不登校

【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけとは

投稿日:2021年4月21日 更新日:

子どもの不登校で悩まれている方「不登校の子どもに、どう声かけしていいか分からない。不登校の子に合った声かけが知りたい」

このようなお悩みに、お答えします。

☑本記事の内容



望ましい声かけ


朝の声かけ


夕方の声かけ


✅夜の声かけ


✅避けたいの声かけ


不登校の子どもに、親としてどう声かけすべきか、難しい問題かと思います。

この記事を執筆している私は、発達・相談支援を11年以上しています。その中には、不登校のお子さんも多くいらっしゃいました。

その経験を通して、本記事では「不登校の子への望ましい声かけ、避けたい声かけ、朝/夕方/夜の場面ごとの声かけ」にまとめてみました。

本記事が、参考になれば幸いです。

望ましい声かけ

✍共感する

具体的な声かけ:『○○を頑張ったんだよね』『○○は大変だよねぇ。お母さんもそうだったなぁ』

不登校は、孤独で、同学年の子ができてることが自分ができないことなど、辛い思いをしやすいです。

そのような苦しさ、寂しさ、もどかしさに共感し、受け止めることが大切になります。

もし共感が難しい内容の場合は、「○○だと思ったんだね」と、お子さん本人の気持ちを代弁することも、効果的です。

「自分のことを理解してくれている」という思いから、心を開いたり、前に進む活力が生まれやすくなります。

✍尊重する

具体的な声かけ:『○○やりたいんだね。じゃあどうすればできるか、一緒に考えようか』

不登校になると、テストやグループ活動など、さまざまな「挑戦する機会」が減ります。

不登校によって自信喪失する子も多いので、余計に「何かをしよう・始めよう」という気持ちは起きにくくなります。

だからこそ、本人が何か意思を表明した時には、周りもそれをサポートすることが大切になります。

「これをやってみたい」「あれを始めたい」子どもが何か意思を伝えてくれた時には、尊重し、「やるにはどうすればいいのか?」を考えるようにしましょう。

✍自分で決めてもらう(選んでもらう)

具体的な声かけ:『○○はどうする?』『○○と△△どっちがいい?』

不登校の子は、「学校なんて嫌だ」「○○なんてやりたくない」と、強い拒否感を持っていることが多いです。

そのため、大人だけで決めたことは、本人は納得感や必要性を感じづらく、「勝手に決められた、本当はやりたくない」などネガティブな気持ちが強まり、逆効果になります。

それらを避けるため、自分で決められるような声かけが大切になります。自分で決めることが難しい場合は、選択肢を伝え、選んでもらうのをお勧めします。

✍肯定語を使う

具体的な声かけ:『○○までできたね。ここは惜しい!こっちだともっと上手くできるよ』

不登校の子は、周囲の子ができていることが、自分にはできていないと感じ、「自分なんてダメなんだ」と、自己肯定感が下がっています。

そのため、否定されることに敏感であったり、他の子よりも物事を、ネガティブに捉えやすいです。

声かけの表現を肯定的にするだけで、同じ内容でも聞き入りやすくなります(私たち大人も同じですね)。

【合わせて読みたい記事】

【不登校ですっと寝てる子】3つの原因・対処法

朝の声かけ

✍起床の声かけ

具体的な声かけ:『○時だよ』⇨『○時○分になった』

「具体的な時間」で伝えましょう。起きたがらない様子がある場合は、無理やり起こすのは避けましょう。拒否感が強まり、悪化します。

また不登校の子は、昼夜逆転して生活リズムが乱れている場合もあります。その場合は、起きたくても起きられない場合もあります。


✍登校の確認は、子どもによる

五月雨登校、別室登校をしている場合は、登校の確認をしても大丈夫です。もし心配な場合は、本人に確認するのも1つです。

確認することが嫌がる場合は、どういう方法なら良いのか話し合いをすることが望ましいです。

不登校が長期化していて、登校が難しいのが分かっている場合は、登校の確認は控えましょう。理由は、プレッシャーになり、本人に負担をかけるためになります。

【合わせて読みたい記事】

【不登校】元気なのに学校に行かない?3つの理由と接し方

✍学校への連絡は毎日するべきか

学校や担任により、変わります。個人的には、学校に相談し、連絡を取り方/ペースを決めておけると良いです。

学校に行けない可能性が高くて毎日学校に連絡するのは、親御さんにとって、精神的な負担になる為です。

親御さんが負担になり過ぎないよう、学校への連絡は、毎日にならないように相談してみましょう。

夕方の声かけ

✍担任の先生からの連絡

お子さん本人が嫌がる場合は、頻度を週1回程度などに調整することが、良いでしょう。

担任の先生と親がコソコソ話すことがを快く思わない場合があります。

ストレスやプレッシャーになることもあるため、お子さんの気持ちを確認することが必要になります。

電話が必要な理由を伝え、お子さん本人の気持ちを確認する時間を、作りましょう。

✍友達からの欠席の手紙

友達からの手紙も、お子さんが喜ぶなら良いですが、プレッシャーになっていたり、無理をするキッカケになっていれば、控えたほうが良いです。

学校に行かなきゃと思っていても行けない状態で、友達から「毎日まっているよ」「早く良くなってね」という手紙がきたら、逆に負担が大きくなることもあります。

「担任の先生からの連絡」と同じで、お子さん本人の気持ちを確認しましょう。

夜の声かけ

✍明日の学校について

前日に「明日は学校どうするの?」と聞くことは、避けたほうが良いでしょう。

お子さん本人も、学校に行った方がいいことは分かっていて、それでも行けないことに苦しんでいます。

学校の前日は、お子さんにとって緊張したり、無意識にプレッシャーを感じやすくなります。

そのときに、翌日の学校のことを聞くのは、不安を強めてしまう可能性が高まります。

親御さんの立場としては、事前に聞けると安心しますし、「行ってほしい」という気持ちもあると思うので、聞きたくなるお気持ちはは、とってもわかります…。

ただ、ここで一番大切なのは、お子さん本人の気持ちになりますので、なるべくストレスをかけずに、本人の意思を確認/尊重する関わりが大切になってきます。

避けたいの声かけ

✍否定する

具体的な声かけ:『○○はダメ』『○○できてないじゃない』

誰でも否定されると、自信を失いますし、やる気がなくなります。不登校の子なら尚更です。

「否定する」というのは、不登校の子にとって、なにかをやろうとする活力を削る声かけになります。

✍命令する

具体的な声かけ:『○○やりなさい』『いい加減学校に行きなさい』

命令されて、気持ちよく行動できる子は、ほとんどいないでしょう。

不登校の子には「尊重してもらう、自分で決める」が大切になります。命令することは、これらの機会を奪ってしまいます。

✍質問攻めにする

具体的な声かけ:『なんで○○やってないの?時間あったよね?何してたの?』

質問攻めは、無意識にやってしまうこともあると思います。ただお子さん本人にとっては、責められている感覚になります。

「【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけとは」のまとめ

記事のポイントをまとめます。



望ましい声かけ
・共感する
・尊重する
・自分で決めてもらう
・肯定語を使う


朝の声かけ
・登校の状況により、声かけを変える


夕方の声かけ
・子どもが望んでいるか
・家族や友達の負担も考える


夜の声かけ
・自分が安心したいための声かけになっていないか注意する


避けたいの声かけ
・否定する
・命令する
・質問攻めにする


以上になります。

お子さんへの関わり方、学校とのやりとりで悩まれてる方、

もしくは、専門機関に十分な相談ができてずに(できる見込みがない)不安を感じてる方には、

私(発達マップ)の方で、ZOOM相談をしております。

有料になりますが、頼る先がなくお困りの方には、1つの選択肢になるかと思います。

ご興味のある方は【個別相談について】 をご覧ください。


【関連記事】

【不登校】子どもに暇と言われたら?「将来役に立つ」4つのやれると良いこと

-不登校

執筆者:


  1. […] 不登校の子への具体的な声のかけ方を知りたい方は、【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけを参考にしてください。 […]

  2. […] 具体的な声かけを知りたい方は、【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけをご覧ください。 […]

  3. […] 【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけとは […]

  4. […] 【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけとは […]

  5. […] 【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけ […]

  6. […] 【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけとは […]

  7. […] 【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけ […]

  8. […] 【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけ […]

  9. […] 【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけ […]

  10. […] お子さんへの具体的な声の掛け方は、【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけを、参考にしてみて下さい。 […]

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

【不登校の映画】不登校の子に向き合える「素敵な2作品」を紹介します

不登校がテーマの映画が知りたい方「不登校がテーマのオススメの映画が知りたい」 近年は「不登校」が取り上げられることが増えてきました。実際に不登校の子は、年々増加傾向にあります。 こちらの記事では、「不 …

【母親に依存するのはなぜ?】不登校の子が依存する2つの理由と対処法

不登校の子で悩まれている方「不登校の子どもが母親に依存して困ってる。このままでいいのか不安。子どもにどう関わっていくべきか分からない」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 …

【子どもの不登校が辛い】今より少しだけ。心が軽くなる情報をお届けします

子どもの不登校で悩まれている方「子どもがどうしても学校に行こうとしない。親として、学校に行けない我が子を見るのが辛い」 「お子さんの不登校」でお悩みの方への記事になります。 ☑本記事の内 …

【不登校】子どもに暇と言われたら?「将来役に立つ」4つのやれると良いこと

子どもの不登校で悩まれている方「子どもが暇!って言うんだけど、親として何をさせてあげればいいんだろう。参考になるものがあれば知りたい」 このようなお悩みにお答えします。 ☑本記事の内容 …

【相談支援員が解説】不登校でもスマイルゼミで出席扱いになる!7つの条件とは

スマイルゼミについて知りたい方「不登校の子が出席扱いになるって本当?出席扱いになる条件・方法・注意点が知りたい」 このようなお悩みに、お応えします。 ☑本記事の内容 ✅スマ …

サイト作成者プロフィール

Image

発達障害/グレーゾーン/場面緘黙/不登校のお子さんとご家族の支援を、日々行っております。◇療育指導員◇相談支援員◇発達支援10年◇ブログ【週2回更新】◇twitter【毎日発信】◇長男が療育通所中◇

2023/05/20

【発達障害の子向け】ビーズクッション4選!使用時の5つのポイントも紹介

2023/05/16

【療育支援員が紹介】ADHDの子におすすめクッション5選!効果的な使い方も解説

2023/05/11

【療育支援員が紹介】不登校の子にオススメな習い事。4つの選ぶポイント・注意点とは

2023/03/23

【発達障害の子と担任が合わない時】3つの大切なポイント・対処法とは

2023/03/06

【小学校で支援学級を勧められた時】学級選びの3つのポイント・事例紹介

2023/02/22

【通級は恥ずかしい?】通級のメリット・デメリット・通う基準について

2023/02/16

【不登校の中学生】一日のスケジュールとは?時間管理で大切な4つのポイント

2023/01/30

【別室登校は、いつまでするもの?】大切な7つのポイントを解説します

2023/01/26

【支援員が解説】不登校の中学生の4つの自宅学習・始め方の4つのポイント

2022/10/18

【自閉症の子におすすめ】感覚刺激グッズ13選!療育支援員が紹介します

2022/10/12

【発達障害の子向け】噛み癖に役立つグッズ5選!支援員が使う時のポイントを解説

2022/06/16

【療育支援員が紹介】自閉症の子が落ち着くグッズ20選!落ち着かせるポイントも解説

2022/04/12

【発達支援員が解説】週何回?療育の頻度と期間とは。目的と通い方で変わる

2022/04/06

【宿題でいつも癇癪…】発達障害の子がスムーズにできる6つの対処法

2022/03/16

【療育支援員が解説】発達障害の子におすすめな習い事。ジャンル別に選び方~注意点まで

2022/01/27

【不登校の子は勉強追いつくの?】学習支援でも実践してる6つの勉強法

2022/01/12

【2023年 支援員がおすすめ】発達障害の子向けタブレット学習とは?4つの条件・理由・注意点

2021/12/16

【療育支援員が解説】すららの発達障害の子の評判は?オススメな子の特徴・理由・注意点

2021/10/22

【療育で追いついた?】療育で成果が出るポイント、成功・失敗事例を紹介

2021/10/21

【支援級勧められたけど普通級に行った!】学級選びで大切な3つのポイント

2021/10/18

【支援学級に偏見はある?】教育・療育の現場から見られる”実態”とは

2021/10/15

【支援学級にいじめはある?】100名以上の子から見える”現状”とは

2021/10/12

【特別支援学級から普通学級】デメリットはある?判断する基準を説明します

2021/07/27

【不安が強い子供】今日から始められる!2つの原因と8つの対処法とは

2021/07/16

【支援学級】担任と合わない時はどうする?2つの対策と注意点について

2021/06/30

【保育園に療育を勧められたら】やるべきこと・注意点・事例を元に解説

2021/06/23

【物の管理】子供が物をなくすのにイライラ!3つの原因と対処法について

2021/06/18

【療育支援員が紹介】発達障害の子におすすめな椅子5選!補助グッズも解説

2021/06/16

【療育の後悔】受けないと、子どもの将来にどんな可能性が?事例を元に解説

2021/06/09

【子供の心理】しつこい原因は何?「3つの原因」の対処法を説明します

2021/05/11

【障害児の学級選び】普通学級は親のエゴ?子どもに合った学級選びとは

2021/05/10

【不登校】元気なのに学校に行かない?3つの理由と接し方を説明します

2021/04/13

【発達障害】幼稚園から指摘された時、親はどうするべき?2つの考え方とやるべきこと

2021/03/19

【普通学級か支援学級か】内容、選ぶ基準、メリット/デメリットを説明します

2021/03/11

【通級は効果がない?】通級指導教室を徹底解説!内容から判定基準まで

2021/03/03

【どんな子が判定される?】特別支援学級を徹底解説!指導内容~卒業後の進路まで

2021/02/24

【子どもに「特別支援学級」って何?と聞かれたら】説明の仕方と注意点を紹介します

2021/02/14

【通級って何?】通級指導教室の支援内容・メリット・デメリット・選ぶ基準とは

2021/01/15

【療育辞めてよかった!】辞めるタイミングは4つ!事例・注意点も解説します

2021/01/12

【療育のやめどきは、いつ?】4つのタイミングとは。事例/注意点あり

2020/12/07

【場面緘黙の子供】なんで挨拶が苦手なの?3つの理由・5つの接し方とは

2020/11/25

【発達障害の子の家庭学習】天神がおすすめ!内容・料金・効果・口コミ・退会について

2020/11/20

【リベルタサッカースクール】入会~退会/料金/内容について解説します!

2020/07/27

【発達障害】逆さバイバイはいつまであるの?原因と接し方について解説します

2020/07/02

【落ちた人も多い?】特別児童扶養手当とは。金額/条件/申込方法を解説

2020/06/24

【自閉スペクトラム症】いつから?くるくる回る原因と対応方法を説明します

2020/06/17

【発達障害】クレーン現象はいつから?定型発達の子にもある?原因、接し方、相談先を解説します

2020/06/15

【健常児にもある?】子どものオウム返しとは。言葉を増やす2つの関わりを説明します

2020/06/03

【療育支援員がおすすめ】自閉症の子が遊べるおもちゃ【厳選26選】

2020/05/21

【子どもの癇癪】3つの原因から考える!クールダウンの方法とは

2020/05/01

【発達相談員がおすすめ】発達障害の子が楽しめる絵本~厳選10冊の紹介~

2020/04/06

【ADHD/グレーゾーンの子供】幼稚園選びの4つのポイント※注意点あり

2020/03/31

【療育支援員がおすすめ】ADHDの子の子育てに役立つ本を紹介~厳選5冊~

2020/03/27

【通所受給者証のデメリット】3つの注意点・メリット・申請方法を解説

2022/06/10

【発達相談員が紹介】言葉が遅い子におすすめ!おもちゃ7選!遊び方の4つのコツ

2022/06/02

【療育支援員が紹介】発語を促すおもちゃ12選!遊び方の4つのコツも解説

2023/05/25

【発達障害の子にプレゼント】おすすめ28選!支援員が紹介する自閉症・ADHDの子が好きなオモチャ

2022/11/14

【自閉症の子向け】人と楽しめる!おすすめゲーム7選!療育指導員が紹介

2022/11/16

【発達障害の子におすすめ】遊び9選!楽しい!成長する!~療育支援員が紹介~