子どもの学級で悩まれてる方「支援学級はどんな子が通うの?支援学級に通わせた方がいいのか迷ってる。支援級のメリット・デメリットが知りたい」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅支援学級に通う子の
「2つの特徴」
✅支援学級に通う
「3つのメリット」
✅支援学級に通う
「5つのデメリット」
✅支援学級を検討してる子に
「必要なこと」
✅支援学級を検討する子の
「学習対策」
発達障害やグレーゾーンと言われる子の学級選びは、多くの親御さんにとって、判断が難しい問題になります。
学級の1つの選択肢として「支援学級」を検討される方も多いです。
ただ「支援学級はどんな子が通ってるの?うちの子に合うのかな..」と疑問に感じる方も多く、情報収集にも限界があるのが現状になります。
そこで本記事では「支援学級に通う子の特徴・支援学級のメリット・デメリット」を紹介したいと思います。
私は、発達支援の相談/支援員を10年以上しており、これまで学級選びのご相談も受けてきました。
この支援経験を元に、私が現場で感じてきたことをお伝えしていきます。
また本記事の後半では、支援学級を検討される子が “中長期的に備えておきたいこと” もまとめています。
参考になれば幸いです。
目次
支援学級に通う子の「2つの特徴」
支援学級に通う子の「2つの特徴」を紹介します。
もちろん、他にも特徴はありますが、支援の場で特に多いと感じる特徴を、2つお伝えしたいと思います。
①:「授業に支障を出す行動」が出る子
②:授業に「全くついていけてない」子
①:「授業に支障を出す行動」が出る子
授業を止めてしまったり、他の子に影響を出してしまう行動をする子です。
具体的な行動は、
・離席する
・他害、暴言
・飛び出し
・他児へのちょっかい
・大声を出す
などになります。授業の進行、クラスの子の学校生活に大きな影響を与える行動になります。
学校としても、最優先で対応したいお子さんの行動になります。
②:授業に「全くついていけてない」子
授業には参加していて、授業を妨害することはないので、一見問題なさそうに見えます。
ただ、本人としては、授業の内容理解が難しく、お子さんによっては「ただ座って空間にいるだけ」に近い場合もあります。
お子さんによっては、平気で過ごしていて困ってない場合もあれば、学習や授業が嫌になって、拒否感が出てくる場合もあります。
【関連記事】
【小学校で支援学級を勧められた時】学級選びの3つのポイント・事例紹介
支援学級に通う「3つのメリット」
支援学級に通う「メリット」は、
3つあります。
①:「本人の特性に合った」指導、環境
②:「居場所(安心・自己肯定感)」になる
③:普通学級の子と「交流」できる
①:「本人の特性に合った」指導、環境
当たり前のお話ですが、普通学級よりも “特性に配慮された指導” が受けやすいです。
“特性に配慮された指導” の例としては、
・指示に視覚情報を取り入れる
・少人数で刺激が少ない環境
・個々に合った課題の難易度
など、普通学級では配慮が得にくいサポートが受けやすいです。
②:「居場所(安心・自己肯定感)」になる
本人の安心感・自己肯定感を作りやすいです。
合わない環境で過ごすということは、本人からしたら不安ですし、失敗体験を重ねることで自己肯定感が下がるリスクがあります。
逆に本人が過ごしやすい環境(支援学級)ですと、安心し、成功体験を積める為、自己肯定感を高めることにも繋がります。
③:普通学級の子と「交流」できる
学校によっては、普通学級の子と交流できる(交流級)機会があります。
例えば、給食や体育の時間は、一緒に授業を受けるなどです。
お子さんによって、交流級で受ける授業が変わる場合もあります。
支援学級に通う「5つのデメリット」
支援学級に通う「デメリット」は、
5つあります。
厳密にいうと、本人や学校、学級の状況次第で、デメリットになり得る可能性があるものになります。
お子さん本人、学校、地域によって、変わりますので、参考程度にご覧ください。
学級を選ぶ段階で、下のデメリット(可能性)を認識しておくことが大切になります。
①:本人が「ネガティブに捉える」
②:学級の状況が「本人に合わない」
③:先生に「専門スキルがない」
④:在籍校に「支援学級がない」
⑤:「受験の選択肢」が減る
①:本人が「ネガティブに捉える」
「皆と違うクラスにいく」
「自分だけ違う教室で授業を受ける」
これらの事実をネガテイブに捉えることがあります。
普通学級⇨支援学級に移る場合は、特にネガティブな反応が増えやすいです。
実際に「みんなと離れたくない」「自分はバカじゃない」と言う子も少なくありません。
②:学級の状況が「本人に合わない」
支援学級のはずが、中身は特別支援教育から離れた内容になっている場合です。
よくあるのは、学習が簡単すぎて、本人には合ってない(プリントを渡されて終わり)、落ち着かない子がいて、学級自体が騒がしいなどです。
学級の状況によっては、個々に合わせた指導を受けることが難しい場合があります。
【関連記事】
【現場でよくある事例】支援級(情緒級)を選んで後悔する3つのパターン・対策
③:先生に「専門スキルがない」
「支援学級の先生」いっても、先生に専門的な知識やスキルがあるとは限りません。
中には、発達障害や特性への理解がなく、叱責や指摘を中心とした指導をする先生もいます(以前よりは減りましたが)。
支援学級に入ったのに、担任の誤った認識・指導で、辛い思いをしてるお子さんや親御さんは、少なくありません。
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④:在籍校に「支援学級がない」
学校によっては、支援学級自体がない場合があります。
その場合は、近隣の学校まで通う必要があります。
法の改正もあり、以前と比べ支援学級や通級が設置されてる学校は増えましたが、まだまだ環境が整っていない学校が存在しているのが、現状です。
⑤:「受験の選択肢」が減る
支援学級に在籍するということは、内申点がつかないことが多いです。
つまり、内申点が影響する公立高校の受験は厳しくなるということです。
私立高校の受験や通信制の学校など、選択肢が一部減る可能性が高まります。
(詳しくは、在籍校の先生への確認をお勧めします)
支援学級を検討する子に「必要なこと」
ここでは、支援学級を検討する子に「必要なこと」をお伝えしたいと思います。
支援学級を検討されてるということは、
・普通学級だと、この先困りそう
・今の普通学級で、本人が困ってるかも
・学校が嫌になる前に対策を打ちたい
・本人に合った環境(学級)で過ごしてほしい
など、様々なご不安、お考えがあると思います。
本人に、より合った学級を検討する上で、大切な点は3つあります。
①:本人の特性把握
②:必要な配慮/環境の把握
③:①②を学校側へ相談
支援学級は、担任や学級状況と本人との相性の問題があります。
そして、本人の受け止め方によっては、
「自分はバカってこと?」
「何で自分だけ皆と離れるの?」
と、拒否感や自己肯定感の低下に繋がる場合があります。
上記の3つの流れで、必要な情報を集めることが、まず大切になります。
そのために、専門家にお子さんを直接を見てもらい、客観的なアドバイスをもらうことが必要になります。
本人の特性、必要な配慮が把握できれば、普通学級で工夫できる範囲なのか、
支援学級の必要性が高いのか、判断がしやすくなります。
また、学校/担任によっても、どこまで理解/協力が得られるかは、変わってきます。
そのため、“お子さんの特性、必要な配慮/環境が把握できた後” に、学校に相談する順番も大事になります。
療育に通われてる方でしたら、まず今の療育先へ相談することをお勧めします。
もし、療育に通われていなかったり、相談自体が難しい場合は、次でお伝えする相談先を、選択肢の1つとして、ご確認ください。
✅本人の特性、必要な配慮/環境の把握は「リタリコジュニア」
リタリコジュニア とは、発達/療育支援の教室になります。
専門の先生が、お子さんの行動を分析し「本人の特性/必要な配慮/過ごしやすい環境(学級)」について、丁寧に教えてくれます。
リタリコジュニアの良さは、大きく5つあります。
・療育の最大手
(信頼と実績)
・応用行動分析
(エビデンスに基づく支援)
・自己肯定感を高める指導
(子どもの成功体験/楽しみ)
・学級/学校生活の相談
(学級相談/学校で必要な配慮)
(学校とのやりとり)
・家での関わりサポート
(ペアレントトレーニング)
(具体的な親の関わり方)
例えば、全体指示が苦手な子でしたら、
・聞いてない
(注意特性:注意散漫、集中力・興味関心の偏り)
・聞いてるけど、理解してない
(理解する力、記憶する力、情報処理する力)
・聞いてるし、理解してるけど、やりたくない
(気持ちの折り合い、きりかえ、苦手意識)
など、同じ行動でも原因が変わってきます。原因が変わると、必要な配慮/環境作りも変わります。
根本的な原因を分析し、対処法を教えてもらえます(本人の特性、必要な配慮)。
見えてくる特性次第で、普通学級の範囲内で対処すべきか、支援学級でないと難しいのか、ある程度見えてきます。
このように、必要な専門家の意見がもらえると、学級に対する判断軸が明確になります。
その他、メリット・デメリットなど詳しい情報は、こちらの記事をご覧ください。
発達障害、グレーゾーン、発達ゆっくりな子にも、参考になる内容になっています。
支援学級を検討する子の「学習対策」
ここでは、支援学級を検討する子の「学習対策」をお伝えします。
というのも、支援学級を検討される子の中には、学習面で苦労される子が多い為です。
支援学級を検討するということは、個人差があれど、特性をお持ちだと思います。
そしてその特性が学習に影響する場合は、早めの学習フォローが必要になります。
学習フォローの大切なポイントは、2つになります。
・本人に合う学習方法を把握する
・学習の成功体験を積む
特性ある子の場合、通常の学習方法では、理解や定着が難しかったり、記憶することが厳しい場合があります。
そのため、本人の特性に合った学び方で学習を進める必要があります。
本人に合わない学習を続けても、労力と時間を掛けたわりに成果が出なかったり、学習の失敗体験になって、学習意欲が損なわれる場合もあります。
そうなる前の段階で、本人に合った学習方法を見つけておく必要があります。
本人の特性に合った学習方法が見つかれば、その方法を繰り返すことで、成功体験を積めるため、学習意欲は高まり、学習を進めることができます。
そして成功体験は自己肯定感を上げるため、自信になります。学習以外の大事な経験に繋がります。
✅支援学級に通う際の落とし穴(学習面)
学校や地域によりますが、支援学級は2つのクラスに分けられます。
・身体/知的クラス
・情緒クラス
身体/知的クラスとは、身体的、知的に障害をもつ子が在籍するクラスです。
情緒クラスは、身体・知的な障害はないものの、感情の起伏が激しかったり、集団行動が難しいなど、情緒面に困りを抱えてる子が在籍するクラスになります。
ただ、学校の状況によっては、そもそもクラスが分けられてない場合もあります。
クラスが分かれていた方が、それぞれが学びやすい子達が、
同じクラスになることで、特に情緒クラスに在籍するタイプの子にとっては、”学習問題が易しすぎる” という問題に繋がる場合があります。
✅学習対策は「タブレット学習」
特性ある子が、学ぶ方法の1つとして、タブレット学習があります。
タブレット学習が良い理由としては、
・自分のペースを守れる
(在籍校の進度に合わせられる)
・個人の学習課題の分析
(AIで学習課題の抽出)
・人に教わらない
(教わるのが苦手な子向け)
・特性に合わせた学び
(ex.アニメーション/音声解説)
・ゲーム感覚でできる
(拒否感がある子向け)
など、お子さんの特性を考慮した学習のサポート機能が充実しています。
発達障害などの特性に考慮されたタブレット学習になりますので、
親御さんが家庭で教えるのに限界があったり、通える範囲でお子さんに合う塾が見つからない、予算的に合う所がない方にとって、心強いツールになります。
タブレット学習の、その他のメリット・デメリットなど、詳しい情報は、下の記事をご覧ください。
“グレーゾーン” や “未診断の子” にも、共通する内容になっています。
「【支援学級はどんな子が通う?】子どもの2つの特徴・メリット・デメリット」のまとめ
記事のポイントになります。
✅支援学級に通う子の
「2つの特徴」
・授業に支障を出す行動が出る子
・授業に全くついていけてない子
✅支援学級に通う
「3つのメリット」
・本人の特性に合った指導、環境
・居場所(安心・自己肯定感)になる
・普通学級の子と交流できる
✅支援学級に通う
「5つのデメリット」
・本人がネガティブに捉える
・学級の状況が本人に合わない
・先生に「専門スキルがない」
・在籍校に支援学級がない
・受験の選択肢が減る
✅支援学級を検討してる子に
「必要なこと」
・本人の特性の把握
・必要な配慮の把握
・学校側への相談
(本人の特性を把握後)
✅支援学級を検討する子の
「学習対策」
・学習の失敗体験の予防
・本人に合う学習方法を見つける
・学習意欲を高める
・タブレット学習
以上になります。
本記事が、お役に立てば幸いです。
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