子どもの不登校で悩まれている方「不登校の子どもに、どう声かけしていいか分からない。不登校の子に合った声かけが知りたい」
このようなお悩みに、お応えします。
☑本記事の内容
✅望ましい声かけ
✅朝の声かけ
✅夕方の声かけ
✅夜の声かけ
✅避けたいの声かけ
✅不登校の子に
「必要なもの」
✅不登校の子が
「備えておきたいこと」
不登校の子どもに、親としてどう声かけすべきか、難しい問題かと思います。
この記事を執筆している私は、発達・相談支援を11年以上しています。その中には、不登校のお子さんも多くいらっしゃいました。
その経験を通して、本記事では「不登校の子への望ましい声かけ、避けたい声かけ、朝/夕方/夜の場面ごとの声かけ」にまとめてみました。
本記事が、参考になれば幸いです。
目次
望ましい声かけ
✅共感する
具体的な声かけ:『○○を頑張ったんだよね』『○○は大変だよねぇ。お母さんもそうだったなぁ』
不登校は、孤独で、同学年の子ができてることが自分ができないことなど、辛い思いをしやすいです。
そのような苦しさ、寂しさ、もどかしさに共感し、受け止めることが大切になります。
もし共感が難しい内容の場合は、「○○だと思ったんだね」と、お子さん本人の気持ちを代弁することも、効果的です。
「自分のことを理解してくれている」という思いから、心を開いたり、前に進む活力が生まれやすくなります。
✅尊重する
具体的な声かけ:『○○やりたいんだね。じゃあどうすればできるか、一緒に考えようか』
不登校になると、テストやグループ活動など、さまざまな「挑戦する機会」が減ります。
不登校によって自信喪失する子も多いので、余計に「何かをしよう・始めよう」という気持ちは起きにくくなります。
だからこそ、本人が何か意思を表明した時には、周りもそれをサポートすることが大切になります。
「これをやってみたい」「あれを始めたい」子どもが何か意思を伝えてくれた時には、尊重し、「やるにはどうすればいいのか?」を考えるようにしましょう。
✅自分で決めてもらう(選んでもらう)
具体的な声かけ:『○○はどうする?』『○○と△△どっちがいい?』
不登校の子は、「学校なんて嫌だ」「○○なんてやりたくない」と、強い拒否感を持っていることが多いです。
そのため、大人だけで決めたことは、本人は納得感や必要性を感じづらく、「勝手に決められた、本当はやりたくない」などネガティブな気持ちが強まり、逆効果になります。
それらを避けるため、自分で決められるような声かけが大切になります。自分で決めることが難しい場合は、選択肢を伝え、選んでもらうのをお勧めします。
✅肯定語を使う
具体的な声かけ:『○○までできたね。ここは惜しい!こっちだともっと上手くできるよ』
不登校の子は、周囲の子ができていることが、自分にはできていないと感じ、「自分なんてダメなんだ」と、自己肯定感が下がっています。
そのため、否定されることに敏感であったり、他の子よりも物事を、ネガティブに捉えやすいです。
声かけの表現を肯定的にするだけで、同じ内容でも聞き入りやすくなります(私たち大人も同じですね)。
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朝の声かけ
✅起床の声かけ
具体的な声かけ:『○時だよ』⇨『○時○分になった』
「具体的な時間」で伝えましょう。起きたがらない様子がある場合は、無理やり起こすのは避けましょう。拒否感が強まり、悪化します。
また不登校の子は、昼夜逆転して生活リズムが乱れている場合もあります。その場合は、起きたくても起きられない場合もあります。
✅登校の確認は、子どもによる
五月雨登校、別室登校をしている場合は、登校の確認をしても大丈夫です。もし心配な場合は、本人に確認するのも1つです。
確認することが嫌がる場合は、どういう方法なら良いのか話し合いをすることが望ましいです。
不登校が長期化していて、登校が難しいのが分かっている場合は、登校の確認は控えましょう。理由は、プレッシャーになり、本人に負担をかけるためになります。
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✅学校への連絡は毎日するべきか
学校や担任により、変わります。個人的には、学校に相談し、連絡を取り方/ペースを決めておけると良いです。
学校に行けない可能性が高くて毎日学校に連絡するのは、親御さんにとって、精神的な負担になる為です。
親御さんが負担になり過ぎないよう、学校への連絡は、毎日にならないように相談してみましょう。
夕方の声かけ
✅担任の先生からの連絡
お子さん本人が嫌がる場合は、頻度を週1回程度などに調整することが、良いでしょう。
担任の先生と親がコソコソ話すことがを快く思わない場合があります。
ストレスやプレッシャーになることもあるため、お子さんの気持ちを確認することが必要になります。
電話が必要な理由を伝え、お子さん本人の気持ちを確認する時間を、作りましょう。
✅友達からの欠席の手紙
友達からの手紙も、お子さんが喜ぶなら良いですが、プレッシャーになっていたり、無理をするキッカケになっていれば、控えたほうが良いです。
学校に行かなきゃと思っていても行けない状態で、友達から「毎日まっているよ」「早く良くなってね」という手紙がきたら、逆に負担が大きくなることもあります。
「担任の先生からの連絡」と同じで、お子さん本人の気持ちを確認しましょう。
夜の声かけ
✅明日の学校について
前日に「明日は学校どうするの?」と聞くことは、避けたほうが良いでしょう。
お子さん本人も、学校に行った方がいいことは分かっていて、それでも行けないことに苦しんでいます。
学校の前日は、お子さんにとって緊張したり、無意識にプレッシャーを感じやすくなります。
そのときに、翌日の学校のことを聞くのは、不安を強めてしまう可能性が高まります。
親御さんの立場としては、事前に聞けると安心しますし、「行ってほしい」という気持ちもあると思うので、聞きたくなるお気持ちはは、とってもわかります…。
ただ、ここで一番大切なのは、お子さん本人の気持ちになりますので、なるべくストレスをかけずに、本人の意思を確認/尊重する関わりが大切になってきます。
避けたいの声かけ
✅否定する
具体的な声かけ:『○○はダメ』『○○できてないじゃない』
誰でも否定されると、自信を失いますし、やる気がなくなります。不登校の子なら尚更です。
「否定する」というのは、不登校の子にとって、なにかをやろうとする活力を削る声かけになります。
✅命令する
具体的な声かけ:『○○やりなさい』『いい加減学校に行きなさい』
命令されて、気持ちよく行動できる子は、ほとんどいないでしょう。
不登校の子には「尊重してもらう、自分で決める」が大切になります。命令することは、これらの機会を奪ってしまいます。
✅質問攻めにする
具体的な声かけ:『なんで○○やってないの?時間あったよね?何してたの?』
質問攻めは、無意識にやってしまうこともあると思います。ただお子さん本人にとっては、責められている感覚になります。
不登校の子に「必要なもの」
ここでは、不登校の子に「必要なもの」をお伝えしたいと思います。
私は不登校そのものが悪いことだとは思っていませんが、不登校になることで、
本人の自己肯定感が下がっていたり、学びや経験の機会損失になっていたり、過ごしにくさに繋がってる場合は、少しでも早く支援に繋がるべきだと思っています。
不登校の状態が続くと、
「どうせ自分はバカだから」
「自分なんていなくなればいいんだ」
といった否定的な発言が増え、心を閉ざすようになります。
本人の失敗体験、辛い経験が積み重なる前に、完全に心を閉ざしてしまう前に、本人の安心感を作り、自己肯定感を高めて、本人に必要な選択(ex.学校、フリースクール、進学)ができる状態を作る必要があります。
そのためには、本人の特性を客観的に把握して、過ごしやすくなる対処法を示してくれる支援先が必要になります。
学校以外の “居場所” を作り、本人の安心感を作ることが大切になってきます。
具体的には、こちらの4つの必要性が高くなります。
・家族以外との社会的繋がり
・家/学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家/学校の過ごし方/家族の関わり)
(進学先/今後の方向性)
大前提は、本人の安心感がベースになります。
自分の思ってること、好きなこと、疑問、不安など、日頃感じてる心の内を、リラックスして話せる人の存在が、まず必要になります。
否定せずに、話を聞いてくれる人の存在は、本人の安心感に繋がり、行動を起こす活力に繋がります。
そんな “信頼できる人との繋がり” ができたら、
・本人が今抱えてること
(今の気持ち、困り事の相談)
・今後したいこと
(家の過ごし方/学校生活/進路)
・自分の特性/対処法を知る
(得意/苦手/思考の癖/対処法を知る)
など、本人が “自分自身に向き合う機会” が必要になります。
その最初の入口が、自分の話に共感してくれて、一緒に考えてくれる大人の存在になります。
そして、この大人の存在は、家族以外の第三者でないと難しいことが多いです。
(親子間だと感情が入り、深いお話までになりにくい為)
最初は、本人が “この人と話すの楽しいな” と思えれば十分ですが、
問題の根本解決を見据えると、本人の特性を理解し、本人の過ごしやすさに繋がる『視点/考え方/対処法』を示してくれる、専門スキルがある先生が必要になります。
例えば「学校で不安を感じると、周囲に言えず限界まで我慢する子(体調を崩すまで)」の場合、
授業中辛くなったら、机に置いてるヘルプカード(裏面に「保健室に行きたいです」と記載)をめくり、先生が確認したら、保健室に行く流れを作ります。
本人の精神的な負担を考慮し、一般的な言葉での意思表示は避け、カードでの意思表示に変えることで、本人が “ヘルプ発信(周囲に助けを求める)” しやすくする意図があります。
事前に学校に説明しておき、本人が発信したら、すぐにフォローしてもらえる環境は作っておきます。
「辛くなっても、カードをめくれば保健室で休める」という本人の安心感が、結果的に学校で過ごせる時間の長さに繋がっていきます。
そして、”ちゃんと伝えれば、助けてもらえる” という本人の成功体験になり、この先新しい環境に進む際も、本人が行動(発信)しやすくなります。
このように、本人の特性、学校の環境、今後の生活を踏まえて、長期的な視点で、具体的な対処法が示せる相談先が必要になります。
そして不登校の子のサポートには、家族のサポート、学校の協力(理解)も重要になります。
本人が身近な人に心を開いて話せていたら、それは素晴らしいことですが、根本的な問題に進展が見られない場合は、本人に必要な要素が、まだ足りてないということになります。
その場合は、本人の特性に合わった根本的な問題にアプローチできる、支援経験のある先生が必要です。
✅不登校の相談は「リタリコジュニア」
リタリコジュニア とは、療育/不登校支援の教室になります。
お子さんの “年齢/特性/困り事/気持ち” によっても、変わりますが、
・コミュニケーション
(家族以外との会話の機会)
・学習
(特性に合う学習法/学習計画)
・自己管理
(家の過ごし方/生活リズム/時間/物)
・困り事の相談
(話を聞いてもらう時間/居場所)
・学校連携
(ex.学校の通い方/進路)
など、生活面、学習面、学校生活、家族関係、進路など、本人に必要な支援が幅広く受けられます。
小学校中学年以下の子でしたら、好きな遊び(ex.ボードゲーム、カードゲーム、工作)を中心に、
小学校高学年以降(思春期)の子は、本人の興味関心がある話など、対話ベースで進めることが多いです。
リタリコジュニアが良い理由は、大きく5つあります。
・療育の最大手
(実績/信頼/豊富な事例)
・自己肯定感を高める指導
(安心感/楽しさ/居場所)
・学校/学級の相談
(学校の過ごし方/進路)
・ペアレントトレーニング
(家での過ごし方)
(具体的な家庭での関わり方)
・応用行動分析
(エビデンスに基づく指導)
不登校の子の支援は、本人の安心感、家族の関わり、学校への向き合い方が、最も重要になります。
特に、本人と、”家/学校の過ごし方” が合ってないことで、状況が悪化してるケースは多い為「本人の自己肯定感の回復/家族の関わり/学校連携」のサポートは欠かせません。
「〇〇の話(本人が好きなモノ)ができる先生がいるんだけど、試しに1回行ってみる?」ぐらいの、良い意味での軽い気持ちで、実際に先生と関われると良いと思います。
もし、本人がまた来たい思えば、通うこともできますし、気持ちが向かなければ、1回限りで終えることもできます。
1回の指導の中で「本人の特性/家族の関わり/家、学校の過ごし方」など、専門の先生からアドバイスをもらうことができます。
そして、不登校の支援経験がある先生から、他の子の事例(成功/失敗)も聞けると、
学校との向き合い方、進路など、今後の方向性を考える上で参考にできます。
また、不登校の子には「避けたい関わり/環境」が多くある為、その日からすぐ活かせる内容が多いです。
その他、メリット・デメリットなど詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
思春期の子ですと、本人が嫌がることもありますが、本人への伝え方から、教室に事前に相談することができます。
お子さんの気持ち/様子、家庭の状況に合わせて、活用いただければ幸いです。
不登校の子が「備えておきたいこと」
ここでは、不登校の子が「備えておきたいこと」をお伝えします。
不登校といっても、五月雨式登校、別室登校、完全不登校など、様々になります。
家での過ごし方も、自室にこもってる子もいれば、学校以外では他の子と変わらず過ごしてる子もいます。
不登校において、多くの子に共通する問題の1つは、”学習の遅れ” になります。
学習の遅れは、将来の選択肢に影響が出る為、多くの不登校のお子さんにとって、大きな困り事になりやすいです。
不登校問題は「◯ヶ月で解決」など見通しが立つものではありません。不登校が長期化した場合にも備え、学習対策の備えが必要になってきます。
もちろん、本人が学習に向かえる気持ち/エネルギーがある状態であることを前提にしています(ない状態なら、まず休息が必要になります)
学習は、一度大きく遅れてしまうと、取り戻すのに時間がかかったり、勉強が嫌になり自己肯定感が下がる要因にもなります。
学習の遅れを取り戻すのは、かなりの時間と労力が必要な上、学校に行きたくない理由の1つにもなります(学校復帰の妨げになる)。
繰り返しになりますが、学習面に心配がある子には、早めの学習フォローが大切になります。
✅学習対策は「タブレット学習」
不登校の子の1つの学習対策として「タブレット学習」があります。
タブレット学習が良い理由は、4つあります。
・自分のペースでできる
(コンディションに合わせられる)
・自宅でできる
(不安が学習の妨げにならない)
・理解しやすい勉強
(学習意欲が高まる)
・成功体験が積める
(自己肯定感が上がる)
取り組む課題のみが画面表示される為、何をどこまで頑張ればいいのか(見通し)明確です。
また、本人の回答結果をAI分析し、その子に合った課題を自動抽出⇨アニメーション・音声解説してくれます。
一言でいうと「その子に今必要な学習課題を、丁寧に解説してくれる学習」になります。
「◯◯なら、自分にもできる!」
(自分に合った学習方法を知る)
「◯点とれた!前より点数が上がった!」
(成功体験⇨自己肯定感の向上)
自分に合った学習方法が見つかれば、学習意欲は高まり、学習への苦手意識を下げます。
苦手意識が弱まると、学習時間が増え、結果的に学力に繋がります。
そして、自己肯定感が上がることは、学習以外の生活面にも良い影響が出てきます。
人に関われる機会が増えたり、、ネガティブな言動が減ったり、新しいことにチャレンジする様子が出てきます。
常に環境の変化が伴う今後の生活で、とても大切な経験に繋がります。
タブレット学習の、その他のメリット・デメリットなど、詳しい内容は、こちらの記事をご覧ください。
発達障害に関わらず、不登校の子にも共通する内容になっています。
学習フォローの1つの選択肢として、参考になれば幸いです。
「【不登校の子ども】何が正解なの?望ましい声かけ/避けたい声かけとは」のまとめ
記事のポイントになります。
✅望ましい声かけ
・共感する
・尊重する
・自分で決めてもらう
・肯定語を使う
✅朝の声かけ
・登校の状況により、声かけを変える
✅夕方の声かけ
・子どもが望んでいるか
・家族や友達の負担も考える
✅夜の声かけ
・誰の為の声かけか意識する
✅避けたいの声かけ
・否定する
・命令する
・質問攻めにする
✅不登校の子に
「必要なもの」
・家族以外との社会的繋がり
・学校以外の居場所
・本人の特性/対処法の把握
・不登校の相談先
(家族の関わり/学校の向き合い方)
(今後の方向性)
✅不登校の子が
「備えておきたいこと」
・学習の成功体験積む
・本人に合う学習方法の把握
・学習意欲を高める
・タブレット学習
以上になります。
本記事が参考になれば幸いです。
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