子どもの不登校で悩まれてる方「うちの子、ゲームばかりで勉強しない。どう伝えれば勉強してくれるか…関わり方を教えてほしい」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅勉強しない不登校の子
「ゲームをする理由」
✅不登校の子に関わる時に
「大事なこと」
✅ゲームばかりする不登校の子への
「関わり方」
✅不登校の子に
「必要になるモノ」
✅不登校の子の
「おすすめの勉強法」
不登校の我が子がゲームばかりしていると、「勉強しなさい!」と言いたくなりますよね。
我が子の将来を心配してのことですので、親として自然な気持ちだと思います。
ただ不登校のお子さんですと、どのように関わればいいのか、家でどのように過ごせばいいのか、悩まれてる方も多いと思います。
そこで今回は、ゲームばかりしてる不登校の子への関わり方をお伝えしていきたいと思います。
この記事を執筆している私は、療育・相談支援を10年以上しています。不登校のお子さんの支援も数多くしてきました。
その支援経験を通して、本記事をまとめています。
少しでも参考になれば、幸いです。
勉強しない不登校の子の「ゲームをする理由」
勉強しない不登校の子の「ゲームをする理由」は、大きく4つあります。
①:「ストレス発散の手段」が少ない
②:「自分の居場所・繋がり」を求めてる
③:「勉強嫌い・意味が見い出せない」
④:心身の「病気」
お子さんによって複数の理由が重なっていることもあります。
①:「ストレス発散の手段」が少ない
不登校の子は、大きなストレス、心に深い傷を負っていることが多いです。
そんな辛い状況の中で自分を保つために、ストレス発散や不安から離れる時間を作るための手段として、”ゲーム” をすることがあります。
今の自分を満たしたり、発散する方法が少なく、ゲームという方法でしか自分を保てない状態になります。
②:「自分の居場所・繋がり」を求めてる
①に近い内容ですが、自分を保つため、満たすために、安心・楽しめる居場所や繋がりを求めている場合になります。
ゲームですと、気軽に同じゲームが好きな、不特定多数の人と繋がることができます。
マイクで話をしたり、チャットで楽しむ子も少なくないです。
学校や身近な環境で居場所が持ちづらい子が、ネットゲームを通して、居場所を見つけることが増えています。
③:「勉強が嫌い・やる意味が見い出せない」
単純に勉強が嫌いだったり、嫌いではないけど勉強する意味が分からない(納得できない)ケースもあります。
勉強をする意味(自分にとってもメリット)に納得できず、勉強をしないor適当に済ませるケースも少なくありません。
子ども本人としては、自分にとって意味があるのか考えていて、やらない選択をしている場合もあります。
療育や家庭教師など、外部の力を借りないと、家庭内でのアプローチが難しいことも多いです。
家庭内でやるとしたら、勉強自体が楽しめる(少なくても、つまらなくない)工夫をする必要があります。
私がお勧めしているのは、タブレット学習です。気軽に楽しく学びに繋がりやすい方法になるためです。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
発達障害に関わらず、不登校の子にも参考になる内容になります。
④:心身の「病気」
日常生活に大きな支障がある場合は、”心身の病気” の可能性があります。
私はお医者さんではないので、医療分野の知識はありませんが、
病気の可能性を感じる場合は、
心療内科・児童精神科に相談されるのも、1つの方法になります。
かかりつけのクリニックがありましたら、まず担当の先生に相談されるのが良いと思います。
紹介してもらえる場合も多いです。もし本人が嫌がる場合は、まずは親御さんだけで相談でも良いと思います。
可能であれば、親御さんが感じられる心配を事前にお子さんの行動(症状)ベースで、
お伝えできると良いと思います(ex.ゲームがキッカケの癇癪が1日5回以上ある。落ち着くのに1時間以上かかる等)。
お医者さんが、状況の把握ができ、お子さんに必要なアドバイスを受けやすくなる為です。
不登校の子に関わる時に「大事なこと」
不登校の子に関わる時に「大事なこと」は、3つあります。
①:「本人のストレス軽減・親子関係」
②:「デッドライン」を決める+理由と一緒に事前に伝える
③:「否定・命令・質問攻め」はしない
①:「本人のストレス軽減・親子関係」が最優先
何よりも1番大切なのは、本人を満たす(ストレス軽減)、親子関係を壊さないことです。
「朝起きてほしい」「勉強してほしい」「ゲーム以外で過ごしてほしい」など、お気持ちはあると思います。
私も親なので、お気持ちはとてもわかります。ただ不登校の子には、回復してもらうこと(本人を満たす)がまず必要になります。
心に傷を負っていますので、まずは満たして回復ができないと、勉強や集団生活などは、難しいです。
また、ご家族が本人を支えるキーマン(本人にとっての心の拠り所)になりますので、関係性を壊さないことが重要になります。
勉強や家での過ごし方で、親子関係が悪くなると、二次障害(ひきこもり・鬱など)に繋がりかねません。
本人にとって安心できる場所がなくなるのは、二次障害のリスクを高めることと同じ意味になるためです。
まずは1番土台となる、“本人を満たす・親子関係” を大切にしていきましょう。
②:「デッドライン」は親が決める+理由と一緒に事前に伝える
親御さんの中で、ゲームや動画などのデッドライン(終わりの時間)を決めておきましょう。
「ゲーム・動画は21:00まで」「ゲームは1日3時間」など、
親として、絶対に譲れないラインだけ具体的に決め、本人に事前に伝えましょう。
ここの基準がないと、日によって大人の対応が変わり、本人も時間を守りづらくなり、ご家族も困る状況になるためです。
【合わせて読みたい記事】
【不登校】子どもに暇と言われたら?「将来役に立つ」4つのやれると良いこと
③:「否定・命令・質問攻め」はしない
不登校の子は、ネガティブな言動に敏感なこともあります。
悪気がなくても、被害的に捉えたり、傷つくこともあります。
「○○できないの(否定)」
「○○しなさい(命令)」
「まだ終わってないの?何してたの?」
(質問攻め)
これらの言葉は、不登校の子にネガティブな影響を与えます。
ゲームばかりする不登校の子への「関わり方」
ゲームばかりする不登校の子への「関わり方」は、4つあります。
お子さん・ご家庭の状況によって様々になりますので、必要な部分をご覧ください。
①:話を最後まで聞き「共感」する
②:ルールは「子どもと一緒に」決める
③:親の基本スタンスは「見守る」
④:本人の意思を「形にする(サポート)」
①:話を聞き「共感」する
お子さんの話を、最後まで聞いて共感することです。
文字にすると簡単そうですが、実は意外と難しいです(私も日々の育児で苦労しています…)。
共感の仕方は、2つあります。
①:同じ言葉で、そのまま返す
(オウム返し)
②:お子さんの気持ちを代弁する
①:同じ言葉でそのまま返す
具体例を見ていきましょう。
お子さんが「この問題分かんない!イライラする!」と言ったら、
『分かんない問題はイライラするよね』と、同じ言葉で返すイメージになります。
「共感は苦手…」という方に、おすすめの方法になります。
②:お子さんの気持ちを代弁する
“お子さんの気持ち” を、親御さんが言葉にして伝える方法になります。
お子さんが「この問題分かんない!イライラする!」と言ったら、
『分かんない問題はイライラするよね。どう解けばいいんだよ!ってなるよね』と、お子さんの立場に立って、代弁するイメージになります。
同じ言葉を返す共感よりも難易度は高いですが、
その分「気持ちを受け止めてもらえた」という、お子さんの実感は強くなります。
②:ルールは「子どもと一緒に」決める
親御さんが決めたデッドラインの範囲の中で、お子さんと一緒にルールを決めていきます。
例えば、「プリント1枚終わったらゲーム1時間」「ゲームは1回1時間」などです。
大人が決めて伝えるのではなく、本人と一緒に決めて、納得してもらってから、ルールを実行する流れになります。
もし本人が納得しない場合は、親御さんから選択肢を伝えても良いと思います。
「例えば、○○と○○があるけど、どっちがいい?」など、事前に決めているデッドラインの中から、選んでもらう形でも問題ありません。
③:親の基本スタンスは「見守る」
不登校の子と過ごす上で、ここが1番難しく感じる方が多いです。
実際に支援をしていても、ここが1番難しいと私も感じています。
基本的には、本人の意思が出るまで “見守る”。これがとても重要になります。
※明らかに危険な行動の場合は別になります(ex.SNSで見ず知らずの人に会いに行こうとする)
ここについては、別の記事で詳しくまとめています。
詳しく知りたい方は、【不登校】元気なのに学校に行かない?3つの理由と接し方 をご覧ください。
④:本人の意思を「形にする(サポート)」
本人の意思が出たら、なるべく早い段階で形(サポート)にしましょう。
例えば、下のようなイメージになります。
・ネットで一緒に調べる
・興味を持った場所に連れていく
・資料を取り寄せる
・興味あるものを購入し、家で触ってみる
お子さんから「○○見たいな」「○○してみようかな」などの発言があったら、本人に聞いてみてOKなら、行動していきましょう。
不登校の子に「必要になるモノ」
本記事では、家でゲームばかりする理由、対策についてお伝えしてきました。
ここでは、不登校問題の根本的な解決に関する内容をお伝えします。
不登校といっても、別室登校、五月雨登校、完全不登校など、お子さんによって様々になります。
不登校の原因も様々で、理由が明確な場合もあれば、本人にも理由が分からないこともあります。
どのお子さんにも共通して大切になるのは、本人の状態・状況が、1~2か月以上変化が見られない場合は、こちらの4つの必要性が出てくる点になります。
・家族以外との社会的繋がり
・家/学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家の過ごし方/学校の通い方)
ベースとなるのは、本人の安心感になります。
リラックスして話せたり、自分の思ってること、好きなもの、不満など、日頃感じてる心の内を話せる人の存在は、安心感になり、本人の原動力になります。
そんな”信頼できる人との繋がり” ができたら、
・本人自身が抱えてること
(今の気持ち、困り事の相談)
・今後したいこと
(興味があること/希望/進路)
・自分の特性/対処法を知る
(自身の得意/苦手/対処法を知る)
などに、向き合う機会が必要になります。
自分の話を否定せず聞いてくれて、一緒に考えてくれる大人の存在が大切になります。
そして、この大人の存在は、家族以外の第三者でないと難しい場合が多いです。
(親子間だと感情が入り、深い話まで届きにくい為)
不登校問題は、本人の安心感をベースに、本人の気持ちを引き出しながら、1つ1つ気持ち(意思や不安)に寄り添いながら、時間をかけ丁寧に進めてることが大切になります。
その為には、本人が信頼できる “人との繋がり” が必要不可欠になります。
最初の入口は、本人が “気持ちが楽になる・楽しい” と思えれば十分ですが、
問題の根本的な解決を考えると、本人の特性を理解し、本人の過ごしやすさに繋がる『視点/考え方/対処法』を示してくれる様な、専門スキルがある先生が必要になります。
例えば「学校で不安を感じると、周囲に言えず限界まで我慢する子(体調を崩すまで)」の場合、
授業中に辛くなったら、机に置いてるヘルプカード(裏面に「保健室に行きたいです」と記載されてる)をひっくり返し、先生が確認したら、保健室に行くようにします。
本人の精神的な負荷を考え、言葉で伝える方法は避け、カードをめくる意思表示に変えることで、本人の “発信のしやすさ” に繋げる意図があります。
「辛くなっても、カードをめくれば保健室に行ける」という本人の安心感が、結果的に学校に行ける日が増えたり、過ごせる時間の長さに繋がります。
このように、本人の特性を踏まえて、具体的な対処法を示してくれる相談先が必要になります。
学校の先生に心を開いて話せていたら、素晴らしいことですが、状況に進展が見られない場合は、本人に必要な要素が、まだ足りていないということになります。
その場合は、具体的な対処法を示してくれる、支援経験がある先生が必要になります。
✅不登校の相談は「リタリコジュニア」
リタリコジュニア とは、療育/不登校支援の教室になります。
お子さんの年齢/特性/困り事によっても、変わりますが、
・コミュニケーション
(会話のキャッチボール)
・学習
(特性に合う学習法/学習計画)
・自己管理
(家の過ごし方/体調/時間/物)
・困り事の相談
・学校の通い方
(ex.登校方法/学級/進学先)
など、本人に必要なサポートをしてもらえます。
小学校中学年以下の子でしたら、好きな遊び(ex.ボードゲーム、カードゲーム、工作)などを中心に、
小学校高学年以降(思春期)の子は、本人の好きな話など、対話ベースで進めることが多いです。
リタリコジュニアが良い理由は、大きく5つあります。
・療育の最大手
(実績と信頼)
・自己肯定感を高める指導
(安心感/楽しさ/居場所作り)
・学校/学級の相談
(学校の通い方)
(進路相談)
・家での関わりサポート
(具体的な親の関わり方)
(ペアレントトレーニング)
・応用行動分析
(エビデンスに基づく指導)
不登校支援は、家族の関わり、学校との向き合い方が、最も大切になります。
特に、本人と、”家/学校の過ごし方” が合ってないことで、状況が悪化してるケースは多い為、「本人の自己肯定感の回復/家族の関わり/学校の通い方サポート」は欠かせません。
試しに先生と話をしてみて(指導)、本人がまた来たいと思えば通うこともできますし、気持ちが乗らなければ、そのまま終えることもできます。
「本人の特性、対処法、家族の関わり、家/学校の過ごし方、進路」など、1回限りの指導で、専門の先生から助言をもらうこともできます。
不登校の支援経験がある先生から、他の子の事例なども聞けると、今後を考える上で参考になると思います。
その他、メリット・デメリットなど詳しい情報は、こちらの記事をご覧ください。
思春期のお子さんですと、本人が嫌がることも少なくないですが、本人への誘い方、伝え方から教室に相談することができます。
お子さんの気持ち/様子、家庭の状況に合わせて目的を決めて、活用することをお勧めします。
不登校の子の「おすすめの勉強法」
不登校の子の「おすすめの勉強法」は、タブレット学習になります。
もちろんお子さんのタイプによりますので、これからの特徴に合うようでしたら、
選択肢の1つとして考えられるのが、良いと思います。
不登校の子にとって良い理由は、大きく3つになります。
・家でできる
・自分のペースでできる
・課題と成果が明確
・親がいなくてもできる
ゲームばかりする子は、ゲームの時間が減ることを嫌がります。
習い事で外出することなども嫌がることがあるため、学習塾に通うことが難しいこともあります。
ただ、タブレット学習ですと終わればすぐゲームができるので、抵抗感が弱まりやすいです。
周りからの声掛けがなくても、自分のペースで進めることができます。
課題の量も、1回の学習で○ページ、○問など、その日のゴール(見通し)が明確です。
ゴールが明確ですと、頑張れる気持ちになりやすいです。
逆にここが曖昧だと「どこまで頑張ればいいの?あとどれだけやれば終わるの?」と不満に繋がりやすくなります。
また取り組んだ問題数や点数も出ますので、その日の結果(達成感)が見えやすく、モチベーションになりやすいです。
仮に難しかったとしても、間違えた問題(本人の学習が必要な部分)を抽出して学習できたり、
その場でアニメーションなどの解説で学べるので、学習フォローができます。
完全不登校の子でも、一人で自宅で勉強できるため、日中に親御さんも働くことができます。
ただ、「タブレットが苦手、タブレットでも勉強はしたくない!」という子には、向いていないと思います。
プリント学習はやりたくないけど、タブレットで少し勉強っぽくない勉強を始めたい子向けになります(タブレット学習に拒否感が出てない子)。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
発達障害の有無に関わらず、不登校の子にも共通する内容になります。
「【勉強しない不登校の子】ゲームばかりする3つの理由・対処法」のまとめ
記事のポイントになります。
✅勉強しない不登校の子
「ゲームする理由」
・ストレス発散の手段が少ない
・自分の居場所・繋がりを求めてる
・勉強が嫌い・意味が見い出せない
・心身の病気
✅不登校の子に関わる時に
「大事なこと」
・本人のストレス軽減・親子関係
・デッドラインは親が決める
・デッドラインは事前に理由と伝える
・否定・命令・質問攻めはしない
✅不登校の子「関わり方」
・話を最後まで聞き共感する
・ルールは子どもと一緒に決める
・親の基本スタンスは見守る
・本人の意思を形にする
(サポートする)
✅不登校の子に
「必要になるモノ」
・家族以外との繋がり
・学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家族の関わり/学校の向き合い方)
✅不登校の子の
「おすすめの勉強法」
・自宅学習
・タブレット学習
以上になります。
本記事が、参考になれば幸いです。
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