不登校

【不登校ですっと寝てる子】3つの原因・対処法を解説。3つの注意点あり

投稿日:2022年4月25日 更新日:

子どもの不登校で悩まれてる方「うちの子、不登校でずっと寝てる。親として、どうしてあげたらいい?対応の仕方を教えてほしい」

このようなお悩みに、お応えします。

☑本記事の内容



不登校の子
「ずっと寝てる原因」

✅昼夜逆転を治す為に
「できること」 ~本人~

✅昼夜逆転を治す為に
「できること」 ~親~


✅昼夜逆転を治す時の
「注意点」


お子さんの不登校で悩まれてる方は、今増えています。

その中でも「家で寝てるだけ」という、過ごし方で困っている方も多いです。

家での過ごし方は、親としても「何かできることはないかな…」と悩みのポイントになるかと思います。

この記事を執筆している私は、療育・相談支援を10年以上しています。不登校のお子さんの支援も多くしてきました。

その支援経験を通して、本記事では下記をまとめました。

「ずっと寝ている不登校の子の原因・できること(本人・親)・注意点」

本記事が参考になれば、幸いです。

不登校の子「ずっと寝てる原因」

不登校の子「ずっと寝てる原因」は、大きく3つあります。



①:「起きたくない」気持ち

②:「生活リズム」の乱れ

③:心身の「病気」


1つずつ見ていきましょう。

①:「起きたくない」気持ち

お子さん本人が、“何かしら” が嫌で「起きたくない」と思っている場合になります。

何が嫌かは、お子さんそれぞれですが、よくあるのは…


・担任の先生が嫌い
・苦手な友達がいる
・とにかく学校が嫌

・学校の授業が分からない

などが、あります。

お子さんによっては、何が嫌か分からなかったり、言葉にすることが難しいこともあります。

②:「生活リズム」の乱れ

何かしらの原因で「生活リズム」が乱れている場合になります。

生活リズムが乱れると、睡眠不足・昼夜逆転に繋がる可能性があります。

生活リズムが乱れる、よくある原因は、以下になります。

・夜更かし
・強い緊張/不安
(眠れない・寝付きが悪い)

本人として頑張ってても、生活リズムが乱れてしまう場合もあります。

③:心身の「病気」

日常生活に大きな支障がある場合は、”心身の病気” の可能性があります。

私はお医者さんではないので、医療的な専門知識はありませんが、

親御さんが少しでも、病気の可能性を感じる場合は、

心療内科・児童精神科に相談されるのも、1つだと思います。

かかりつけのクリニックがありましたら、まず担当の先生に相談されるのが良いと思います。

もしお子さんが思春期で足を運ぶのを嫌がる場合は、親御さんだけでも相談できないか、事前に電話で相談してみましょう。

【合わせて読みたい記事】

【発達障害の子の二次障害は治らない?】原因・予防/対処法

昼夜逆転を治す為に「できること」~本人~

昼夜逆転を治す為に「本人ができること」は、3つあります。

お子さん・ご家庭の状況によって様々ですので、

できそうなイメージが湧くものがあれば、参考にご覧ください。



①:「決まった時間」に起きる

②:起きる「動機」を作る


③:「日中」に活動する


1つずつ、一緒に見ていきましょう。

①:「決まった時間」に起きる

凄くシンプルですが、一番効果的な方法になります。

昼夜逆転の子に対して、支援の現場でもよく使われる方法になります。

私たち大人も、連休があると生活リズムが乱れ、寝すぎて寝付きが悪くなったり、朝起きづらいことがあると思います。

ただ、いざ仕事が始まると、最初は朝が眠くても、次第に生活リズムが戻ります。

これは「朝の決まった時間に起きてる」からです。

昼夜逆転の子も基本的には、これと同じ考え方になります。

②:起きる「動機」を作る

「決まった時間に起きる」という方法が分かっても、お子さんにその気がなければ、難しいですよね。

お子さん本人の “朝起きる動機(メリット)” を作ることが、必要になります。

例えば、朝の時間・日中時間だけ、いつもより “好きなことができる時間を増やす” などです。

本人が好きなことを、既に自由にできている状況だと難しいですが、

そうでなければ、

「夜は、好きなことできる時間が少ないけど、朝・日中なら長い時間できる」

という形なら、朝起きるメリットができます。


このように、本人の朝起きるメリットが作れると、最初のステップはバッチリです。

【合わせて読みたい記事】

【不登校】子どもに暇と言われたら?「将来役に立つ」4つのやれると良いこと

③:「日中」に活動する

朝起きるリズムができてきたら、日中の活動をしていきましょう。

当たり前ですが、社会生活は日中の活動が中心になります。

社会生活を想定して、日中に活動できる時間・活動の種類(過ごし方)を作っておきましょう。

お子さんによって、日中の活動は様々です。

ここでは、私が実際に支援していた子の例を紹介したいと思います。

お子さんが拒否しない範囲のもので、本人が選べることがポイントになります。

・散歩
・読書
・買い物
・家の手伝い

(掃除・洗濯など)
・学習
(プリント・タブレット学習など)
・習い事

(オンライン可・本人の好きなこと)

発達障害の子向けになりますが、上記に関連する記事を載せておきますね。

不登校の子にも参考になる内容になりますので、具体的なものを知りたい方は、ご覧ください。

【タブレット学習】

【療育支援員がおすすめ】発達障害の子に良いタブレット学習とは?4つの条件・理由・注意点

【習い事】

【療育支援員が解説】発達障害の子におすすめな習い事。ジャンル別に選び方~注意点

【プログラミング】※オンライン可

【療育支援員が解説】リタリコワンダーは発達障害の子に合う?オススメな子の特徴・理由・注意点

昼夜逆転を治す為に「できること」~親~

昼夜逆転を治す為に「親ができること」は、3つあります。

お子さん・ご家庭の状況によって様々になりますので、

イメージの湧くものがあれば、参考にご覧ください。



①:話を聞き「共感」する


②:本人の意思が出るまで「見守る」


③:「環境作り・サポート」をする


1つずつ、一緒に見ていきましょう。

①:話を聞き「共感」する

お子さんの話を、最後まで聞いて共感することです。

具体的には、2つの関わり方になります。

①:同じ言葉で、そのまま返す
(オウム返し)


②:お子さんの気持ちを代弁する


①:同じ言葉でそのまま返す

具体例を見ていきましょう。

お子さんが「宿題めんどくさい!」と言ったら、

『宿題めんどくさいよね』と、同じ言葉で返すイメージになります。

「共感が苦手…」という方に、おすすめの方法になります。

②:お子さんの気持ちを代弁する

“お子さんの気持ち” を、親御さんが言葉にして伝える方法になります。

「宿題めんどくさい!」でしたら、

『宿題多いから、全部やるの大変だよね』と、お子さんの立場に立ち、気持ちに寄り添うイメージになります。

こちらの方が難易度は高めですが、

オウム返しの共感よりも「気持ちを受け止めてもらえた」と、お子さん自身が実感しやすくなります。

②:本人の意思が出るまで「見守る」

恐らくここが、親として一番むずかしい部分だと思います。

本人の意思が出るまで “見守る”、これがとても大切になります。

「そんなことしてたら、いつまでも外に出れないままだよ…」という方も、いると思います。

ここについては、【不登校】元気なのに学校に行かない?3つの理由と接し方 で詳しく解説しています。

⚠「プレッシャー・叱責」は、不登校問題を長期化させる

親御さんや先生など、周囲の大人からの関わり方次第で、不登校が長くなることもあります。

我が子の将来が不安になる親の気持ちは、とても分かります…ただ不登校の子には、「見守る」が必要になります。

とはいえ、親御さんの不安があるのも事実ですよね。

そこで、私が支援してきた不登校の子の事例を元に、不登校の子の選択肢・今後について記事をまとめています。

「見通しがなくて不安」「不登校の子にはどんな選択肢があるの?」という方には、参考になると思います。

【子どもの不登校が辛い】今より少しだけ。心が軽くなる情報


③:「環境作り・サポート」をする

不登校は、本人の意思が出るまでの期間(充電期間)に、

環境を作っておくことが、大切になります。

意思が出たとき(興味・関心)に、すぐ行動に移せるよう準備しておきます。

例えば、下のような環境作り・サポートがあります。

・興味を持った学校/場所につれていく
・新しいことに挑戦できる機会を作る
・ネットで一緒に調べる
・資料を取り寄せる
・興味あるものを購入し、家でやってみる


お子さんの希望に合わせて、選んでみましょう。


【合わせて読みたい記事】

【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけ

昼夜逆転を治すときの「注意点」

昼夜逆転を治すときの「注意点」は、3つあります。

1つずつ見ていきましょう。



①:「強制」しない


②:本人を「責めない」


③:「プレッシャー」を与えない


1つずつ見ていきましょう。

①:「強制」しない

本人の意思を無視して、強制するのは避けましょう。

その場で出来たとしても、本人の中では

「やりたくなかったのに。もうやらない!」とネガティブな経験になってしまいます。

学校に登校したり、違う環境に進むときに、本人の意欲が低下していきます。

長期的に見て、逆効果になってしまいます。

②:本人を「責めない」

不登校であること・ずっと寝ていることを、責めないことです。

この「責めない」というのは、言葉だけでなく、声のトーンなども含まれます。

例えば、「○○やった?」というのも、”何気ない質問” の時もあれば、”疑うように確認する” トーンもあります。

本人が『責められてる』と、感じる可能性がある関わりは、避けた方が良いです。

責められてると思うと「やっぱり自分だダメなんだ。何をやっても上手くいかない」と、

自分の殻に、閉じこもるようになります。

③:「プレッシャー」を与えない

先ほどの「責めない」に似ていますが、誰でも無意識にやりがちな関わりになります。

「明日は学校行けそう?」
「今日学校の先生と電話で話したよ」
「明日は学校で○○やるんだって」


親御さんとしては、ただ伝えているつもりでも、

お子さん本人からしたら、プレッシャーになっていることが多いです。

「じゃあどう声掛けしていいか分からないよ…」という方は、

【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけ をご覧ください。

朝、夕方、夜など場面に分けて使える、具体的な声かけをまとめています。

「【不登校ですっと寝てる子】3つの原因・対処法」のまとめ

記事のポイントをまとめます。



不登校の子「ずっと寝てる原因」
起きたくない気持ち
・生活リズムの乱れ
・心身の病気

昼夜逆転を治す為 “本人” ができること
・決まった時間に起きる
・起きる動機を作る
・日中に活動する


昼夜逆転を治す為 “親” ができること
・話を聞き「共感」する
・本人の意思が出るまで「見守る」
・「環境作り・サポート」をする

昼夜逆転を治すときの「注意点」
・強制しない
・本人を責めない
・プレッシャーを与えない


以上になります。

【関連記事】

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