

ADHDの子供に合う絵カードを知りたい方「子供に絵カードを使って、学べることを増やしたい。絵カード買ったけど、続かなくてやめてしまった。効果がでる具体的な使い方を知りたい」
こういった疑問にお答えします。
✓本記事の内容
- 絵カードとは
【学び・生活の手助け】 - 絵カードで身につくスキル
【全5つ】 - オススメな絵カード
【4つ】 - オススメな活用方法
【3つ】
ADHD、発達が気になる子供に、「少しでもできることを増やしてあげたい・・!」と思われるのは、親として当然の気持ちですよね。
そのときに役に立つのが、家庭でも気軽にできる絵カードになります。
よく療育施設でも使われますが、本記事では、「家庭で」「誰でもできる」絵カードの紹介&活用方法をまとめております。
この記事を執筆している私は、療育指導員をしていまして、これまで1000人以上の発達障害の子供とその親を支援してきました。
その経験で上手くいった成功事例をノウハウとして、記事にまとめました。
どの家庭でもできるシンプルな内容になっているので、安心して読み進めて頂ければと思います!
では早速内容に入っていきたいと思います。
今回は「ADHDの子供にオススメ!4つの絵カード【家でできる活用法も解説】」について見ていきましょう。
ADHDの特徴については、
【療育セラピストが解説】ADHDの子供の3つの特徴と7つの対応法
をご覧ください。
絵カードとは【学び・生活の手助け】

絵カードとは、その子の学び・生活の補助をするツールです。絵カードは、使い方によって、言葉、集中力、聞く、説明など様々なスキルを身につけられます。
また見通しを示す際にも使え、子供が安心して過ごすためのツールにもなります。目的別に絵カードと活用方法をセットで解説しますので、使えそうなものがありましたら、試していくのが良いでしょう。
これから解説する活用法は、療育の現場では当たり前にされているものです。療育を受けられている方は、本記事の知識を踏まえ、療育をみられると、今の療育が親のスキルアップに繋がり、さらに有意義なものになるでしょう。
絵カードで身につくスキル【全5つ】

絵カードは手段になります。まず目的を明確にして、絵カードとその活用法を選びましょう。
絵カードで身につけられるスキルは、下記の6つになります。
- 1:集中力
- 2:説明力
- 3:語彙力
(名詞・動詞・形容詞など) - 4:カテゴリー理解
(食べ物・生活道具・乗り物など) - 5:見通し
(スケジュール・やること)
1~4は学べるスキル、5は生活のしやすさに繋がります。1~4はカルタ形式で実施します。机や床にカードを置き、目的によって、子供や親が役割に応じてカードをとります。
1・3・4は親が読み、子供がとる、2は役割が、その反対になります。
1:集中力

- 指示を行動に移す力
- 読み手の言葉を最後まで聞く力
- 複数のカード(刺激)の中から指定のカードを選ぶ力
- 決められた時間まで取り組める力
2:説明力

- カードを自分の言葉で説明する力
- 伝わったかどうかが、すぐに分かり、振り返れる(親がとれるかどうかで)
- 色んなカード(場面・状況)を説明する練習ができる
3:語彙力
(名詞・動詞・形容詞・挨拶など)

- 名詞、動詞(○○する)、形容詞(ex.やさしい、かたい)が学べる
4:カテゴリー分け
(食べ物・生活道具・乗り物など)

- カテゴリーの概念理解ができる
- 連想するスキルが身につけられる
5:見通し
(スケジュール・やること)

- 事前にやることを視覚的に伝える
- 事前に伝わっていることで子供の円滑な行動に繋がる
- 1日の流れを伝え、癇癪などを防ぐ
オススメな絵カード【4つ】

私が実践して効果的だった絵カード4種類を解説していきます。
1:エーワン 手作り絵カード
- 種類が豊富(240枚)
- 絵がシンプル(刺激が最小限)
- 様々な活用法がある
- ファイルとセットで見通し表としても使える
- ファイリングできるので、外出時にも使える
2:PriPri発達支援 絵カード1食事・トイレ PriPri発達支援キット
- イラストがシンプル
(注意が散りにくい) - 言葉と動作を同時に学べる
- 口頭の説明では苦手な子が学びやすい
3:PriPri発達支援 絵カード4気持ち PriPri発達支援キット
- イラストがシンプル
(違う解釈になりづらい) - イラストが注意を引きやすい
- 抽象概念が苦手な子にも、視覚的で学びやすい
※抽象概念=人の気持ちなど
4:PriPri発達支援 絵カード5コミュニケーション PriPri発達支援キット
- イラストがシンプル
- 説明の練習にも使える
- 場面と言葉がけのマッチングに使える
オススメな活用方法【3つ】

オススメな活用方法は3つです。
絵カードの使う上でのポイントは、
【宿題をしないために嘘をつく?】ADHDの子供の嘘の3つの対処法
の嘘を付くADHDの子供の対応方法【3つ】のその2:回避をご覧ください。
この記事では、宿題を例に解説していますが、要点は同じになります。3つのポイントを押さえて、実践できれば、子供の楽しさ(継続力)と学びに繋がります。
それでは、活用方法を解説します。子供が楽しめ、学びになるものを選んでいきましょう。
- 1:カルタ
- 2:カード探し
(宝探しゲームのカードを使ったver.) - 3:見通しを伝える
1:カルタ

机や床にカードを置き、目的によって、子供や親が役割に応じてカードをとります。集中力、語彙力、カテゴリー理解なら、親が読み、子供にカードをとってもらいましょう。説明の場合は、子供に読んでもらい、カードの説明をしてもらいます。
例えば、りんごの場合、「赤くて丸い果物」など、子供の言葉で説明してもらい、練習していきましょう。
もし子供1人で説明がむずかしい場合は「形はなに?色は?食べ物?」など、1つ1つの特徴について質問をし、説明しやすいよう手助けをしましょう。できるようになってきたら、質問の数を減らして1人でできるように促していきましょう。
2:カード探し

宝探しゲームをカードで実施するイメージです。親が「歯磨きで使うものなーんだ?」と読み上げ、部屋に隠されているカードを探してもらいます。子供によっては、ゲーム性が少し入るだけで、頑張れる子も多いです。
1つだけ注意点があります。探す範囲が広範囲ですと、違う物に気が散る可能性があります。1部屋など限定し、刺激の量を事前に調整しましょう。
3:見通しを伝える

帰宅時、外出する時に、「やること」を絵カードで確認すると有効です。
詳細は、
【療育セラピストが解説】ADHDの子供の3つの特徴と7つの対応法のADHDの子供の7つの対応方法
をご覧ください。
まとめ

記事のポイントをまとめます 。
- 絵カードとは
【学び・生活の手助けとなるツール】 - 大切なこと
【①目的に合わせて活用法を選ぶ ②子供が楽しめて学べるカードと活用法を選ぶ】
学べるもの
【①集中力 ②説明力 ③語彙力 ④カテゴリー概念】 - 生活の手助け
【見通しが示せる】
以上になります。
子供・家族で楽しみながら、学び・過ごしやすさに繋がれば幸いです。絵カード以外でも、本や習い事についても解説しています。興味のある方は、ご覧ください。
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