不登校

【不登校の子は放置していい?】見守る時の4つのポイント・注意点とは

投稿日:2023年11月16日 更新日:

子どもの不登校で悩まれてる方「不登校の子は放置していいの?どう関わっていいか分からない」

このようなお悩みに、お応えします。

☑本記事の内容



✅不登校の子に必要なのは
 手助け と 見守り ~放置は避けたい~

放置と見守りの
 「4つの違い」


✅見守る時の
 「4つのポイント」


不登校の子に
 「必要なもの」

不登校の子が
 「備えておきたいこと」


不登校の子への関わり方は、多くの親御さんが悩まれる難しい問題になります。

何も言わず距離をとった方がいいのか、それとも介入して促していった方がいいのか…難しいが判断です。実際にお子様の状態、家や学校の環境によっても、必要な対応は変わってきます。

結論からお伝えすると、不登校の子には放置は避け、手助けと見守りのバランスをとることが大切になります。

本記事では、手助けと見守りの判断基準、具体的な関わり方をお伝えしたいと思います。

この記事を執筆してる私は、不登校・療育支援を10年以上しています。

多くの不登校のお子さん、親御さんの支援に携わってきた中で、特に大事だと思った内容をまとめています。参考になれば幸いです。

不登校の子に必要なのは「手助け と 見守り ~放置は避けたい~

不登校の子に必要なのは、

手助け と 見守りになります。

大切なのは、お子さんの気持ち、状態(不登校の段階)、コンディション、環境(家庭・学校の状況)に合わせて、手助けと見守りをすることです。

一人ひとり状況が違う為、全員共通という形でのお伝えは難しいですが、ある程度多くの子に共通する視点、具体的な関わり方を把握することは大切になります。

基本的な視点、関わり方を把握した上で、目の前のお子さんに合わせて変えていきます。

具体的な内容は、次でお伝えします。

放置と見守りの「4つの違い」

“放置” と “見守り” の違いは、4つあります。



①:「子どもの状態」を把握してるか

②:本人を「サポートできる準備」ができてるか

③:「本人の状態に関わらず」放ったらかしにしてないか

④:見守りを「意図的にしてるか」


①:「子どもの状態」を把握してるか

放置とは、お子さんの状態を把握せず、放ったらかしにすることです。

見守りとは、適切に距離をとった状態でも、お子さんの状態を把握してることです。

状態が把握できてれば、必要に応じてすぐ手助けができる為、状態把握はとても重要になります。

②:本人を「サポートできる準備」ができてるか

放置は、サポートできる準備ができていません。

見守りは、必要に応じて手助けができるように、サポートの準備ができています。

「今は見守ってるけど、困ったら教えてね。いつでもサポートできるからね」というスタンスが大切になります。

③:「本人の状態に関わらず」放ったらかしにしてないか

放置とは、本人がどんな状態でも放ったらかしにすることです。

繰り返しになりますが、手助けと見守りの両方が大切な為、本人の状態に合わせて、どちらの関わりが良いのか判断することが大切になります。

④:見守りを「意図的にしてるか」

見守る基準を持ち、その基準を元に意図的に見守っているか、が大切になります。

本人が自分で選べる機会を作る為に見守ったり、一人では負担が大きいから家族が手助けをするなど、本人に今必要な関わりを考えた上で、見守るのかを判断することが重要です。

放置ですと、その場の流れ、感覚的に関わることも多い為、人(特にご家族)によって関わり方が違ってきます。日によって対応の仕方が変わると、本人の混乱や不満に繋がりかねません。

【関連記事】

【不登校の小学生】家での過ごし方は何が大事?4つのポイント・注意点

不登校の子を見守る時の「4つのポイント」

不登校の子を見守る時の「ポイント」は、

4つあります。



①:本人の「状態」を把握する

②:本人の「不登校の段階」に合わせ関わる

③:「休息が必要な時」は見守る

④:本人の「考える・選ぶ・決める」は見守る


①:本人の「状態」を把握する

まずは、本人の状態を把握します。

見守りつつ、本人の様子を伺います。

・気持ち(願い、困り)
・体調
・不安、ストレス
・興味あること
・生活リズム


把握しやすい所で大丈夫ですので、本人の様子が分かると良いです。

お子さんの状態に合わせて、見守りなのか、手助けなのか、具体的にどんな関わり方なのか、が変わってきます。そこの判断をする大切な材料になります。

②:本人の「不登校の段階」に合わせ関わる

不登校の子と関わる上で大切なのは、不登校の全体像を知り、お子さんがどこの段階に当てはまるのか、把握することです(見守りつつ)。

不登校の段階によって、手助けなのか見守りなのか、必要なサポートは変わってきます。

また不登校の全体像が分かるだけで、親御さんの気持ち的にも、一部見通しが立つ部分もある為、精神的な負担も違ってくると思います。

またご家族の精神的な負担が少しでも軽くなると、お子さんへの関わりにもゆとりができ、お子さんにとっても良い影響があります。

不登校の段階、各段階の関わり方など、詳しく内容は、こちらの記事をご覧ください。

【よく寝るのは問題?】不登校の回復期のサイン・関わり方・注意点

③:「休息が必要な時」は見守る

不登校の子には「休息が必要な時期」があります。

もし、お子さんに休息が必要な状態の場合は、見守る形をとり、十分な休息をとってもらうことが大切になります。

翌日にも疲れが残っていたり、周りから見て明らかに疲れが溜まっていそうな場合は、本人と話して休んでもらいます。

よくある様子としては、

・イライラしやすい
・気持ちの波が大きくなる
・生活リズムが乱れる
(特に起床時間)
・家に帰ったら倒れる様に寝る
(他に何もできない)

などがあります。

休息が必要な時期・休息のとり方など、詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

【よく寝るのは問題?】不登校の回復期のサイン・関わり方・注意点

④:本人の「考える・選ぶ・決める」は見守る

見守りをする理由の1つは、自立に繋げる為です。

「自分で考える・選ぶ・決める」というのは、今後生活する中で、大切なスキルになってきます。

ただ不登校の子の中には、自信のなさ・不安の強さから、自身で行動することが難しい(親に依存することも)場合があります。

日常的な小さなコトで大丈夫ですので、自分で行動する機会を作っていくことが大切になります。

【関連記事】

【不登校の中学生】一日のスケジュールとは?時間管理で大切な4つのポイント

「【不登校の子は放置していい?】見守る時の4つのポイント・注意点」のまとめ

記事のポイントになります。


✅不登校の子に必要なのは
 手助け と 見守り 
・放置は避ける
・手助けと見守りのバランスが大切
・手助けと見守る時の基準を決める

✅放置と見守りの
 「4つの違い」
・子どもの状態を把握してるか
・本人をサポートできる準備ができてるか
・本人の状態に関わらず放ったらかしてるか
・見守りを意図的にしてるか

見守る時の
 「4つのポイント」

・本人の状態を把握する
・本人の不登校の段階に合わせ関わる
・休息が必要な時は見守る
・本人の”考える・選ぶ・決める”は見守る


以上になります。

本記事が、参考になれば幸いです。

【関連記事】

【不登校の親】ノイローゼになる前に。親のメンタルを守る為に大切なこと

【療育支援員が紹介】不登校の子にオススメな習い事

-不登校

執筆者:


  1. […] 【不登校の子は放置していい?】見守る時の4つのポイント・注意点 […]

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

【不登校】しつこい先生にはどう対応すべき?3つの対策を説明します。

不登校の子の担任がしつこくて困っている方「学校の先生が登校するよう連絡がしつこい。登校させるべき?でも子どもは登校を嫌がっているし…。親としてどうすべきか分からない」 このような疑問/お悩 …

【学校をまた休む】不登校の復帰後の4つのポイント~再不登校の予防法~

子どもの不登校で悩まれてる方「せっかく復帰したのに、学校をまた休んじゃった。どうすれば休まずに行けるの?復帰後の子にどう関わると良いか知りたい」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本 …

【不登校】家では元気なのに学校に行かない~2つの理由・9つの接し方~

子どもの不登校で悩まれている方「家では元気なのに学校にいけないのは何で?学校に行かせるべき?休ませるべき?子どもへの接し方が知りたい」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 …

【すらら】不登校を出席扱いにする方法~7つの条件~

すららについて知りたい方「すららっていう通信教材を使えば出席扱いになるって本当?出席扱いになる条件・方法・注意点が知りたい」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 &#x2 …

【母親に依存するのはなぜ?】不登校の子が依存する2つの理由と対処法

不登校の子で悩まれている方「不登校の子どもが母親に依存して困ってる。このままでいいのか不安。子どもにどう関わっていくべきか分からない」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 …

サイト作成者プロフィール

Image

発達障害/グレーゾーン/場面緘黙/不登校のお子さんとご家族の支援を、日々行っております。◇療育指導員◇相談支援員◇発達支援10年◇ブログ【週2回更新】◇twitter【毎日発信】◇長男が療育通所中◇

2023/12/18

【不登校の平均期間は?】短くなる時、長くなる時の違い(特徴)~期間より大切な7つのコト~

2023/12/14

【禁句】不登校の子に言ってはいけない言葉~8つの言葉・NGな理由~

2023/12/03

【療育に通うまでの流れ】6つのステップ、3つの注意点~目的に合った療育を選ぶ~

2023/10/24

【療育に通う基準】3つのポイント~療育を始める方が多い4つの時期~

2023/10/04

【保健室登校(別室)】成績はどうなる?よくある2つの事例と5つの対策

2023/10/03

【口に物を入れる】発達障害の子向けの対策~関わる上で大切な3つの視点~

2023/09/12

【発達障害だけど普通学級で貫き通します】事例の紹介~学級選びのポイント~

2023/09/01

【発達ゆっくりな子のその後は?】療育の現場の事例紹介~今、家族に出来ること~

2023/08/17

【学校をまた休む】不登校の復帰後の4つのポイント~再不登校の予防法~

2023/08/04

【よく寝るのは問題?】不登校の回復期のサイン・関わり方・注意点とは

2023/08/01

【療育のデメリット】3つの注意点・メリット・心構え・療育の選び方とは

2023/07/04

【不登校】学校とのやりとりで大切な3つのポイント・2つの注意点とは

2023/05/11

【療育支援員が紹介】不登校の子にオススメな習い事。4つの選ぶポイント・注意点とは

2023/03/23

【発達障害の子と担任が合わない時】3つの大切なポイント・対処法とは

2023/02/22

【通級は恥ずかしい?】通級のメリット・デメリット・通う基準について

2022/10/12

【発達障害の子向け】噛み癖に役立つグッズ5選!支援員が使う時のポイントを解説

2022/06/16

【発達障害】落ち着くグッズ20選~自閉症の子がクールダウンする時のポイント~

2022/04/27

【発達支援員が使った感想】すららの無料体験~5つの長所、4つの短所~

2022/04/06

【宿題でいつも癇癪…】発達障害の子がスムーズにできる6つの対処法

2022/03/16

【療育支援員がおすすめ】発達障害(グレーゾーン)の子向けの習い事~選ぶ時の8つのポイント~

2022/01/12

【2024年 支援員がおすすめ】発達障害の子向けタブレット学習~ADHD/自閉症の子に必要な4つの特徴~

2021/10/21

【支援級勧められたけど普通級に行った!】学級選びで大切な3つのポイント

2021/06/30

【保育園に療育を勧められたら】やるべきこと・注意点・事例を元に解説

2021/06/18

【療育支援員が紹介】発達障害の子におすすめな椅子5選!補助グッズも解説

2021/06/16

【療育に行かなかったら後悔する?】よくある5つの事例~早期療育はどの子にも良い~

2021/02/24

【特別支援学級】子どもへの説明~2つのポイント~良い/悪い7つの具体例~

2021/01/15

【療育辞めてよかった!】辞めるタイミングは4つ!事例・注意点も解説します

2020/12/07

【場面緘黙の子供】なんで挨拶が苦手なの?3つの理由・5つの接し方とは

2020/07/27

【発達障害】逆さバイバイはいつまであるの?原因と接し方について解説します

2020/06/03

【自閉症の子が夢中になる!】人気おもちゃ26選~療育支援員が紹介~

2020/05/21

【子どもの癇癪】3つの原因から考える!クールダウンの方法~自閉症の子にも有効~

2024/02/17

【学習障害】親ができること~家庭できる4つのコト・外でできる2つのコト

2024/02/16

【字を書くのが嫌いな子】4つの理由・対策~予防しておきたい注意点~

2024/02/07

【普通学級に通った】軽度知的障害の子の5つのパターン~2つの困るポイント~

2024/02/06

【母子登校】発達障害の子どもへできる5つのコト~大切な3つの視点~

2024/02/05

【発達障害の子の育児をやめたい】親の負担を軽くする4つの方法~一人で抱え込まない為に~