支援学級について知りたい方「情緒学級、知的学級は何が違うの?それぞれの特徴、注意点が知りたい」
このようなお悩みにお応えします。
☑本記事の内容
✅「情緒学級」と「知的学級」の違い
✅「情緒学級」の特徴
✅「知的学級」の特徴
✅支援学級の「注意点」
✅支援学級を検討する子に
「必要なこと」
✅支援学級を検討する子の
「学習対策」
支援が必要な子の学級を検討される際、多くの方が検討される「支援学級」。
以前より耳にすることは増えましたが、情緒学級、知的学級など種類があり、イマイチ違いが分からないという方も、少なくないと思います。
そこで本記事では、支援学級の情緒・知的学級の違い、注意したい点をお伝えしたいと思います。
本記事の執筆者の私は、療育/相談支援を15年以上しています。
支援をする中で、学級を検討される際に事前に把握した方が良い点をまとめています。
参考になれば幸いです。
※私が支援してきた範囲の情報になります。参考程度にご覧ください(詳細は地域の学校の確認をお勧めします)。
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「情緒学級」と「知的学級」の違い
「情緒学級」と「知的学級」の違いは、一言でいうと、“知的な遅れ” があるかどうかになります。
検査で、軽度知的障害(IQ50~69)の診断がつく子は、知的学級に在籍することが多いです。
次の項では、情緒、知的学級のそれぞれの特徴をお伝えします。
「情緒学級」の特徴(支援学級)
「情緒学級」の特徴を、3つの視点でお伝えします。
学校・地域によって変わりますので、参考程度にご覧ください。
✅在籍する子
行動・情緒面に特性がある子になります。具体的には、知的な遅れがないことに加えて、
・ADHD
(注意欠陥多動性障害)
・ASD
(自閉スペクトラム症)
・LD
(学習障害)
などの診断がある子がいます(複数ある子もいます)。
また、明確な診断がなくとも、周りに影響が出る行動が出やすい、気持ちの波が大きく、集団行動が難しいなどの特徴もあります。
具体的な様子としては、
・離席、奇声
・他害、暴言、癇癪
・著しい学習の困難さ
・その他影響が大きい行動
(ex.物を壊す、投げる)
のような、本人はもちろん、周囲やクラスに大きな影響を与える行動をする子は、情緒学級の対象になり得ます。
✅支援内容
8名以下の学級で、個別の特性に合った指導が受けられます。
“個別の特性に合った” とは、例えば、
・視覚的に見通しを伝える
(今日のゴール・何をすべきか)
・指示は短く、ゆっくり、具体的に伝える
・気になる刺激を最小限にしてる
(気になるモノ、音など)
・落ち着くスペース、時間が設けられてる
・本人に合った学習課題
(学年じゃなく本人のレベルに合わせる)
このような、お子さんが「安心して、参加しやすく、成功体験を積みやすくなる」為に、特性に配慮された指導が行われます。
✅進学/今後
基本的に高校には支援学級がない為、進学先で悩まれる方が多いです。
多くの方は、以下の選択肢で検討されます。
・普通高校
・特性に配慮された高校
(特性がある子が多く通ってる)
・通信制高校
・支援学校
私が支援してきた中ですと、特性に配慮された高校を第一に考えられる方が多いです。
次に、普通高校を検討される方が多かったです。
【関連記事】
【特別支援学級から普通高校に行くには何が必要?】5つのポイント・注意点
「知的学級」の特徴(支援学級)
「知的学級」の特徴(支援学級)を、3つの視点でお伝えします。
✅在籍する子
知的な遅れがある子になります。
私が支援してきた中では、軽度知的障害(IQ50~69)のお子さんがほとんどになります。
パッと見た感じでは分からないことも多いですが、会話をしていると、認識のズレ(言葉の裏側の意味・ニュアンスなど)などを感じる部分があります。
✅支援内容
8名以下の学級で、個別の特性に合った指導が受けられます。
障害者手帳を取得している子も多く、支援内容は日常生活に直接結びつくものが中心になります。
お金や時間などの自己管理など、自立する上で基盤になる部分になります。
✅進学/今後
支援学校の高等部を目指す子が多いです。就労を見据えて、作業所や一般企業の障害者枠で就職するなどになります。
障害者枠は、以前と比べ、就職数自体は増えていますが、まだまだ少ないのが現状の上、お給料も生活するには足りないぐらい、少額なのが現状になります。
⚠「境界知能の子」は、支援が行き届きにくい
境界知能とは、IQが70~85を指し、知的障害では該当しないものの、平均IQ(90~109)より下回ります。
つまり、他の子と同じことが求められ苦労が多い中、知的障害ではない為、支援がなく辛い状況に追い込まれやすいです。
学級に関しても「診断名がないと支援学級は難しい」と言う学校もあり、在籍する学級が合わないという子も少なくありません。
支援学級の「注意点」
支援学級の「注意点」は、3つあります。
①:「学校・年度によって」学級状況は違う
②:「専門知識・スキルがない」先生がいる
③:支援学級は「高校にはない」
(情緒学級の子は特に注意が必要)
①:「学校・年度によって」学級状況は違う
学校や年度によって、支援学級の状況は大きく変わります。
・情緒学級、知的学級に別れてない
(分ける程の人数がいない等)
・該当の学年に支援学級がない
・在籍校に支援学級がない
(支援学級がある近くの学校に通う)
・校長が変わって支援学級の対応が変わった
(校長の特別支援に対する考え方による)
前年度までの支援学級の情報を、ママ友に聞けるのが、一番になります。
それが難しい場合は、担任の先生を通して、支援学級の先生のお話を聞くか、SC(スクールカウンセラー)に相談するのが良いです。
②:「専門知識・スキルがない」先生がいる
支援学級の先生は、普通学級の先生と資格・経験など、基本的に同じになります。
「支援学級だから専門性がある」というわけではありません。
中には、普通学級でクラスを担当できず(技量的、精神的に)、支援学級を担当するケースもあります。
先生によってかなり変わる為、蓋を開けてみないと分かりませんが、まず先生が頼れる存在なのか、確認する必要があります。
支援学級の先生に関して、もう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【合わせて読みたい記事】
③:支援学級は「高校にはない」(情緒学級の子:特に注意が必要)
繰り返しになりますが、基本的に支援学級に高校はありません。
その為、高校の受験先で悩まれる方が多いです。発達障害などの特性がある子が多く在籍する高校も増えています。
通える範囲で該当する高校があるのか、あるとすれば、本人と見学・体験にいき、雰囲気が見れると良いです。
【合わせて読みたい記事】
【現場でよくある事例】支援学級を選んで後悔する3つのパターン・対策
支援学級を検討する子に「必要なこと」
ここでは、支援学級を検討する子に「必要なこと」をお伝えしたいと思います。
支援学級を検討されてるということは、
・普通学級だと、この先困ってしまうかも
・今の普通学級で、少し困ってるかも
・本人に合った環境(学級)で過ごしてほしい
など、様々なご不安があると思います。
本人に、より合った学級を検討する上で、大切な点は3つあります。
①:本人の特性把握
②:必要な配慮/環境の把握
③:①②を学校側へ相談
支援学級は、担任や学校の状況によって、本人に合う合わないがあります。
そして、本人の受け止め方によっては、
「自分はバカなんだ」
「自分はどうせ何もできないんだ」
と、自己肯定感が下がるキッカケになり得ます。
上記の3つの視点で、必要な情報を集めることが、まず大切になります。
そのために、専門家にお子さんの様子を見てもらい、客観的なアドバイスをもらうことが必要になります。
本人の特性、必要な配慮/環境が把握できれば、普通学級で工夫できる余地があるのか、
それとも支援学級が合っているのか、判断がしやすくなります。
また、学校/担任によって、どこまで配慮が得られるか、協力してもらえるかは、変わってきます。
そのため、お子さんの特性、必要な配慮/環境が把握できた後に、学校に相談する順番も重要になります。
療育に通われてる方でしたら、療育先へ相談する形で問題ありません。
もし、療育を利用していなかったり、相談自体が難しい場合は、次でお伝えする相談先を、選択肢の1つとして、ご覧ください。
✅本人の特性、必要な配慮/環境の把握は「リタリコジュニア」
リタリコジュニア とは、発達/療育支援の教室になります。
専門の先生が、お子さんの行動を分析し「本人の特性/必要な配慮/過ごしやすい環境(学級)」について、丁寧に教えてくれます。
リタリコジュニアの良さは、大きく5つあります。
・療育の最大手
(信頼と実績)
・応用行動分析
(エビデンスに基づく支援)
・自己肯定感を高める指導
(子どもの成功体験/楽しみ)
・学級/学校生活の相談
(学級相談/学校で必要な配慮)
(学校とのやりとり)
・家での関わりサポート
(ペアレントトレーニング)
(具体的な親の関わり方)
例えば、全体指示が苦手な子でしたら、
・聞いてない
(注意特性:注意散漫、集中力・興味関心の偏り)
・聞いてるけど、理解してない
(理解する力、記憶する力、情報処理する力)
・聞いてるし、理解してるけど、やりたくない
(気持ちの折り合い、きりかえ、苦手意識)
など、同じ行動でも原因が変わってきます。原因が変わると、必要な配慮/環境作りも変わります。
根本的な原因を分析し、対処法を教えてもらえます(本人の特性、必要な配慮)。
見えてくる特性次第で、普通学級の範囲内で対処すべきか、支援学級でないと難しいのか、ある程度見えてきます。
このように、必要な専門家の意見がもらえると、学級に対する判断軸が明確になります。
その他、メリット・デメリットなど詳しい情報は、こちらの記事をご覧ください。
発達障害、グレーゾーン、発達ゆっくりな子にも、参考になる内容になっています。
支援学級を検討する子の「学習対策」
ここでは、支援学級を検討する子の「学習対策」をお伝えします。
支援学級を検討される子の中には、学習面で困り抱えてる子(潜在的にも)は少なくありません。
学習面の困りは、「お子さんの失敗体験、学習拒否、自己肯定感の低下、学力の低下、将来の選択肢が狭まる」に繋がります。
支援学級の子は、失敗体験が増えやすく、専門的な支援が受けにくい学習での失敗体験は、特に多くなりやすいです。
失敗体験は二次障害に繋がりかねない、最も避けたい点になります。また学習の失敗体験は、将来の選択肢が減ることにも繋がります。
以下は、お子さんの様子として、注意したいサインになります。
・テストの点数が低い
(平均点より大幅に)
・テストで空欄が多い
・学習の拒否感が出てる
・宿題に時間がかかる
(ex.他の子より2倍かかる)
これらのサインが出てる場合は、学校の授業内容、授業形態、スピード、学習方法がお子さんに合っていない可能性があります。
早い段階で、本人に合う学習方法を見つけ、失敗体験の予防はもちろん、将来の選択肢を減らさない為にも、最低限の学習サポートを始めることが大切になります。
学習の遅れが大きくなってからの学習の遅れを取り戻す学習より、
遅れが大きくなる前に、お子さんに合った学習方法(フォロー)を見つけて始める方が、同じ時間・労力でも効果が違ってきます。
✅学習対策は「タブレット学習」
学習対策の1つとして「タブレット学習」があります。
タブレット学習が、良い理由は5つあります。
・気軽に家で始められる
(勉強するハードルが下がりやすい)
・自分の学力に合わせて学べる
(在籍校or他学年の学習ができる)
・回答結果をAIが課題分析
(本人に必要な課題を自動抽出)
・アニメーション/音声解説
(教科書では理解しにくい子向き)
・ゲーム要素があり、取り組みやすい
(学習の苦手意識がある子向け)
など、特性ある子が学ぶ為に必要な要素が詰まっています。
タブレット学習のメリット・デメリットなど、その他の詳しい内容は、下の記事にまとめています。
学習対策の1つの選択肢として、情報を集める際にも参考になると思います。
“発達障害、グレーゾーン、発達がゆっくりな子” 、どのお子さんにも共通する内容になります。
「【同じ支援学級でも違う?】情緒学級・知的学級の3つの違い、3つの注意点」のまとめ
記事のポイントになります。
✅「情緒学級」と「知的学級」の違い
・知的な遅れの有無
✅「情緒学級」の特徴
・在籍する子
⇨行動・情緒面の特性がある子
(ex.離席、癇癪、他害、学習の困難さ)
・支援内容
⇨安心、参加しやすい、成功体験に繋がる
(ex.見通しを伝える、指示が簡潔・具体的)
・進学/今後
⇨特性に配慮がある高校、普通高校が多い
✅「知的学級」の特徴
・在籍する子
⇨軽度知的障害(IQ50~69)の子が多い
・支援内容
⇨生活に直結する内容が多い
・進学/今後
⇨作業所、一般企業の障害者枠
⇨数は増えてるが、給与面など課題は多い
✅支援学級の「注意点」
・学校、年度によって学級状況は違う
・専門知識、スキルがない先生がいる
・支援学級は高校にはない
(情緒学級の子は特に注意が必要)
✅支援学級を検討する子に
「必要なこと」
・本人の特性の把握
・必要な配慮/環境の把握
・学校側への相談
(本人の特性を把握した後)
✅支援学級を検討する子の
「学習対策」
・学習の失敗体験の予防
・本人の特性に合う学習法の把握
・学習の意欲を高める
・タブレット学習
以上になります。
本記事が、参考になれば幸いです。
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