学級・進路

【小学校で支援学級を勧められた時】学級選びの3つのポイント・事例紹介

投稿日:2023年3月6日 更新日:

子どもの学級で悩まれてる方「小学校の先生から支援学級を勧められた。普通学級と支援学級、どっちがいいの?学級選びのポイントが知りたい」

このようなお悩みに、お応えします。

本記事の内容



✅支援学級を勧められた時に
 「したいこと」

小学校で支援学級を勧められた
 「事例紹介」


✅普通級から
 「支援級へ移る目安

普通級から支援級へ移った
 「4つのパターン(事例)」

支援学級を検討されてる子に
 「必要なもの」


支援学級を勧められた子の
 「学習対策」


お子さんの学級選びは、多くの親御さんが悩まれるとても難しい問題です。

先生に支援学級を勧められた。でもすぐに決断できるという方は、少ないと思います。

そこで、本記事では、「支援学級を勧められた時、押さえておきたい3点」をまとめました。

私は、発達支援の相談/指導員を10年以上しており、これまで学級選びの相談も多く受けてきました。

この経験を元に、私が特に大事だと思う3点について、お伝えしていきます。

本記事が参考になれば幸いです。

支援学級を勧められた時に「しておきたいこと

支援学級を勧められた時に「しておきたいこと」は、3つあります。



①:子どもの「具体的な言動」を聞く
 (支援学級を勧める理由)

②:支援学級の「情報収集」をする

③:子ども本人の「気持ち」を聞く


①:子どもの「具体的な言動」を聞く(支援学級を勧める理由)

学校が支援学級を進めるのには、当然理由があります。

学校の先生が、お子さんの何かしらの言動を見て、「支援学級を勧める」という判断をしています。

そのため、支援学級を勧める理由(根拠)を、お子さんの具体的な言動で聞くことが大切になります。

よくある支援学級を勧められる理由(お子さんの言動)は、下の内容が多いです。

・授業中の離席
他児へのちょっかい
・友達とトラブルが頻発
・学習の遅れが著しい


これらの理由を具体的な場面で聞けると、”学級を変える必要性の有無” や “本人に合う学級選び” の参考になります。

②:支援学級の「情報収集」をする

支援学級の情報を、できるだけ集めます。

学校によって、かなり変わってくる為、事前の情報はとても重要になります。

支援学級といっても、先生の理解がなかったり、学級内が荒れていたり様々です(年度によっても変わります)。

理想の情報収集は、支援学級を経験した先輩ママに聞くことです(難しいことですが…)。

把握しておきたい情報は…

・クラス編成
・先生の人員体制
・先生/子どもの様子
・普通級との交流頻度
・転籍の有無

(支援学級⇄普通学級)

になります。

事前に把握しておけると、学級選びの判断材料になります。

③:子ども本人の「気持ち」を聞く

子ども本人が今の学級(普通学級)で過ごすことをどう思ってるのか、を聞きます。

先生から見て困っていても、本人は困っていない場合もあります。中には、友達が多く楽しんでる子もいます。

学級選びは、本人の気持ちが最も重要になります。

早い段階で聞いておけると、今後の学級選びの方向性が見えて進めやすくなります。

小学校で支援学級を勧められた「事例紹介」

小学校で、支援学級を勧められた「事例紹介」を2つ紹介します。

私が実際に支援に携わってきたケースになります。

【普通学級を選んだ】小学2年生 ADHD傾向あり👦



学校から授業の遅れを理由に、支援学級を勧められました。

ただ、在籍校の支援学級は落ち着かない環境で、先生も配慮がないという情報を、ママ友から聞いていました。

クラスの様子としても、同じ学年の支援学級の子は、飛び出しや他害など、トラブルが頻発していました。

そのため支援学級は選択せず、学習の遅れに関しては、家庭でタブレット学習を導入することにしました。

導入後も、学習の遅れはあったものの、授業が全く分からなくて嫌になるということもなく、普通学級で楽しく過ごすことができました。


【支援学級を選んだ】小学3年生 ASD(自閉スペクトラム症)傾向あり👧



板書が間に合わず、授業の内容理解にも遅れがありました。

本人の気持ちとして「ゆっくり教わりたい」「分からない時にすぐ質問したい」という希望もあり、支援学級に進むことになりました。

支援学級に移ってからは、板書のペースや質問できる時間が本人に合っていた為、授業が理解できない状態は避けられる様になりました。

以前は、学習に自信がなく、授業の緊張した様子でしたが、今は成功体験も積めるようになり、自分から学習に取り組む姿勢が見られるようになりました。


【合わせて読みたい記事】

【現場でよくある事例】支援級を選んで後悔する3つのパターン・対策

普通級から「支援級へ移る目安

普通級から「支援級へ移る目安は、4つあります。



①:本人が「困ってるか」

②:本人の「気持ち(必要性・納得感)」

③:本人の「過ごしやすさ」が作れるか
 (支援級で)

④:学校側の「考え」


①:本人が「困ってるか」

本人が今の学級(普通級)で困りを感じてるのか、が大切になります。

周りから見て、困ってるように見えても、本人が困りを感じてない(気にしてない)場合もあります。

まずは、本人が日常生活をどう感じてるのか、確認してくことが大切になります。

②:本人の「気持ち(必要性・納得感)」

本人の、支援級に移ることへの「必要性や納得感」になります。

本人が困りを感じていた場合は、その困りを減らす為に学級を変える選択肢を伝えていきます。

例えば、人の声やザワザワした音が気になって疲れる、という子でしたら、

少人数の支援級ですることで、苦手な人の多さ、音を避けることができます。

本人の困りを軽減するために支援級が利用できるなら、それも1つの選択肢になります。

このように本人の困りに繋がるモノがあれば、必要性や納得感が出やすいです。

✅本人が困りを感じてない場合

本人が困りを感じてない場合は、本人の希望(望み)を聞く場合もあります。

例えば「自分に合った勉強がしたい。個別でゆっくり教わりたい」などの気持ちがあれば、支援級が選択肢に入ります。

このように、支援級という環境が本人の希望(望み)に、少しでも形にできる可能性があるなら、転籍の検討ができます。

【関連記事】

【子どもに「特別支援学級」って何?と聞かれたら】説明の仕方・注意点

③:本人の「過ごしやすさ」が作れるか(支援級で)

例えば、環境の変化が苦手で、見通しがないと不安でしょうがない子がいた場合です。

そんな不安を感じやすい子に対して、検討する支援級が、毎年先生が何人も変わっていて、不安定な状況だったら、変化が苦手なお子さんには合っていません。

このように、本人の特性と検討する学級との相性を見ておく必要があります。

④:学校側の「考え」

担任やSC(スクールカウンセラー)がどう考えているのか、聞きます。

支援級に移る必要性があるのか?
(普通級でできることはないのか)

など、学校の先生の見立てを伺ってみます。

学校の先生ですと、支援級の状況なども把握してもらえる為(確認してもらえる)、お子さんの状況と合っているのか、相談もしやすいです。

✅診断名は「考える材料の1つ」として捉える

学校によっては、診断がないと、支援級に移ることができない場合があります。

学校の方針として、手続き上の問題では仕方ないですが、

お子さんと向き合う上で本当に大切なのは、診断名はお子さんの1つの見方」と考えることです。

「その子に必要な配慮や環境は何があるんだろう?」と考える為の材料に過ぎません。

✅本人には「説得する」より『選択肢を知ってもらう』

親の立場としては「できれば普通学級に」「すぐに支援学級に」など、色んなお考えがあると思います。

お考えが明確になるほど、本人に伝わってほしくて、中には説得や誘導をしたくなる時もあるかもしれません。

ただここでは、”本人を説得” というよりも、“それぞれの学級(普通学級・支援学級)のメリット・デメリットを伝える” ことが、まず必要になります。

必要な情報を把握してもらった上で、本人が選ぶことが重要になります。

自分で決めないと「本当は行きたくなかった」「勝手に決められたから」と頑張る力が削がれる恐れがある為です。

普通級から支援級へ移った「4つのパターン(事例)」

普通級から支援級へ移った「パターン(事例)」を4つ紹介します。

私が、現場でよく見てきたケースになります。



①:小1・小2の子(グレーゾーン)
 ⇨集団に1~2テンポ遅れる

②:小1~小4の子(診断あり・傾向あり)
 ⇨他害・癇癪・離席等が増える

③:親の意向で普通級にチャレンジ
 ⇨参加してるけど、授業理解してない

④:小3・4の子
 ⇨授業の遅れが目立つ


①:小1・小2の子(グレーゾーン)⇨集団に1~2テンポ遅れる

幼少期から、何となく変わった子だなぁと感じていたけど、生活上で困ることはなく、就学まで進んでいたケースになります。

幼稚園や保育園では、自由保育が主体で、先生もお子さんを尊重する方針で、お子さんの様子が目立つことはありませんでした。

ただ就学して、30~40名の大きな集団になり、先生の個別の声掛けがあまりない環境にあると、集団への遅れが目立ってきました。

集団の動きに対して、1~2テンポ遅れる様子が出てきました。

担任の先生との面談で指摘されるパターンが多く、親御さん自身驚かれることもあります。

時期でいうと、GW明けの5~6月頃に目立ってきて、相談に来られる方が多いです。

②:小1~小4の子(診断あり・傾向あり)⇨他害・癇癪・離席等が増える

診断名があったり「ADHD傾向あり」など、特性がある子になります。

カッとなって手を出したり、注意されたことで癇癪を起こしたり、授業中に離席するなどになります。

他の子や授業に大きな影響を与える行動の為、学校側から支援級を進められるパターンも少なくありません。

③:親の意向で普通級にチャレンジ⇨参加してるけど、授業理解してない

本来、支援級に行っても良いお子さんですが、親御さんの意向で普通級で様子を見る判断をしたケースになります。

検査結果から、知的障害までつかないですが、ボーダーラインの子で、一見他の子と変わらないように見るタイプの子になります。

学校では、他害や離席など、周囲に大きな影響を与える行動がない為、普通級で過ごすのも問題ないように見えます。

先生によっては「良い子ですよ」と見過ごされることもあります。

ただ、本人は授業に参加はしてるけど、内容を理解が難しく学びになっていない場合があります。

本人が全く気にしないタイプでしたら、過ごすことだけならできますが、次第に授業が苦痛になったり、学習への拒否感に繋がる子も一定数います。

本人や親御さんの気持ちを確認しながら、今の学級が最適なのか、学校や支援先を相談が必要なケースになります。

④:小3・4の子⇨授業の遅れが目立つ

学習の苦手さは、以前から見られていたものの、小1・2では何となく過ごしてきたケースになります。

小学3、4年生になり、文章題が増えたり、計算が複雑になる中で、苦手さが顕著に出ます。

授業だけでは理解が追いつかず、家庭で親御さんが教えても、なかなか定着しづらいケースになります。

学習しても成果が出ず、次第に本人の学習の拒否感が出てきて、学力以前に、学習の取り組みの問題に発展してきます。

客観的に見て支援級の方が合ってる子は多いですが、

本人自身が「自分はバカじゃない」「何で皆と違う所に行かないと行けないの?」

と拒否する場合が少なくありません。

「【小学校で支援学級を勧められた時】学級選びの3つのポイント・事例紹介」のまとめ

記事のポイントになります。



支援学級を勧められた時に
 「したいこと」
・子供の具体的な言動(勧める理由)を聞く
・支援学級の情報収集をする
・本人の気持ちを聞く

支援学級を勧められた
 「事例紹介」
・【普通学級】小学2年生 ADHDケース
・【支援学級】小学3年生 ASDケース

普通級から
 「支援級へ移る目安
・本人が困ってるか
・本人の気持ち(必要性・納得感)
・本人の過ごしやすさが作れるか
・学校側の考え

普通級から支援級へ移った
 「4つのパターン(事例)」

・小1・小2の子(グレーゾーン)
 ⇨集団に1~2テンポ遅れる

・小1~小4の子(診断あり・傾向あり)
 ⇨他害・癇癪・離席等が増える

・親の意向で普通級にチャレンジ
 ⇨参加してるけど、授業理解してない

・小3・4の子
 ⇨授業の遅れが目立つ


以上になります。

本記事が、参考になれば幸いです。

【関連記事】

【支援級に偏見はある?】教育・療育の現場から見られる ”実態”

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