子どもの不登校で悩まれてる方「学校は休んでるのに、遊びには行く..止めた方がいい?どう関わるべきか分からない」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅不登校の子の
「“遊びには行く” が良い理由」
✅遊びには行く子に関わる時の
「5つのポイント」
✅不登校の子に
「必要になるもの」
✅不登校の子が
「備えたいこと」
不登校は、完全不登校、別室登校、特定の授業だけ参加、行事だけ参加など..お子さんによって様々な形があります。
その中には「学校は休んでるけど、遊びには行く」というお子さんもいらっしゃる為、
ご家族として、尊重すべきか止めるべきか、判断に悩まれてる方も多いです。
結論からお伝えすると、本人が望んでいることでしたら、尊重して問題ありません(危険などが伴わない範囲で)
とはいえ、学校を休んでる状態で本人に遊びに行かせるだけでは、
「本当にこのままで大丈夫?好きなことだけやって、不登校が悪化するんじゃないの」とご家族は不安になると思います。
そこで本記事では、”遊びには行く不登校の子” に関わる上で「ご家族が認識しておきたいこと・関わる時のポイント」をお伝えしたいと思います。
この記事を執筆してる私は、不登校・療育支援を10年以上しています。
これまで不登校の子、親御さんの支援に携わる中で、効果があった内容をまとめています。参考になれば幸いです。
不登校の子が「“遊びには行く” のが良い理由」
不登校の子が「“遊びに行く” のが良い理由」は、4つあります。
家族の皆さんに把握していただきたい点にもなります。
①:不登校の子は「疲弊・消耗」してる
②:「安心・楽しい
・信頼できる人との繋がり」が大事
③:「自己選択・自己決定」の機会が必要
④:「一方的な管理・制限」は逆効果
①:不登校の子は「疲弊・消耗」してる
不登校の子は、心身が疲弊してる場合が多いです。
強い不安や緊張を抱えていたり、プレッシャーを感じて常に気を張っていたり、心と体のエネルギーを消耗しています。
特に、精神的に疲れてることが多く「自分は何をやってもダメ」と自己肯定感が下がってる場合も多いです。
・ストレス過多
・落ち込んでる
・自信がない
・不安で辛い
・気持ちの波が大きい
・無気力
など、お子さんによって、様子は変わってきます。
いずれにしても、不登校の子には、まず休息が必要になります。学校が辛い場合は、一旦学校のことを忘れて、心身を休める必要があります。
「遊びに行く」というのは、本人にとって休息・楽しい時間になるポジティブな要素ですので、尊重したい点になります。
不登校の子の休息の取り方・休息のタイミングなどの詳細は、こちらの記事をご覧ください。
【よく寝るのは問題?】不登校の回復期のサイン・関わり方・注意点
②:「安心・楽しい・信頼できる人との繋がり」が大事
不登校の子が、これからの生活や学校に向き合ってく為には、欠かせないモノがあります。
それは…
・信頼できる人
(話を聞いてくれる・理解してくれる)
・安心できる場所
(リラックスして過ごせる・所属感)
※所属感=「ここにいても良いんだ」と思えるポジティブな気持ち
本人にとって、安心・信頼できる繋がり(人・場所)が大切になります。
「自分には味方がいる」
「分かってくれる人がいる」
「ここに行くと楽しい、また来たい」
このようなポジティブな気持ちになる機会が、不登校の子を守る要素になります。
冒頭でもお伝えしましたが「遊びに行く」が本人にとって「楽しい!また遊びたい!」などポジティブな気持ちに繋がるのであれば、尊重したい貴重な機会になります。
③:「自己選択・自己決定」の機会が必要
生活をする中で年齢が上がるほど、自分で選んで決める機会が増えてきます。
私たちの感覚としては「自分で決める」は、当たり前に感じられるかもしれませんが、不登校の子の場合は別になります。
不登校の子の中には、自分で決めることが極端に苦手だったり、母親に全部委ねて依存する子もいます。
本人自身に決める機会がないまま、ご家族が決め続けると、本人の中で「自分で選ぶ、決める」という選択肢がなくなっていきます。
決断できなかったり、周りの後押しがないと選べない子もいますので、小さい機会から選ぶ・決める機会を作ることが大切になります。
④:「一方的な管理・制限」は逆効果
不登校の子は、ゲーム、スマートフォン、動画などで過ごす時間が多くなりやすいです。
ご家族として、
「依存症になるんじゃないか」
「自分の殻に閉じこもる様になる…」
「好きなことばかりじゃ、頑張る力が身につかなくなる…」
など、ご心配が尽きないかと思います。そのため、ご家族が禁止・制限・管理する場面が多くなりやすいです(必要な部分もあります)
実際に不登校支援をする中で、本人の日中での過ごし方のご相談は多いです。
ただ、大人の視点だけで、
「ゲームは◯時間」
「勉強30分したら、動画10分見ていいよ」
「◯◯をしたら、外に遊びに行って良いよ」
など、一方的な管理は、逆効果になる場合が多いです。
本人の不満が溜まったり、長続きしなかったり、癇癪になってご家族と衝突したり、親子関係が悪化したり、ネガティブなことに繋がりやすいです。
そのため、本人との対話を通して、一緒に決めることが大切になります。
お子さんの年齢によっては難しい部分もありますが「遊びに行く」も相手や場所、時間によって変わってくると思いますので、時間や場所など、本人とルールなどを決められると良いと思います。
本人と決める具体的な方法は、次でお伝えします。
【関連記事】
【不登校の中学生】一日のスケジュールとは?時間管理で大切な4つのポイント
遊びには行く子に関わる時の「5つのポイント」
遊びには行く子に関わる時の「ポイント」は、
5つあります。
①:本人が「楽しめてる時間」を増やす
②:本人の気持ちを「尊重する」
③:本人の「選ぶ・決める機会」を作る
④:「生活リズム」を守る
⑤:「家での役割」を渡す
①:本人が「楽しめてる時間」を増やす
繰り返しになりますが、不登校の子にとって「遊びに行く」は良いことです。
一緒に楽しめる人、場所、時間があることは、本人の活力になります。
家でも外でも、家族でも友達でも、習い事でも、本人が楽しめる時間であれば、それは多い方が良いです。
本人が興味を持てることを、ご家族も一緒に探したり、見学や体験に行くのも1つです。
本人に好きなモノが見つかると、これからの生活、学校と向き合うエネルギーに繋がりやすくなります。
【関連記事】
【不登校の小学生】家での過ごし方は何が大事?4つのポイント・注意点
②:本人の気持ちを「尊重する」
基本的には、本人の気持ちを尊重することが大切になります。
・どう思ってるか
(感じたこと)
・どうしていきたいか
(希望や不安)
お子さんによっては、言葉にするのが難しい場合もありますので、落ち着いた環境で丁寧に伝えて、考える時間を作るのも良いと思います。
もし、療育や習い事など、ご家族以外の大人の方と繋がれていて、本人も信頼してる場合は、ご家族以外の方から気持ちを聞くのも1つです。
本人が、一番気持ち話しやすい人・環境を選ぶことが大切になります。
③:本人の「選ぶ・決める機会」を作る
生活の中で、どんなに小さなことでも良いですので、本人が「自分で選ぶ、自分で決める」機会を作ることが大切になります。
自分で考えることが難しい子の場合は、ご家族が選択肢を提示したり、選択肢のメリット・デメリットをお伝えし、選んでもらうのも1つです。
お子さんによっては、紙や小さいWボードなどに書き出して整理をし、視覚的に整理するのも効果的です。
④:「生活リズム」を守る
遊びに行くと、お子さんによっては、生活リズムが乱れる場合もあります。
そのため、生活リズムを乱さない範囲の中で「遊びに行く」を尊重する必要があります。
特に大切になるのが、起床時間になります。遊びに行った日の夜は遅くまで起きてる、興奮して眠れない、などの理由で起床時間が大きくズレると、生活リズムの乱れに繋がる恐れがあります。
⑤:「家での役割」を渡す
「遊びに行く」は良いことですが、それ以外でも、できることが増えると良いですよね。
本人と話をして、決める必要はありますが、例えば、家の役割を担ってもらうのも1つです。
・ゴミ捨て
・洗濯物をたたむ
・お風呂掃除
・買い物
など、本人が取り組みやすいモノなら、内容はどんな形でも大丈夫です。
そして、ご家族にも感謝される機会になる為、本人としても自己肯定感が上がる機会に繋がりやすいです。
お子さんによっては短い時間、学習をするのも1つです。お子さんが取り組みやすく続きやすい内容ですと良いです。
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不登校の子に「必要になるもの」
ここでは、不登校の子に「必要になるもの」をお伝えしたいと思います。
不登校といっても、別室登校、五月雨登校、完全不登校など、お子さんによって様々になります。
原因も様々で、理由が明確な場合もあれば、本人にさえ分からない場合もあります。
ただ、どの子にも共通して言えるのは、本人の状態・状況が、1~2か月以上進展の様子が見られない場合は、こちらの4つの必要性が高くなるという点になります。
・家族以外との社会的繋がり
・家/学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家/学校の通い方・家族の関わり)
まず前提として、本人の安心感がベースになります。
自分の思ってること、好きなもの、疑問や不満など、日頃感じてる心の内を、リラックスして話せる人の存在になります。
心の内を話せる人の存在は、本人の安心感に繋がり、行動を起こす活力になります。
そんな “信頼できる人との繋がり” ができたら、
・本人が抱えてること
(今の気持ち、困り事の相談)
・今後したいこと
(やりたいこと/興味関心/進路)
・自分の特性/対処法を知る
(自身の得意/苦手/対処法を知る)
など、本人が自分自身に向き合う機会が必要になります。
自分の話を否定せず聞いてくれて、同じ目線で考えてくれる大人の存在が重要になります。
そして、この大人の存在は、家族以外の第三者でないと難しい場合が多いです。
(親子間だと感情が入り、深い話がしにくい為)
不登校問題は、本人の安心感をベースに、本人の気持ちを引き出しながら、1つ1つの気持ち(意思や不安)に寄り添いながら、時間をかけ進めることが大切になります。
最初の入口は、本人自身が “この人と話をするのは楽しいな” と思えれば十分ですが、
問題の根本的な解決を考えると、本人の特性を理解し、本人の過ごしやすさに繋がる『視点/考え方/対処法』を示せる、専門スキルをもつ先生が必要になります。
例えば「学校で不安を感じると、周りに言えず限界まで我慢する子(体調を崩すまで)」の場合、
授業中に辛くなったら、机に置いてるヘルプカード(裏面に「保健室に行きたいです」と記載されてる)をめくり、先生が確認したら、保健室に行くようにします。
本人の精神的な負担を考え、言葉で伝える方法は避け、カードをめくる意思表示に変えることで、本人の “ヘルプ発信力(周囲に助けを求める力)” を高める意図があります。
事前に学校には説明しておき、本人が発信したら、すぐにフォローしてもらえる環境を作っておきます。
「辛くなっても、カードをめくれば保健室で休める」という本人の安心感が、結果的に学校で過ごせる時間の長さに繋がっていきます。
このように、本人の特性、学校の環境を踏まえて、具体的な対処法を示してくれる相談先が必要になります。
家族の関わり、学校との連携の仕方など、本人以外のサポート要素も大事になります。
本人が学校の先生に心を開いて話せていたら、素敵なことではありますが、根本的な問題に進展が見られない場合は、本人に必要な要素が、まだ足りていないということです。
その場合は、具体的な対処法を示してくれる、支援経験のある先生が必要になります。
✅不登校の相談は「リタリコジュニア」
リタリコジュニア とは、療育/不登校支援の教室になります。
お子さんの年齢/特性/困り事によっても、変わりますが、
・コミュニケーション
(会話のキャッチボール)
・学習
(特性に合う学習方法/学習計画)
・自己管理
(家の過ごし方/体調/時間/物)
・困り事の相談
・学校連携
(ex.学校の過ごし方/進路)
など、本人、ご家庭に必要なサポートが受けられます。
小学校中学年以下の子でしたら、好きな遊び(ex.ボードゲーム、カードゲーム、工作)を中心に、
小学校高学年以降(思春期)の子は、本人の好きな話など、対話ベースで進めることが多いです。
リタリコジュニアが良い理由は、大きく5つあります。
・療育の最大手
(実績と信頼)
・自己肯定感を高める指導
(安心感/楽しさ/居場所)
・学校/学級の相談
(学校の通い方/学校連携/進路)
・家での関わりサポート
(具体的な親の関わり方)
(ペアレントトレーニング)
・応用行動分析
(エビデンスに基づく指導)
不登校支援は、本人の安心感、家族の関わり、学校への向き合い方が、最も大切になります。
特に、本人と、”家/学校の過ごし方” が合ってないことで、状況が悪化してるケースは少なくない為「本人の自己肯定感の回復/家族の関わり/学校のサポート」は欠かせません。
「試しに1回先生と話してみようかな」ぐらいの、良い意味で軽い気持ちで先生と話をしてみて、
本人がまた来たいと思えば通うこともできますし、気持ちが乗らなければ、そのまま終えることもできます。
「本人の特性/対処法/家族の関わり/家、学校の過ごし方/学校の環境作り/進路」など、1回の指導の中で、専門の先生から助言をもらうこともできます。
不登校の支援経験がある先生から、他の子の事例、進路なども聞けると、今後の方向性を考える上で参考にもなります。
その他、メリット・デメリットなど詳しい情報は、こちらの記事をご覧ください。
思春期のお子さんの場合、本人が嫌がることもありますが、本人への伝え方から教室に相談することができます。
お子さんの気持ち/様子、家庭の状況に合わせて目的を決めて、活用していただけますと幸いです。
不登校の子が「備えたいこと」~遊びには行く子~
ここでは、不登校の子が備えたいことをお伝えします。
不登校問題は、本人の状態に合わせて「休息、安心・楽しめる時間・場所・人との繋がりを作る」ことが、まず大切になります。
そして、学校との向き合い方、進学や将来に向けてサポートすることが必要になります。
ただ、進学までの時間は限られていること、
そして、不登校問題の難しさの1つの「◯か月後に登校できるようになる」など、解決の見通しが立てづらい点から、不登校が長期化した場合にも備え、早めの学習対策が重要になります。
不登校期間が長くなればなるほど、学習の遅れは大きくなり、進学・将来の選択肢に大きな影響が出ます。そうなる前に動いていきたい点になります。
✅学習対策は「タブレット学習」
不登校の子の自宅学習の1つに、
「タブレット学習」があります。
不登校の子にとって、タブレット学習が良い理由は、4つあります。
・自分のペースで進められる
(コンディションに合わせられる)
・安心して過ごせる環境
(リラックスできる)
・分かりやすい勉強
(拒否感を減らす)
・成功体験が積める
(自己肯定感の向上)
取り組むべき課題のみが画面表示される為、どこまで頑張ればいいのか(見通し)明確です。
また、本人の回答結果をAI分析し、その子に必要な課題を自動抽出⇨アニメーション・音声解説してくれます(参考書、ドリルが苦手な子も理解しやすい)。
一言でいうと「その子に今必要な課題を選んでくれて、分かりやすく解説してくれる学習」になります。
その子に合った課題が出る為、目の前の課題にだけ集中できます(その日の学習内容を決める段階で、やる気が下がるor集中力の低下の予防ができる)。
自分に合った課題を繰り返し学習することで、
「◯◯のやり方なら、自分にもできる!」
(自分に合った方法を知る)
「◯点とれた!前より進んでる!」
(成功体験⇨自己肯定感の向上)
など、学習の成功体験が積めると、自分に合った方法が分かり、学習意欲が高まるので、学習の苦手意識が減ります。そして自分から学習に取り組む行動が増えてきます。
このように、学習の成功体験を積む所から良いサイクルができてくると、自己肯定感が育まれ、学習以外にも良い影響が出ます。
不安なことでも少しずつチャレンジする様になったり、周りの人の話を受け入れて行動する様になったり、参加できる場所・活動が増えるなど、様々あります。
これからの生活で、ご本人にとって土台となる経験を積むことができます。
タブレット学習の、その他のメリット・デメリットなど詳細は、こちらの記事をご覧ください。
発達障害に関わらず、不登校の子にも、共通する内容になっています。
学習方法の1つとして、参考になれば幸いです。
「【不登校だけど遊びには行く子】遊びに行かせて平気?関わる時の5つのポイント」のまとめ
記事のポイントになります。
✅不登校の子の
「“遊びには行く” が良い理由」
・不登校の子は疲弊・消耗してる
・安心、楽しい、信頼できる人の存在が大事
・自己選択・自己決定の機会が必要
・一方的な管理・制限は逆効果
✅遊びには行く子に関わる時の
「5つのポイント」
・本人が楽しめてる時間を増やす
・本人の気持ちを尊重する
・本人の選ぶ・決める機会を作る
・生活リズムを守る
・家での役割を渡す
✅不登校の子に
「必要になるもの」
・家族以外との繋がり
・学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家族の関わり/学校の向き合い方)
✅不登校の子が
「備えたいこと」
・早めの学習フォロー
・本人に合った学習方法の把握
・学習の成功体験を積む
・タブレット学習
以上になります。
本記事が、参考になれば幸いです。
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