不登校

【不登校の子は放置していい?】見守る時の4つのポイント/注意点とは

投稿日:2023年11月16日 更新日:

子どもの不登校で悩まれてる方「不登校の子は放置していいの?どう関わっていいか分からない」

不登校の子への関わり方は、多くの親御さんが悩まれる難しい問題になります。

何も言わず距離をとった方がいいのか、それとも介入して促していった方がいいのか…難しいが判断です。実際にお子様の状態、家や学校の環境によっても、必要な対応は変わってきます。

結論からお伝えすると、不登校の子には放置は避け、手助けと見守りのバランスをとることが大切になります。

本記事では、手助けと見守りの判断基準、具体的な関わり方をお伝えしたいと思います。

この記事を執筆してる私は、不登校・療育支援を15年以上しています。

多くの不登校のお子さん、親御さんの支援に携わってきた中で、特に大事だと思った内容をまとめています。参考になれば幸いです。

不登校の子には「手助け と 見守り ~放置はNG

不登校の子に必要なのは「手助け と 見守りになります。

大切なのは、お子さんの気持ち、状態(不登校の段階)、コンディション、環境(家庭/学校の状況)に合わせて、手助けと見守りをすることです。

一人ひとり状況が違う為、全員共通という形でのお伝えは難しいですが、ある程度多くの子に共通する視点、具体的な関わり方を把握することは大切になります。

基本的な視点、関わり方を把握した上で、目の前のお子さんに合わせて変えていきます。

具体的な内容は、次でお伝えします。

放置と見守りの「4つの違い」

“放置” と “見守り” の違いは、4つあります。



①:「子どもの状態」を把握してるか

②:本人を「サポートできる準備」ができてるか

③:「本人の状態に関わらず」放ったらかしにしてないか

④:見守りを「意図的にしてるか」


子どもの状態を把握してるか

放置とは、お子さんの状態を把握せず、放ったらかしにすることです。

見守りとは、適切に距離をとった状態でも、お子さんの状態を把握してることです。

状態が把握できてれば、必要に応じてすぐ手助けができる為、状態把握はとても重要になります。

サポートできる準備ができてるか

放置は、サポートできる準備ができていません。

見守りは、必要に応じて手助けができるように、サポートの準備ができています。

「今は見守ってるけど、困ったら教えてね。いつでもサポートできるからね」というスタンスが大切になります。

本人の状態に関わらず放置してないか

放置とは、本人がどんな状態でも放ったらかしにすることです。

繰り返しになりますが、手助けと見守りの両方が大切な為、本人の状態に合わせて、どちらの関わりが良いのか判断することが大切になります。

見守り を意図的にしてるか

見守る基準を持ち、その基準を元に意図的に見守っているか、が大切になります。

本人が自分で選べる機会を作る為に見守ったり、一人では負担が大きいから家族が手助けをするなど、本人に今必要な関わりを考えた上で、見守るのかを判断することが重要です。

放置ですと、その場の流れ、感覚的に関わることも多い為、人(特にご家族)によって関わり方が違ってきます。日によって対応の仕方が変わると、本人の混乱や不満に繋がりかねません。

【関連記事】

【不登校の小学生】家での過ごし方は何が大事?4つのポイント

不登校の子を見守る時の「4つのポイント」

不登校の子を見守る時の「ポイント」は、4つあります。



①:本人の「状態」を把握する

②:本人の「不登校の段階」に合わせ関わる

③:「休息が必要な時」は見守る

④:本人の「考える/選ぶ/決める」は見守る


本人の状態を把握する

まずは、本人の状態を把握します。

見守りつつ、本人の様子を伺います。

・気持ち(願い、困り)
・体調
・不安、ストレス
・興味あること
・生活リズム


把握しやすい所で大丈夫ですので、本人の様子が分かると良いです。

お子さんの状態に合わせて、見守りなのか、手助けなのか、具体的にどんな関わり方なのか、が変わってきます。そこの判断をする大切な材料になります。

本人の不登校の段階に合わせ関わる

不登校の子と関わる上で大切なのは、不登校の全体像を知り、お子さんがどこの段階に当てはまるのか、把握することです(見守りつつ)。

不登校の段階によって、手助けなのか見守りなのか、必要なサポートは変わってきます。

また不登校の全体像が分かるだけで、親御さんの気持ち的にも、一部見通しが立つ部分もある為、精神的な負担も違ってくると思います。

またご家族の精神的な負担が少しでも軽くなると、お子さんへの関わりにもゆとりができ、お子さんにとっても良い影響があります。

不登校の段階、各段階の関わり方など、詳しく内容は、こちらの記事をご覧ください。

【よく寝るのは問題?】不登校の回復期のサイン/関わり方/注意点

休息が必要な時は見守る

不登校の子には「休息が必要な時期」があります。

もし、お子さんに休息が必要な状態の場合は、見守る形をとり、十分な休息をとってもらうことが大切になります。

翌日にも疲れが残っていたり、周りから見て明らかに疲れが溜まっていそうな場合は、本人と話して休んでもらいます。

よくある様子としては、

・イライラしやすい
・気持ちの波が大きくなる
・生活リズムが乱れる
(特に起床時間)
・家に帰ったら倒れる様に寝る
(他に何もできない)

などがあります。

休息が必要な時期・休息のとり方など、詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

【よく寝るのは問題?】不登校の回復期のサイン/関わり方/注意点

本人の 考える/選ぶ/決める を見守る

見守りをする理由の1つは、自立に繋げる為です。

「自分で考える/選ぶ/決める」というのは、今後生活する中で、大切なスキルになってきます。

ただ不登校の子の中には、自信のなさ/不安の強さから、自身で行動することが難しい(親に依存することも)場合があります。

日常的な小さなコトで大丈夫ですので、自分で行動する機会を作っていくことが大切になります。

【関連記事】

【不登校の中学生】一日のスケジュール

【不登校の子の 放置と見守る の違い】まとめ

記事のポイントになります。


✅不登校の子に必要なのは
 手助け と 見守り 
・放置は避ける
・手助けと見守りのバランスが大切
・手助けと見守る時の基準を決める

✅放置と見守りの
 「4つの違い」
・子どもの状態を把握してるか
・本人をサポートできる準備ができてるか
・本人の状態に関わらず放ったらかしてるか
・見守りを意図的にしてるか

見守る時の
 「4つのポイント」

・本人の状態を把握する
・本人の不登校の段階に合わせ関わる
・休息が必要な時は見守る
・本人の”考える/選ぶ/決める”は見守る

見守る時の落とし穴
 「学習対策」
・学習を本人任せにしない
・学習機会の確保
・学習の取り組みやすさを作る
・学習の意欲の向上
・タブレット学習


以上になります。

本記事が、参考になれば幸いです。

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発達障害/グレーゾーン/場面緘黙/不登校のお子さんとご家族の支援を、日々行っております。◇療育指導員◇相談支援員◇発達支援10年◇ブログ【週2回更新】◇twitter【毎日発信】◇長男が療育通所中◇

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