、そして本人を支える親御さんの考えを最初に伝えることが重要になります。
②:「担任のタイプ」を把握する
担任の先生のタイプによって、相談の仕方が変わります。場合によっては、担任以外に相談する方が良い場合もあります。
よくある担任の先生のタイプは、
①新人で熱心
②専門知識ないけど協力的
③ベテランで自分のやり方を曲げない
④知識、経験もありサポートしてくれる
などがあります。①②は、療育先などに繋がっていれば、助言をもらい、内容を担任の先生に伝えることで、本人に必要なサポートが得られやすいです。
④は担任の先生に頼り、リードしてもらいます。
問題は③になります。相談しても話が進まない場合は、スクールカウンセラー・管理職の先生(校長、教頭など)など、担任以外の先生に相談することが望ましいです。
個別面談などを申し込み、まずは今の困りを他の先生に把握してもらう所から始めていきます。
③:「検査結果・療育の個別支援計画」の共有
療育・医療機関に繋がってる方は、検査結果や個別支援計画など、本人の様子がわかる記録(控え)を渡すのも1つです。
先生によっては、専門家の意見があれば、説得力が増し、協力に繋がる可能性もある為です。
また、お子さんの様子に対して共通認識が持てる為「癇癪を起こした時は、別室に移動して一旦落ち着く」など、お子さんに必要な関わりも、統一しやすくなります。
④:「スクールカウンセラー」に相談する
(家庭と担任の仲介役)
スクールカウンセラーは、学校・家庭の間に立つ、中立の立場の先生になります。
お子さんのことは勿論、担任の先生とのやりとりなども含めて、学校生活全般の相談ができます。
学校の先生と違い、専門的な知識・経験もある為、学校内での相談役には心強いです。
スクールカウンセラーは、週に数日勤務してる(複数の学校等にも勤務)場合が多いです。事前に面談を申し込み、個別相談をします。
先ほどの内容と重なりますが、管理職の先生への相談も1つです。
特に、担任に相談に応えてもらえない等があれば、管理職の先生に入ってもらい、担任の先生にアプローチしてもらいましょう。親御さん・校長・担任の三者で面談をするのは珍しいことではありません。
【関連記事】
担任と関わる上での「3つの注意点」
担任(学校)と関わる上での「注意点」は、
3つになります。
①:「担任と対立」は避ける
(学校との関係性の悪化も)
②:「担任以外の先生」を巻き込む
(担任と話が進まない場合)
③:「一人だけで」抱えない
(家族の協力を得る)
①:「担任と対立」は避ける(学校との関係性の悪化も)
担任の先生、学校側との対立は避けます。
学校や担任の対応によっては、憤りや疑問を感じることもあると思います。ただ対立しても、本人の学校での過ごしやすさは変わりません。
むしろ、腫れ物に触れる様な対応をされ、親御さんも含め、嫌な思いをする場合もあります。
それでも感情的になってしまいそうな場合は「悪い関係性だけは避ける」を意識して距離をとる形でも、十分だと思います。
②:「担任以外の先生」を巻き込む(担任と話が進まない場合)
学校内で信頼できる先生、相談できる先生を作ることが大切になります。
親御さんにとっては、相談先がある安心感に繋がりますし、
お子さんにとっても「自分のことを分かってくれる先生がいる」という安心感になります。
担任、スクールカウンセラー、管理職の先生など、話をして信頼できる先生を見つけていきたいです。
③:「一人だけで」抱えない(家族の協力を得る)
不登校問題は、親御さんの精神的負担がとても大きいです。
その上、本人との関わり、学校とのやりとりは、大きな負担として重くのしかかります。頼れる人がいる場合は、家族など周囲の協力を得て、一人で抱えない工夫をすることが大切になります。
親御さんが不安定になると、本人も不安定になりやすいです。親御さんが一人で抱えない様にして、コンディションを整えておくことも大事になります。
【関連記事】
担任とのやりとりが「どうしても難しい時」
ここでは、担任とのやりとりが「どうしても難しい時」の対策をお伝えしたいと思います。
もし、家庭でできることをやり切っても、状況が進展しない場合は、担任への相談を一度止めて、相談先に繋がることをお勧めします。
不登校の子によって、安心感が一番大切になりますが、担任の先生の理解/協力はない状態ですと、学校で安心して過ごすことは難しくなります。
学校のサポートがなく、不登校の状態が続くと、本人の自己肯定感が下がり、自分の殻にとじこもるようになります。
そうなる前に、本人の自己肯定感を高め、本人に必要な選択(ex.学校、フリースクール、進学)ができる状態を作る必要があります。
そのためには、本人の特性を客観的に把握し、働きかける支援先が必要になります。
学校以外の “居場所” を作り、本人の安心感を作ることが大切になってきます。
担任の理解が得られず、学校が本人にとって安心できない環境でしたら、こちらの4つの必要性が高まります。
・家族以外との社会的繋がり
・家/学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家/学校の過ごし方/家族の関わり)
(進学先/今後の方向性)
繰り返しになりますが、本人の安心感がベースになります。
自分の思ってること、好きなもの、疑問、不安など、日頃感じてる心の内を、リラックスして話せる人の存在が、まず必要になります。
否定せずに、気持ちを受け止めてくれる人の存在は、本人の安心感に繋がり、行動を起こすエネルギーになります。
そんな “信頼できる人との繋がり” ができたら、
・本人が抱えてること
(今の気持ち、困り事の相談)
・今後したいこと
(家の過ごし方/学校生活/進路)
・自分の特性/対処法を知る
(得意/苦手/思考の癖/対処法を知る)
など、本人が “自分自身に向き合う機会” が必要になります。
その最初の入口が、自分の話に共感してくれて、一緒に考えてくれる大人の存在になります。
そして、この大人の存在は、家族以外の第三者でないと難しいことが多いです。
(親子間だと感情が入り、問題の本質まで届きにくい為)
不登校問題は、本人の安心感をベースに、本人の気持ちを引き出し、1つ1つの気持ち(意思や不安)に寄り添いながら、丁寧に進めることが大切になります。
最初は、本人が “この人と話してると、何か楽しいなぁ” と思えれば十分ですが、
問題の根本解決を見据えると、本人の特性を理解し、本人の過ごしやすさに繋がる『視点/考え方/対処法』を示してくれる、専門スキルがある先生が必要になります。
例えば「学校で不安を感じると、周囲に言えず限界まで我慢する子(体調を崩すまで)」の場合、
授業中辛くなったら、机に置いてるヘルプカード(裏面に「保健室に行きたいです」と記載)をめくり、先生が確認したら、保健室に行く流れを作ります。
本人の精神的な負担を考慮し、一般的な “言葉で伝える方法” は避け、カードをめくる意思表示に変えることで、本人の “ヘルプ発信力(周囲に助けを求める力)” を高める意図があります。
事前に学校に説明しておき、本人が発信したら、すぐにフォローしてもらえる様に、環境を整えておきます。
「辛くなっても、カードをめくれば保健室で休める(前の時も大丈夫だった)」という本人の安心感が、結果的に学校で過ごせる時間の長さに繋がっていきます。
そして、”ちゃんと伝えれば、助けてもらえるんだ” という本人の成功体験になり、新しい環境に進む際も、本人が行動(発信)を起こしやすくなります。
このように、本人の特性、学校の環境、今後の生活を踏まえて、長期的な視点で、具体的な対処法が示せる相談先が必要になります。
そして不登校の子のサポートは、家族のサポート、学校の協力(理解)も重要になります。
本人が身近な人に心を開いて話せていたら、それは素晴らしいことですが、根本的な問題に進展が見られない場合は、本人に必要な要素が、まだ足りてないということになります。
その場合は、本人の特性に合わった具体的な対処法を示してくれる、支援経験のある先生が必要です。
✅不登校の相談は「リタリコジュニア」
リタリコジュニア とは、療育/不登校支援の教室になります。
お子さんの “年齢/特性/困り事/意思” によっても、変わりますが、
・コミュニケーション
(会話のキャッチボール/物事の捉え方)
・学習
(特性に合う学習法/学習計画)
・自己管理
(家の過ごし方/体調/時間/物)
・困り事の相談
(話を聞いてもらう時間/居場所)
・学校連携
(ex.学校の通い方/進路)
など、生活面、学習面、学校生活、家族関係、進路など、本人に必要な支援が受けられます。
小学校中学年以下の子でしたら、好きな遊び(ex.ボードゲーム、カードゲーム、工作)を中心に、
小学校高学年以降(思春期)の子は、本人の興味関心がある話など、対話ベースで進めることが多いです。
リタリコジュニアが良い理由は、大きく5つあります。
・療育の最大手
(実績/信頼/豊富な知見)
・自己肯定感を高める指導
(安心感/楽しさ/居場所)
・学校/学級の相談
(学校の過ごし方/進路)
・ペアレントトレーニング
(家での過ごし方)
(具体的な親の関わり方)
・応用行動分析
(エビデンスに基づく指導)
不登校の子の支援は、本人の安心感、家族の関わり、学校への向き合い方が、最も重要になります。
特に、本人と、”家/学校の過ごし方” が合ってないことで、状況が悪化してるケースは多い為「本人の自己肯定感の回復/家族の関わり/学校連携」のサポートは必要不可欠になります。
「〇〇の話(本人が好きなモノ)ができる先生がいるんだけど、試しに1回行ってみる?」ぐらいの、良い意味での軽い気持ちで、実際に先生と関われると良いと思います。
もし、本人がまた来たい思えば、通うこともできますし、気持ちが向かなければ、1回限りで終えることもできます。
「本人の特性/家族の関わり/家、学校の過ごし方」など、1回の指導の中で、専門の先生から助言をもらうことができます。
そして、不登校の支援経験がある先生から、他の子の事例(成功/失敗)も具体的に聞けると、
学校との向き合い方、進路など、今後の方向性を考える上で参考にできます。
また、不登校の子には「避けたい関わり/環境」などが多くある為、その日からすぐ活かせる内容が多いです。
その他、メリット・デメリットなど詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
特に思春期の年齢ですと、本人が嫌がることもありますが、本人への伝え方から、教室に事前に相談することができます。
お子さんの気持ち/様子、家庭の状況に合わせて、活用していただければ幸いです。
不登校の子が「備えたいこと」
親御さんがどんなに頑張っても、工夫しても、担任・学校の理解が得られないことはあります。
学校を変えるか、年度末先生が変わるのを待つか、いずれにしても耐えざる得ない状況はあります。
ただその間も、お子さんの学習面は遅れる一方です。
学習の遅れは、将来の選択肢に影響が出る為、多くの不登校のお子さんにとって、大きな困り事となります。
不登校問題は「◯ヶ月で解決」など見通しが立つものではありません。不登校が長期化した場合にも備え、早めの学習サポートが大切になります。
もちろん、本人が学習に向かえる気持ち・エネルギーがある状態を前提にしています(ない状態なら、まず休息が必要になります)
学習は、一度大きく遅れてしまうと、取り戻すのに時間がかかったり、勉強が嫌になり自己肯定感が下がる要因にもなります。
学習の遅れを取り戻すのは、かなりの時間と労力が必要な上、学校に行きたくない理由の1つにもなります(学校復帰の妨げになる)。
繰り返しになりますが、学習面に心配がある子には、早めの学習フォローが大切になります。
✅学習対策は「タブレット学習」
不登校の子の学習対策の1つとして、
「タブレット学習」があります。
タブレット学習が良い理由は、4つあります。
・自分のペースでできる
(コンディションに合わせられる)
・自宅でできる
(安心できる=不安が学習の妨げにならない)
・理解しやすい勉強
(モチベーションが上がる)
・成功体験が積める
(自己肯定感の向上)
取り組む課題のみが画面表示される為、何をどこまで頑張ればいいのか(見通し)明確です。
また、本人の回答結果をAI分析し、その子に合った課題を自動抽出⇨アニメーション・音声解説してくれます。
一言でいうと「その子に今必要な学習課題を、丁寧に解説してくれる学習」になります。
「◯◯なら、自分にもできる!」
(自分に合った学習方法を知る)
「◯点とれた!前より点数が上がった!」
(成功体験⇨自己肯定感の向上)
自分に合った学習方法が見つかれば、学習意欲は高まり、学習への苦手意識が下がります。
苦手意識が弱まると、学習時間が増え、結果的に学力に繋がります。
そして、自己肯定感が上がることは、学習以外の生活面にも良い影響が出てきます。
自分自身を否定する気持ちが弱まったり、ネガティブな発言が減ったり、新しいことにチャレンジする抵抗感が下がったり。
常に環境の変化が伴う今後の生活で、とても大切な経験に繋がります。
タブレット学習の、その他のメリット・デメリットなど、詳しい内容は、こちらの記事をご覧ください。
発達障害に関わらず、不登校の子にも共通する内容になっています。
1つの学習フォローの選択肢として、参考になれば幸いです。
「【不登校の担任の気持ち】何が本音?担任と関わる時の4つのポイント」のまとめ
記事のポイントになります。
✅不登校の子が在籍するクラスの
「担任の気持ち」
・”不登校=甘え” だと思ってる
・本人・家庭の努力不足
・先生の役割を全うしたい
・学校での立場を守りたい
・教室運営を優先したい
✅不登校の担任と関わる時の
「4つポイント」
・本人・保護者の意向を明確に伝える
・担任のタイプを把握する
・検査結果・療育の支援計画の共有
・スクールカウンセラーに相談する
✅担任と関わる上での
「3つの注意点」
・担任と対立は避ける
・担任以外の先生を巻き込む
・一人で抱えない
✅担任とのやりとりが
「どうしても難しい時」
・家族以外との社会的繋がり
・学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家族の関わり/学校の向き合い方)
(今後の方向性)
✅不登校の子が
「備えたいこと」
・早めの学習フォロー
・学習の失敗体験の予防
・本人に合う学習方法の把握
・タブレット学習
以上になります。
本記事が、お役に立てば幸いです。
【関連記事】